第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、お客様により付加価値の高い製品・サービスを提供し、社会の発展にさらに貢献できる企業となることを目指し、下記の経営理念・ビジョンを掲げております。
経営理念 
・ 産業のマザーツールで、社会に貢献します
・「先義後利」で、社会と共に歩みます
ビジョン
・ お客様視点での「ものづくり」にこだわります
・ 新しい価値を創造し、ナンバーワンを目指します
・ 誰もやっていないことに挑戦する人財を育成します
絶えざる挑戦とお客様視点で、先進的かつ高付加価値の計測制御機器を提供して参ります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループの経営課題は、いかなる状況においても利益を確保できる体質に改善していくということであります。そのために、中期的には「売上高営業利益率15%以上」、「フリー・キャッシュ・フローを改善し、財務体質を強化」を目標として、販売の拡大及びさらなる原価低減、経費削減に努めてまいります。また、ROEにつきましても10%以上を目標としますが、現状の業績水準から当面は8%への回復を目指します。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループでは、経営環境の変化や将来の技術革新等を見据えた成長戦略に基づき、企業価値の向上を目指してまいります。

そのため、平成28年から平成30年までを第1期とする中期経営計画「Challenge StageⅠ」を推進してまいりました。

 StageⅠ基本方針:「ブランド力の強化」

 戦略① 当社の得意分野である自動車産業、音振事業への集中

 戦略② 課題解決を通じたお客様との信頼関係の強化

 戦略③ 高付加価値新商品を中心としたラインナップの強化

  キーワード:「ワンストップソリューション」

また、平成31年から平成33年までの第2期中期経営計画「Challenge StageⅡ」を策定し、今後推進してまいります。

 StageⅡ基本方針:「One Stop Solutionで次の10年も必要とされる共働パートナーに」

  戦略① 新市場への挑戦 

 戦略② 新技術への挑戦

 戦略③ コト事業への挑戦

 戦略④ 挑戦する組織

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

当社グループの主要顧客である自動車業界では、多くの自動車関連メーカーが、さらなる環境負荷の低減、電動化や自動運転などの次世代技術への投資を活発化させています。また、CASE (Connected、Autonomous、Shared、Electric)やMaaS(Mobility as a Service)に代表される大きな変革の時代を迎え、これまでにない速さでめまぐるしく変化しており、当社を取り巻く事業環境も大きく変化するものと予想されます。

地域別では、日本国内においては自動車業界を取り巻く競争が激化する一方で、国内人口の減少から需要が次第に減少する、または変化するものと見られます。一方、海外においては新興国を中心に需要が拡大するものと見られ、当社にとっても海外市場の重要性がさらに増すものと考えられます。

このような経営環境の変化に対応し、更なる成長を遂げるため、当社グループの将来のビジョン(ありたい姿)、またこのビジョンを実現するための戦略をあわせて策定し、ビジョン実現に向けてこの3年間で実施すべきことは何かとの視点を取り入れて次期中期経営計画「Challenge StageⅡ」を策定いたしました。

「Challenge StageⅡ」では、技術領域においては、当社保有の技術と社外から取り込んだ先進技術による新たな技術の創造と新商品、新サービスの開発を目指します。また、計測、解析、課題解決、ベンチ運用等をエンジニアリングすることでサービスによる収益を確立し、同時にそこから得られる市場情報を、いち早く商品へとフィードバックする体制を整えてまいります。

市場に対しては、マーケティング力の強化を図り、新市場開拓に取り組むとともに、グローバル市場での拡販を図ります。

生産性の面では、従業員が果敢に挑戦していくための組織力の向上に取り組みます。同時に、素早い情報の展開と共有により、組織全体のパフォーマンスの向上を目指します。

当社グループでは、産業のマザーツールと呼ばれる計測・制御関連ビジネスを中核として、「先義後利」をモットーに、社会と共に歩み、貢献するために取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。

なお、本項に含まれる将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 特定産業界への依存体質について

当社グループは、自動車業界関連、電機・電子業界関連が主要なユーザであります。当社グループの業績は、これらの業界の研究開発投資動向ならびに生産動向に影響を受けております。将来におきましても、特定業界からの需要の落ち込みにより影響を受ける可能性があります。

(2) 資産の保有リスク

有価証券等の金融資産を保有しているため、時価の変動により当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 繰延税金資産や減損処理の影響

当社グループは、事業用の資産として様々な有形・無形固定資産や繰延税金資産等を計上しております。これらの資産については、事業計画との乖離等によって期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 海外展開

