公開買付者1
名称 :TCS-1投資事業有限責任組合
所在地:東京都千代田区丸の内一丁目9番2号
公開買付者2
名称 :TCS-2投資事業有限責任組合
所在地:東京都千代田区丸の内一丁目9番2号
公開買付者3
名称 :ティー・シー・エス・スリー・エル・ピー(TCS-3 L.P.)
所在地:ケイマン諸島、KY1-9008、グランド・ケイマン、ジョージ・タウン、エルジン・アヴェニュー190、ウォーカーズ・コーポレート・リミテッド気付(c/o Walkers Corporate Limited, 190 Elgin Avenue, George Town, Grand Cayman KY1-9008, Cayman Islands.)
公開買付者4
名称 :ティー・シー・エス・フォー・エル・ピー(TCS-4 L.P.)
所在地:ケイマン諸島、KY1-9008、グランド・ケイマン、ジョージ・タウン、エルジン・アヴェニュー190、ウォーカーズ・コーポレート・リミテッド気付(c/o Walkers Corporate Limited, 190 Elgin Avenue, George Town, Grand Cayman KY1-9008, Cayman Islands.)
公開買付者5
名称 :豊栄実業株式会社
所在地:東京都豊島区目白二丁目16番20号
普通株式
(1)本公開買付けに関する意見の内容
当社は、2024年11月13日開催の取締役会において、下記「(2)意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載した理由に基づき、本公開買付けについて賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては中立の立場を取り、当社の株主の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
なお、上記取締役会決議は、下記「(6)本公開買付けの公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「② 当社における利害関係を有しない取締役全員(監査等委員を含む。)の承認」に記載の方法により決議されています。
(2)意見の根拠及び理由
① 本公開買付けの概要
当社は、公開買付者から、本公開買付けの概要につき以下の説明を受けています。
共同買付者5者(以下「公開買付者ら」といいます。)のうち、TCS-1、TCS-2、TCS-3及びTCS-4の4者(以下、総称して「TCSファンド」といいます。)は、いずれも、ITソリューション事業を中核として幅広い業種・業態の事業を展開しているTCSホールディングス株式会社(以下「TCSホールディングス」といいます。)及びそのグループ会社に対する投資を目的として組成された投資ファンドであり、日本国内の上場企業・未公開企業等を対象とした独立系プライベートエクイティ投資会社であるインテグラル株式会社(以下「インテグラル」といいます。)が子会社を介して管理・運用しているとのことです。TCS-1は、インテグラルの子会社であるTokyo-1 GP株式会社を無限責任組合員として2023年4月26日に組成された投資事業有限責任組合であり、TCS-2は、インテグラルの子会社であるTokyo-2 GP株式会社を無限責任組合員として2023年4月26日に組成された投資事業有限責任組合であり、TCS-3は、インテグラルの子会社であるTokyo-3 GP Ltd.をGeneral Partnerとして2023年4月17日に組成された英国領ケイマン諸島法に基づくExempted Limited Partnershipであり、TCS-4は、インテグラルの子会社であるTokyo-4 GP Ltd.をGeneral Partnerとして2023年4月18日に組成された英国領ケイマン諸島法に基づくExempted Limited Partnershipとのことです。TCSファンドは、2023年4月にTCSホールディングスの創業家及び豊栄実業との間で締結した資本業務提携契約(以下「TCS資本業務提携契約」といいます。)に基づき同年8月に傘下にITソリューション事業を営む子会社を有するTCSホールディングス並びに当時TCSホールディングスの子会社であった株式会社明成商会(以下「明成商会」といいます。)や株式会社セコニック(以下「セコニック」といいます。)等のITソリューション事業以外の事業を営む子会社(以下、明成商会、セコニックと合わせて「アライアンス各社」といいます。)への投資を実行したとのことです(注1)。
