(1)中長期的な会社の経営戦略
当社はこれからも成長し続ける企業であるために長期ビジョン「ESPEC Vision 2025」を策定し、このビジョンの実現にむけて4カ年ごとの中期経営計画(StageⅠ~Ⅲ)に取り組んでおります。
「ESPEC Vision 2025」
<エスペックの姿>
・グローバルに<環境>をインテグレートするエスペック
・先端技術の安全・安心に貢献する企業
・クリエイティビティとバイタリティにあふれる成長企業
2025年度の連結業績は、売上高600億円以上、営業利益60億円以上、営業利益率10%以上を目指してまいります。
長期ビジョン「ESPEC Vision2025」のStageⅡである中期経営計画「プログレッシブ プラン2021」(計画実施期間2018~2021年度)の基本方針、連結業績目標、中期経営戦略は以下のとおりです。
<基本方針>
戦略投資と着実な「質の向上」による安定継続成長
・成長分野をターゲットとしたグローバル化とカスタム対応力の向上
・業績変動の緩和と次代の成長のための新分野事業の開発
<連結業績目標>
売上高:520億円以上 営業利益:52億円以上 営業利益率:10%以上
<中期経営戦略>
1.装置事業セグメント 事業戦略
①自動車、IoT分野をターゲットに、カスタマイズ対応力の強化による収益拡大
②環境因子技術の拡充により多様化・高度化する試験ニーズへの対応
③新規分野事業の開拓
2.サービス事業セグメント 事業戦略
お客さまの潜在ニーズを先取りしたサービスメニューの開発とテストコンサルティング事業の拡大
3.グローバル戦略
①中国、韓国を継続拡充地域とし、欧州、ASEAN(インド含む)を重点拡大地域としたグローバルマーケティングの展開
②グローバル全体最適のモノづくり体制構築
2019年度は、「プログレッシブ プラン2021」の基本方針に基づき、連結業績目標、戦略課題を以下のとおりとしております。
<連結業績目標>
売上高:475億円以上 営業利益:55億円以上 営業利益率11.6%以上
<戦略課題>
1.カスタムプロセス改革の推進
2.欧州での事業拡大戦略
3.新たな収益基盤となる新規事業開発の推進
4.人材戦略の加速とSDGsの推進
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(2)会社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
①当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」という)
当社は、安定的かつ持続的な企業価値の向上が当社の経営にとって最優先課題と考え、その実現に日々努めております。したがいまして、当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。
上場会社である当社の株式は、株主および投資家のみなさまによる自由な取引に委ねられているため、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主のみなさまのご意思に基づき決定されることを基本としており、会社の支配権の移転を伴う大量買付に応じるか否かの判断も、最終的には株主のみなさま全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益に資するものであればこれを否定するものではありません。
しかしながら、事前に当社取締役会の賛同を得ずに行われる株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主のみなさまに株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、当社取締役会が代替案を提案するための必要十分な時間や情報を提供しないもの、当社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするものなど、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を毀損するおそれをもたらすものも想定されます。
当社は、このような当社の企業価値や株主のみなさまの共同の利益に資さない大量買付を行う者が、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を確保する必要があると考えております。
②当社の基本方針の実現に資する特別な取り組みの概要
Ⅰ.企業価値の源泉
当社は「環境創造技術をかなめに展開するサービス」による「より確かな生環境の提供」をミッションとし、自らの手で次代を切り開く「プログレッシブ(進取的)」な精神のもと、いち早く環境試験の必要性を認識し、1961年に国内初となる環境試験器を開発するなど積極的に事業を展開してまいりました。環境試験器は、お客さまのさまざまな製品・部品がどのような環境下においても正常に機能するかという観点から、事前にその信頼性・品質の評価を行う装置であります。そのため、当社はこの環境試験器が、技術の進歩・産業の発展に貢献し、私たちの暮らしを支えるさまざまな製品・部品の信頼と安心・安全を確保するものであると考えるとともに、当社の企業成長そのものが、株主のみなさま、お客さま、お取引先、当社従業員その他のステークホルダーのみなさまにさらなる価値を提供し、みなさまからの一層の信頼を得ることにつながるものと確信しております。このように、当社からみなさまに価値を提供し、他方でみなさまからの一層の信頼を得るということは、当社の経営理念であります「価値交換性の高い企業」を実現するものであるとともに、株主のみなさまの共同の利益の確保・向上にも資するものでもあると考えております。
