第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績に関する説明

 当第3四半期連結累計期間における国内経済は、持ち直しに向けた動きが見られつつあるものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によりインバウンド需要の減少や、消費活動の停滞が続く厳しい状況となりました。また、米国経済においても、新型コロナウイルス感染者数の再拡大が景気回復の重石となり緩やかな回復となった他、欧州経済も多くの国で再び厳しい活動制限が課せられる中、経済活動は低い水準となりました。アジア経済は、中国市場の消費が徐々に回復に向かっているものの、その他のアジア地域は勢いを欠く展開となりました。

 このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間の連結経営成績は、売上高1,511億円(前年同期比32.8%減)、営業損失60億円(前年同期は112億円の営業利益)と、減収減益となりました。また、経常損失は26億円(前年同期は124億円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は、当社連結子会社における希望退職募集に伴う特別損失の計上と、繰延税金資産の一部を取り崩し法人税等調整額を計上したこと等により、219億円(前年同期は70億円の親会社株主に帰属する四半期純利益)とそれぞれ減益となりました。

 なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を一部変更しており、前年同期比の金額及び比率については、前第3四半期連結累計期間を当第3四半期連結累計期間において用いた報告セグメントの区分に組み替えて算出しております。

 

① 時計事業

 ウオッチ販売のうち、“CITIZEN”ブランドの国内市場は、郊外店舗やEC販売などで改善の動きが見られた一方で、インバウンド需要の激減や移動自粛に伴う消費意欲の減退を受け苦戦を強いられ、大幅な落ち込みとなりました。

 海外市場のうち、欧州市場は長引くロックダウンの影響を受けながらも比較的堅調に推移しました。北米市場は商戦期に向けてオンライン流通等で回復の兆しが見え始めたものの、実店舗を中心に低迷を余儀なくされたほか、営業活動の制限が強化されるなど先行き不透明感も高まったことから低調に推移し、減収となりました。アジア市場は、中国が順調に回復の動きを強める一方で、アジア市場全体では弱含みが続いており、減収となりました。

 マルチブランドは、”BULOVA”ブランドのEC販売が堅調に推移したものの、北米市場を中心とした全体の販売は落ち込んだほか、その他のブランドについても減収となりました。

 ムーブメント販売は、世界的な消費の落ち込みを受け減収となったものの、中国市場などで堅調な需要を保つ機械式ムーブメントに加え、アナログクオーツムーブメントも需要は増加傾向で推移しました。

 以上の結果、時計事業全体では、世界的な経済活動の停滞に伴う大幅な売上減少を受け、EC販売強化に向けた取り組みを加速しましたが、売上高は717億円(前年同期比39.4%減)と減収となりました。また、費用削減等による収益確保を図りましたが売上減の影響が大きく、38億円の営業損失(前年同期は82億円の営業利益)と減益となりました。

 

② 工作機械事業

 国内市場は、自動車関連等の受注は底打ち感が見られたものの、上期の設備投資需要が低調に推移したことから、減収となりました。海外市場においても、中国市場でIT関連等が引き続き好調に推移し、欧州や米州市場においても市況回復への期待感から受注は上向いているものの、前年同期を上回るには至らず、減収となりました。

 以上の結果、工作機械事業全体では、受注が回復基調を辿っている中で、オンラインの展示会を開催するなど受注獲得に向けた新たな取り組みを強化しましたが、売上高は325億円(前年同期比28.1%減)と減収となりました。また、営業利益においては売上減の影響により、14億円(前年同期比76.2%減)と減益となりました。

 

③ デバイス事業

 精密加工部品のうち、自動車部品は新車販売台数の復調とともに徐々に売り上げも伸び、前年同期に迫る実績となりました。スイッチはスマートフォン向けの販売不振により、減収となりました。

 オプトデバイスのうち、チップLEDは、照明向けで厳しい価格競争が継続する中、欧米市場や中国市場の需要減退を受け減収となったほか、車載向けLEDも市場は戻りつつあるものの、減収となりました。

 その他部品のうち、水晶デバイスは通信機器向けの需要が増加しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴う全体的な需要の減少を受け、その他部品全体では減収となりました。

 以上の結果、デバイス事業全体では売上高332億円(前年同期比24.3%減)と減収となりました。営業損失においては、製品の選択と集中を含む構造改革を推進するなど収益向上に向けた取り組みを進めましたが、7億円(前年同期は12億円の営業利益)と減益となりました。

 

④ 電子機器他事業

 情報機器は、経済活動の再開に伴いバーコードプリンターなどに回復の動きは見られているものの、主要製品であるフォトプリンター、POSプリンターの設備投資意欲は引き続き弱く、減収となりました。健康機器は、主に国内市場において体温計の需要が大幅に伸長した結果、増収となりました。

 また、宝飾製品からの撤退により売り上げが減少しました。

 以上の結果、電子機器他事業全体では、売上高は135億円(前年同期比22.1%減)、営業利益は1億円(前年同期比993.9%増)と、減収増益となりました。

 

(2)財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ19億円増加し、3,715億円となりました。資産の内、流動資産は、現金及び預金が268億円、受取手形及び売掛金が42億円それぞれ増加した一方で、たな卸資産が94億円減少したこと等により、174億円の増加となりました。固定資産につきましては、繰延税金資産が104億円、投資有価証券が33億円それぞれ減少したこと等により、155億円の減少となりました。

 負債は、前連結会計年度末に比べ、長期借入金が342億円、未払費用が16億円それぞれ増加した一方で、支払手形及び買掛金が36億円、電子記録債務が27億円、賞与引当金が22億円それぞれ減少したこと等により240億円増加し、1,627億円となりました。

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、その他有価証券評価差額金が15億円増加した一方で、利益剰余金が232億円減少したこと等により220億円減少し、2,087億円となりました。

 

 (3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第3四半期連結累計期間における新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から変更しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。

 (4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

 (6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料及び部品等の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に生産設備投資であります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。自己資金につきましては国内グループ会社間の資金効率を上げるためキャッシュマネージメントシステムを導入しております。設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入と債券市場からの社債等による調達を基本としております。

 

 (7)会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当第3四半期連結累計期間において、会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(8)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4,057百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

     当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。