文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)会社の経営方針
当社グループは、世界トップレベルの高収益企業を築き、社会に貢献し、世界から尊敬を受ける企業を目指します。また、世界トップレベルの環境経営を積極的に進め、CSR・環境先進企業を目指すとともに、持続可能な開発目標(SDGs)達成に貢献します。
当社グループは、世界でトップレベルの高収益企業となることを経営方針としており、その実現のため、売上高経常利益率15%を達成すべき目標として取組んでまいります。
当社グループ関連市場におきましては、カメラ関連市場では、スマートフォンのカメラ機能の充実により厳しい状況は続いていますが、レンズ交換式カメラは市場が大きく回復しました。ドキュメントスキャナー市場では、米国や欧州を中心に需要が回復しているほか、新興国を中心に引き続き拡大傾向にあります。情報関連市場では、各企業のシステムへの投資が縮小や延期となっており、引き続き厳しい状況となりました。
当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大や、SDGsをはじめとする社会課題に対する責任の高まりなど、大きく変化しております。このような状況において、当社グループを取り巻く環境は引き続き厳しく、予断を許さない情勢が続いています。このような状況下で、当社グループは以下の課題に取り組んでいます。
<感染症対策の徹底と対応の強化>
喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症について、職場環境の整備などさまざまな感染対策を講じ、社員や取引先をはじめとするステークホルダーの健康および安全確保と事業活動継続に取り組み、安定して製品・サービスを提供できる体制を維持してまいりました。今後も感染の再拡大や経済活動の抑制、部品の供給不足や混乱、それらによる原価高騰など混沌とした状況が続くと考えられますが、関係各部門が緊密に連携し、引き続きステークホルダーの健康と安全に配慮しながら安定的な製品・サービスの提供を続け、今後事業環境に大きな変化があった場合でもその対応力を高めるべく、企業体質の強化を図ってまいります。
<成長分野への参入とその確立>
当社グループでは現在、さまざまな成長分野への参入を進めております。宇宙関連分野ではこれまで開発を進めてきた超小型人工衛星だけでなく、小型ロケット打上げサービスについても事業化へ向けて準備を進めております。さらに、当社グループの特長である小回りの利く規模、技術を生かし、医療分野では、血圧計や滅菌器、薬剤分包機に加え、歯科用ミリングマシンも販売を拡大しました。農業分野では、当社で新たに開発し、当社内で野菜の栽培に用いている「植物工場用自動生産装置」の他社への販売も行っています。このように数多くのスモールビジネス事業の確立を目指すとともに、若手の経営感覚を磨くための早期育成を行い、経営の人的基盤を強化してまいります。
<ESG経営・サスティナビリティへの取り組み推進>
当社グループでは、これまで長年取り組んできた環境経営への取り組みを基礎として、サスティナビリティカンパニーへの進化を推し進めております。また、コンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンス・コードを踏まえての社内体制強化、サプライチェーンマネジメント、地球温暖化防止への貢献、人権への配慮や多様な人材の確保と育成などにも積極的に取り組み、ESG経営の推進と会社の持続的発展に努めております。そして、世界的に提唱されている2050年カーボンニュートラルの実現を見据えた対応も重要な課題と考えており、当期には「ESG・サスティナビリティ推進委員会」を発足させ、2030年にCO2排出量2013年比46%削減、2050年にCO2排出量実質ゼロの目標を掲げ活動しております。引き続き、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献する技術や製品の提供・開発を進めるとともに、気候変動対応など多様なリスクへの対応を進めてまいります。
当社グループ(当社及びその連結子会社。以下、当該項目では「当社」という。)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。当社では、グループ経営上のリスクについて、取締役会が定める「リスクマネジメント基本規程」に基づき設置されるリスクマネジメント委員会による活動において、毎年、当社の経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクの特定を行っており、以下のリスクもリスクマネジメント委員会活動を経て経営層での審議のうえ特定されたものです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社は、親会社であるキヤノン株式会社(2021年12月31日現在、当社の議決権の55.2%を所有)を中心とするキヤノングループの一員であります。