当社の企業価値の源泉は、独自の企業文化と当社成長を支える優秀な従業員、国内外のお客さま・お取引先と構築した信頼関係をベースとして長年培ってきた高い技術・ノウハウや、世界に拡がる生産・販売・サービスネットワーク、国際レベルの品質保証体制であり、それらにより「エスペック」ブランドは全世界のお客さまから高い信頼を得て、確固たる地位を確立しております。
また、当社のコアコンピタンスである「環境創造技術」をベースに、エナジーデバイス装置や植物工場などの新たな市場に事業を展開し、安定的かつ持続的な企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益の確保・向上に向けて、積極的に企業活動を推進しております。
Ⅱ.企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組み
当社は、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に向けて、中期経営計画を作成し、中期的な事業の方向性を明らかにするとともに、年度単位の経営計画と事業施策に展開することで、より具体的な計画の推進と進捗管理を行っています。
また、当社は、株主のみなさまへの利益還元を経営の重要課題の一つと認識するとともに、永続的な企業価値の向上が株主のみなさまの共同の利益の確保・向上の基本であると考えております。配当金は、継続性と配当性向を勘案して決定し、内部留保金につきましては、将来の利益の源泉となる新製品開発や事業戦略への投資に活用することを基本方針としております。
Ⅲ.コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化
当社は、企業は人々のさまざまな願いや社会の期待に応えるための役割や機能を果たす社会的な装置であるという「企業は公器」との考えのもと、企業活動を進めるうえで関わり合う株主のみなさま、お客さま、お取引先、当社従業員その他のステークホルダーのみなさまとの間で、お互いにとってより良い関係を築き、みなさまに対してより高い価値を提供することで、「価値交換性の高い企業」を目指しております。
この基本的な考えを踏まえて事業活動を行うにあたり、コーポレート・ガバナンスの確立は不可欠であることから、コンプライアンスの確保と、より透明性・効率性の高い経営体制の確立を目指しております。
また、意思決定および業務執行が、法令・定款・社内規定を遵守し適正に行われるために必要な体制・制度を整備し、その運営状況のチェックと自浄機能が作用される社内システムの維持・構築を、内部統制に関する基本理念としております。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの概要
当社は、当初2008年6月24日開催の当社第55回定時株主総会において、基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取り組みとして、「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」を導入し、直近では2014年6月25日開催の当社61回定時株主総会の決議により継続(以下「本プラン」という)してまいりました。しかしながら、買収防衛策をめぐる諸々の動向および様々な議論の進展、株主のみなさまのご意見等を踏まえ、本プランの継続の是非について慎重に検討した結果、2017年5月12日開催の取締役会において、本プランを継続せず、廃止することを決議いたしました。なお、当社は、本プラン廃止後も、当社株式の大量買付を行おうとする者に対しては、株主のみなさまが大量買付行為の是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主のみなさまの検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
今後も当社は、独自の企業文化と長年培ってきた高い技術とノウハウ、ならびに株主のみなさま、お客さま、お取引先、当社従業員その他のステークホルダーのみなさまとの間に構築された良好な信頼関係の維持・促進に取り組むとともに、コーポレート・ガバナンスの強化に継続的に取り組むことで、企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益の確保・向上に努めてまいります。なお、上記②および③の取り組みは、上記①の基本方針に沿っており、また、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
当社の事業に関連するリスクは、以下のとおりであります。なお、本「事業等のリスク」に記載される将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において判断したものであります。
①業績変動のリスク
当社は、電子部品・電子機器および自動車関連メーカーを主要顧客としており、当社の業績は、これらの業界の業績や設備投資動向の影響を強く受けます。景気変動の影響等により主要顧客の設備投資が低調に推移した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また当社は、国内市場において高い市場シェアを持っておりますが、国内市場は成熟市場であるため当社の成長は、海外市場での業績に左右されます。高い市場シェアを持つ欧米の環境試験器メーカーや低価格を武器に市場参入を図る中国・台湾メーカーとの競争が当社の業績に大きく影響する可能性があります。
②海外売上高比率増加に伴うリスク
