第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度における世界経済ですが、米国経済は個人消費による下支え等もあって堅調に推移し、欧州経済も緩やかながら回復基調で推移しておりますが、中国経済の減速や資源価格の下落等により一部の新興国の経済成長に鈍化が見られました。一方、わが国経済ですが、設備投資に持ち直しの動きが見られる等、緩やかな回復基調で推移するものの、マイナス金利導入後も円高・株安が継続し、景気の先行きに不透明感が残りました。又、中国及び新興国経済の経済成長の減速や、資源価格の下落、米国の利上げの動向等に加え、地政学的なリスクが世界経済に及ぼす影響等の懸念材料も増しております。

当社グループにおいては、大学・国立研究開発法人向け研究開発分野は研究開発予算の執行が進み、光学要素部品や光学ユニット製品の需要は横ばいで推移いたしました。民間企業向け研究開発分野及び産業分野においては、国内・アジア地域の携帯端末市場に関連する半導体・電子部品業界やモバイル用FPD業界等における研究開発投資・新規設備投資に活発な動きが見られ、組込み用等の光学要素部品や光学システム製品の需要は好調に推移いたしました。米国地域では、バイオ業界・医療業界や半導体業界向け組込み用光学要素部品の需要は堅調に推移いたしました。又、欧州地域では、大学・官公庁向け研究開発分野を中心に光学要素部品の需要が増加いたしました。

このような経営環境の下、当社グループは、中核技術である光学技術・機械加工技術の高度化と技術融合、レンズユニット等の高付加価値製品の販売強化、ワンストップでのソリューション提案の強化、適正な納期・価格・品質によるお客様満足度の向上に注力いたしました。又、生産の効率化、購買機能の強化等による生産コストの削減や全般的な経費削減に、引き続き取り組んでおります。

その結果、売上高74億6千6百万円(前年同期比11.8%増)、営業利益7億9千万円(前年同期比81.7%増)、経常利益8億7千5百万円(前年同期比57.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億9千6百万円(前年同期比82.5%増)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 要素部品事業

当事業におきましては、国内の大学・国立研究開発法人向け研究開発分野において、研究開発予算の執行が進み、需要は横ばいで推移いたしました。民間企業向け研究開発分野及び産業分野の検査・製造装置の組込み用においては、国内における設備投資に持ち直しの動きが見られた結果、研究開発投資・新規設備投資の需要は堅調に推移いたしました。国内・アジア地域の携帯端末市場に関連する半導体業界向けやモバイル用FPD業界向けのレーザ加工機・検査装置組込み用やアライメント用の手動/自動位置決め製品及び光学素子製品の需要は好調に推移いたしました。又、米国地域を中心にバイオ業界・医療業界や半導体業界向けの組込み用の光学素子製品の需要は堅調に推移いたしました。又、欧州地域の研究開発分野及び産業分野向けの光学基本機器製品及び光学素子製品については、需要が堅調に推移いたしました。

その結果、セグメント間の内部売上高を含む売上高は63億2千3百万円(前年同期比11.0%増)となり、営業利益は11億8千2百万円(前年同期比19.3%増)となりました。

 

② システム製品事業

当事業におきましては、民間企業向け研究開発分野においては、国内産業分野での研究開発投資の持ち直しの動きが見られ、需要は堅調に推移いたしました。光学ユニット製品及び光学測定・分析装置製品、観察光学系システム製品の引き合いが増加傾向にあります。産業分野においては、バイオ業界向けは、組込み用の光学ユニット製品の需要は緩やかながら増加基調で推移いたしました。又、国内・アジア地域を中心に、携帯端末市場に関連する半導体業界向けやモバイル用FPD業界向けのレーザ加工機・検査装置組込み用のレンズユニット等の光学ユニット製品の需要は好調に推移いたしました。

その結果、セグメント間の内部売上高を含む売上高は11億6千6百万円(前年同期比16.6%増)となり、営業利益は5千1百万円(前年同期は営業損失1億3千4百万円)となりました。

 

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は26億5千万円となり、前連結会計年度末に比べ3千4百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は9億9千5百万円(前年同期比128.4%増)となりました。
 これは税金等調整前当期純利益8億7千3百万円、減価償却費3億8千3百万円、仕入債務の増額1億3千万円でそれぞれ増加し、棚卸資産の増額1億9千4百万円、法人税等の支払1億6千2百万円でそれぞれ減少したことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は4億6千7百万円(前年同期比123.6%増)となりました。
 これは主に有価証券の純増額3億円、有形・無形固定資産の取得による支出1億6千3百万円でそれぞれ減少したことなどによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は3億9千6百万円(前年同期比113.7%増)となりました。
 これは主に長期借入れによる収入1億円で増加し、長期借入金の返済による支出2億7千万円、配当金の支払額2億2千5百万円でそれぞれ減少したことなどによるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

要素部品事業

6,362,283

112.0

システム製品事業

1,125,853

114.7

合計

7,488,136

112.4

 (注)金額は販売価格(消費税等抜き)によって表示しており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

(2)受注状況

 当社グループは需要予測に基づく見込生産をしておりますが、システム製品事業において受注生産を行っております。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

