文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、昭和14年の創業以来、「社会的使命に徹し、ME機器の開発を通じて、医学の進歩に寄与する」を経営理念として、心電計をはじめ呼吸器・循環器系を中心に総合的な医療機器の製造・販売を通して人々の健康に大きく貢献してまいりました。
また、大きく変動する社会情勢に合わせ、医療機器も従来の病気の診断・治療ばかりでなく、健康維持・向上やQOL(Quality of Life)充実への役割が大きくなってきております。
このような環境の下、当社グループは「安全・安心・快適」をコーポレートスローガンとして掲げ、提供する商品の品質の向上、他社との差別化を図った製品開発、変化する医療ニーズに即した商品戦略に努め「お客様に信頼される企業」を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
持続的成長と収益力の拡大を経営目標としており、平成33年3月期に連結売上高1,320億円、連結営業利益126億円を目標としております。また、資本効率を高めるべく創出したキャッシュ・フローを継続的に成長投資に回していくことで企業価値向上に努め、株主の皆様へ安定的な成果配分を継続していく所存でございます。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
国内においては、診療報酬、薬価、特定保険医療材料の公定償還価格改定に加え、DPC(入院医療費の包括支払い)の拡大などが進められております。
引き続き厳しい市場環境が予測されますが、お客様に安心してご使用いただくための品質管理・安全管理体制の充実と、同業他社には無い差別化した製品の開発、販売体制整備のための投資、国内外の競合メーカーとの価格競争力を高めるためのコスト削減に引き続き取り組んでまいります。
中期経営計画方針としては、少子高齢化の進展に伴い変化する医療環境に適応すべく事業戦略を策定し、効率的な組織運営を実現することで強固な経営基盤を構築していくことを掲げております。
成長性が見込まれる分野への戦略的投資や効果的な研究開発の取り組みにより、医療機関への総合提案の実現、在宅医療分野における地域密着体制の強化を図り、ガバナンス・コンプライアンス体制の強化や人材育成による組織の活性化を通じて、グループ経営管理体制の充実を目指してまいります。
地域医療を支えるという使命感のもと、「予防、検査、治療、経過観察、リハビリ、在宅」というワンストップサービスによる一貫した医療環境を提供することで、お客様に価値を提供するとともに持続的成長を実現してまいります。
(4)会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容
当社は、医療機器・用品が直接人間の保健・医療の分野に直結するという社会的使命を認識し、高い倫理的自覚のもとにその進歩に貢献し信頼される企業を目標として事業を営んでおります。
医療機器事業の特徴は、製品開発に医療機器を使用する顧客(医師及び医療従事者)との信頼関係に基づく長期間にわたる連携・協業が必要不可欠であることにあります。そしてその開発の着想から市場に製品として送り出すまでには、臨床試験・医療機器の承認・製造業の許可・販売業の許可等取得に至るまで長期間にわたり相当の開発投資が必要です。
以上のことから、当社の事業は、中長期的視野のもとに経営することが必要であり、短期的な利益を追い求めるような経営は許されるものではありません。今後も安定的かつ継続的に発展を続けていくために、先に述べた当社を支えてきていただいた方々への配慮のない経営は、当社の企業価値を損なうものと考えます。
② 不適切な支配の防止のための取り組み
当社は、平成18年6月29日に開催された第59回定時株主総会におきまして、フクダ電子株式の大規模買付行為に関する対応策「買収防衛策」(以下「本プラン」といいます。)の導入に関し、承認可決いただきました。
これは、大規模買付行為がなされようとする場合における対応策を定めたものであります。
対応策を要約しますと、買付行為の目的・方法及び内容等が当社の企業価値及び株主の皆様の共同の利益に資するものであるかどうかについて、大規模買付者に対して情報提供を求めるとともに、取締役会による評価や代替案の提示を目的とした大規模買付ルールを定め、交渉を行います。そして、買付ルールが遵守されない場合や、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのある買付、買付の条件が当社の企業価値に鑑み不十分又は不適切な買付の場合には、企業価値評価特別委員会(以下「特別委員会」といいます。)の諮問を経て、本プラン発動の検討を行います。
③ 具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の中期経営計画は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されたものであり、基本方針に沿うものです。本プランの発動に際しては必ず特別委員会の判断を経ることが必要とされていること、特別委員会は当社の費用で第三者専門家を利用することができるとされていること、有効期限が株主総会後に最初に開催される取締役会の終了時点までであること、企業価値・株主価値向上の観点から取締役会によりいつでも廃止できるとされていること等により、その公正性・客観性が担保されており、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 医療行政による影響