当社の2019年3月期における連結売上高に占める海外売上高比率は51.0%(2019年3月期は在外連結子会社の決算対象期間が15カ月となる変則決算であります。在外連結子会社12カ月決算における連結売上高に占める海外売上高比率は47.5%であります)と高く、今後もこの比率はさらに高まると考えております。事業を展開する国や地域において、テロ、政情不安、自然災害、新型インフルエンザの流行等の予見困難な社会的混乱が発生する事態になった場合、当社の財政状態および業績に影響を及ぼす可能性があります。
③輸出規制に伴うリスク
当社の商品、技術は、外国為替および外国貿易法およびその政令(輸出貿易管理令、外国為替令他)ならびに省令等の輸出関連法規の影響下にあります。最新の規制に基づいて仕向地、需要者、用途、取引経路等の把握に努めておりますが、需要者等を通じて懸念国や懸念需要者に転売され、大量破壊兵器または通常兵器等の開発用に転用される可能性もあります。これらのことにより、当社の商品、技術が予期せぬ需要者、用途で使用され、結果として当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
④サプライヤーへの依存に伴うリスク
当社は、多種の部品・素材をサプライヤーから購入しております。また、生産量の変化への対応と多様な生産技術を効率よく獲得するため、外注加工業者を活用しております。サプライヤー・外注加工業者に対し、厳重な取引先管理を実施し、品質保証、生産管理、環境管理体制の評価・指導を行い、相互の信頼関係の醸成に努めておりますが、サプライヤー・外注加工業者の倒産や事業撤退等により供給が停止した場合は生産に問題が生じる可能性があります。またサプライヤーの責により、欠陥の内在する部品が混入した場合、生産の大幅な遅れや、最悪の場合には納品後の製品に対する対応等のために多額の費用が必要になる可能性があります。
⑤地震等の大規模な自然災害が発生した場合のリスク
当社の主要な製造拠点・研究開発施設は国内にあり、これらの主要な施設が地震等の災害により甚大な損害を被った場合は事業運営が困難になるだけでなく、施設の修復または建て直しのために巨額の費用が発生する可能性があります。当社が直接被害を被らない場合でも、電力等のインフラの供給が制限されたり、サプライヤーから必要な部品・素材等の供給が受けられないなどの二次的被害を被ることで、事業活動に大きな支障が生じる可能性があります。
⑥原材料の仕入価格の高騰にかかわるリスク
当社製品の原材料は、主にステンレス、鉄、銅、アルミニウム等であり、それらの仕入価格は国際市況の影響を受けます。急激に原材料価格が高騰した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦業務提携、企業買収等に伴うリスク
当社は、事業領域の拡大のため、業務・資本提携や企業買収等を実施することがあります。これらの意思決定に際しては、対象となる企業の事業内容や財務内容、取引関係等について詳細な事前審査を実施し、十分にリスクを検討してまいります。しかし、事前調査で把握できなかった問題が生じた場合や、事業環境の変化等により当初想定した効果が得られない場合、のれんの減損処理等によって当社の業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状況及び経営成績の状況
当社は、2018年5月15日開催の取締役会において、在外連結子会社の決算期(従来12月)を国内連結子会社の決算期(3月)に統一することを決議いたしました。これにより当連結会計年度は、在外連結子会社の決算対象期間が15カ月(2018年1月~2019年3月)となる変則決算であるため、当連結会計年度においては業績に関する対前期増減率の記載を省略しております。
当連結会計年度のわが国経済につきましては、米中貿易摩擦を発端とする世界景気の減速懸念の高まりにより、先行きの不透明感が強まりました。
当社の主要顧客におきましては、自動車関連メーカーおよびエレクトロニクス関連メーカーで積極的な投資が継続いたしました。
このような状況の中、当社は自動車やIoT関連市場をターゲットとした環境試験器のカスタマイズ対応力の強化やエナジーデバイス製品の開発に取り組むとともに、国内および中国・韓国・欧州・ASEANなどの海外市場での売上拡大に取り組んでまいりました。
こうした結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績につきましては、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における総資産は57,359百万円となり、前連結会計年度末と比べ3,150百万円の増加となりました。
負債は15,270百万円で前連結会計年度末と比べ1,006百万円の増加となりました。
純資産は42,088百万円で前連結会計年度末と比べ2,144百万円の増加となりました。
これらの結果、自己資本比率は73.4%と前連結会計年度末と比べ0.3ポイントの減少となりました。
b.経営成績
受注高は50,698百万円、売上高は50,580百万円となりました。利益面につきましては、営業利益は5,827百万円、経常利益は5,851百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は4,289百万円となりました。
|
|
前連結会計年度 (第65期)(百万円) |
当連結会計年度 (第66期)(百万円) |
対前期増減率(%) |
|
受注高 |
44,775 |
50,698 |
- |
|
売上高 |
44,069 |
50,580 |
- |
|
営業利益 |
4,602 |
5,827 |
- |
|
経常利益 |
4,746 |
5,851 |
- |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
3,308 |
