第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

①基本方針

当社グループは、社会と共に持続的に発展する企業を目指し、社員が自律的に判断し行動するための指針として、以下のとおり企業理念、パーパス(存在意義)、経営方針、行動指針の見直しを行うと同時に、2030年の目指す姿を設定しました。

 

[企業理念]

企業は永遠に発展させるもの、従業員の生活はたゆまず向上するもの

 

[パーパス(存在意義)]

世界に挑戦する「偉大な中小企業」として社会の持続的発展に貢献する

 

[経営方針]

(1) いたずらに規模を追わず、資本効率と労働生産性を最重要評価指標とする。

(2) 環境の変化に合わせて新たな価値を継続的に生み出す機能を有する。

(3) 個々の事業においては常に世界市場を見据え、グローバルニッチを戦略の柱とする。

(4) 社員がその能力を最大限に発揮することができる環境構築のための投資、および独自技術を追求するための投資は、長期的視野に立ち、事業環境に関わらず継続する。

(5) 事業を通じて社会と共に永遠に発展する企業を目指す。

 

[行動指針]

(1) みずから行動する

自身の仕事に責任と誇りを持ち、主体的に考え、判断し、行動する。

(2) 学び続ける

志高く、自身と企業の価値向上のため、常に学び続け、成長し続ける。

(3) 技術にこだわる

社会に新しい価値を提供するため、技術を追求し、技術を磨き続ける。

(4) 集団としての価値を重視する

仲間を尊重し、力を合わせ、同志的集団として高い生産性を実現する。

 

[2030年の目指す姿]

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②対処すべき課題

2030年の目指す姿の実現に向けて、それまでの9年間を「変革の土台作り」、「変革の推進」、「目指す姿の実現」の3つに区分し、その第1次として2022年12月期から2024年12月期までの3年間を対象とする中期経営計画を策定しました。そのなかで取り組むべき課題は以下のとおりです。

特機事業においては、拡大を続けるmPOSおよびフードデリバリー市場を主戦場とし、プリンターおよび周辺機器のさらなる拡販を図ると同時に、ソフトウェア技術により一層磨きをかけることで顧客に新たな価値を継続的に提供し、店舗運営におけるトータルソリューションプロバイダーとなることを目指します。

工作機械事業においては、旺盛な設備需要に応えるべく、タイ、中国における生産体制の強化を進めると同時に、菊川工場を“人を育て、技術を育て、社会と共に発展するサステナブル工場”と位置付け、大規模リニューアルを進めてまいります。あわせて、ハードウェア技術のさらなる深掘りとソフトウェア技術の導入を推進し、自動盤のトップメーカーとしての地位をより強固なものとすることを目指します。

新規事業への取り組みとしては、M&Aを軸とし、製造DX、店舗DX、物流DXの3領域における探索に注力し、新たなビジネスモデルの構築を目指します。

グループ全体としては、経営基盤の強化、社員が能力を最大限に発揮することができる人事制度の構築、および独自技術を継続的に創出する研究開発体制の構築を推進すると同時に、サステナビリティ方針に基づくマテリアリティへの取り組みを積極的に進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

①新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症のさらなる拡大が発生した場合、輸出入の制限等による調達および出荷の停滞または遅延が生じる可能性や、従業員等への感染により、生産拠点の操業や営業活動、本社機能が停止する可能性があります。当社グループは、従業員の安全を確保するため、国内外出張の制限やマスク着用、手指消毒の徹底等による衛生面の予防、在宅勤務や時差出勤等を実施しております。また、グループ全体の生産および販売、在庫、物流などを適宜状況把握することに努め、事業への影響の低減を図っております。しかしながら、同感染症の影響が長期化した場合、営業活動や生産活動、物流活動の停滞による販売機会のさらなる逸失により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

②景気変動

当社グループは、各事業を世界各地で展開しておりますが、それらの需要は販売先の景気動向に左右されやすく、特に主力の工作機械事業は、企業の設備投資需要の影響を受けやすい業界であります。当社グループは、各事業ともに景気サイクルの影響を受けにくい体質にすべく、顧客の開拓や製品開発などに努めておりますが、景気動向が悪化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③為替

