第2【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(平成27年1月1日から平成27年12月31日まで)の世界経済は、米国では個人消費の増加や設備投資の持ち直しなどにより景気の回復が続き、欧州の景気も英国やドイツなどの西欧諸国を中心に緩やかに回復しました。一方、アジア地域においては、中国では景気は緩やかに減速し、その他一部の地域でも伸び悩みがみられるなど、厳しい状況が続きました。
 日本経済は生産や輸出に弱さがみられたものの、企業収益や雇用・所得環境が改善し、緩やかな回復基調が続きました。為替は、前年同期に比べ米ドルは円安、ユーロは円高傾向で推移しました。
 当社グループ関連市場におきましては、デジタルカメラ市場では、レンズ交換式タイプおよびコンパクトタイプとも、スマートフォンの普及等の影響により市場の縮小が続きました。ドキュメントスキャナー市場では、低・中速機を中心に参入メーカーが増加し、市場が活性化しました。また、アジア・オセアニア地域、中東地域などの新興国市場における需要増などにより市場が拡大しました。情報関連市場は、企業の投資意欲に持ち直しの動きが見られるものの、業界内における競争激化が続きました。
 このような状況の中、当社グループは既存製品の積極的な拡販活動とともに、以下の新製品を発売しました。優れたコストパフォーマンスと高速スキャンを両立し、様々な紙文書はもちろん、パスポートのスキャンにも対応したA4サイズのドキュメントスキャナー「DR-C240」、堅牢性と耐久性に優れ、検針業務等、屋外作業で活用されるPDA型ハンディターミナル「プレアGT-3」、設置スペースや金型交換時間、仕掛りなどを削減でき、部品の内製化や多品種少量生産に柔軟に対応できる小型電動射出成形機「LS-715シリーズ」、ハッカーによる標的型攻撃から企業の情報資産を守るWindows用のセキュリティソフト「SML マルウェア サーバトレース機能」等をラインナップに加え、受注活動を強力に推し進めました。
 また、当社グループは世界トップレベルの高収益企業を目指し、全社を挙げた生産性向上活動、3R(リデュース・リユース・リサイクル)環境活動を積極的に進めました。そして、経営全般にわたりムダ排除に徹底して取り組み、利益体質の維持向上に注力してまいりました。加えて、コンプライアンスを徹底するとともに、内部統制システムの更なる強化に取り組みました。
 これらの結果、当期の連結売上高は893億73百万円(前年同期比6.4%減)、連結経常利益は106億77百万円(前年同期比1.5%増)、連結当期純利益は69億51百万円(前年同期比5.8%減)となりました。

 

  セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

  ①コンポーネント

コンポーネント部門では、デジタルカメラ市場は、レンズ交換式タイプ、コンパクトタイプとも、スマートフォンの普及等の影響により、厳しい市場環境が続いています。このような中で当社は、主力商品であるデジタルカメラ用シャッターユニットや絞りユニット、防振ユニットなどの積極的な受注活動を展開してまいりました。このような取り組みの結果、関連市場がマイナス成長の状況下ではありましたが、業績は堅調に推移しました。
 レーザープリンターおよびデジタル複合機用のレーザースキャナーユニットは、生産性の向上、構成部品の内製化等、生産体制の強化等を積極的に推し進め、引き続き原価低減に取り組みましたが、販売数の減少に伴い、売上は減少しました。
 これらの結果、当部門の売上高は485億64百万円(前年同期比5.8%減)、営業利益は80億13百万円(前年同期比19.4%増)となりました。

  ②電子情報機器

電子情報機器部門では、ドキュメントスキャナー市場は、中東・中南米地域やアジア地域等の新興国市場における文書の電子化需要の増加により引き続き拡大傾向にあり、低価格・コンパクトタイプを中心に需要が増加しています。このような中で、ドキュメントスキャナーimageFORMULA(イメージフォーミュラ)シリーズは、主力製品「DR-C225/225W」に加え、新製品「DR-C240」を発売するなど、ラインアップをより充実させて一層の販売強化に努めました。地域別では、ドイツ・フランスなど欧州市場にて積極的な拡販を行い、トルコやロシアといった新興市場において大型商談を多数獲得し、売上が増加しました。アジア・オセアニア地域も前年を上回る売上となりましたが、最大市場である米国向けの販売が参入メーカーの増加により売上が減少し、業績は前年並みとなりました。
 ハンディターミナルは、スマートフォンやタブレット端末の業務用途での使用増加により、新たなビジネスチャンスが広がりつつあります。このような中、新製品であるPDA型端末「プレアGT-3」を金融・飲料・検針市場へ拡販しました。また、プリンター一体型端末「プレアGT-30」を製造業界に拡販し大型商談を受注しました。他、グリップ型端末やプリンター一体型大画面端末など、ラインアップを充実させ積極的な拡販活動を展開した結果、売上が増加しました。今後は自動認識技術や決済機能を搭載する端末を開発するなど、スマートフォンやタブレット端末との差別化を図り、魅力ある製品の開発を追求していきます。
 レーザープリンターは、新製品の量産立ち上げ、効率的な部品調達や生産性の向上、市場の動向に応じた対応等、生産体制の更なる拡充に取り組みましたが、販売数の減少により厳しい状況で推移しました。
 これらの結果、当部門の売上高は319億32百万円(前年同期比6.2%減)、営業利益は40億33百万円(前年同期比13.6%増)となりました。