インテグラルは日本国内の上場企業・未公開企業等に投資するエクイティ投資会社とのことです。社名である「インテグラル」とは、『積分、積み重ね』を意味し、投資先企業と信頼関係を構築し、持続的な企業価値の向上に資する施策を積み重ねていくという長期的視野に立ったエクイティ投資を行うことを理念としており、『経営と同じ目線・時間軸』をもって投資先企業とともに歩み、投資先の事業方針を尊重して企業価値の最大化に向けて経営・財務の両面での最適な経営支援を行うことを方針としているとのことです。
インテグラルは、2007年9月の創業からこれまで計31件の投資実績(2024年11月14日現在)を有し、企業価値向上に向けた経営・財務の両面でのサポートを行ってきたとのことです。インテグラルは、コスト削減やオペレーションの効率化のみによる短期的な利益の追求ではなく、長期的な視野に立った投資やリソース配分を行い、永続的な事業の成長・発展を目指しているとのことです。M&A業務及び会社のマネジメントに従事し、それらの高度な専門的知識を有する者が集まった国内独立系の投資会社として、日本企業のマネジメント層の特性を十分に理解・尊重しながら、投資先企業の企業価値向上を最優先した成長戦略促進の支援に全力で取り組んでいるとのことです。
公開買付者らの1者である豊栄実業は、TCSホールディングスの創業家の資産管理会社であり、本書提出日現在、当社の株式を5,200株(所有割合(注2):0.11%)所有しています。なお、TCSファンドは、本書提出日現在、当社株式を所有しておりませんが、公開買付者らが合計してその議決権の全てを所有するTCSホールディングスは、当社株式1,322,000株(所有割合:28.89%)を所有し、TCSホールディングスの完全子会社である株式会社マーブル(以下「マーブル」といいます。)及びその完全子会社であるコムシス株式会社(以下「コムシス」といいます。)は、合計して当社株式423,720株(所有割合:9.26%)を所有しており、TCSホールディングス及びその完全子会社(以下、総称して「TCSグループ」といいます。)は、合わせて当社株式1,745,720株(所有割合:38.15%)を所有しています。また、公開買付者らが合計してその議決権の全てを所有する明成商会及びセコニックは、合わせて当社株式21,497株(所有割合:0.47%)を所有しています。公開買付者ら、TCSグループ、明成商会及びセコニックは、合わせて当社株式1,772,417株(所有割合:38.73%)を所有しています。
(注1) TCSホールディングスは、その売上及び利益の大部分を占める事業であったITソリューション事業の事業環境の変化が加速する中で、ITソリューション事業の更なる成長に加えて、アライアンス各社がそれぞれ独自の成長戦略を構築し、発展を目指すことを可能にすべく、外部パートナーからの出資の受入れを検討した結果、TCSファンドからの出資を受け入れることとし、TCSファンドは、TCSホールディングスの創業家及び豊栄実業との間でTCS資本業務提携契約を締結したとのことです。アライアンス各社は、このようにそれぞれ独自の成長戦略を構築し、発展を目指すことを目的として、TCS資本業務提携契約に基づき、TCSホールディングスの傘下から離れ、その株式をTCSファンド及び豊栄実業によって所有されるに至っているとのことです。
(注2) 「所有割合」とは当社が2024年11月13日に公表した「2025年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」に記載された2024年9月30日現在の当社の発行済株式総数(5,054,818株)から、同日現在の当社が所有する自己株式数(478,770株)を控除した株式数(4,576,048株、以下「本基準株式数」といいます。)に対する割合をいい、その計算において小数点以下第三位を四捨五入しています。以下、所有割合の計算においても同様です。
なお、公開買付者ら、TCSグループ及びアライアンス各社による当社株式の所有状況は以下のとおりであり、公開買付者ら及びTCSホールディングスとの資本関係は、以下のとおりとのことです。
|
株主 |
公開買付者ら及びTCSホールディングスとの関係 |
所有株式数(株) |
所有割合(%) |
|
TCS-1 |
- |
0 |
0.00 |
|
TCS-2 |
- |
0 |
0.00 |
|
TCS-3 |
- |
0 |
0.00 |
|
TCS-4 |
- |
0 |
0.00 |
|
豊栄実業 |
- |
5,200 |
0.11 |
|
TCSホールディングス |
公開買付者らが議決権を100%保有する |
1,322,000 |
28.89 |
|
マーブル |
TCSホールディングスの完全子会社 |
392,911 |
8.59 |
|
コムシス |
TCSホールディングスの完全子会社 |
30,809 |
