文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社経営の基本方針
当社グループは、「リズムグループ経営理念」を次のとおり定めております。
(リズムグループ経営理念)
たゆみない創造と革新を続け、豊かで楽しい安全な社会づくりに貢献する
(私たちが求め向かう企業像)
1. 人々に喜ばれる製品・サービスを創造する
2. 世界の国々における取引を通じ関係者の繁栄を図る
3. 活力ある企業風土を築く
(2) 中長期的な会社の経営戦略、対処すべき課題及び目標とする経営指標
①目標とする経営指標
当社グループは、2022年度から2024年度までの3年間を対象とする中期経営計画を策定し、次の項目を経営目標に設定しております。
※1 削減割合は2018年度比、削減対象はスコープ1+2、原単位は売上高百万円当たりのCO2排出量とする。
※2 算定次第、当社WEBサイト内のサステナビリティページにて公開予定。(https://www.rhythm.co.jp/sustainability/)
※3 2022年3月23日発表の中期経営計画目標値(当社25%以上)を修正。対象は日本国内の当社グループ5社における正社員・契約社員・パート従業員とする。
②経営戦略等
「もの造りで圧倒的な強さを発揮し、自ら変化を作り出す企業へ」を長期ビジョンに、本中期経営計画を「成長戦略の実現」フェーズと位置づけ、3つの経営戦略とそれら戦略の実現を支える経営基盤の強化について、次の方針のもと取組を推進しております。
a.事業戦略「製販技一体戦略による成長領域の拡大」
中期経営計画においては、精密部品事業を成長ドライバーと位置づけ、全社的成長を加速させるとともに、事業戦略のキーとして「海外」「車載」「快適品」の拡大を目指してまいります。
イ.精密部品事業
車載関連事業の拡大、超高難度精密技術による成長領域の拡大、グループ間連携によるコスト競争力強化を中期経営計画の重点戦略としております。
2023年度は、車載関連はこれまでの国内EV・HV車種での当社部品採用実績を強みに、EV進化の目まぐるしい中国、環境先進国である欧州を含め、国内外での販売強化を進めてまいります。また、その他既存の工作機器・エアコン等の家電製品・電動アシスト自転車等において、新規受注獲得に向けた積極的な営業活動を展開いたします。新規での市場・顧客開拓に向けても、セキュリティ・認証分野をターゲットに当社がその技術力を強みとする精密成形部品の売上拡大に取り組んでまいります。
また、グループ最大の生産拠点であるベトナムの二拠点を統合し、一体運営による効率化、シナジー発揮による機能強化を進め、ベトナムにおける競争優位性向上による更なる業容拡大、収益力強化を目指してまいります。
ロ.生活用品事業
快適品事業の確立、クロック事業の維持・効率化、D2C販売の強化を中期経営計画の重点戦略としております。
2023年度は、小型家電・雑貨等の快適品は、これまでの既存販路を越えて、より商品訴求力の高い最適な販路の開拓を進める等、SNSを活用した直販と併せて、営業・販売強化に注力いたします。主力製品であるUSBファンや加湿器等の季節商品だけでなく、通年で販売可能なスマートフォン・タブレット用防水ケースをはじめとした雑貨類についても新商品を順次投入し、ラインナップの拡充を図ってまいります。また、自然災害リスクへの対応強化、人々の防災意識の高まりを背景に、防災行政ラジオをはじめ防災関連商品の売上拡大も重点施策に位置付けております。クロックについては中国拠点での更なる生産合理化、主力製品への重点特化、適正在庫の維持管理等、製販両面での合理化・効率化を徹底する一方で、中国・米国におけるネット販売、直販拡大等海外での売上拡大を目指してまいります。
b.財務戦略「事業成長重視の戦略的投資と株主還元の向上」
中期経営計画に基づき、成長ドライバーである精密部品事業への積極投資や生活用品事業の新たな柱(快適品)への育成投資、システム・IT投資等、持続的成長に向けた積極投資を実行してまいります。
株主還元については、配当性向30%以上、一株当たり配当金30円以上を基本方針とし、業績、手元資金、投資の状況に応じてその水準の更なる引き上げを目指しております。こうした方針の下、株主還元を強化するとともに、成長投資資金を確保しつつも、自己資本の積み増しを抑制し資本効率の向上を図ることが更なる株主価値・企業価値向上に資するものと判断し、配当性向50%とし、2023年3月期末配当については、前期末配当(一株当たり37円50銭)に続き増配を実施いたします(一株当たり48円50銭)。引き続き自社株買い等の検討も含めた総還元性向の向上に努めてまいります。
2022年度よりROIC、ハードルレート等を事業ポートフォリオ分析や個別投資案件評価に採用し、資本コスト経営の実践、高度化を進めてまいりました。2023年度はそのフレームワークの改善、社内浸透・展開を進めることで、適切な投資判断、適切なリスクテイクの実現による資本生産性の向上に努めてまいります。
プライム市場上場維持基準に関しては、2023年3月末日時点で流通株式時価総額について不適合となっております。引き続き、上記株主還元の向上に加え、業績向上による株価の上昇、流通株式比率の更なる向上に取り組んでまいります。
c.サステナビリティ戦略「事業・企業活動を通じた社会価値創出」