当社グループは、各事業を世界各地で展開しており、生産および販売の海外比率が高いため、為替リスクを負っております。当社グループは、為替予約などにより為替リスクの低減に努めておりますが、為替相場が大きく変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④価格競争

当社グループは、取り扱う多くの製品で競合との厳しい価格競争を迫られております。当社グループは、常に他社を上回る高付加価値の製品および技術開発、また市場開拓やコストダウン活動などを進めておりますが、価格競争が激化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤特定の業界への依存

当社グループは、主力の工作機械事業において、自動車業界向け販売が高い比率を占めております。当社グループは、自動車のEV化により新たに見込まれる需要の取り込みや、医療、通信など自動車業界以外の業界のシェア拡大に努めておりますが、自動車業界における生産動向や需要が変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥生産拠点

当社グループは、海外生産比率が高く、生産委託先を含む海外の生産拠点は主に中国およびタイにあります。当社グループは、各事業ともに生産拠点を分散させておりますが、生産拠点における社会情勢の変化や災害等の不測の事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦特定の仕入先への依存

当社グループは、一部の部品の調達について、特定の仕入先に依存しております。当社グループは、これらの仕入先と長年にわたり良好な関係を維持し、安定的に供給を受ける体制を構築しておりますが、供給量の減少や価格高騰、品質問題等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧地震等による自然災害

当社グループは、生産拠点の多くは海外にありますが、当社が本社および国内工場を構える静岡県は、南海トラフ地震の発生が予想されている地域であります。当社グループは、BCPを策定し、本社ビルでは免震構造を採用するなどの対策を講じておりますが、南海トラフ地震を含め大規模地震が発生した場合、本社機能および生産活動のみならず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、世界各地に展開する当社グループの販売拠点、生産拠点およびそれらの周辺地域において、大規模な自然災害が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨その他

当社グループは、その他のリスクとして、貿易摩擦や公的規制、特許紛争、環境問題、品質問題のほか、人材の確保および育成に関する問題、情報セキュリティ問題などを認識しております。当社グループは、それらのリスクに対し、適宜情報収集に努めておりますが、リスクが顕在化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度における経済情勢は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けるなか新たな変異株の発生や、半導体をはじめとする部材供給の逼迫や物流の遅延などがありましたが、各国でのワクチン接種の浸透や経済政策が功を奏したことなどにより全般に景気は回復傾向にありました。アジアにおいては中国の景気は総じて堅調に推移し、米国や欧州においても感染症再拡大の影響が懸念されたものの着実に景気の回復が進みました。また、わが国においても一部で弱さがみられたものの景気の回復は続きました。

当社グループの主要関連市場におきましては、主力の工作機械の需要は世界経済の回復に伴い国内、海外ともに急激に増加し、小型プリンターの需要も米国市場を中心に好調に推移しました。

このような状況のなか、当連結会計年度の売上高は、主に工作機械の販売が大幅に増加したことから643億6千万円(前期比40.9%増)となりました。利益につきましては、売上の大幅な増加などにより営業利益は74億1千5百万円(同241.3%増)、経常利益は77億9千5百万円(同181.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は57億4千万円(同231.5%増)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

(特機事業)

小型プリンターでは、部材供給の逼迫や物流の遅延による影響を受けるなか、米国市場は市況の回復に伴いmPOSやフードデリバリー向けの販売が好調に推移したことなどにより売上は大きく増加しました。欧州市場は大口案件を中心に販売は好調に推移し、また、国内市場はmPOS向けの需要が好調に推移したことから売上は大幅に増加しました。

以上の結果、当事業の売上高は155億6千9百万円(前期比32.8%増)、営業利益は22億8千2百万円(同47.7%増)と大幅な増収増益となりました。

 

(工作機械事業)

CNC自動旋盤では、米国市場では物流の遅延による影響を受けたものの、経済全体の回復から幅広い業種で好調に推移し、売上は大幅に増加しました。欧州市場では自動車関連を中心に販売は回復し、売上は大きく増加しました。アジア市場では中国における通信関連の好調な販売を維持したことに加え、自動車関連や医療関連などで販売は回復し、売上は大幅に増加しました。国内市場では主力の自動車関連などで販売は好調となり、売上は大きく増加しました。