  ③その他

その他の部門では、情報関連事業は、情報セキュリティ対策ソフト(SML)、業務分析サービス(ログマネジメント)、名刺管理サービス(アルテマブルー)、医療機関向けパッケージソフト(医用辞書)等の受注活動を積極的に展開しました。ハッカーによる標的型攻撃から企業の情報資産を守るWindows用のセキュリティソフト「SML マルウェア サーバトレース機能」の拡販に努めた結果、新規商談が増加しました。   
 また、サーバーやネットワークの構築等、インフラ関連やシステム開発・保守・運用案件の獲得に努めるとともに、自治体向けコンテンツマネジメントシステム「じち丸」等の新製品の販売にも注力しました。しかし、業界内競争の激化に伴い、売上は減少しました。
 環境機器事業は、小型三次元加工機「MF-150A」および業務用生ごみ処理機「Land care16Ⅱ」、新製品の小型電動射出成形機「LS-715シリーズ」を主力商品として、積極的な販売活動を展開しました。特に、防水・防塵加工を可能にした小型電動射出成形機は、自動車業界において新規引き合いが増加し、走行安全に関係する部品成形において採用されるなど、順調に推移しています。
 これらの結果、当部門の売上高は88億76百万円(前年同期比10.4%減)、営業利益は2億56百万円(前年同期比197.1%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度においては、主に税金等調整前当期純利益と減価償却費により、営業活動によるキャッシュ・フローは105億47百万円の収入(前年同期比3億88百万円増)となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは新製品投資及び生産能力増強のための設備投資、貸付けによる支出により181億21百万円の支出(前年同期比139億4百万円増)となり、フリーキャッシュ・フローは75億73百万円の支出(前年同期比135億15百万円増)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払により24億50百万円の支出(前年同期比15億38百万円減)となり、これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は191億89百万円となり、前連結会計年度末に比べ102億87百万円減少しました。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

生産高

前年同期比(%)

コンポーネント

48,502

93.8

電子情報機器

31,937

94.0

その他

432

57.0

合計

80,872

93.5

 

(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。

2. 金額は販売価格によっております。

3. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

受注高

前年同期比(%)

受注残高

前年同期比(%)

コンポーネント

47,028

90.1

6,923

81.8

電子情報機器

31,813

94.5

5,149

95.1

その他

8,436

89.4

1,215

80.5

合計

87,277

91.5

13,289

86.4

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は販売価格によっております。

3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

販売高

前年同期比(%)

コンポーネント

48,564

94.2

電子情報機器

31,932

93.8

その他

8,876

89.6

合計

89,373

93.6

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先の販売実績、ならびに総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

(単位:百万円)

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高

割合
(%)

販売高

割合
(%)

キヤノン㈱

50,635

53.0

46,520

52.1

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3【対処すべき課題】

世界の景気は緩やかな回復傾向が続く見込みですが、米国の金融政策正常化の影響や、中国をはじめとするアジア経済の状況、地政学的リスク等先行きは不確実性が高く、予断を許さない状況が続いています。そのような状況において、当社の製品を取り巻く環境は、激しい価格競争による低価格製品へのシフトなど、依然として厳しい状況が続いています。  

このような状況下で、当社は以下の課題に取り組んでまいります。

製品品質と研究開発力の質の向上

今年度は「製品品質の向上」、すなわちユーザーニーズを的確にとらえた「ムダのない商品開発」を実行していきます。さらに、「研究開発力の質の向上」を図るため、社員一人ひとりが各々の分野で第一人者となるために行動し、そのために必要な投資や人材の育成と活用を図ってまいります。

IoTを推進した生産体制の追求

IoTを推進し、センサーを駆使した生産現場の見える化や、稼動状況を常に監視できるネットワークの構築により、常に変化に対応できる生産システムを追求し、一歩先を見つめ、生産プロセス全体の最適化を図り、安定した稼動状態の実現と全てのムダを徹底的に排除して、生産性を向上させていきます。そして、生産工場の機能を常に見直し、現場中心の体制で環境変化に素早くかつ柔軟に対応し、高機能、高品質、低コストで真に価値ある製品をお客様に提供し続けてまいります。