当社の売上高のうち、キヤノン株式会社に対する売上高の構成比は、当連結会計年度において50.8%を占めております。当社は、キヤノングループ以外への販売促進及び新規顧客開拓を積極的に進めておりますが、売上高構成比の過半数を占めるキヤノン株式会社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
キヤノングループ各社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」における「関連当事者情報」をご参照下さい。
また、キヤノングループにおいては、当社の一部製品または一部事業が競合関係にある場合があります。それぞれ得意な業務分野や技術分野を持って事業展開を図っておりますが、今後の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、生産及び販売活動の一部を日本国外で行っておりますが、海外における事業活動には主に政治、外交問題または不利な経済状況の発生、急激な為替レートの変動と予期しない政策及び法制度、規制等の変更のリスクがあります。日本、アメリカ、ヨーロッパ及びアジアなどの当社の主要な市場において、景気が後退した場合や米中貿易摩擦の問題がさらに深刻化した場合など、外交問題または不利な経済状況の発生時には、対象製品の需給の大きな変化や個人消費や民間設備投資の減少が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、急激な為替レートの変動が、外貨建売上など当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。そして、外貨建の取引から生じる当社の資産及び負債の円貨額や海外子会社の外貨建財務諸表から発生する為替換算調整勘定も変動する恐れがあります。
加えて、世界の各国・各地域では政治、行政や法制度整備に係る様々な問題があり、当社が予期しない政策及び法制度、規制等の変更に直面するリスクがあります。
政治、外交問題または不利な経済状況の発生については、当社は、当社現地法人と日常的な意思疎通を通じて収集した関連情報や定期的なビジネス概況ヒアリングによる関連情報を業績予想に反映しております。また、特定の市場または世界全体で需要の減少が見込まれる場合は、当社は商品の生産、供給体制に応じて生産調整を実施しています。
急激な為替レートの変動に関しては、当社は当社現地法人を含め、定常的に短期為替予約の為替ヘッジ取引を実施し、直近の為替水準を反映した価格で製品市場に投入するなどの対策を講じております。
予期しない政策及び法制度、規制等の変更について、当社は特に国際的な環境規制や税制変更に係る対策を強化しております。また、公正競争、腐敗防止、個人情報保護、安全保障貿易管理、環境その他の法規正に関しては、各所管部門による統制の下、遵守を徹底しています。
上記の対応にもかかわらず、当社が国際的な企業活動を行う際に伴う様々なリスクについて対処していくことができない場合、当社のビジネス、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社では、各生産部門の新製品対応や技術革新、あるいは生産能力の増強のため、毎年、新規または更新のための設備投資が必要であります。2021年12月31日現在、60億円の設備投資を計画しております。生産設備への投資については、急激な需要変動を前提に慎重を期しており、既存製造設備の活用やグループ内での柔軟な人員配置体制の構築を進めるなど、市場変更の影響を最小限に抑える施策を講じています。
しかしながら、これらの設備投資の実施により、減価償却費が増加し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、資産価値が下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損損失が発生し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は先端技術の研究開発を行うための投資を行っております。当連結会計年度において一般管理費に計上した研究開発費は52億84百万円であり、売上高の6.4%を占めております。
今後も積極的な研究開発投資を実行していく予定ですが、当該研究開発活動が計画通りに進まない可能性もあります。また、市場の変化をいち早く捉え、対策を講じるべく、事前の情報収集と分析を定常的に実施しておりますが、当社が選定した研究開発テーマに基づき開発した新規技術やそれを応用した製品が普及しない場合や、事業環境の変化等により更なる研究開発費の負担が生じた場合には、先行投資した研究開発費の回収が困難になるなど、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、「地球環境保全のための活動と実践」という方針のもと、本社所管部門を中心に全ての事業活動において環境を重視した様々な施策を推進し、環境、健康及び安全等に関する様々な法律・規則に従っております。予期せぬ法令違反等が生じた場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、当社は知的財産権(特許権等)の保護について、知的財産専門の組織を設置し、社内の管理体制を強化し、細心の注意を払っておりますが、将来当社が認識していない第三者の所有する知的財産権を侵害した場合、または当社が知的財産権を有する技術に対し第三者から当該権利を侵害された場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、国内外事業に関連して、訴訟その他法律的手続きの対象となるリスクがあります。当連結会計年度において当社の事業に影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