当社グループでは、海外市場における事業の拡大を図っております。海外事業においては、それぞれの国や地域において、法令や商習慣の相違等による不確実性が存在するほか、経済状況の変化等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 為替レートの変動について

当社グループは、事業の一部を外貨建てで行っており、為替相場の変動リスクを軽減させるための施策を実行しておりますが、為替レートに予期しない大きな変動が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 重要な訴訟等

当社グループの事業活動に関連し、様々な事由により、当社グループに対して訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 情報セキュリティ上のリスク

  当社グループの事業活動に関連し、技術情報や顧客情報等の重要な情報を保有しております。当社グループでは社内規定の整備や情報保護のための施策の徹底を図っておりますが、コンピューターウイルスの感染や不正アクセス等の事態により、外部への漏洩が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 (1) 経営成績

当連結会計年度のわが国経済は、堅調な企業業績のもとで設備投資が増加傾向にあり、また雇用および所得環境の改善で個人消費も持ち直しており、景気は緩やかな回復が継続しておりました。先行きについても、個人消費、設備投資などの内需が底堅く推移すると期待される一方で、通商問題の動向による世界経済への影響など、リスク要因も抱えた中で推移してまいりました。

そのような事業環境の中、当連結会計年度の当社グループの受注高は、特注試験装置の受注減少の影響で133億4千6百万円(前年同期比4.0%減)となりました。一方、売上高は、144億4千万円(前年同期比19.6%増)となり、大幅な増収となりました。この結果、当連結会計年度末の受注残高は53億3千9百万円(前年同期比17.0%減)となりました。

損益面では、生産管理システムの変更や電子デバイスの長納期化等の影響で部品在庫が増加したため、原材料・半製品等のライフサイクル管理を強化し棚卸資産の廃棄・評価減が増加したことなどにより、売上原価率は53.4%(前連結会計年度は50.9%)となりました。販売費及び一般管理費については、製造や販売支援活動に注力しながら研究開発活動も継続し、前期並みの開発費投入をしましたが、ソフトウエア会計に基づく資産への振替が増加した結果、研究開発費は減少、一方で販売量の拡大に伴う人件費や活動経費が増加し、前年度に比べ2千7百万円の増加となりました。これらの結果、営業利益は9億6千2百万円(前年同期は1億8千2百万円の営業利益)、経常利益は10億3千2百万円(前年同期は2億1千4百万円の経常利益)となりました。また、法人税、住民税及び事業税3億2千7百万円ならびに法人税等調整額△6百万円(△は益)を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は6億9千2百万円(前年同期は1億9千8百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)と、いずれも大幅な増益となりました。

なお、当社グループでは平成28年から平成30年までを第1期とする中期経営計画「Challenge StageⅠ」を推進してまいりました。数値目標は、売上高160億円、営業利益16億円、営業利益率10%、海外売上高比率25%、自己資本当期純利益率(ROE)8%を掲げておりましたが、いずれも未達成となりました。そこで、平成31年度からの3年間を第2期とする中期経営計画「Challenge StageⅡ」を策定し、再度この数値目標へ挑戦することといたしました。詳細につきましては、第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](3)中長期的な会社の経営戦略に記載しております。

また、当社グループでは、ソフトウェアのオフショア開発を推進するため、小野測器ソフトウェア株式会社(本社横浜市、資本金1千万円)を設立し、4月より業務を開始しました。これによる当連結会計年度の損益に与える影響は軽微であります。 

セグメント別の業績は、次の通りであります。

<計測機器>

「計測機器」は、前連結会計年度から続いていた高付加価値商品に対する様子見の傾向が鈍化し、回復が鮮明となりました。特に、音響や振動計測に使用されるデータステーションを中心とした解析装置や、自動車のミッションの試験等に使用されるギアノイズテスター、およびセンサ類が好調に推移いたしました。加えて、生産関連商品が年初より堅調に推移した結果、受注高が53億円(前年同期比6.4%増)売上高が50億4千1百万円(前年同期比2.7%増)セグメント利益は5億9千6百万円(前年同期比16.2%減)となりました。

当セグメントでは中期経営計画 「Challenge StageⅠ」におきまして、以下の戦略を掲げ、推進いたしました。
  ①音響振動コンサルティング・セミナー等を利用したソリューション提案活動の強化・推進
  ②高付加価値新商品の開発サイクルの短縮
これらに対しまして、主に以下の成果を挙げております。
  ・音響・振動解析を中心としたセミナー開催の拡大と質の向上
  ・外部リソースを活用した商品開発体制の構築
また、海外市場への対応強化の一環として、インド現地法人において一部製品のCKDを開始いたしました。

