第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループを取り巻く事業環境は、中国経済の減速や米中貿易摩擦など世界経済の先行きが見えないリスクがあります。また、半導体業界においてはスマートフォン向け製品から始まった在庫調整が、民生用及び車載用にも拡大し、さらにはスマートフォンの買い控えにより実需も低迷しております。一方、ハイブリッド車や電気自動車などの電動化のニーズは広がっており需要は拡大することが期待されます。

 このような環境のなか、当社グループは、超精密加工技術をベースに環境対応技術の普及に貢献する製品・部品の供給拡大と生産性向上に取り組んで参ります。また、金型製作から製品供給までの一貫生産の強みを活かし、他社との差別化を図って参ります。

 事業環境を分析してその変化に対応し、健全な企業体質を構築するために各事業やロケーションの特徴・機能を含め相乗効果が発揮できるよう連携して取り組みます。

 今後も超精密加工技術を核として、グローバル供給体制を活かし顧客ニーズに対応するとともに、引き続き生産性向上、歩留り向上に取り組み収益拡大を図ります。さらには今後も需要の増加が予想されるハイブリッド車や電気自動車などの電動化のニーズに対応するため、昨年開設しました岐阜事業所が、2019年2月に本格生産を開始し、さらに欧州市場での販売強化とグローバル供給体制構築を目的として、2018年9月にポーランドに子会社を設立し、2019年3月には工場建設を開始します。

このような取り組みにより、通期の連結業績見通しは、売上高は860億円(前期比4.9%増)、営業利益は7億円(前期比40.1%増)、経常利益は9億円(前期比10.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億円(前期比65.1%増)を予想しております。

 

セグメントの取り組み内容は、以下のとおりです。

 

(金型)

 金型事業については、省資源・省エネ化をはじめとした市場の要求と変化に対応し、拡大する電子部品事業、電機部品事業を支えて参ります。今後も車載及び産業家電用モーター金型の受注が堅調に推移すると思われ、生産性向上及び設備増強により生産能力を拡大して参ります。

 

(電子部品)

 半導体業界においてはスマートフォン向け製品から始まった在庫調整が、民生用及び車載用にも拡大し、さらにはスマートフォンの買い控えにより実需も低迷しております。足元の市況は低迷していますが、中長期的には、自動車の電動化、自動運転化、IoTやAIなどの進展に伴い、需要の拡大が見込まれますのでグローバル供給体制を武器にシェアアップを図ります。

 また、引き続き生産性向上、歩留り向上に取り組み原価低減を進め、収益向上を図ります。

 

(電機部品)

 ハイブリッド車や電気自動車向けを中心に受注も好調であり、堅調に推移する見通しです。2018年7月に量産を開始した三井カナダと2019年2月に量産を始めた岐阜事業所については、計画どおりに事業拡大を進めて参ります。そのなかで金型事業との連携による一貫体制を活かし、迅速な量産化対応と新技術の提案などにより車載用モーターコアの受注拡大、省エネ家電製品用モーターコアの拡販に取り組んで参ります。

 

(工作機械)

 当社の平面研削盤の特徴である高精度・高信頼性を活かした製品及び新開発製品の拡販に注力するとともに、お客様ニーズに対応した提案型の営業活動を展開し受注を確保して参ります。また、金型事業の生産性向上と精度向上を図るべく新技術を織り込んだ研削盤の開発に取り組み収益確保を図ります。

 

なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末(2019年1月31日)現在において判断したものであります。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として当社グループが判断するものには、以下のようなものがあります。

(1) 業界の需要状況

当社グループは、主たる供給先である半導体、家電及び自動車業界の需要動向に影響を受け、顧客の在庫調整等が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 原材料価格の変動

非鉄金属(ニッケル、銅など)、鋼材、貴金属(金、銀、パラジウムなど)及び原油価格の変動は、当社グループが購入しております主要原材料価格の変動に繋がり、製品価格への転嫁が進まない場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 販売価格の変動