0.67 |
|
セコニック |
公開買付者らが議決権を100%保有する |
20,297 |
0.44 |
|
明成商会 |
公開買付者らが議決権を100%保有する |
1,200 |
0.03 |
|
合計 |
1,772,417 |
38.73 |
|
TCSファンドによるTCSホールディングス及びアライアンス各社への投資の実行以降、TCSグループ及びアライアンス各社がそれぞれの独自の戦略を加速させていく中で、今般、公開買付者らは、TCSグループ及びアライアンス各社が分散して所有する当社株式を公開買付者らに異動し、TCSグループ及びアライアンス各社の経営・財務戦略と切り離し、当社株式を適切かつ効率的に管理することにより、当社の経営の安定化を図り、当社における中長期的な企業価値の維持・向上のための取組みを支えていくことを主たる目的として、本公開買付けを実施することを決定したとのことです。
公開買付者らは、本公開買付けに際し、TCSホールディングス、セコニック及び明成商会(以下、総称して「本応募合意株主」といいます。)との間で、2024年11月13日付で公開買付応募契約(以下「本応募契約」といいます。)を締結し、本応募合意株主が、その所有する当社株式の全て((1,343,497株、所有割合:29.36%)。以下「本応募合意株式」といいます。)を本公開買付けに応募すること、TCSホールディングスは、その完全子会社であるマーブル及びその完全子会社であるコムシス(以下、総称して「本応募合意株主完全子会社」といいます。)が所有する当社株式の全て((423,720株、所有割合:9.26%)。以下「本完全子会社応募株式」といいます。)を本公開買付けに応募させることに合意しているとのことです(本応募合意株式と本完全子会社応募株式を総称して「本応募予定株式」といい、その合計数は1,767,217株(所有割合:38.62%)になります。)。
本公開買付けは、本応募合意株主及び本応募合意株主完全子会社から本応募予定株式を取得することを目的として行われ、また、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)は、公開買付者らと本応募合意株主との間で協議及び交渉の結果により合意された価格であり、また、本公開買付価格は、本公開買付けの公表日の前営業日の市場株価に対してディスカウントとなる価格であることから、本公開買付けにおいては本応募合意株主及び本応募合意株主完全子会社のみが応募することを想定しているとのことです。
もっとも、本書提出日現在、公開買付者らは、豊栄実業を除き当社株式を直接所有していないものの、本公開買付けの成立後に公開買付者らが所有することとなる当社株式に係る株券等所有割合の合計が3分の1を超えることになるため、公開買付者らが本応募予定株式を取得するためには、法第27条の2第1項第2号に従い法令上公開買付けの方法による必要があることから、本公開買付けを実施し、本応募合意株主及び本応募合意株主完全子会社以外の当社の株主の皆様にも同一の売却機会を提供するとのことです。
また、公開買付者らは、本公開買付けの成立後も引き続き当社株式の上場を維持する方針である一方、本応募合意株主及び本応募合意株主完全子会社以外の当社の株主の皆様から応募があった場合に直ちに公開買付者らが本応募予定株式の全てを買い付けることができなくなることを避けるため、買付予定数の上限については、本応募予定株式と同数の1,767,217株(所有割合:38.62%)よりも多い2,242,300株(所有割合:49.00%。なお、公開買付者らが本公開買付けにより買付予定数の上限である2,242,300株を取得した場合、公開買付者らが所有する当社株式の最大数は2,247,500株(所有割合:49.11%)となります。)となるとのことです。かかる最大数は、本公開買付けが、本応募合意株主及び本応募合意株主完全子会社が所有する当社株式を公開買付者らに異動させることを目的とした取引であり、公開買付者らによる当社の経営への影響力を従前よりも強化することを目的とするものではないことから、本公開買付け後も引き続き当社の自主的な経営を阻害することがないよう、本応募合意株主及び本応募合意株主完全子会社以外の当社の株主の皆様から本公開買付けへの応募があった場合であっても、公開買付者らが本公開買付け後に所有する当社の議決権の数が当社の総株主の議決権数の過半数に至らないように設定されているとのことです。本公開買付けにおいて、本応募合意株主及び本応募合意株主完全子会社以外の当社の株主の皆様から、買付予定数の上限から本応募予定株式を引いた株式数以上の応募があったことにより、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の数の合計が買付予定数の上限(2,242,300株)を超える場合は、その超える部分の全部又は一部の買付け等を行わないものとし、法第27条の13第5項及び府令第32条に規定する按分比例の方式により、株券等の買付け等に係る受渡しその他の決済を行うとのことです。