 StageⅡにおきましても、更なる深化を目指し、推進してまいります。

 

<特注試験装置及びサービス>

 「特注試験装置及びサービス」は、前連結会計年度での大幅な受注回復の影響を受け、期初には売上原資となる受注残高が大きく積み増した状態にあり、お客様の指定納期に対して製造に注力し、順調に売上へと結びつけました。一方で、前連結会計年度で受注いたしました大型案件に相当するものを、当連結会計年度では受注することができず、受注高は80億3千2百万円(前年同期比9.8%減)となりましたが、売上高は、93億8千4百万円(前年同期比31.2%増)セグメント利益は3億6千5百万円(前年同期は5億3千万円のセグメント損失)と大きく増収増益を達成する事ができました。

当セグメントでは中期経営計画 「Challenge StageⅠ」におきまして、以下の戦略を掲げ、推進いたしました。
  ①主要ユーザーを中心とした市場への密着
  ②当社所有の新実験棟を活用した課題解決の推進
  ③制御技術の深化
これらに対しまして、主に以下の成果を挙げております。
  ・顧客密着を実現するための営業、販促体制の構築
  ・特注試験装置の標準化
  ・宇都宮実験棟等を活用したエンジニアリングの推進
  また、次世代の車両開発プロセスに対応するテスト開発能力、MBD(モデルベース開発)領域での顧客視点のソリューション提案力を高め、自動車産業における競争力の強化を目指し、平成30年9月にAKKA GmbH & Co. KGaAとの技術提携を行いました。提携内容につきましては、平成30年9月25日に公表した「自動車エンジニアリング領域における技術提携に関するお知らせ」をご参照ください。(当社ホームページ https://www.onosokki.co.jp)

StageⅡにおきましても、更なる深化を目指し、推進してまいります。

 

 <その他>

「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、損害保険代理業務および当社が所有する土地・建物の管理業務、その他当社からの委託業務を行っております。

当区分の売上高は1億6千万円(前年同期比33.9%減)営業利益は1千7百万円(前年同期比59.9%減)と減収減益なりましたが、これは当社からの委託業務の見直しを行ったことによるものであります。なお、当区分の外部顧客に対する売上高は1千3百万円(前連結会計年度比3.3%増)であります。

 

(受注及び販売の状況)

① 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

計測機器

5,300

6.4

652

65.5

特注試験装置及びサービス

8,032

△9.8

4,686

△22.4

その他

160

△33.9

 (調整額) (注)1

△146

△36.0

合計

13,346

△4.0

5,339

△17.0

 

(注) 1 (調整額)はセグメント間取引消去であります。

2  上記金額は消費税等を含んでおりません。

 

② 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

計測機器

5,041

2.7

特注試験装置及びサービス

9,384

31.2

その他

160

△33.9

 (調整額) (注)1

△146

△36.0

合計

14,440

19.6

 

(注) 1 (調整額)はセグメント間取引消去であります。

2  上記金額は消費税等を含んでおりません。

3  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

㈱本田技術研究所

1,377

11.4

2,400

16.6

トヨタ自動車㈱

804

6.7

1,229

8.5

 

 

(2) 財政状態

① 資産の部

当連結会計年度末における資産合計は209億8千万円となり、前連結会計年度末に比べ5億1千2百万円減少しました。主な内訳は、売掛金の増加、たな卸資産の減少、減価償却による固定資産の減少、投資有価証券の評価による減少であります。

 

② 負債の部

当連結会計年度末における負債合計は62億3千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億4千9百万円減少しました。主な内訳は、長期借入金の一部返済、未払法人税の増加、前受金の増加であります。

 

③ 純資産の部

当連結会計年度末における純資産は147億4千9百万円となり、前連結会計年度末と比べ6千2百万円の減少となりました。主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加、配当金の支払による減少、投資有価証券の評価によるその他有価証券評価差額金の減少であります。

 

