第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末(2024年7月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)業績の状況

 当中間連結会計期間における当社グループを取り巻く経済環境は、全体としては緩やかな回復基調であるものの、欧米を中心とした金融引き締め、不安定な中東情勢及び中国経済の減速等の影響により、先行き不透明な状況が続いています。

 当社グループの主たる供給先の状況として、自動車業界においては、電動車関連の需要は堅調に推移しました。半導体業界においては、全体としては緩やかな回復に向かっていますが、一部の半導体では最終需要の回復に遅れが見られます。

 このような事業環境のもと、当社グループは超精密加工技術を核として、省資源・省エネルギーに貢献する製品・部品の受注拡大を図るとともに、顧客ニーズに応えるため、グローバル供給体制の強化を推し進めました。加えて、全グループを挙げて生産性向上、原価低減等に取り組みました。

  その結果、当中間連結会計期間の売上高は1,039億6千9百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は78億5千万円(前年同期比6.9%減)、経常利益は、主に外貨建て金融資産の為替差益の影響により、94億3千1百万円(前年同期比12.2%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は70億7千5百万円(前年同期比8.2%減)となりました。

 自動車業界、半導体業界ともに需要動向が見通しづらい状況が続いておりますが、引き続き全グループを挙げて、収益拡大に取り組んで参ります。

 

  セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

(金型・工作機械)

 金型・工作機械事業については、金型の受注減少に伴い、売上高は51億3千7百万円(前年同期比14.3%減)、営業利益は1億2千7百万円(前年同期比80.1%減)となりました。

 

(電子部品)

 電子部品事業については、半導体の最終需要回復の遅れによる影響を受けたものの、円安の影響等により、売上高は281億7百万円(前年同期比0.3%増)となりました。営業利益は高騰した主要原材料の価格転嫁時期等の影響により23億9千1百万円(前年同期比15.9%減)となりました。

 

(電機部品)

 電機部品事業については、電動車向け駆動・発電用モーターコアの堅調な需要に対応したことにより、売上高は737億8千1百万円(前年同期比17.0%増)となりました。しかしながら、営業利益は先行投資に伴う各種費用が増加した結果、53億2千9百万円(前年同期比2.2%減)となりました。

 

  なお、上記セグメント売上高は、セグメント間の内部売上高又は振替高30億5千6百万円を含めて表示しております。

 

(2)財政状態の分析

当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ190億8千3百万円増加し、2,147億8千万円となりました。これは主に、現金及び預金、受取手形、売掛金及び契約資産並びに有形固定資産が増加したことによるものであります。

負債合計は96億1百万円増加し、1,083億5百万円となりました。これは主に、買掛金が増加したこと及び長期借入を実施したことによるものであります。

純資産合計は94億8千2百万円増加し、1,064億7千5百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益を計上したこと及び為替換算調整勘定が増加したことによるものであります。

 

 

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、463億7千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ71億7千9百万円増加しました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は132億7百万円(前年同期比33億1千9百万円減)となりました。

これは、主に法人税等の支払額30億8百万円により資金が減少した一方、税金等調整前中間純利益96億7百万円、非資金項目の減価償却費69億6千万円により資金が増加したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は147億8百万円(前年同期比27億4百万円増)となりました。

これは、主に電機部品事業における、新規製品及び生産能力増強のための設備投資など有形固定資産の取得145億1千6百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、増加した資金は68億4百万円(前年同期比26億4千万円増)となりました。

これは、主に借入金の返済113億9千1百万円及び配当金の支払い17億5千7百万円により資金が減少した一方、新たな借入金200億円を実施したことにより資金が増加したものであります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当中間連結会計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更はなく、また、新たに生じた課題はありません。

 

(6)研究開発活動

 当中間連結会計期間における当社グループの研究開発費は、143百万円であります。

 なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7)主要な設備

 当中間連結会計期間において、設備の新設、除却等の計画について重要な変更はありません。

 

(8)生産、受注及び販売の実績

 当中間連結会計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい増減はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。