また、本公開買付けにおいては、買付予定数の下限を、本応募予定株式と同数の1,767,217株(所有割合:38.62%。なお、公開買付者らが本公開買付けにより買付予定数の下限である1,767,217株を取得した場合、公開買付者らが所有する当社株式の合計数は1,772,417株(所有割合:38.73%)となります。)と設定しているとのことです。したがって、応募株券等の数の合計が当該買付予定数の下限に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行わないとのことです。
また、本公開買付けにおいて、公開買付者らが取得する株式数は、以下の算式によって算出される株式数を予定しているとのことです。
|
TCS-1 |
本公開買付けによって取得することとなった株式数に1,000,000分の20,451を乗じた数 |
|
TCS-2 |
本公開買付けによって取得することとなった株式数に1,000,000分の388,526を乗じた数 |
|
TCS-3 |
本公開買付けによって取得することとなった株式数に1,000,000分の214,135を乗じた数 |
|
TCS-4 |
本公開買付けによって取得することとなった株式数に1,000,000分の226,888を乗じた数 |
|
豊栄実業 |
本公開買付けによって取得することとなった株式数に1,000,000分の150,000を乗じた数 |
(注) 上記算式によって算出される株式数において、1株未満の端数が発生した場合には、小数点以下第一位を四捨五入することによって整数となるように公開買付者ら間の協議によって調整するとのことです。
なお、本公開買付価格については、本公開買付けの目的が、本応募合意株主及び本応募合意株主完全子会社から本応募予定株式を取得することであるため、公開買付者らと本応募合意株主が合意できる価格をもって決定する方針とし、公開買付者らは、本公開買付けの公表日(2024年11月13日)の前営業日である2024年11月12日の当社株式の東京証券取引所スタンダード市場における終値2,401円から8.37%ディスカウントした価格である2,200円(小数点以下を四捨五入。)とすることを決定したとのことです。
② 公開買付者が本公開買付けを実施するに至った背景、目的及び意思決定の過程
当社は、公開買付者らより、本公開買付けを実施するに至った背景、目的及び意思決定の過程につき、以下の説明を受けています。
公開買付者らは、TCSホールディングス及びアライアンス各社につき、TCSファンドが85%の議決権に相当する株式を、豊栄実業が15%の議決権に相当する株式を所有する共同株主であり、TCSグループ及びアライアンス各社の企業価値向上を目的として締結した株主間契約に基づき、2023年8月より、TCSグループ及びアライアンス各社を共同して運営しているとのことです。
公開買付者らは、当社株式がTCSグループ及びアライアンス各社に分散して所有されている状況にあり、2023年4月のTCS資本業務提携契約の締結と同契約に基づく2023年8月のTCSファンドによるTCSグループ及びアライアンス各社への投資以降、TCSグループはITソリューション事業に注力しており、当社株式をTCSグループにおいて所有することによるシナジー効果が乏しくなってきたということです。また、アライアンス各社が行う事業の領域は多様であり、必ずしも当社の行う事業と関連性が深いとはいえないところ、アライアンス各社においてもそれぞれの戦略を加速させている一方で、アライアンス各社が所有する当社株式がそれぞれ僅少で分散していることから、公開買付者らは、2023年8月下旬から、当社株式をより適切かつ効率的に管理するストラクチャーについて検討を重ねていたとのことです。その結果、公開買付者らは、2024年8月下旬、TCSグループ及びアライアンス各社の経営・財務戦略とは切り離して、当社株式を適切かつ効率的に管理することにより、当社の経営の安定化を図り、当社における中長期的な企業価値の維持・向上のための取組みを支えていくことを目的として、当社株式を公開買付者らに異動することが適切であるとの結論に至ったとのことです。
③ 本公開買付け後の経営方針