 (3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1億7千6百万円増加し、21億3千8百万円となりました。当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、19億1百万円の収入となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益10億2千7百万円、売上債権の増加額7千4百万円、たな卸資産の減少額1億4千1百万円、仕入債務の減少額1億5千4百万円、未払消費税の増加額1億6千1百万円、法人税等の支払額1億2千8百万円であります。
 前連結会計年度と比較すると、19億3千7百万円の収入の増加となりました。 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、4億8千4百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3億1百万円、無形固定資産の取得による支出1億8千5百万円であります。
 前連結会計年度と比較すると2億1千8百万円の支出の増加となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、12億2千4百万円の支出となりました。主な内訳は、長期借入金の返済による支出8億5千4百万円、自己株式の増加額2億円、配当金の支払額1億7千万円であります。
 前連結会計年度と比較すると1億5千2百万円の収入から12億2千4百万円の支出となりました。 

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。運転資金は自己資金及び短期借入金を基本としており、設備投資資金は長期借入金を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は22億7千5百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は21億3千8百万円となっております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、将来を見据えた基礎的な計測制御技術の研究と、ユーザのニーズに応じた新製品の開発活動を並行に進めていくことを基本方針としております。

当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は13億2千9百万円でありました。特に音響・振動に関わる計測及びデータ処理についてのニーズや、自動車開発用の各種試験機についてのニーズは相変わらず多く、これらの分野に関する新製品を継続して開発するとともに、将来の技術シーズの獲得のための基礎的研究も強化してまいりました。

当連結会計年度におけるセグメントごとの主な研究開発成果は、次のとおりであります。

<計測機器>

当社グループでは従来より多岐にわたる機械工学向けの計測器を開発しており、その対象は各種センサ類、回転・速度、寸法・変位、音響・振動、トルク、自動車関連、ソフトウェア等の分野に広がっております。当連結会計年度では、新しい計測ニーズに対応するためのシーズ技術の研究、計測・解析技術の高度化のためのアルゴリズムの研究、センシングの高精度化、高分解能化のためのハードウェアの開発等に取組みました。

当連結会計年度の主要な成果としましては、音響・振動計測分野では、多様な計測・解析のベースとなるDS-3000シリーズにおいて、4筐体の接続で最大128chの計測が可能となる筐体間接続機能をリリースしました。前年度に発売し、好評を得ている高機能騒音計LA-7000シリーズでは、FFT分析機能、レベル判定機能、ラウドネス演算機能の新オプションをラインナップしました。ノイズテスティングツールGN-1100はバージョンアップを実施し、ワークの解析作業の効率化に関わる機能を追加、検査工程をより容易に行なうことが可能となりました。また、4chビームフォーミングシステムでは、リアルタイム性能の向上とカメラの広角化で、スピーディな音源可視化システムを実現しました。寸法・変位計測分野では、レーザ安全クラス2に適合し、安全で高感度検出を実現した非接触式の速度計LV-7000シリーズの速度・加速度検出能力を2倍に拡張するオプションを発売しました。自動車計測の分野では、DS-3000 燃焼解析システムをバージョンアップし、実車やテストベンチ操作盤等との連携計測に関わる機能面を強化し、工数削減および自動計測ソリューションを実現しました。

また、品質向上を目指して開発プロセスにCMMI(Capability Maturity Model Integration)、ISO9001を適用すると共に、常に高品質なものづくりを可能とするような製造プロセスを実現するための地道なプロセス改善も続けております。CMMIにおいては、平成28年6月に最高位のレベル5を達成しました。今後もこれらの活動を継続し、翌連結会計年度も複数の分野において新型の計測器およびソフトウェアを順次市場投入する予定としております。

当セグメントにおける研究開発費の金額は、7億8千5百万円であります。

<特注試験装置及びサービス>

特注試験装置の主なユーザは自動車メーカ及びその関連メーカとなります。当連結会計年度では、環境負荷低減のための各種パワートレーン開発に寄与するべく、様々な台上試験機(エンジン、駆動系、EV/HEV、FCV等)のベースとなるプラットフォーム製品(FAMS-R5シリーズ)の標準化・シリーズ化を継続し、2輪シャシダイナモ用アプリケーションをリリースしました。また、排出ガス対策、燃費低減のためのECU適合試験を支援するソフトウェアの高度化を実現しました。さらに、FAMS-R5による自動車試験の試験条件と試験データを関連付けて保存し、データ管理を効率化するサーバFAMS OASISを発売しました。

また、平成27年4月に稼働した自動車試験分野の実験棟(栃木県宇都宮市)において、各種試験の受託業務などを行うほか、新たな付加価値の創造を目指してシーズ技術の研究や、計測・制御技術の高度化のための研究開発を継続して実施しております。

当セグメントにおける研究開発費の金額は、5億4千4百万円であります。