以上の結果、当事業の売上高は487億9千万円(前期比43.7%増)、営業利益は68億5千7百万円(同154.2%増)と大幅な増収増益となりました。

 

②財政状態の状況

当期末の資産は、有価証券などが減少したものの、現金及び預金や売上債権、たな卸資産が増加したことなどにより、前期末に比べ107億3千8百万円増加の823億6千万円となりました。負債は、仕入債務などが増加したものの、新株予約権付社債の減少などにより、前期末に比べ11億6千7百万円減少の206億3千2百万円となりました。純資産は、新株予約権付社債の転換による自己株式の減少や利益剰余金の増加などにより、前期末に比べ119億6百万円増加の617億2千8百万円となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当期末の現金及び現金同等物の残高は、営業活動では96億円の収入、投資活動では7億4千万円の収入の一方、財務活動では75億5千8百万円の支出となり、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額を加え、前期末に比べ41億6千9百万円増加の271億9千9百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動では、売上債権の増加やたな卸資産の増加などがあったものの、税金等調整前当期純利益や仕入債務の増加などにより、96億円の収入(前期は68億4千2百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動では、有形固定資産の取得による支出があったものの、短期投資の純増減額による収入や有価証券の売却による収入などにより、7億4千万円の収入(前期は12億5千2百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動では、短期借入金の純増減額による支出や自己株式の取得による支出、配当金の支払いなどにより、75億5千8百万円の支出(前期は21億3千6百万円の支出)となりました。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

特機事業

15,912,439

65.3

工作機械事業

50,475,178

72.6

合計

66,387,617

70.8

(注)1  金額は消費税等抜販売価格で算定しております。

2  工作機械事業には、自社の固定資産となるものが37,157千円含まれております。

b.受注実績

当社グループは見込生産を主体としているため受注実績の記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

特機事業

15,569,772

32.8

工作機械事業

48,790,307

43.7

合計

64,360,079

40.9

(注)1  上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2  主要な販売先については、総販売実績の100分の10を占める販売先がないため記載を省略しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要な会計方針に基づき見積りおよび判断を行っており、実際の結果は、見積りによる不確実性のために異なる可能性があります。重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等

当連結会計年度における売上高は、186億8千9百万円増加の643億6千万円(前期比40.9%増)となりました。これは主に世界経済の回復に伴う需要の急激な増加により、工作機械事業の売上が大幅に増加したことによるものであります。また、営業利益は52億4千2百万円増加の74億1千5百万円(同241.3%増)となり、売上高営業利益率は前期に比べ6.7ポイント上昇し11.5%となりました。

セグメント別の売上高及び営業利益については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。

営業外損益は、2億1千9百万円減少の3億7千9百万円の利益となりました。これは主に為替差損益が当期は損失に転じたことなどによるものであります。

特別損益は、5千3百万円増加の1億6千8百万円の利益となりました。これは主に関係会社清算益を1億6千4百万円計上したことなどによるものであります。

以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、40億8百万円増加の57億4千万円(同231.5%増)となりました。

 

③資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料および部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資であります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

運転資金や設備投資資金につきましては、自己資金による充当を基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの借入や社債の発行による調達を実施し、十分な手元流動性を確保しております。

また、経営資源配分の考え方につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。

なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は10億4千9百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は271億9千9百万円となっております。

 

④経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、中期経営計画については、新型コロナウイルス感染症拡大により合理的な算定が困難なため中期予想が見通せる段階まで公表を延期しておりましたが、このたび「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 ②対処すべき課題」に記載のとおり、第1次中期経営計画を策定し2022年12月期から2024年12月期までの期間における累計値として営業キャッシュ・フロー200億円~250億円、2022年12月期から2024年12月期までの期間における平均値として1人あたり営業利益/年(連結)600万円、ROE10.0%以上、売上高研究開発費率5.0%、1人あたり教育研修費用/年(単体)50,000円を目標としております。