内部統制システムの確立

「業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)の基本方針」に基づき、教育啓蒙活動によるコンプライアンス意識の醸成、業務フローの改善によるけん制機能の強化、監視機能の強化に取り組み、当社グループの内部統制システムをより一層充実させてまいります。

成長分野への参入とその確立

従来にも増して全社員の持てる力を最大限に結集し、質の創造(世界に通用する倫理観・知識・技術及び実行力を持った高品質企業を目指す)を強力に推進していきます。そして、「新しいモノつくり基盤の確立」を目指し、商品企画から再利用まで常に考えて行動し、成長分野や新規事業への本格的な参入を果たすなど、更なる改革と挑戦を推し進めてまいります。
 

4【事業等のリスク】

当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

(1) 親会社等との関係について

当社は、親会社であるキヤノン株式会社(平成27年12月31日現在、当社の議決権の55.4%を所有)を中心とするキヤノングループの一員であります。

当社グループの売上高のうち、キヤノン株式会社に対する売上高の構成比は、当連結会計年度において52.1%を占めております。当社はキヤノン株式会社との間で取引基本契約及び技術研究開発基本契約などを締結して、請負取引及び売買契約に関する基本的な事項を取り決めております。

そのため、キヤノン株式会社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

キヤノングループ各社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」における「関連当事者情報」をご参照下さい。

また、キヤノングループにおいては、当社グループの一部製品または一部事業が競合関係にある場合があります。それぞれ得意な業務分野や技術分野を持って事業展開を図っておりますが、今後の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2) 当社グループの事業に関するリスクについて

当社グループの主要な市場である国及び地域の経済環境の動向は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。日本、アジア、北米、欧州及び当社グループが事業活動を行うその他の主要な市場において、対象製品の需給の大きな変化や景気後退による個人消費や民間設備投資の減少によって、当社グループが提供する製品・サービスの需要の減少や価格競争の激化が進展する可能性があります。
 このような環境下において、当社グループは売上高や収益性を維持できる保証はありません。

 

(3) 海外生産について

当社グループは製品の一部をマレーシア及びベトナムで生産し、中国では当社グループ外の会社に生産委託しております。こうした海外における生産の当社グループの生産高に占める割合は、当連結会計年度で15.7%となっております。当該生産拠点においては、予期しない法律や規制の変更、経済的変動、政治的混乱等のリスクが存在するため、これらの事象が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 為替リスクについて

当社グループは、為替の変動の影響を軽減し、また、これを回避するために様々な手段を講じておりますが、急激な為替の変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 設備投資について

当社グループでは、各生産部門の新製品対応や技術革新、あるいは生産能力の増強のため、毎年、新規または更新のための設備投資が必要であります。平成27年12月31日現在、26億円の設備投資を計画しております。これらの設備投資の実施により、償却費負担が増加しますが、計画通り生産が増加していかない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 研究開発投資について

当社グループは先端技術の研究開発を行うための投資を行っております。当連結会計年度において一般管理費に計上した研究開発費は36億32百万円であり、売上高の4.1%を占めております。今後も積極的な研究開発投資を実行していく予定ですが、当該研究開発活動が計画通りに進む保証はなく、十分な成果が適時に上がる保証もありません。
 また、当社グループが選定した研究開発テーマに基づき開発した新規技術やそれを応用した製品が普及しない場合や、事業環境の変化等により更なる研究開発費の負担が生じた場合には、先行投資した研究開発費の回収が困難になるなど、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 環境規制・法令遵守・知的財産権について

当社グループでは、「地球環境保全のための活動と実践」という方針のもと、全ての事業活動において環境を重視した様々な施策を推進し、環境、健康及び安全等に関する様々な法律・規則に従っております。予期せぬ法令違反等が生じた場合は、当社グループの社会的信用が失墜するのみでなく、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

また、当社グループは知的財産権(特許権等)の保護について、社内の管理体制を強化し、細心の注意を払っておりますが、将来当社グループが認識していない第三者の所有する知的財産権を侵害した場合、または当社グループが知的財産権を有する技術に対し第三者から当該権利を侵害された場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 重要な訴訟について

当社グループは、国内外事業に関連して、訴訟その他法律的手続きの対象となるリスクがあります。当連結会計年度において当社グループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 災害等について

地震等の自然災害や事故、テロをはじめとした当社グループによるコントロールが不可能な事由によって、当社グループの生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が低下し、さらに、生産拠点等の修復または代替のために巨額な費用を要することとなる可能性があります。

 

(10)将来に関する事項について

以上に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年3月30日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

キヤノン株式会社との契約

 当社は、キヤノン株式会社との間に以下の契約を締結しております。

 