国内では、医療の質の向上や医療費抑制政策が進められており、2年に1度診療報酬や薬価、特定保険医療材料の公定償還価格の改定が行われております。医療行政の方針変更が行なわれた際には、企業間競争の激化や販売価格の減少に繋がる可能性があり、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 法的規制等について
医療機器の製造・販売は医薬品医療機器等法の規制を受けており、審査承認までに一定期間を要する場合があります。また、医療機器によっては治験等を行う必要があり、商品化までには長期間を要する場合があります。
今後、規制の改定、新たな規制の設立等、予測できない変更が生じた場合には、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 特定の取引先等で取引の継続性が不安定であるものへの高い依存度について
当社グループは、人工呼吸器、ペースメーカ、除細動器などを輸入・販売しております。
今後、取引における継続性の安定に支障が生じた際には、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性がありますが、特定企業への依存度が高くなり過ぎないように十分配慮しております。
(4) 品質問題について
当社グループは、国際規格ISOの基準等に基づいて、厳格な品質管理体制の下、製品の製造をしております。しかし、予期せぬ製品の欠陥・瑕疵等により品質に問題が生じた場合には、製品販売停止・リコールが発生する可能性があり、そのような場合、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 海外事業に伴うリスク
当社グループは、海外代理店向けに製品を供給しているほか、海外に販売拠点や開発、生産拠点を持っています。 今後海外各国における予期せぬ法規制の制定や変更、テロ、自然災害等が生じた際は、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 為替等の変動について
当社グループは、海外に子会社を有しており、一部においては外国企業より原材料、商品などを調達・輸入しているため、急激な為替の変動が生じた場合には、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 減損会計について
当社グループが保有する資産につきまして、減損損失の必要性が生じた場合には、当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 激甚災害による当社グループへの影響
当社グループは国内、海外に拠点を有しており、激甚災害の被災や電力逼迫により事業活動へ支障が生じますと当社グループの経営成績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は緩やかに拡大しているものの、海外経済における不確実性は高く、先行きへの不安も依然残っております。
医療機器業界においては、平成30年度診療報酬は全体としてマイナス改定となり、医療機関には引き続き効果的・効率的で質の高い医療の提供が求められております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
|
|
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
前年比 |
|
金額 |
金額 |
増減額 |
|
|
総資産額(百万円) |
146,009 |
157,518 |
11,509 |
|
負債額(百万円) |
40,036 |
44,266 |
4,230 |
|
純資産額(百万円) |
105,973 |
113,252 |
7,279 |
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ115億9百万円増加し、1,575億18百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ42億30百万円増加し、442億66百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ72億79百万円増加し、1,132億52百万円となりました。
b.経営成績
|
|
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
前期比 |
|
|
金額 |
金額 |
増減額 |
増減率(%) |
|
|
売上高(百万円) |
121,747 |
128,883 |
7,136 |
5.9 |
|
営業利益(百万円) |
12,062 |
12,334 |
272 |
2.3 |
|
経常利益(百万円) |
12,201 |
12,713 |
512 |
4.2 |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益(百万円) |
8,776 |
9,320 |
543 |
6.2 |