地震等の自然災害や事故、テロをはじめとした当社によるコントロールが不可能な事由によって、当社の生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社の操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が低下し、さらに、生産拠点等の修復または代替のために巨額な費用を要することとなる可能性があります。これらのリスクに対し、当社は、会社の営業停止時に迅速な復旧を実現するため、初動対応事項や関係部門の役割分担、緊急時の連絡体制等の整備を行っています。また、当社の営業活動に用いる基幹システムについては、情報システムのダウンに備えてバックアップ体制を整えております。
また、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、世界各地のサプライチェーンや当社の生産活動に混乱をきたし、当社の販売活動も影響を受けております。当社は、時差出勤の実施やワクチンの職域接種など、感染拡大の防止に努める一方で、このような外部環境の変化に対応し、国内・海外における生産活動及び販売活動の回復に取り組んでおります。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の収束時期についてはいまだ見通しがたっておらず、今後も当社のビジネス及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①経営成績
当連結会計年度(2021年1月1日から2021年12月31日まで)の世界経済・日本経済は、新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るいましたが、先進国を中心にワクチンの接種が進み、経済も徐々に回復しております。しかし、一部の国でロックダウンが実施されたほか、半導体や電子部品をはじめとする材料の供給が国際的にひっ迫し、物流も滞ったことで、前期に引き続き厳しい状況となりました。
このような状況の中、当社グループではカメラ用部品や事務機用ユニットなど需要が回復した製品の増産対応を進めたほか、スキャナー関係では欧州を中心に積極的な拡販活動を展開しました。また、歯科用ミリングマシン「MD-500」の販売を拡大したほか、事務機用ユニットや実装基板など他社製品の受託生産を推し進めるなど、小回りの利く規模、技術を生かしたスモールビジネスの拡大に取り組みました。また、フルサイズミラーレスの新製品が牽引するカメラ関連ユニットの販売、ドキュメントスキャナーのEコマースチャネルでの拡販を進めたほか、製品の包装へのプラスチック使用量を削減するなど、サスティナビリティへの取り組みも推進しました。その結果、当期の連結売上高は826億14百万円(前期比10.7%増)、連結経常利益は70億79百万円(前期比21.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は53億92百万円(前期比22.2%増)となりました。
当社グループでは目標とする経営指標として売上高経常利益率15%を将来の目標としております。当連結会計年度の売上高経常利益率は、前連結会計年度の7.8%から0.8ポイント増加し、8.6%となりました。今後も目標達成に向け、当社グループの特長である小回りの利く規模、技術を生かしたスモールビジネス事業の確立を目指し、収益力の向上に努めてまいります。
なお、宇宙関連分野におきましては、2020年10月に打ち上げた当社製の超小型人工衛星「CE-SAT-ⅡB(シーイー・サット・ツービー)」と、打上げから4年半が経過した「CE-SAT-I(シーイー・サット・ワン)」の実証実験を順調に進めており、地上の高精細画像を日々撮影しております。また、衛星本体や撮影画像、内製コンポーネントの受注を順次開始しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(コンポーネント)
コンポ―ネントセグメントにおきましては、デジタルカメラ関係は、スマートフォンのカメラ機能の充実により厳しい状況が続いていますが、当期はミラーレスカメラの売上が好調に推移したことにより、当社が製造しているシャッターユニット・絞りユニット等のカメラ部品の生産数が大幅に回復し、売上が増加しました。レーザープリンター・複合機向けのレーザースキャナーユニットは、テレワーク等の生活スタイルの変化により個人向けを中心に受注が回復しましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大や材料供給のひっ迫により、売上は減少しました。なお、ベトナム子会社において生産を行っているプリンター部品は、ベトナム国内での新型コロナウイルス感染症の再流行により生産が当初の予定を下回り、売上が減少しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は459億9百万円(前期比10.3%増)、営業利益は71億33百万円(前期比4.0%増)となりました。
