当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(事業環境)
当中間連結会計期間のわが国経済は、雇用や所得環境の改善により、経済活動が活発化する一方、エネルギー価格及び原材料価格の高止まりや物価の上昇、不安定な為替相場など、引き続き先行き不透明な状況が継続しております。また、前期まで当社の課題となっておりました部品供給不足は、一部を除き総じて緩和され、正常化に向かっております。
(受注高、売上高及び受注残高の状況)
このような事業環境のなか、受注高は7,131百万円(前年同期比27.0%増)となりました。特に、特注試験装置及びサービスの伸びが大きく、前年同期比で大幅な増加となりましたが、お客様指定納期が翌事業年度となる案件も多く、売上高は、5,084百万円(前年同期比0.3%減)にとどまりました。これらの結果、受注残高は7,117百万円(前年同期比19.9%増)となりました。
(損益の状況)
損益面では、営業損益は478百万円の損失(前年同期は374百万円の損失)、経常損益は457百万円の損失(前年同期は349百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純利益は884百万円(前年同期は484百万円の損失)となりました。
売上原価においては、原材料価格や外注費の上昇等により、売上原価率は、55.9%(前年同期は55.5%)と上昇しました。販売費及び一般管理費は、国内外における販売促進や展示会など拡販のための費用等があり、前年同期から77百万円の増加となりました。
また当社は、2024年4月22日付にて本社を神奈川県横浜市港北区新横浜から同市西区みなとみらいに移転いたしました。これに伴い、旧本社ビルの固定資産(土地・建物)を2024年5月15日に第三者に譲渡し、譲渡に伴う特別利益(固定資産売却益)1,851百万円を計上いたしました。
当社は、2024年1月20日に創立70周年を迎えました。これを機に、『100年企業』への成長に向け、企業の根幹となる企業理念の再言語化を行いました。サステナブルな未来の実現に向けて社会は大きく変化していますが、企業理念は、そのような時代の流れのなかでも変わらない当社の存在意義と、環境に応じて柔軟に変化していく未来の姿を示します。新しい企業理念につきましては、2024年1月19日に公表した「創業70周年を機に新たに企業理念を策定」のお知らせをご参照ください。
また、2024年5月21日に、当社グループとして初めて統合報告書を発行しました。この「統合報告書2024」では、当社グループの財務情報と非財務情報を整理して纏めており、ステークホルダーの皆様と当社グループの建設的な対話促進を図り、相互理解の醸成と経営の好循環を生み出すことを目指しております。
「統合報告書2024」は以下、当社ウェブサイトに掲載しておりますので、ご高覧くださいます様よろしくお願い申し上げます。
https://www.onosokki.co.jp/HP-WK/company/ir/integrated-report/index.htm
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
<計測機器>
「計測機器」は、受注高は2,277百万円(前年同期比14.9%増)、売上高は1,976百万円(前年同期比1.5%増)、セグメント損益は171百万円の損失(前年同期は113百万円の損失)となりました。
回転速度分野、寸法変位分野など生産ライン関連商品は、前期の受注の反動もあり低調に推移しましたが、半導体関連企業向けに非接触厚さ計などの引合いが増加傾向となっております。音響・振動関連のセンサ類、データ処理分野におきましては、空調機器や半導体関連企業向けに新製品の受注が増加し、好調に推移しました。また、トルク計測分野、自動車計測分野では、燃焼解析装置や既存設備の買い替え需要などもあり、好調に推移しました。
<特注試験装置及びサービス>
「特注試験装置及びサービス」は、受注高は4,848百万円(前年同期比33.7%増)、売上高は3,101百万円(前年同期比1.4%減)、セグメント損益は305百万円の損失(前年同期は259百万円の損失)となりました。
既存設備の老朽化更新や電動化への対応に伴うモータ試験装置、実機とモデルを融合してお客様の開発工数削減に寄与するシミュレーションベンチ(VRS:Virtual & Real Simulator)の受注が好調に推移しました。ただ、上期に売上予定であった案件が先送りとなったこと等により、売上高は見込みを下回る結果となりました。当期の計画達成に向け、さらなる受注獲得に注力してまいります。
また、修理・校正などのアフターサービスや受託試験などのエンジニアリング領域も、好調に推移しております。2023年6月より新たに開始したベンチマーキングレポート販売におきましては、2024年1月に2車種目となるBYDの「海豹(日本名:SEAL)」を、2024年6月には3車種目となるTESLA「Model3」のレポートをリリースしました。
<その他>
「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、損害保険代理業務及び当社が所有する土地・建物の管理業務、その他当社からの委託業務等を行っております。
当区分の売上高は76百万円(前年同期比0.5%減)、セグメント利益は13百万円(前年同期比12.4%増)となりました。なお、当区分の外部顧客に対する売上高は5百万円(前年同期比0.3%減)であります。
(資産)
当中間連結会計期間末における資産合計は20,808百万円となり、前連結会計年度末に比べ194百万円減少しました。主な内訳は、旧本社ビルの売却に伴う現金及び預金の増加、有形固定資産(土地・建物)の減少であります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債合計は5,349百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,542百万円減少しました。主な内訳は、短期借入金の返済による減少、長期借入金の返済による減少であります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産は15,459百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,348百万円増加となりました。主な内訳は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上による増加、投資有価証券の時価評価によるその他有価証券評価差額金の増加であります。
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,119百万円増加(194.4%)し、6,238百万円となりました。
当中間連結会計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,300百万円の収入(前年同期は1,375百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前中間純利益1,380百万円、固定資産売却益1,851百万円、売上債権の減少額1,566百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、4,455百万円の収入(前年同期は195百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の売却による収入4,766百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,744百万円の支出(前年同期は1,452百万円の支出)となりました。主な内訳は、短期借入金の減少額1,555百万円、長期借入金の返済による支出134百万円であります。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は508百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
① 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
② 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
該当事項はありません。
2024年6月30日現在
(注) 上記のほか当社所有の自己株式1,479千株があります。
2024年6月30日現在
(注) 単元未満株式には当社所有の自己株式87株が含まれております。
2024年6月30日現在
前事業年度の有価証券報告書提出日後、当中間会計期間における役員の異動は、次のとおりであります。