取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会の設置をはじめサステナビリティ経営のフレームワークを構築し、「サステナビリティ基本方針」に基づいた全社横断的な取組を推進することを中期経営計画として策定し、実施しております。気候変動への対応をはじめとした「環境」と、人権や人的資本等の社会的課題に関する「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」を重要なテーマと捉え、これらのサステナビリティ活動を通じた社会価値創出により、企業価値の向上を図ってまいります。
2023年度は、サステナビリティ委員会、テーマ別ワーキンググループを中心とした活動の継続実施、有価証券報告書や当社HP等での情報開示の拡充、環境に関してはCDPへの回答等、サステナビリティ経営フレームワークの運用定着、改善を進めてまいります。
d.経営基盤「経営基盤の更なる強化による戦略実現サポート」
ガバナンス、人材、IT、SR(Stakeholder Relations:ステークホルダーとの関係)の各活動を強化することで、中期経営計画に定める上記事業戦略、財務戦略、サステナビリティ戦略の実現を支えてまいります。
2023年度は、コーポレートガバナンス・コードでも要請される後継者計画の策定、中長期的将来を見据えた人事政策の立案、基幹システムの刷新への取組、株主はじめ当社ステークホルダーに向けた活動の強化、リスクアセスメント手法の改善等のリスク管理レベルの向上、内部監査の品質向上等、幅広いテーマで活動強化を図り、当社事業、経営を支える経営基盤の強化を進めてまいります。
(3) 2024年3月期の連結業績予想
国内及び世界経済は、新型コロナウイルス感染症が終息に向かいつつあり平常化が進んでいる一方で、中国経済の回復の遅れ、資源価格の高騰、世界的な金融引き締めや米国金融不安等を背景とした海外景気の下振れ懸念により、先行き不透明な状況が継続しております。当社を取り巻く環境も依然不透明な状況にあり、また取引先の在庫調整の影響から、当社の業績拡大に向けたスピードは鈍る傾向にあります。
こうした状況下、2024年3月期上半期は引き続き厳しい状況が続くものと見ております。しかしながら、精密部品事業における車載、家電、工作機器関連を中心に下半期の業績回復が見込まれており、通期では当期並みの業績を予想しております。
なお、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に後述の通り、中国子会社RHYTHM INDUSTRIAL (DONG GUAN)LTD.において特別損失を計上する見込みとなっております。
以上のことから、2024年3月期の連結業績予想につきましては、売上高は315億円(当期比0.9%増)、営業利益は 11億円(当期比24.1%増)、経常利益は14億円(当期比12.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億円(当期比0.8%増)としております。
(1) サステナビリティ戦略について
当社グループでは、サステナビリティ戦略を重要な3つの戦略の一つに掲げております。事業・企業活動を通じた社会価値の創出を企業価値の向上につなげていくとともに、社内のみならずサプライチェーン全般にわたる人権や環境への取組は、企業の持続可能性を高める重要な要因と捉えております。
当社グループのマテリアリティを気候変動への対応をはじめとした「環境」と人権や人的資本等を包含する「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)」に設定し、これらを推進するため、サステナビリティ委員会を中心とする推進体制を構築いたしました。また、サステナビリティ基本方針をはじめとした理念体系を整備している他、CO2削減などの目標を設定し、その実現を図るための具体的な取組施策を策定、実施しております。これらを定期的・定量的にモニタリングすることで、目標を達成してまいります。
(2) サステナビリティに関するガバナンスとリスク管理について
経営レベルでのサステナビリティへの取組強化を目的とし、2022年6月、取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を新設いたしました。サステナビリティ委員会はサステナビリティ活動の方針や重要課題等の審議、実績のモニタリング・評価を実施し(年4回)、経営会議を経て取締役会に報告を行います(年2回)。
また、サステナビリティ委員会の下位組織として、マテリアリティである「環境」と「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)」それぞれについて、グループ横断的なワーキンググループ(部会)を設置しており、当社の全部門と当社グループ全社から推進責任者と担当者を選出し、従業員とのコミュニケーションを大切にした活動を行っております。
サステナビリティに関するリスク管理については、「
(3) 各種マテリアリティにおける目標と実績、取組など
①環境
当社グループは2030年度までにCO2排出量(スコープ1+2)を2018年度比30%削減(原単位において)、また、2050年度までに実質ゼロとする目標を掲げております。
具体的な取組として、2022年度、当社国内最大規模の生産拠点である会津工場において太陽光発電を導入いたしました。また、事業活動を通じた電気使用量の削減を図るべく、当社グループ全拠点において節電と定期的な省エネパトロールの実施による改善点の発見に取り組んでおります。また、環境保全や事業機会創出に向けてサステナビリティ啓発や各種情報共有を行っております。