当社グループの主要取引先であります半導体、家電及び自動車業界は熾烈な価格競争をグローバルに展開しており、当社グループも市場価格への対応を図って参りますが、さらなる販売価格の低下が継続する場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 為替相場の変動

外国通貨で取引されている製品の価格は、為替相場の変動により影響を受けるため、当社グループの経営成績、財政状態及び競争力に影響を及ぼす可能性があります。また、海外の現地通貨建ての財務諸表は連結財務諸表作成のために円換算されるため、為替相場の変動により、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 法的規制等の影響

当社グループは、知的財産権の確保とその保護に努めておりますが、当社グループの知的財産権を使用した第三者による類似製品等の製造、販売を完全に防止することができない可能性があります。また、当社グループでは製品開発時には第三者の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、将来、知的財産権を侵害したとして第三者から訴訟を提起される可能性があります。当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申し立てが認められた場合には、当社グループが特定の技術を利用できない可能性や多額の損害賠償責任を負う可能性もあります。従いまして、これらの場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 品質問題、納期遅延

当社グループは、顧客が求める品質の確保に全社を挙げて取り組んでおりますが、当社グループが供給した製品の欠陥が原因で生じた損失に対する責任を追及され、多額の損害賠償責任を負う可能性もあります。また、当社グループは、納期管理の徹底に努めておりますが、資材調達、生産管理、設計などにおける予期せぬ要因により納期遅延が生じる可能性は排除できません。この場合、納期遅延に起因し顧客が被った損害の賠償責任が発生する可能性があります。これらの場合には、当社グループの経営成績や事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 海外事業展開におけるカントリーリスク

当社グループは、グローバルに生産及び販売拠点を構築しており、カントリーリスクの分散化を図っておりますが、各国における急激な政策変更や経済変動などが発生した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。予想される主な項目は以下のとおりです。
①外国資本に対する投資優遇政策の変更
②輸出又は輸入規制の変更
③為替政策による為替レートの大幅な変動
④人件費、物価などの大幅な上昇
⑤その他の経済的、社会的及び政治的リスク

(8) 地震、台風等の大規模災害

地震、台風等の大規模災害によって、当社グループの原材料や部品の購入、生産、製品の販売及び物流やサービスの提供などに遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止が起こり、それが長引くようであれば、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末(2019年1月31日)現在において判断したものであります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続いているものの、企業収益及び個人消費は総じて力強さに欠ける動きになっております。

 米国経済は堅調な雇用情勢を背景に経済成長が持続しております。しかし、中国経済は米国政権の保護主義的な通商政策やそれに端を発する貿易摩擦のリスクの高まりなどにより景気の減速が見られ、世界経済への影響が懸念されております。

そのなかで、当社グループの主たる供給先である半導体業界においては、スマートフォン等の携帯用端末向けから始まった在庫調整が民生用及び車載向け半導体にも拡大しております。一方、自動車業界においては、ハイブリッド車、電気自動車の販売が堅調に推移しました。なお、為替相場は前期比1円59銭円高の110円27銭/米ドルで推移しました。

このような事業環境のもと、当社グループは、省資源・省エネルギーに貢献する製品・部品の受注拡大、グローバルな新規顧客の開拓及び全グループを挙げて生産性向上と原価低減に取り組みました。

その結果、電子部品事業の売上は減収となりましたが、その他の事業においては増収となり、当連結会計年度の売上高は819億8千5百万円(前期比4.1%増)となりました。一方、営業利益は半導体業界の在庫調整が継続し、電子部品事業の稼働率が低下したことなどが影響し、4億9千9百万円(前期比76.7%減)となりました。

経常利益は、当連結会計年度で1億7千1百万円の為替差益を計上しましたが、8億1千7百万円(前期比55.9%減)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として設備投資に関する補助金収入2億1千2百万円を計上しましたが、特別損失として、収益性の悪化した資産グループにおいて減損損失1億4千4百万円を計上したことなどにより、3億2百万円(前期比84.1%減)となりました。なお、前連結会計年度は、税効果会計の新たな適用指針に基づき法人税等調整額△4億8千9百万円(△は益)を計上しております。