4,289 |
- |
なお、従来どおり在外連結子会社の決算期が12か月間であった場合の対前期増減率は以下のとおりとなります。
(参考)
|
|
前連結会計年度 (第65期)(百万円) |
当連結会計年度 (第66期)(百万円) |
対前期増減率(%) |
|
受注高 |
44,775 |
48,008 |
7.2 |
|
売上高 |
44,069 |
47,060 |
6.8 |
|
営業利益 |
4,602 |
5,470 |
18.8 |
|
経常利益 |
4,746 |
5,493 |
15.7 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
3,308 |
4,030 |
21.8 |
セグメント別の状況につきましては、次のとおりであります。
当連結会計年度のセグメント別業績
|
|
受注高 (百万円) |
売上高 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
|
装置事業 |
42,587 |
42,638 |
5,193 |
|
サービス事業 |
6,614 |
6,613 |
620 |
|
その他事業 |
1,706 |
1,541 |
9 |
|
連結消去 |
△210 |
△212 |
4 |
|
計 |
50,698 |
50,580 |
5,827 |
装置事業
|
|
前連結会計年度 (第65期)(百万円) |
当連結会計年度 (第66期)(百万円) |
対前期増減率(%) |
|
受注高 |
37,076 |
42,587 |
- |
|
売上高 |
36,602 |
42,638 |
- |
|
営業利益 |
4,092 |
5,193 |
- |
サービス事業
|
|
前連結会計年度 (第65期)(百万円) |
当連結会計年度 (第66期)(百万円) |
対前期増減率(%) |
|
受注高 |
6,488 |
6,614 |
- |
|
売上高 |
6,292 |
6,613 |
- |
|
営業利益 |
524 |
620 |
- |
その他事業
|
|
前連結会計年度 (第65期)(百万円) |
当連結会計年度 (第66期)(百万円) |
対前期増減率(%) |
|
受注高 |
1,416 |
1,706 |
- |
|
売上高 |
1,375 |
1,541 |
- |
|
営業利益又は営業損失(△) |
△15 |
9 |
- |
なお、従来どおり在外連結子会社の決算期が12か月間であった場合の参考値は以下のとおりとなります。
(参考)
|
|
受注高 (百万円) |
売上高 (百万円) |
営業利益 (百万円) |
|
装置事業 |
39,979 |
39,236 |
4,908 |
|
サービス事業 |
6,524 |
6,486 |
548 |
|
その他事業 |
1,706 |
1,541 |
9 |
|
連結消去 |
△201 |
△203 |
4 |
|
計 |
48,008 |
47,060 |
5,470 |
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の増加、配当金の支払等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益が5,838百万円(前年同期比23.0%増)となったこと等により、前連結会計年度末に比べ965百万円増加し、当連結会計年度末には14,929百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,017百万円(同23.9%減)となりました。これは主に売上高の増加に伴い税金等調整前当期純利益が5,838百万円(前年同期比23.0%増)となったことによるものであります。また、売上債権やたな卸資産の増加により資金の増加が一部相殺されておりますが、これらの増加は売上高や受注高の増加による正常な範囲の増減であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は562百万円(同108.8%増)となりました。これは主に有形及び無形資産の取得による支出が558百万円(同11.9%増)となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,399百万円(同37.3%増)となりました。これは主に配当金の増額に伴い、配当金の支払額が1,372百万円(同37.0%増)となったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績、受注実績及び販売実績は、次のとおりであります。
a.生産実績
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
対前期増減率(%) |
|
装置事業 |
39,150 |
- |
|
サービス事業 |
84 |
- |
|
その他事業 |
- |
- |
|
合計 |
39,234 |
- |
(注)1. 上記金額は販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2. 当連結会計年度は、在外連結子会社の決算対象期間が15カ月(2018年1月~2019年3月)となる変則決算であるため、生産高に関する対前期増減率の記載を省略しております。
b.受注実績
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
対前期増減率 (%) |
受注残高(百万円) |
対前期増減率 (%) |
|
装置事業 |
42,587 |
- |
9,014 |
△0.6 |
|
サービス事業 |
6,614 |
- |
1,010 |
0.1 |
|
その他事業 |