※売上高百万円あたり
また、当社はサステナビリティ・トランジション・ファイナンスを活用した資金調達を実施し、融資契約先の金融機関に対し上記の目標に向けたSPT(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)の宣言と定期的なレポーティングを行っております。
②D&I(ダイバーシティ&インクル―ジョン)
当社グループは、多様性の実現が企業成長につながると考え、当社グループの従業員のあるべき姿を「リズムD&Iビジョン」として制定し、その実現に向けた人権や人的資本に関連する各種方針を整備いたしました。これらの方針に基づき人権の尊重や多様な人材の活躍、働き方・企業風土改革に関する様々な取組を実施してまいります。また、「リズムD&Iビジョン」の実現に向けて「多様な人材が能力を発揮できる職場づくり」と「女性の活躍」を重要な課題と捉え、関連性の高い指標をモニタリングし、特に関連性の高い指標については目標を設定して評価してまいります。
a.人材育成方針
イ.人材に対する考え方
・人材はリズムグループの持続的な発展のために重要な経営資源と考える。
・変化する事業環境において、性別、国籍、経験等の異なる様々な人材が活躍し、共に新たな価値を創造することがリズムグループの事業発展につながるものと考える。
ロ.目指す人物像
リズムD&I ビジョンの実現に向けて以下のマインドを持ち、リズムグループの発展に寄与する。
・多様性を認め合う
・コミュニケーションを大切にし、信頼関係を築く
・成長のために自らチャレンジし、また他者のチャレンジを支援する
ハ.育成に向けた取組みの概要
・多様性を認め合い、事業に活かす力を培うための研修や啓発活動を実施する。
・組織全体や従業員間のコミュニケーションを活性化させるための取組みを定例的に実施する。
・従業員それぞれの適正や階層に応じ、その能力を最大限発揮できる人事制度の運用と教育機会の提供を行う。
・中核人材の育成については、能力や資質を鑑み、リズムグループの持続的な成長をけん引し、グローバルな視点を持って将来的な経営を担うリーダーを育成するために、必要とされるファクター、行動特性、スキルや技能を定め、その習得に向けた育成支援を行う。
b.社内環境整備方針
イ.社内環境整備に対する考え方
多様な人材が個々の能力を最大限発揮することがグループの事業発展に直結すると認識し、個々の活躍を支援し多様性を確保するための社内環境整備に努める。
ロ.目指すべき環境
・様々な価値観を理解し、認め合い、取り入れる風土
・多様性を取り入れる意識の醸成やスキルの習得、従業員の更なる成長、キャリアパスの実現に向けた教育・支援体制
・一人ひとりの個性や能力を活かし、誰もが活躍するために必要な設備や柔軟な制度
c.各種目標と実績
当社グループの女性活躍について、海外においては女性の従業員比率が約63%、管理職比率が約31%、常勤役員比率が約16%(合計3名)と比較的進んでいる一方、国内各社においては更なる取組が必要な状況であると認識しております。また、多様な人材が能力を発揮できる職場づくりを推進することにより、男性の育休取得や障がい者雇用の促進も図るべく、以下の目標を設定しております。
女性従業員比率、女性管理職比率、男性育休取得率は当社と国内関係会社4社における正社員・契約社員・パート従業員の集計。障がい者雇用率は、障害者雇用促進法に基づき、障害者雇用率制度の対象となる当社と国内関係会社がそれぞれ算出。
なお、上記の指標の他、従業員の採用・定着・能力発揮の観点から性別などの多様性に関する従業員の各種構成比率等を定期的にモニタリングし、当社グループの多様性の状況を把握し、多様性の確保に向けた取組に反映してまいります。
d.取組
2022年度は、以下の取組を実施いたしました。
・グループ全社でのタウンミーティングの実施による経営層と現場層の双方向コミュニケーション促進(計106回開催)
・定額制研修制度の導入による従業員の成長支援
・社内報やイントラネットを通じたD&Iの啓発や育休関連制度等に関する周知
・多様な個性が活躍するチームづくりに関する管理職向け講演会
・コンプライアンスマニュアルの更新・配布、コンプライアンスミーティング、コンプライアンス研修
・差別やハラスメントの禁止、サプライチェーンにおける人権課題に関する人権研修
当社は次世代育成支援対策推進法に基づき「くるみん認定」を受けております。また、2022年度、新たに埼玉県「多様な働き方実践企業」プラチナ認定を取得いたしました。
(4) サステナビリティに関する情報開示について
サステナビリティに関する各種方針やそれに基づく取組、目標、実績等は当社WEBサイト内のサステナビリティページにおいて順次公表しております。(https://www.rhythm.co.jp/sustainability/)
また、環境に関しては、環境分野における国際的な非営利団体であるCDPの気候変動に関する調査に回答しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 為替変動のリスクについて
当社グループの海外拠点における事業活動の拡大に伴い、外貨建取引の増加や外貨建債権債務残高の増大により為替レートの変動による影響を受けやすくなっております。そのため当社グループは為替予約及び通貨オプション等によるリスクヘッジを行うとともに、海外販売の強化を進めておりますが、為替レートの急激な変動により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 生活用品生産拠点の海外集中について