セグメント別の業績は次のとおりであります。

(金型)

  金型事業については、車載及び産業・家電用のモーター金型の受注が堅調に推移しました。特に電機部品事業の拡大に伴う設備投資需要に対応した結果、売上高は79億3千4百万円(前期比4.0%増)、営業利益は11億1千7百万円(前期比52.7%増)となりました。

  (電子部品)

  電子部品事業については、スマートフォン等の携帯用端末向けリードフレームの在庫調整により受注が減少しているなか、第3四半期以降、民生用及び車載向けリードフレームについても在庫調整が始まり受注が減少した結果、売上高は415億5百万円(前期比2.6%減)となりました。また、将来の需要拡大に備えた設備投資を行い減価償却費が増加したなか、受注減少により稼働率が低下したことに加え、原材料価格の上昇や為替相場が円高に推移したことも影響し、営業損失は8億5千6百万円(前期は営業利益13億8千2百万円)となりました。

  (電機部品)

  電機部品事業については、試作から量産までの一貫体制を活かし、車載及び産業・家電用のモーターコアの拡販活動と生産性向上に取り組みました。その結果、売上高は347億2千4百万円(前期比14.1%増)、営業利益は28億1千1百万円(前期比30.1%増)となりました。なお、将来の市場と受注拡大を見据えたグローバル供給体制の構築を図る取り組みにおいては、カナダの子会社が2018年7月に量産を開始しております。また、国内では岐阜事業所が2019年2月に量産を開始しております。

  (工作機械)

  工作機械事業については、電子部品向け市場や自動車向け市場を中心に拡販活動を実施しました。その結果、売上高は20億4百万円(前期比36.1%増)、営業利益は生産性向上と原価低減も寄与し、2億3千4百万円(前期は営業損失5千3百万円)となりました。

 なお、上記セグメント売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高41億8千2百万円を含めて表示しております。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、193億7千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ53億8千4百万円増加しました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は72億3千8百万円(前期比23億3千8百万円増)となりました。

これは、主に税金等調整前当期純利益9億1千5百万円及び非資金項目の減価償却費61億5千6百万円により増加したものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は160億1千6百万円(前期比56億8千3百万円増)となりました。

これは、主に成長分野への先行投資を含む有形固定資産の取得157億9千7百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、増加した資金は142億9千8百万円(前期比80億9千万円増)となりました。

これは、主に設備投資を使途とする長期借入の実施175億円により増加した一方、借入金の返済15億8千3百万円、自己株式取得10億7千1百万円及び配当金の支払5億3千5百万円により減少したものであります。

 

 なお、これらの増減の他、資金に係る為替換算差額1億3千6百万円により資金が減少しております。

 

生産、受注及び販売の実績

当連結会計年度の生産、受注及び販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(1)生産実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年2月1日

至 2019年1月31日)

前期比(%)

金型

(百万円)

3,952

89.4

電子部品

(百万円)

41,925

98.2

電機部品

(百万円)

35,066

114.9

工作機械

(百万円)

1,736

134.3

合計

(百万円)

82,680

104.7

 

(2)受注実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年2月1日

至 2019年1月31日)

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

金型

4,492

94.5

2,685

121.8

電子部品

39,396

90.1

3,488

62.3

電機部品

35,389

114.6

3,182

126.4

工作機械

1,697

111.1

535

91.9

合計

80,975

100.1

9,892

90.7

 

(3)販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年2月1日

至 2019年1月31日)

前期比(%)

金型

(百万円)

4,011

91.1

電子部品

(百万円)

41,504

97.4

電機部品

(百万円)

34,724

114.1

工作機械

(百万円)

1,744

135.9

合計

(百万円)

81,985

104.1

 

(注)1.生産実績の金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年2月1日

至 2018年1月31日)