契約名

契約内容

契約期間

取引基本契約

請負取引及び売買取引に関する基本契約

平成11年11月10日から
平成12年11月9日まで
以降1年毎の自動更新

技術研究開発基本契約

共同開発・委託開発に関する基本契約

昭和56年1月1日から
昭和56年12月31日まで
以降1年毎の自動更新

 

 

 

6【研究開発活動】

当社グループは競争が激化する厳しい市場環境に対応するため、現行事業の更なる拡大と、新規事業の創出を図るべく新製品開発活動を行っております。

当連結会計年度において、一般管理費に計上している研究開発費は36億32百万円であります。

セグメントごとの研究開発活動状況は次のとおりであります。

 (1)コンポーネント

コンパクト、レンズ交換式、共に縮小が続くデジカメ市場において、セットメーカー各社は量から質への転換を図り差別化戦略を進めています。
コンパクトカメラにおいては、各社高級機へのシフトを進め、特徴ある商品による新規需要を狙っていますが、ゼロサム市場環境のなかで、セットメーカーのニーズに応えたシャッター開発を進め、シェアの拡大に取り組んで参りました。
 一方、レンズ交換式カメラにおいては市場の成長が止まったなかで、ミラーレスカメラの普及率がアジア地区だけでなく、欧米市場においても拡大してきており、ミラーレス市場での競争が激化しています。このような市場環境においてミラーレスカメラに求められる、高速、コンパクト、軽量を追求した製品開発を進めています。
 また、絞りユニットにおいては成長市場である監視カメラやネットワークカメラ市場を狙って製品開発を進めています。
 このような研究開発活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は3億24百万円となりました。

 

 (2)電子情報機器

ドキュメントスキャナーにおいては、ドキュメントキャプチャーの分散化に対応した業務系低価格機を製品化し拡販を図りました。
当連結会計年度は、業務系低価格帯(ワークグループカテゴリー)の主力機となるDR-C240をリリースしました。DR-C240の給紙機構には上位機種であるDR-M160の給紙機構を改良して搭載し、本人確認書類として活用されているパスポートのスキャンを実現しました。また、45ppmの高速スキャニングと優れた静音性を実現し、カウンターやオフィスでのスキャン業務からワークフローの入り口としての入力デバイスとして、積極的に拡販を行いました。

ハンディターミナルにおいては、スキャナー一体型タイプの新製品ST-300を開発しリリースしました。倉庫・物流・小売り等の現場でバーコードを読取り、業務の効率アップを狙う端末です。手のひらに密着し持ちやすいデザインで、片手での操作性を向上させ、堅牢な樹脂素材、衝撃を緩和する構造を採用し、丈夫で壊れにくく、長く安心して使用できます。大容量バッテリーや、データを守る多彩なセキュリティー機能、バーコードの読取精度を強化するなど、現場で使用する方の立場に立って考えた機能を盛り込みました。ニーズを素早く捉え、倉庫・物流・小売り等の新たな市場開拓を図ります。

このような研究開発活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は15億39百万円となりました。


 なお、各セグメントに配分できない基礎研究に係る研究開発費の金額は17億15百万円となりました。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 当連結会計年度の財政状態の分析

   (資産)

当連結会計年度末の総資産は1,017億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億37百万円増加しました。流動資産は619億57百万円となり、7億89百万円増加いたしました。固定資産は398億22百万円となり5億51百万円減少しました。うち有形固定資産は346億28百万円となり9億18百万円減少しました。

   (負債)

負債は232億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億4百万円減少しました。流動負債は167億21百万円となり36億87百万円減少しました。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少及び未払法人税等の減少によるものです。固定負債は65億19百万円となり、13億82百万円増加しました。

  (純資産)

純資産は785億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億42百万円増加しました。主な要因は、当期純利益計上と剰余金の配当によるものです。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の74.8%から77.1%となりました。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

  (売上高)

当連結会計年度の当社グループ関連市場は、業界内競争の激化により、厳しい状況で推移しました。このような環境の中、グループ一丸となって受注活動及び拡販活動に努めてまいりましたが、売上高は前期比6.4%減の893億73百万円となりました。

  (売上総利益)

売上総利益は、前期比6.9%増の213億40百万円となりました。

  (営業利益)

販売費及び一般管理費は主に退職給付費用、減価償却費の減少により前年に比べ345百万円減少しました。  

この結果、営業利益は前期比19.6%増の105億23百万円となりました。

  (経常利益)

経常利益は前期比1.5%増の106億77百万円となりました。

  (税金等調整前当期純利益)

税金等調整前当期純利益は前期比0.7%減の106億12百万円となりました。

  (当期純利益)

これらの結果、当連結会計年度の当期純利益は前期比5.8%減の69億51百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。