引き続き積極的に事業と経営の改革を続け、企業価値の向上に向けてグループ一丸となって努力してまいります。

4【経営上の重要な契約等】

  特記すべき事項はありません。

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、長年培ってきた精密加工、組立ての技術を基礎とし、さらなる付加価値創造のため、現行の事業品目に直結した製品開発・技術開発とともに新規事業立ち上げに向けた活動を行っております。

当連結会計年度の主な研究開発の成果は次のとおりであり、研究開発費の総額は1,649百万円であります。

(新規事業プロジェクト)

当下期より各事業に拘らずに新規事業創出を目指す組織として新規事業プロジェクトを立ち上げました。

当期は、少子高齢化による労働人口の減少、カーボンニュートラルなどの社会問題を背景に物流DX、店舗DX、製造DXの3つのテーマから顧客の業務効率化に貢献する新たな事業価値創出の検討を開始しました。

当事業部門に係わる研究開発費の金額は49百万円であります。

(特機事業)

当期は、サーマルレシートプリンター「TSP100Ⅳ」および当社製プリンター制御用ソフトウェア開発キット「StarXpand® SDK for React Native(スターエクスパンドSDK for リアクトネイティブ)」を開発しました。

「TSP100Ⅳ」は、当社製プリンターでトップセールスを誇るTSP100シリーズの最新モデルです。本モデルでは、従来モデル「TSP100Ⅲ」からデザインを変更し、よりスタイリッシュなポリゴンスタイルを採用すると同時に、約20%の小型化を実現しました。また、USB、有線LANのデュアルインターフェイスの搭載に加え、「Wireless LAN Unit」の接続により無線LANにも対応したほか、Android Open Accessoryプロトコルに対応することにより、Android™とWindows®での有線通信と給電の同時サポートを可能にするなど多様化するニーズへ幅広く対応しております。

当社製プリンター制御用ソフトウェア開発キット「StarXpand SDK for React Native」は、iOS、Android、Windowsの異なるオペレーティングで利用可能なプログラムでのアプリケーション開発が可能となり、1つのアプリケーションを複数のオペレーティングシステムで開発する場合や、別のオペレーティングシステムへ移植するケースにおける開発効率の向上を実現しました。また、アプリケーション開発者向けに当社製プリンターとの接続や印刷制御を簡単かつ直感的にプログラミングできるAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を提供することで、当社製プリンターをより簡単にシステムに組み込むことが可能となりました。

当事業部門に係わる研究開発費の金額は748百万円であります。

(工作機械事業)

当期は、主軸移動型自動旋盤のミドルレンジモデル「SL-7/10」および「SR-32JⅢ」の新製品を開発しました。

「SL-7/10」は情報通信機器、自動車、医療分野などにおける小型部品の複雑形状化・多様化に応える新製品です。旋盤加工用のバイトホルダーと複合加工用のクロスドリルユニットを縦に配列する刃物台構造を採用し、コンパクトな機械サイズでありながら多彩なツーリングレイアウトによる高い複合加工能力を実現しています。背面加工用にはY2軸制御付きの6軸型ユニットを標準搭載し、背面側複合加工能力を拡充することで、効率的な工程分割により生産性も高めました。また、プログラム、工具ユニットおよび形状オフセットなどの加工に必要なデータを一元管理できる新機能を搭載しました。

「SR-32JⅢ」は既に市場で高い評価をいただいている最大加工径φ32mmのSR-32Jシリーズの最新モデルです。本モデルでは、大開口の跳ね上げ式ドアや最適なポジションで操作が可能な旋回式パネル、背面加工用刃物台の形状見直しなどこれまでお客様から頂いた数多くの要望を取り入れ、より使いやすく信頼性の高い機械にリニューアルしています。

ソフトウェアの開発については、機械稼動監視ソフト「SMOOSS-i(スムース-アイ)」にプログラム入出力を容易にする新機能を追加しました。また、送り軸に揺動運動を行うことで切粉を分断する「ステップサイクル」をリニューアルした「ステップサイクルPro.」を開発しました。「ステップサイクルPro.」では、オペレーターが最適な揺動条件を容易に設定することができ、機械のセットアップにかかる時間を大幅に短縮しました。

当事業部門に係わる研究開発費の金額は852百万円であります。