当連結会計年度

(自 2018年2月1日

至 2019年1月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

15,697

19.9

15,975

19.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、当社グループが採用している重要な会計処理基準は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。また、連結財務諸表の作成にあたっては、投資有価証券の評価、繰延税金資産の計上、退職給付債務及び年金資産の認識等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。これらの見積りは、過去の実績などを慎重に検討したうえで行い、見積りに対しては継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

① 概要

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高が819億8千5百万円(前期比4.1%増)、営業利益は4億9千9百万円(前期比76.7%減)、経常利益は8億1千7百万円(前期比55.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億2百万円(前期比84.1%減)となりました。

② 売上高

省資源・省エネルギーに貢献する製品・部品の受注拡大及びグローバルな新規顧客の開拓に取り組んだ結果、前連結会計年度に比べ4.1%の増収となりました。

③ 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価については、全グループを挙げて生産性向上と原価低減に取り組みましたが、半導体業界の在庫調整が継続し、電子部品事業の稼働率が低下したことなどにより、当連結会計年度の原価率は88.5%と前連結会計年度に比べ2.1ポイント上昇いたしました。

販売費及び一般管理費については、売上高の増加に伴い運搬費が増加したことなどにより、89億1千1百万円と前連結会計年度に比べ3億1千9百万円増加しております。

④ 営業損益

以上の結果、営業利益は4億9千9百万円となりました。

⑤ 営業外損益及び経常損益

営業外収益は為替差益1億7千1百万円の計上などにより4億5千2百万円(前期比133.7%増)、営業外費用は1億3千4百万円(前期比71.9%減)、経常利益は8億1千7百万円となりました。

⑥ 特別損益

特別利益として補助金収入2億1千2百万円を計上しております。また、特別損失として収益性の悪化した資産グループの固定資産について減損損失1億4千4百万円を計上しております。

⑦ 親会社株主に帰属する当期純損益

税金等調整前当期純利益は9億1千5百万円(前期比51.0%減)となりました。これより税金費用5億7千9百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益3千3百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は3億2百万円となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、前述の「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(4)中長期的な経営戦略

 当社グループは社是を経営理念として、持続的な成長と企業価値の向上に向け、それぞれの時代に合った製品・部品の開発を行い、お客様のニーズに応えて参りました。

 近年、環境問題への取り組みの必要性が増大しているなか、当社グループとしましては、「超精密加工でしあわせな未来を」というスローガンのもと、"Save energy. Save earth. Save life."を経営指針の柱に掲げ、超精密加工技術をベースに環境対応技術の普及に貢献する製品・部品の供給拡大と生産性向上に取り組んで参ります。

 さらに世界中のお客様をマーケットと捉え、必要とされるものを必要とされるときに必要なだけ生産・供給いたします。消費地立地と最適地生産のバランスを常に考え、進化するニーズに対応する技術力で信頼されるグローバルな供給体制を強化して参ります。

 そのなかで、安定的な収益確保と財政基盤の充実を図るため、各事業や各拠点が連携し、全体最適による経営資源の効率的活用に努めて参ります。

 なお、当面の目標は、売上高を2021年1月期に1,000億円、2024年1月期に1,500億円とし、売上高営業利益率は5%を目指して参ります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 財政政策

当社グループは、売上債権及びたな卸資産の圧縮等、資産のスリム化を図ることによって内部資金を生み出し、財務基盤の一層の健全化を進めて参ります。

売上債権については、回収の管理・促進は営業部門に加え専門部署が担当しております。

たな卸資産については、生産工程の見直しによる仕掛在庫等の圧縮を図っております。

以上の取り組みを行ったうえで必要となる資金調達に関しましては、その時点の財政状況、資金需要の期間及び目的を勘案し、最適な調達を行うことを基本としております。

② 財政状態の分析

(資産)

 総資産は850億円となり、前連結会計年度末に比べ127億1百万円増加しております。

 これは主に、成長分野への先行投資を積極的に進めたことにより有形固定資産が85億2千万円増加したことや、現金及び預金が35億5百万円増加したことによるものであります。