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は1,288億83百万円(前年同期比5.9%増)となりました。利益につきましては、連結営業利益は123億34百万円(前年同期比2.3%増)、連結経常利益は127億13百万円(前年同期比4.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は93億20百万円(前年同期比6.2%増)となりました。
|
セグメントの名称 |
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
前期比 |
|||
|
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
増減額(百万円) |
増減率(%) |
|
|
生体検査装置部門 |
36,881 |
30.3 |
39,254 |
30.5 |
2,373 |
6.4 |
|
生体情報モニター部門 |
9,085 |
7.4 |
9,664 |
7.5 |
578 |
6.4 |
|
治療装置部門 |
48,052 |
39.5 |
49,884 |
38.7 |
1,832 |
3.8 |
|
消耗品等部門 |
27,727 |
22.8 |
30,079 |
23.3 |
2,352 |
8.5 |
|
合計 |
121,747 |
100.0 |
128,883 |
100.0 |
7,136 |
5.9 |
当連結会計年度のセグメント別売上高は、次のとおりであります。
生体検査装置部門では、連結売上高は392億54百万円(前年同期比6.4%増)となりました。
生体情報モニター部門では、連結売上高は96億64百万円(前年同期比6.4%増)となりました。
治療装置部門では、連結売上高は498億84百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
消耗品等部門では、連結売上高は300億79百万円(前年同期比8.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
|
|
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
増減 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
15,693 |
17,852 |
2,158 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
△8,306 |
△3,780 |
4,525 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー (百万円) |
△4,304 |
△2,756 |
1,548 |
|
換算差額(百万円) |
△43 |
40 |
84 |
|
現金及び現金同等物の増減額(百万円) |
3,039 |
11,355 |
8,316 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 (百万円) |
32,001 |
43,357 |
11,355 |
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、次のとおりであります。
〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは前期比21億58百万円増のプラス178億52百万円となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益133億15百万円、減価償却費74億59百万円等です。
〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは前期比45億25百万円増のマイナス37億80百万円となりました。
主な内訳は、有形固定資産の取得による支出68億87百万円等です。
〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは前期比15億48百万円増のマイナス27億56百万円となりました。
主な内訳は、配当金の支払額25億20百万円等です。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高と比較して113億55百万円増加し433億57百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
平成26年3月期 |
平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
67.7 |
71.4 |
72.8 |
72.6 |
71.9 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
52.5 |
75.5 |
66.1 |
66.4 |
75.5 |
|
債務償還年数(年) |
0.3 |
0.1 |
0.2 |
0.1 |
0.1 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
403.4 |
461.7 |
422.2 |
543.7 |
408.3 |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算定しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算定しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