公開買付者らは、本公開買付けの成立後も当社の上場維持を前提に、当社の現状の経営を尊重し、当社における中期的な企業価値の維持・向上のための取組みを支えていく方針とのことです。また本書提出日現在、公開買付者らは当社に対して追加で役員派遣を行うことや当社との事業上の提携等を行うことは予定していないとのことです。なお、本公開買付けの成立により、当社とTCSホールディングスとの資本関係が解消されることから、両社は、1999年7月に締結した資本業務提携契約について、具体的な時期は未定であるものの、本公開買付けの成立後に解除する予定です。
④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由
当社は、2024年10月4日に、公開買付者らから、(a)TCSグループ及びアライアンス各社が所有する当社株式を公開買付者らが共同買付けすることを検討していること、(b)公開買付者らが取得しようとする当社株式の議決権比率が当社の総株主の議決権比率の3分の1を超えることから法第27条の2第1項第2号に基づき公開買付けの手法による必要があることの説明を受けました。上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」「(2)意見の根拠及び理由」にあるように、公開買付者らが当社株式を買い付ける予定の会社は、公開買付者らが合計してその議決権の全てを所有するTCSホールディングス及びその子会社並びに公開買付者らがその議決権の全てを所有する明成商会、セコニックであり、その株式総数は1,767,217株とのことでした。また本公開買付けの買付予定数の上限は2,242,300株であり、応募予定株式全てを公開買付者らが買い付けた場合においても、当社株式の上場は維持されるとのことでした。
当社は、弁護士法人色川法律事務所(以下「色川法律事務所」といいます。)をリーガル・アドバイザーに選任し、意思決定の方法等につき助言を受けるとともに、どのような意見表明を行うか検討してまいりました。そして2024年11月13日開催の当社取締役会において、(a)本公開買付けは、TCSホールディングス及びアライアンス各社のそれぞれの戦略が加速していく中で、本公開買付けを通じて当社株式を公開買付者らに異動することにより、当社をTCSホールディングス及びアライアンス各社の経営・財務戦略から切り離し、当社株式を継続的に所有するためにより適した事業体といえる投資ファンド又は資産管理会社を安定的な株主とすることで、当社の経営の安定化を図ることが目的であること、(b)本公開買付けは、TCSグループ及びアライアンス各社からその株主である公開買付者らに当社株式を異動させる、すなわち間接出資の状態から公開買付者らの直接出資に変更するにとどまるものであること、(c)公開買付者らは、本公開買付け後に当社株式を追加取得する予定はなく、当社株式の上場維持を前提に、当社の現在の経営体制・経営方針を尊重する方針であることから、本公開買付けに賛同する意見を表明することを決議しました。
また(a)本公開買付価格は、公開買付者らと本応募合意株主との間で協議及び交渉の結果により合意されたもので、当社が関与していないこと、(b)公開買付者らは、本公開買付け成立後に当社株式を追加取得することなく、当社株式の上場が維持される方針とのことであり、当社の株主の皆様が本公開買付け成立後も当社株式を所有するという選択肢を取ることも十分に合理性が認められることから、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては、中立の立場をとり、株主の皆様のご判断に委ねることを決議いたしました。
なお、当該取締役会の決議の詳細については、下記「(6)本公開買付けの公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「② 当社における利害関係を有しない取締役全員(監査等委員を含む。)の承認」をご参照ください。
(3)算定に関する事項
当社は、本公開買付けにあたり、第三者算定機関からの算定書を取得しておりません。
(4)上場廃止となる見込み及びその事由
当社株式は、本書提出日現在、東京証券取引所スタンダード市場に上場しておりますが、本公開買付けは当社株式の上場廃止を目的とするものではなく、公開買付者ら及び当社は本公開買付け成立後も当社株式の上場を維持する方針であります。また本公開買付けの買付予定数の上限は2,242,300株であり、本公開買付け成立後、公開買付者らが所有する当社株式は最大で2,247,500株(所有割合:49.11%)となり、応募予定株式全てを公開買付者らが買い付けた場合においても、当社株式の上場は維持される見込みです。
(5)いわゆる二段階買収に関する事項
本公開買付けは当社株式の上場廃止を企図するものではなく、公開買付者らは、本書提出日現在、本公開買付け成立後に当社株式を追加で取得する予定はないとのことです。