(負債)

 負債合計は366億6千7百万円となり、前連結会計年度末に比べ148億6千2百万円増加しております。

 これは主に、長期借入金が156億2千4百万円増加したことによるものであります。

(純資産)

 純資産合計は、483億3千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億6千万円減少しております。

 これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益3億2百万円の計上により利益剰余金が増加した一方、自己株式の取得10億7千1百万円、為替換算調整勘定の減少6億8千2百万円及び剰余金の配当5億3千5百万円により減少したことによるものであります。

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フロー(以下「資金」という。)は72億3千8百万円となり、前連結会計年度に比べ23億3千8百万円増加しました。これは主に、売上債権の減少35億3千1百万円及び減価償却費の増加8億1千5百万円により資金が増加した一方、税金等調整前当期純利益の減少9億5千1百万円により資金が減少したことによるものであります。

 また、投資活動の結果使用した資金は、160億1千6百万円となり、前連結会計年度に比べ56億8千3百万円増加しております。これは主に、有形固定資産の取得による支出が56億7千4百万円増加したことによるものであります。

 財務活動の結果増加した資金は、142億9千8百万円となり、前連結会計年度に比べ80億9千万円増加しております。これは主に、長期借入による収入が95億円増加したことによるものであります。

 以上の増減及び資金に係る為替換算差額により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ53億8千4百万円増加し、193億7千2百万円となりました。

 

(6)経営上の目標の達成状況について

 当社グループは、収益性重視の観点から、売上高営業利益率を経営指標に掲げ、その向上に取り組んでおります。また、財務体質の健全性維持を図るため自己資本比率を経営指標としております。

 なお、当社グループが取り組むべき経営課題については、「(4)中長期的な経営戦略」及び「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社の主たる供給先である半導体、家電及び自動車関連の市場において、低炭素社会に向けた「省資源・省エネ・エネ」に対する要求が、今後も一層高まるものと思われます。

当社は「超精密加工でしあわせな未来を」をスローガンとして、"Save energy. Save earth. Save life."を経営指針の柱に掲げ、世界の人々に役立つ製品を目指して研究開発に取り組んでおります。

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は3億5千3百万円であり、セグメント別の主な研究開発活動の状況は次のとおりであります。

(1) 金型

金型においては、創業以来培ってきた当社の強みである精密加工技術やノウハウをもとに、車載用・省エネ家電用モーターコアの高効率化、高精度化の要求により超薄板材料、高硬度材料対応金型や多列大型化に対応した金型の研究開発にも取り組んでおります。また、リードフレーム用金型においては、高精度化、高生産性を目指した金型の研究開発に取り組んでおります。

(2) 電子部品

電子部品においては、最近伸張の著しいQFNパッケージや車載用パッケージ、さらに成長分野のLED市場においても長年培った精密加工技術を活かしたリードフレームの開発を行っております。

さらに生産性の向上を図る製造ラインの構築や設備開発も行っております。

(3) 電機部品

電機部品においては、独自の積層工法により、材料の歩留りを飛躍的に向上させた省資源に貢献できる技術開発を継続しております。さらに、モーターの高効率化要求に対応するためコア形状の開発や焼鈍技術の確立、モーターコアに永久磁石を樹脂固定する工法開発、顧客ニーズに対応するため原価低減を目的とした生産性向上の研究開発にも取り組んでおります。今後も高効率モーターに要求されるモーターコアの研究開発を行って参ります。

(4) 工作機械

工作機械においては、引き続き精度向上や生産性向上を目指した研究開発に取り組んでおります。画像式機上計測システムを搭載した自動補正式縦型プロファイルCNC研削盤については、さらなる精度向上を目指した機能を追加し、継続して開発を進めております。主力のPC-NC機については、X・Y・Zの3軸に回転制御等の複軸を加えた多軸制御による複合加工の確立を目指すとともに、ワーク搬送装置に産業用ロボットを加えた自動化への開発も行って参ります。