生体検査装置部門 |
9,240 |
102.3 |
|
生体情報モニター部門 |
6,411 |
97.4 |
|
治療装置部門 |
4,011 |
79.9 |
|
消耗品等部門 |
4,682 |
105.4 |
|
合計 |
24,346 |
97.0 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
生体検査装置部門 |
17,340 |
110.7 |
|
生体情報モニター部門 |
2,322 |
125.0 |
|
治療装置部門 |
30,864 |
106.7 |
|
消耗品等部門 |
16,647 |
108.3 |
|
合計 |
67,175 |
108.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
生体検査装置部門 |
39,254 |
106.4 |
|
生体情報モニター部門 |
9,664 |
106.4 |
|
治療装置部門 |
49,884 |
103.8 |
|
消耗品等部門 |
30,079 |
108.5 |
|
合計 |
128,883 |
105.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成され
ています。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施してお
ります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末の財政状態は総資産が前連結会計年度末と比べて115億9百万円増加し、1,575億18百万円となりました。
これは、有価証券が9億21百万円減少したものの、現金及び預金が90億58百万円増加、受取手形及び売掛金が9億58百万円増加したことなどが主な要因であります。
負債は、前連結会計年度末と比べて42億30百万円増加し、442億66百万円となりました。
これは、賞与引当金が1億34百万円減少したものの、未払法人税等が19億32百万円増加、支払手形及び買掛金が14億76百万円増加したことなどが主な要因であります。
純資産は、前連結会計年度末と比べて72億79百万円増加し、1,132億52百万円となりました。
これは、利益剰余金が67億97百万円増加、その他有価証券評価差額金が3億59百万円増加したことなどが主な要因であります。
この結果、自己資本比率は、71.9%(前連結会計年度末比0.7ポイント減)となりました。
2)経営成績
当社グループの当連結会計年度の連結売上高は1,288億83百万円(前年同期比5.9%増)となりました。
連結営業利益につきましては123億34百万円(前年同期比2.3%増)、連結経常利益は127億13百万円(前年同期比4.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は93億20百万円(前年同期比6.2%増)となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績については、基盤となる国内事業の強化及びフクダコーリン買収による効果も加わり、売上高は1,288億83百万円(前年同期比5.9%増)となりました。なお売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高を更新いたしました。
医療業界を取り巻く環境は大きな転換期を迎えておりますが、医療従事者の皆様の負担を軽減し、より効果的・効率的な医療サービスの提供や安全・安心で質の高い医療を実現するため、在宅医療分野等における総合メディカル株式会社や介護分野における芙蓉開発株式会社との事業提携などを推進し、基盤事業の強化に取り組んでおります。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、持続的な成長のための投資や各事業に係る運転資金の他、設備投資に要する資金です。
財政政策
当社グループは、運転資金及び設備投資資金などについては内部留保により大部分をまかなっております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは売上高、営業利益を中期経営計画上の指標として使用しております。各指標に対する目標は次のとおりですが、経営環境の変化に左右されない持続的成長を実現して参ります。
|
指標 |
平成30年3月期 (実績) |
平成31年3月期 (計画) |
平成32年3月期 (計画) |
平成33年3月期 (計画) |
|
売上高(百万円) |
128,883 |
130,000 |
131,000 |
132,000 |
|
営業利益(百万円) |
12,334 |
12,400 |
12,500 |
12,600 |
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①生体検査装置部門
フクダコーリン㈱が連結の範囲に加わったこと等により売上は伸張しました。
以上の結果、生体検査装置部門の当連結会計年度における売上高は392億54百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益は25億4百万円(同比1.5%増)となりました。また、生体検査装置部門の資産は、217億90百万円となり、前連結会計年度に比べ7億90百万円増加しました。