当社グループの生活用品事業の製品は、海外生産が中心であるため、海外において政治経済や法規制の変化など予期せぬ事象が発生した場合には、生産活動や商品供給に支障をきたすなど、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 減損リスクについて
当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や、事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) M&A及び業務提携等に関するリスクについて
当社グループは、M&Aや業務提携等を通じた事業強化に取り組んでおります。実行にあたっては対象企業に対する詳細な調査を踏まえた検討を行いますが、事業展開が計画どおり進まない場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 地震等の自然災害や感染症等によるリスクについて
世界各地に展開する当社グループの生産拠点、販売拠点及びそれら周辺地域において、大規模な自然災害が発生した場合には、生産活動や商品供給に支障をきたしたり、復旧費用等、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症が今後も終息することなく世界経済に影響し続けた場合、当社グループの経営成績や財政状態にさらなる悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 原材料や部品の調達に関するリスク
当社グループは、製品の製造に使用する原材料や部品を外部業者から調達しており、これらの外部業者とは、安定供給のための協力体制を築いております。しかしながら市況の変化による価格の高騰や品不足、さらには外部業者の不慮の事故等により原材料や部品の不足が生じた場合、製造原価の上昇、さらには生産停止に伴う売上減少を招く等、当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 製品の品質に関するリスク
当社グループは国際品質マネージメントシステムやそれに準じたシステム、または顧客が求める厳しい基準で、設計、製造、品質管理を行っております。しかしながら万一、品質上の欠陥やそれに起因するリコールが発生し、リコールや製造物責任の追及がなされた場合、多額の費用の発生、また当社グループの評価が低下することに伴う売上の減少を招き、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) その他のリスクについて
上記以外でも、国内外の主要市場における貿易規制、経済動向、株式市場や債券市場の大幅な変動などにより当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日)における国内及び世界経済は、コロナ禍からの経済活動の正常化が進んだものの、ウクライナ情勢の長期化や円安による資源価格の高騰、世界的な金融引締めによる海外景気の下振れ懸念等、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループの業績は、第4四半期に入り自動車メーカーの減産の影響等から業績拡大のスピードは鈍りましたが、全体では精密部品事業における堅調な受注に支えられ、また生産の効率化や販売価格の一部改定も貢献し、前期を上回る売上となりました。
利益面では材料費や電力費高騰等の影響に加え、生活用品事業の新たな販路開拓の為に積極的な広告宣伝費の支出を行ったこともあり、わずかではありますが営業減益となりました。
以上のことから、当連結会計年度の売上高は312億31百万円(前期比4.1%増)、営業利益は8億86百万円(前期比0.7%減)となりました。
経常利益は、前期に補助金収入を計上していたこともあり12億46百万円(前期比3.1%減)と減益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失を計上したことに加え、前期に計上した繰延税金資産の積み増しや過年度の法人税還付の反動もあり7億94百万円(前期比23.0%減)と減益となりました。
以上から業績は次のとおりとなりました。
(単位:百万円)
セグメント別の状況は次のとおりです。
①精密部品事業
国内では、自動車・太陽光発電向け部品の半導体入手難が継続しており、取引先各社の生産調整の影響を受けましたが、空調機器向け部品につきましては、受注が好調に推移いたしました。また、材料費高騰、円安の為替影響等が利益圧迫要因となりましたが、堅調な受注や一部価格改定により、国内全体では増収増益となりました。
海外では、コロナ禍が終息となり経済活動が戻りつつあるものの、国内同様に取引先各社の生産調整の影響を受け販売は伸び悩み、物価高騰の影響も受けました。一方、円安による為替換算額の押し上げもあり、海外全体では増収減益の結果となりました。
これらの結果、精密部品事業全体では増収増益となりました。
②生活用品事業
国内では、オンライン販売は好調に推移し、新たな事業の柱と位置付ける快適品につきましても新製品を投入しましたが、主に百貨店・家電量販店・ホームセンター等のクロック店頭販売の減少により、減収となりました。利益面につきましても、一部販売価格の改定を行いましたが、半導体、原材料の高騰や円安の影響により原価が悪化し、減益、営業損失となりました。