(電子情報機器)
電子情報機器セグメントにおきましては、スキャナー製品関係では、中国において国内生産品の優遇傾向が強まり販売が落ち込んだものの、欧州やインドなどで販売が大きく回復し、全体の売上は増加しました。ハンディターミナル関係では、「BP-F400」をはじめとするモバイルプリンターの販売が前年を上回りましたが、ハンディターミナル本体やモバイル決済端末の販売が前年を下回り、売上は減少しました。レーザープリンター関係では、レーザープリンター本体やオプション等の生産を推し進め、売上は増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は261億99百万円(前期比12.5%増)、営業利益は31億86百万円(前期比30.4%増)となりました。
(その他)
その他セグメントにおきましては、情報関連事業は、各企業のシステムへの投資が縮小や延期となっておりましたが、情報セキュリティ対策ソフト「SML」においてテレワーク向け分析パッケージの開発、提案を進めたほか、学校向け教務管理システム「SCHOOL AID(スクールエイド)」、顧客情報管理システム(CRM)等の受注活動を積極的に展開し、売上は堅調に推移しました。環境機器事業は、小型電動射出成形機、歯科用ミリングマシン「MD-500」の販売が前年を上回ったほか、工場向け生産装置の販売により売上は増加しました。医療関連機器では、滅菌器や薬剤分包機の販売が前年を上回り、売上は増加しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は105億4百万円(前期比8.2%増)、18億74百万円の営業損失となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 金額は販売価格によっております。
3. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(単位:百万円)
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②財政状態
当連結会計年度末の総資産は1,262億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ90億56百万円増加しました。流動資産は816億99百万円となり、57億64百万円増加しました。固定資産は445億69百万円となり32億92百万円増加しました。うち有形固定資産は390億61百万円となり37億80百万円増加しました。
当連結会計年度末の負債は233億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ37億88百万円増加しました。流動負債は187億84百万円となり、45億85百万円増加しました。固定負債は45億85百万円となり、7億97百万円減少しました。
当連結会計年度末の純資産は1,028億98百万円となり、前連結会計年度末に比べ52億68百万円増加しました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の81.5%から79.4%となりました。
③キャッシュ・フロー
当連結会計年度においては、税金等調整前当期純利益、減価償却費及びたな卸資産の増加等により営業活動によるキャッシュ・フローは27億44百万円の収入(前期比25億59百万円収入減)となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは新製品投資、生産能力増強のための設備投資、貸付金の回収による収入、定期預金の預入による支出等により49億84百万円の支出(前期比13億64百万円支出増)となり、フリーキャッシュ・フローは22億40百万円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは長期借入及び非支配株主からの払込みによる収入、配当金の支払等により4億71百万円の収入(前期比6億24百万円収入減)となり、これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は222億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億27百万円減少しました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
②資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、材料費、人件費、新製品開発に必要な研究開発費及び設備投資資金です。これらの資金需要につきましては、自己資金を充当しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産、負債の金額及び連結会計年度における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