1,706 |
- |
469 |
54.3 |
|
計 |
50,908 |
- |
10,494 |
1.1 |
|
消去 |
△210 |
- |
△18 |
- |
|
合計 |
50,698 |
- |
10,476 |
1.1 |
(注)1. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 当連結会計年度は、在外連結子会社の決算対象期間が15カ月(2018年1月~2019年3月)となる変則決算であるため、受注高に関する対前期増減率の記載を省略しております。
c.販売実績
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
対前期増減率(%) |
|
装置事業 |
42,638 |
- |
|
サービス事業 |
6,613 |
- |
|
その他事業 |
1,541 |
- |
|
計 |
50,793 |
- |
|
消去 |
△212 |
- |
|
合計 |
50,580 |
- |
(注)1. 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2. 当連結会計年度は、在外連結子会社の決算対象期間が15カ月(2018年1月~2019年3月)となる変則決算であるため、販売高に関する対前期増減率の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって適用した重要な会計方針および見積りの方法につきましては、第5「経理の状況」1「連結財務諸表」「注記事項」(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
当連結会計年度末における総資産は57,359百万円となり、前連結会計年度末と比べ3,150百万円の増加となりました。これは主に、売上高および親会社株主に帰属する当期純利益が増加したことにより、現金及び預金が949百万円、受取手形及び売掛金が2,173百万円増加したことによるものであります。
負債は15,270百万円で前連結会計年度末と比べ1,006百万円の増加となりました。これは主に、売上高の増加に伴って生産活動、営業活動が増加したことにより、支払手形及び買掛金が364百万円、電子記録債務が327百万円、前受金などその他流動負債が685百万円増加したことによるものであります。
純資産は42,088百万円で前連結会計年度末と比べ2,144百万円の増加となりました。これは主に、当連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純利益が4,289百万円計上された一方、配当金として1,375百万円が利益処分されたことにより、利益剰余金が2,906百万円増加したことによるものであります。
これらの結果、自己資本比率は73.4%と前連結会計年度末と比べ0.3ポイントの減少となりました。
2)経営成績
売上高につきましては、在外連結子会社の変則決算による影響3,520百万円に加え、装置事業が好調に推移し、50,580百万円となりました。
売上原価につきましては、売上高の増加に伴い増加したものの、原価率が0.5%改善したことにより前連結会計年度より3,929百万円の増加に留まり、32,417百万円となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度より1,356百万円増加し12,335百万円となりました。その主な要因は、在外連結子会社の変則決算による影響721百万円、研究開発費の増加237百万円などになります。
これらの結果、営業利益につきましては、前連結会計年度より1,225百万円増加し、5,827百万円となりました。
経常利益につきましては、営業利益の増加等により前連結会計年度より1,104百万円増加し、5,851百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、税金等調整前当期純利益が1,091百万円増加した一方、在外連結子会社の税率差異等の影響で法人税等の増加は111百万円に留まり、その結果として前連結会計年度より980百万円増加し、4,289百万円となりました。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、(1)「経営成績等の状況の概要」②「キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、電子部品・電子機器および自動車関連メーカーを主要顧客としており、当社の業績は、これらの業界の業績や設備投資動向の影響を強く受けます。景気変動の影響等により主要顧客の設備投資が低調に推移した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、環境規制など市場環境の変化やお客さまの多様化するニーズに対応した製品をいち早く開発するとともに、カスタム対応や非エレクトロニクス分野の顧客開拓などを進めることで業績の変動幅を小さくするように努めております。
また当社は、国内市場において高い市場シェアを持っておりますが、国内市場は成熟市場であるため当社の成長は、海外市場での業績に左右されます。高い市場シェアを持つ欧米の環境試験器メーカーや低価格を武器に市場参入を図る中国・台湾メーカーとの競争が当社の業績に大きく影響する可能性があります。当社は、中国、米国、韓国、欧州および東南アジアに製造・販売子会社を設置し、世界45か国に販売ネットワークを構築することにより、急速な市場拡大に対応する体制を整備しております。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社製品の製造に係る原材料費、労務費、外注加工費等の製造費用、各事業についての販売費及び一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、製造用設備やレンタル用設備、受託試験用設備への投資に加え、情報処理のためのソフトウエアへの投資等があります。