②生体情報モニター部門
モニタの売上は伸張しました。
以上の結果、生体情報モニター部門の当連結会計年度における売上高は96億64百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益は7億65百万円(同比11.3%増)となりました。また、生体情報モニター部門の資産は、67億73百万円となり、前連結会計年度に比べ53百万円減少しました。
③治療装置部門
ペースメーカ関連製品と在宅医療向けレンタル事業の売上は伸張しました。
以上の結果、治療装置部門の当連結会計年度における売上高は498億84百万円(前年同期比3.8%増)、セグメント利益は62億30百万円(同比3.6%増)となりました。また、治療装置部門の資産は、386億9百万円となり、前連結会計年度に比べ4億94百万円増加しました。
④消耗品等部門
消耗品等部門は、記録紙、ディスポーザブル電極や上記各部門の器械装置に使用する消耗品や修理、保守を含みます。
以上の結果、消耗品等部門の当連結会計年度における売上高は300億79百万円(前年同期比8.5%増)、セグメント利益は28億34百万円(同比2.0%減)となりました。また、消耗品等部門の資産は、168億68百万円となり、前連結会計年度に比べ9億43百万円増加しました。
独占販売権及び代理店契約
|
契約会社名 |
契約先 |
契約内容 |
契約期間 |
|
フクダ電子㈱ (提出会社) |
マッケ社(ドイツ) |
契約医用電子機器の日本国内独占販売権 |
自 平成25年4月1日 至 平成28年3月31日(注1) |
|
㈱堀場製作所 |
契約医用電子機器(血球計数装置)の日本国内独占販売権 |
自 平成4年7月23日 至 平成7年12月31日(注1) |
|
|
㈱フィリップスエレクトロニクスジャパン |
除細動器の販売代理店契約 |
自 平成28年4月1日 至 平成30年3月30日(注2) |
|
|
ボストン・サイエンティフィック ジャパン社 |
契約医用電子機器(ペースメーカー等)の日本国内販売代理店契約 |
自 平成23年1月19日 至 平成31年1月31日(注3) |
|
|
Mindray |
契約医用電子機器(OEM 生体情報モニタ)の日本国内独占販売権 |
自 平成29年4月1日 至 平成34年3月31日 |
(注1) 1年毎の自動更新となっております。
(注2) 1年の契約更新をしております。
(注3) 2年毎の自動更新となっております。
当社グループの主力製品は、心臓や血管、肺などの呼吸・循環器系疾患の検査・診断及び治療等に使用される機器であります。
その中で研究開発活動の中心は、創業以来、研究開発を積み重ねてきた心電計を中核とする心電図関連機器をはじめ、各種生体情報モニタ、超音波診断装置、除細動器、さらに酸素濃縮装置などがあります。また、これらの機器とともに使用される生体電極、センサ類も重要な製品であります。
当社グループの研究開発活動は、従来より「社会的使命に徹し、ME機器の開発を通じて、医学の進歩に寄与する」との経営理念に沿って、また、「ユーザーニーズへの適合」を常に念頭において取り組んでまいりました。今後は一層その理念の追求に努めます。さらに、顧客満足度の限りない向上と“医療と健康をつなぐテクノロジー”を旗印に掲げ、研究開発体制の体質改善を図り、新技術の確立とタイムリーな新製品の市場投入に努め、経営基盤のさらなる強化につなげていく所存です。
なお、当連結会計年度の研究開発費は25億50百万円(売上高の2.0%)で、内訳は次のとおりです。
生体検査装置部門 14億7百万円
生体情報モニター部門 4億24百万円
治療装置部門 7億18百万円
開発成果として、生体検査装置部門では、電池交換なしで入浴中を含めた最大14日間の1誘導全波形連続記録を可能とした、軽量・小型で完全防水性能を有する長時間心電図レコーダを発売しました。使用する防水電極は薄型電極素材を採用したパッチ型構造で、ケーブルレスのため患者様の検査負担を軽減します。また、学校心臓検診に特化した学童検診用心音心電計を発売しました。従来の操作スタイルはそのままに、ストレスを感じさせない操作性、充実した属性入力による検査データの管理、検査時の詳細情報をレポートへ表示可能にすることで検査効率を向上させました。さらに、患者様がボタン一つで記録開始できる簡単な操作性、大型カラーLCDの搭載により記録中の測定状況、および装着状況確認の視認性を向上させた睡眠評価装置を発売しました。腕部装着時には体動を、腹部であれば体位を自動測定するので、目的に応じた装着部位の選択も可能です。
治療装置部門では、心房細動アブレーション施術時に必須となる食道温モニタリング機能、デバイス植込み時に有用な簡易PSA機能を搭載したカーディアックスティムレータを発売しました。操作部と本体部が分離可能な構造により、柔軟な操作環境の提供を実現しました。また、高耐圧でありながら高い柔軟性を有することで、高度屈曲・高度狭窄病変に対して使用可能な通過性能、およびステント前拡張・後拡張にも使用可能な再通過性能を向上させたPTCAカテーテルを発売しました。
研究分野においては、生体検査装置部門、生体情報モニター部門、治療装置部門、消耗品等部門のいずれにおいても、担当分野の基礎研究、要素技術開発に取り組んでおり、今後のさらなる新製品開発の基盤作りに努めております。