連結財務諸表等の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
キヤノン株式会社との契約
当社は、キヤノン株式会社との間に以下の契約を締結しております。
当社グループは競争が激化する厳しい市場環境に対応するため、現行事業の更なる拡大と、新規事業の創出を図るべく、新製品開発活動を行っております。
当連結会計年度において、一般管理費に計上している研究開発費は
セグメントごとの研究開発活動状況は次のとおりであります。
(1)コンポーネント
デジタルカメラ市場の縮小が続く中、セットメーカー各社はスマートフォンとの親和性、あるいは、スマートフォンには無い機能を訴求することで新たな需要を掘り起こすべく製品開発に取組んでいます。また、デジタルカメラ市場ではミラーレスカメラへのシフトが進み、小型、軽量化、高機能化の競争が激化し、当社を取り巻く市場環境も厳しさを増しております。このような環境下において、当社はセットメーカーのカスタムニーズに的確に応えたシャッターや絞りユニット、光学フィルタを開発し、シェア拡大に取組んでまいりました。
このような活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は
(2)電子情報機器
ドキュメントスキャナーにおいては、北米向けに立ち上げたリテールチャネル向け製品(R40、R10)の他国への展開、及びヨーロッパ向けに立ち上げたDR-S130の日本国内発売のためのローカライズを実施しました。特に日本国内向けには、家庭での使用を意識したR10のカラーバリエーションモデルの立ち上げも実施しました。また、中国市場での売り上げ拡大につなげる施策として、中国ブランドが優先される市場に向けた製品展開の検討を行いました。特にソフトウェアについては、中国製のLinux OSに対応したスキャナードライバーの設計を進めています。北米に向けては、今後米国連邦政府の文書の電子的保存のガイドラインになる新たな認証規格に対応するため、高速機の新たな画像設計を行いました。今後も販売会社と協力して、各国の制度の変化に合わせたカスタマイズ対応を実施していきます。さらに、世界的な電気部品の需要増加の影響により、電気部品が逼迫している状況の中、現行製品の生産計画に影響を最小限に抑えるため、代替品への切り替えを検討しています。代替品の調達にも制約があり、十分な在庫を揃えるのが難しいため、調達部門、製造部門と協力しながら優先的に検討を行い、早急に注文が出せるようにしています。また、コロナ禍によりサービス担当者がエンドユーザーの元にスキャナーのメンテナンスに行きづらくなっている状況です。そこで、ユーザー自身で装置内のゴムローラーや搬送ガイドの清掃を行えるように、ドキュメントスキャナー専用のクリーナー(清掃用の液)を商品化しました。
ハンディターミナルにおいては、OSにWindows 10 IoT Enterpriseを新規採用した標準モデルGT-50を開発し、既存顧客のリプレイスに加え、新規市場、顧客獲得にも注力しています。物流・倉庫で利用されるスキャナー一体型端末においては、アプリケーション開発支援ツールを起点に拡販活動を行い、基本機能の向上を図るとともに、上位システムとの連携機能の開発に注力しています。
このような活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は
(3)その他
歯科用ミリングマシン関連では、「MD-500」がドイツの国際的なデザイン賞「iFデザインアワード」を受賞したほか、加工できるディスクの範囲を広げた「MD-500S」を開発し、11月に販売を開始しました。
小型ロケットによる人工衛星の打上げサービスの事業化を目的とする子会社、スペースワン株式会社では、ロケット機体の設計作業を進めているほか、和歌山県串本町で日本初の民間企業が所有するロケット打上げ射場「スペースポート紀伊」を建設しました。
このような活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は
なお、各セグメントに配分できない基礎研究に係る研究開発費の金額は2,101百万円となりました。
また、新規事業の一環として、宇宙関連分野では、2020年10月に打ち上げた自社開発・製造の超小型人工衛星「CE-SAT-ⅡB」と、打上げから4年半が経過した「CE-SAT-Ⅰ」の実証実験を順調に進めております。また、これまで培ってきた高品質・短納期の強みを活かし、衛星本体や内製コンポーネント、撮影画像の受注を順次開始しております。農業分野では、植物工場向けの生産設備や温度・湿度等の管理システム、そして種蒔き、植え替え、収穫といった手作業を自動化した装置の開発に取り組み、これまでの植物の苗を植え替えする移植機に加え、自動で種まきを行う播種機の販売を開始しました。更に移植機については画像認識とAIを組み合わせた自動検査機能を追加したモデルの開発も行っており、これらの販売開始の準備を進めています。また、栽培規模に合わせた自動機の提案を行い、ニーズに合った商品化を進めています。