財務政策
当社グループは、運転資金および設備資金を自己資金で賄うことを基礎としておりますが、必要に応じて銀行借入により資金調達しております。
当連結会計年度末現在、長期借入金および短期借入金の残高はありません。また、運転資金の効率的な調達を行うため、当連結会計年度末において複数の機関との間で合計3,247百万円のコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高-百万円、借入未実行残高3,247百万円)。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結会計年度の連結業績目標の達成状況は以下のとおりであります。
売上高は期初計画比2,580百万円増(5.4%増)の50,580百万円となりました。営業利益は期初計画比1,027百万円増(21.4%増)の5,827百万円となりました。また、営業利益率は1.5ポイント上回る11.5%となりました。
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指標 |
2018年度(期初計画) |
2018年度(実績) |
2018年度(期初計画比) |
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売上高(百万円) |
48,000 |
50,580 |
2,580 (5.4%増) |
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営業利益(百万円) |
4,800 |
5,827 |
1,027(21.4%増) |
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営業利益率(%) |
10.0 |
11.5 |
1.5 |
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
装置事業
環境試験器につきましては、国内市場では受注高・売上高ともにカスタム製品が好調に推移いたしました。海外市場では、すべてのエリアにおいて堅調に推移し、特に中国での販売が伸長いたしました。
エナジーデバイス装置につきましては、二次電池評価装置、燃料電池評価装置の受注が好調に推移いたしました。
半導体関連装置につきましては、半導体市場の減速により低調な受注状況となりました。
こうした結果、装置事業全体では、売上高は42,638百万円となりました。
サービス事業
アフターサービス・エンジニアリングにつきましては、受注高・売上高ともに堅調に推移いたしました。
受託試験・レンタルにつきましては、受託試験が堅調に推移いたしました。
こうした結果、サービス事業全体では売上高は6,613百万円となりました。
その他事業
環境保全事業および植物工場事業を営むエスペックミック株式会社では、受注高・売上高ともに植物工場事業が好調に推移いたしました。その他事業全体では、売上高は1,541百万円となりました。
該当事項はありません。
当社では研究開発活動としてコア技術である環境創造技術の深耕と計測技術やメカニカル技術との組み合わせにより、新たな環境試験器、自動車市場や二次電池を中心とするグリーンテクノロジー市場に向けた各種試験装置の製品開発を行いました。また、新たな事業領域である食品機械市場、マテリアル市場に向けた製品開発や、省エネルギー・地球温暖化対策といった環境負荷低減技術の研究開発を行ってまいりました。
当連結会計年度における研究開発費は
装置事業
①地球温暖化係数(GWP ;Global Warming Potential)の低い冷媒R449Aに対応した恒温恒湿器プラチナスシリーズ、小型環境試験器、冷熱衝撃装置TSDシリーズを発売いたしました。2020年から始まる欧州での規制に適応した低GWP冷媒への置換は、継続的に進めてまいります。
②ハイパワー恒温(恒湿)器ARシリーズ 急速温度変化タイプ(5℃/分モデル)の新機種を発売いたしました。国際標準規格や欧州の自動車関連規格に適合した試験が行える機種を充実いたしました。
③湿度付き冷熱衝撃装置をモデルチェンジいたしました。新型コントローラを搭載し、標準装備のLANポートにパソコンやタブレット端末を接続することで、パソコンなどからWebブラウザで遠隔監視/管理できるようになりました。
④車載用二次電池を構成するセルやモジュールの充放電試験を行う充放電テスターを製品化いたしました。従来品と比較し大幅なコストダウンを実現するとともに、車載用二次電池を評価するための仕様・性能の向上に取り組みました。
⑤プリント基板やパワーデバイス用樹脂内のエレクトロケミカルマイグレーションによる寿命評価、絶縁抵抗評価を効率的かつ容易にするエレクトロケミカルマイグレーション評価システムの高電圧仕様を開発いたしました。
⑥フィットネスクラブ向けの低酸素発生装置を開発いたしました。
⑦食品機械市場に向けた新製品として、温湿度制御の当社コア技術を活かした熟成庫ドライエージング仕様を開発いたしました。
サービス事業
①スマートグラスを活用し遠隔操作の支援が行えるシステムを開発いたしました。今後アフターサービスにおいて導入してまいります。
②既設のイントラネットに接続するだけで、Webブラウザから環境試験器の稼働状況が一目でモニターできる集中管理システムの対応機種を追加いたしました。また市場の要求にお応えして機能の追加、性能の向上を行いました。