海外においては、台湾・香港等で売上の拡大、回復の動きが見られた一方で、中国及び米国経済の落ち込み等から苦戦しましたが、円安による為替換算額の押し上げ効果により増収となりました。利益面では中国拠点での採算改善に努めましたが、材料費、物流費の高騰の影響により増益ながら営業損失となりました。
これらの結果、生活用品事業全体では減収減益、営業損失となりました。
③その他
その他事業におきましては、物流関係は堅調に推移しましたが、好調を維持していた消毒液等の衛生商品の販売が一服、全体では売上・利益ともに概ね横ばいとなりました。
(2) 財政状態
①資産
総資産は397億38百万円となり、前連結会計年度末382億93百万円に比べ14億45百万円増加しました。流動資産は、棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ11億1百万円増加しました。固定資産は、投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ3億43百万円増加しました。
②負債
負債合計は108億65百万円となり、前連結会計年度末112億86百万円に比べ4億20百万円減少しました。
流動負債は、1年内償還予定の社債の減少等により、前連結会計年度末に比べ28億34百万円減少しました。
固定負債は、社債や長期借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べ24億13百万円増加しました。
③純資産
純資産合計は、288億73百万円となり、利益剰余金や為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べ、18億66百万円増加しました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ42百万円減少し、当連結会計年度末には98億99百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加等により、11億85百万円の資金の増加(前連結会計年度に比べ60百万円の資金の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、10億70百万円の資金の減少(前連結会計年度に比べ1億94百万円の資金の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出等により、4億67百万円の資金の減少(前連結会計年度に比べ7億36百万円の資金の増加)となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金需要は、日々の運転資金の他、事業計画に照らして必要な資金として、設備投資、研究開発投資などがあります。設備投資、研究開発投資などの投資資金需要に対しては、主に自己資金を充当し必要に応じて金融機関からの借入または社債の発行等により資金を調達することを基本方針としております。
当連結会計年度の設備投資の総額は、13億43百万円、研究開発投資の総額は1億77百万円となり、全額自己資金により充当いたしました。その結果、当連結会計年度末の有利子負債は48億58百万円となり前連結会計年度末と比べて42百万円の減少となりました。
資金の流動性につきましては、当社グループにおける余剰資金の有効活用に努めるほか、金融機関との間で当座貸越契約を締結しており、急な資金需要や不測の事態にも備えております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は98億99百万円となっており、当社グループの事業活動を推進していくうえで十分な流動性を確保していると考えております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
(6) 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は次のとおりです。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
②受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は次のとおりです。
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
③販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は次のとおりです。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
当社は、シチズン時計株式会社と商標の使用に関する契約を以下のとおり締結しています。
当社グループの研究開発活動は、精密部品事業分野と生活用品事業分野に大別されます。
精密部品事業分野における新製品開発活動は従来製品の船舶関連機器の開発を行っております。
生活用品事業分野における新製品開発活動は、アミューズクロックの商品力強化のための高音質新音源開発、キャラクタークロック商品力強化のためのからくり時計・3D目覚まし時計・キャラクターデジタル時計の開発、大音量目覚ましの開発、デジタル放送に対応した行政防災ラジオの開発、新型モバイルファンの開発、新型加湿器の開発を行っております。
なお、当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における研究開発費の金額は