(6)本公開買付けの公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
当社は、本公開買付けへの意見表明を行うにあたり、当社の取締役のうち髙山芳之氏が豊栄実業の代表取締役、TCSホールディングスの代表取締役社長、マーブルの取締役会長、セコニックの取締役及び明成商会の取締役であること、小林裕輔氏がTCSホールディングスの社長室長であること、井上孝司氏がセコニックの代表取締役であること及び高木俊幸氏がセコニックの取締役であることを踏まえ、本公開買付けの公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置として、以下の措置を講じています。
① 当社における独立した法律事務所からの助言
当社は、本公開買付けに関する取締役会の意思決定の過程における透明性及び公正性を確保するため、公開買付者ら及び当社から独立したリーガル・アドバイザーとして色川法律事務所を選任し、本公開買付けに関する当社取締役会の意思決定の方法及び過程その他の留意点について必要な法的助言を受けております。
② 当社における利害関係を有しない取締役全員(監査等委員を含む。)の承認
当社は、2024年11月13日開催の取締役会において、当社取締役11名のうち利害関係を有する4名を除く7名全員の一致により、上記「3.本公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由」「(2)意見の根拠及び理由」の「④ 当社が本公開買付けに賛同するに至った意思決定の過程及び理由」に記載の理由に基づき、本公開買付けに賛同の表明をする旨、及び当社の株主の皆様が本公開買付けに応募するか否かについては、株主の皆様のご判断に委ねる旨の決議をいたしました。
利害関係を有する4名の取締役、すなわち取締役の髙山芳之氏、小林裕輔氏、高木俊幸氏及び取締役(監査等委員)の井上孝司氏は、当社の意思決定の公正性を担保し、利益相反の疑いを回避する観点から、本公開買付けに関する議案について、その審議及び決議に参加しておりません。髙山芳之氏は、公開買付者らである豊栄実業の代表取締役社長であり、当社株式の現所有者で本応募契約を締結しているTCSホールディングスの代表取締役及びその傘下会社のマーブルの取締役会長であります。小林裕輔氏は、当社株式の現所有者で本応募契約を締結しているTCSホールディングスの社長室長であります。高木俊幸氏及び井上孝司氏はそれぞれ、当社株式の現所有者で本応募契約を締結しているセコニックの取締役会長、代表取締役副社長であります。
また監査等委員4名のうち、井上孝司氏を除く利害関係を有しない監査等委員3名は、上記決議につき異議がない旨の意見を述べています。
(7)公開買付者と当社の株主との間における本公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項
公開買付者らは、本公開買付けに際し、本応募合意株主との間で、2024年11月13日付で本応募契約を締結し、本応募合意株主が所有する本応募合意株式(1,343,497株、所有割合:29.36%)を本公開買付けに応募すること、TCSホールディングスは、本応募合意株主完全子会社が所有する本完全子会社応募株式(423,720株、所有割合:9.26%)を本公開買付けに応募させることに合意しているとのことです(その合計数は1,767,217株(所有割合:38.62%)になるとのことです。)。
|
氏名 |
役名 |
職名 |
所有株式数(株) |
議決権の数(個) |
|
礒邊 泰彦 |
代表取締役社長 |
- |
7,955.272 |
79 |
|
鴨居 和之 |
取締役 |
- |
6,262.244 |
62 |
|
世羅 政則 |
取締役 |
- |
4,366.005 |
43 |
|
山崎 浩太郎 |
取締役 |
- |
- |
- |
|
小林 裕輔 |
取締役 |
- |
- |
- |
|
高木 俊幸 |
取締役 |
- |
- |
- |
|
髙山 芳之 |
取締役 |
- |
23,670.304 |
236 |
|
坂本 弘子 |
取締役(監査等委員) |
- |
- |
- |
|
井上 孝司 |
取締役(監査等委員) |
- |
- |
- |
|
大坪 和敏 |
取締役(監査等委員) |
- |
- |
- |
|
中島 淑雄 |
取締役(監査等委員) |
- |
- |
- |
|
計 |
- |
- |
42,253.825 |
420 |
(注1) 役名、職名、所有株式数及び議決権の数は、本書提出日現在のものです。
(注2) 監査等委員である取締役坂本弘子氏、井上孝司氏、大坪和敏氏及び中島淑雄氏は、社外取締役であります。
該当事項はありません。
以上