システム製品事業

1,204,265

105.4

306,009

114.3

 (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

要素部品事業

6,307,726

111.1

システム製品事業

1,159,033

116.3

合計

7,466,759

111.8

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3【対処すべき課題】

当社グループは、「短納期化」、「コストダウン」、「品質の向上と安定」を、売上高営業利益率の向上に向けた重要経営課題と位置付け、生産管理体制、品質管理体制の強化を図り、コスト・品質競争を勝ち抜く組織体制の構築を進めてまいります。又、ブランディング戦略として、2014年1月からグローバルブランドを「OptoSigma」に統一し、積極的な展示会出展等により、グローバル市場におけるブランド認知度の向上に努めております。

要素部品事業におきましては、国内外での競合製品との競争の激化に対応すべく、新生産技術開発による生産工程の圧縮や当社グループ子会社を活用した海外生産の促進等による規格品のコスト低減により、コスト競争力のアップを図っております。又、カタログラインナップの拡充とウェブを活用した新たな販売展開等によって海外販売をこれまで以上に強化し、グローバル市場における収益力の強化に努めてまいります。キー・テクノロジーとなる光学素子・薄膜製品、光学基本機器製品等の各要素部品については、製品の内製化の推進と、当社グループにおける基礎技術開発の強化による高度化、耐環境性や高安定性等を備えた高付加価値化を促進してまいります。

又、システム製品事業の成長を加速させるために、研究機関や産業分野のニーズをいち早く捉え、有力成長市場をターゲットにした付加価値の高い光学システム製品、特に光学技術の優位性を活かせるユニット製品の開発及びグローバル市場での販売に注力いたします。

当社グループでは、最先端の研究・開発分野やコスト競争の激しい産業分野の多様なニーズに対応すべく、商品企画・開発から試作、検証までの光ソリューションを一貫でご提案するワンストップサービスと、要素部品事業とシステム製品事業の相乗効果により、競合他社との差別化を図ってまいります。

経営管理体制におきましては、今後の経営環境の変化に応じた適切な内部統制システムとコンプライアンス体制の更なる整備、維持、改善に努め、コーポレート・ガバナンスを強化し、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの利益に適う経営を行ってまいります。

又、CSRへの取り組みとして、CSR基本方針・CSR行動規範を定め、共生する社会への「感謝」と高いコンプライアンスの意識と倫理観を持ち、弛まぬものづくりへの「挑戦」と新たな価値の「創出」を通じて、社会に求められる企業として、企業価値を高め、持続的な成長及び社会への貢献を目指します。

当社グループは、グループ一丸となって、売上高の拡大、業務効率の改善、諸経費の削減を推進してまいりますとともに、グループの経営理念に基づき、絶えまない技術革新により、お客様へ価値ある製品・情報・サービスを組み合わせたソリューションを提供できる企業を目指し、持続的な成長と企業価値の最大化に最善の努力をいたします。

 

4【事業等のリスク】

  当社グループは事業等のリスクに関し、組織的に対処することとしておりますが、現在、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

  ①主要事業の特殊な環境

 多品種の規格品をカタログ販売しており、お客様の注文に合わせてタイムリーに納品するために光学基本機器製品、自動応用製品、光学素子・薄膜製品におきまして見込生産を行っている関係上在庫を多く保有していることから、環境基準や事業環境等の急激な変化により、在庫評価等に重要な影響を与える可能性があります。

  ②新製品開発力

 お客様ニーズをいち早く取り入れた新製品開発を実施して安定的な収益を確保してまいりましたが、技術動向や市場変化を予測して、魅力ある新製品を開発することができない場合は、当社グループの将来の成長性・収益性に重要な影響を与える可能性があります。

   ③価格競争の激化

 多品種の規格品をカタログ販売しておりますが、市場の成熟化や国内産業の海外移転等により、国内外の競合他社との間において価格競争が激化する可能性があります。今後、従来製品のコモディティー化の進行や競合他社による低価格戦略等によって急激な価格下落が起こった場合は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

   ④海外での事業展開

 米国及び中国に生産販売子会社、フランスに販売子会社を設立し進出しております。これら進出先の予期しない政情・経済の変動、予期しない法律規制の変更、テロ等の社会的混乱、災害等による社会的インフラの障害、人材の採用困難又は流出のリスク等により、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

   ⑤情報の流出

 技術情報等の重要な情報に加え、カタログ販売を主要な営業形態としている関係上、多くの取引先及びお客様の取引情報を扱っております。しかしながら、万が一これらの情報が流出した場合、当社グループの企業価値を毀損するだけでなく、経済的損失につながり当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

   ⑥自然災害等の発生

 大地震・火災・洪水等の自然災害への対策には十分注意を払っておりますが、開発・生産拠点及び調達先等に壊滅的な損害が生じた場合、又、それらの災害に起因して電力・通信・交通等の社会的インフラの整備状況に問題が生じた場合、操業が中断し、生産や出荷に遅延が生じる恐れがあり、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 特記事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループのレーザ関連製品を用いた光学技術の研究開発は、大学、大学付属研究所、国公立研究所(各省庁研究所)、民間企業の研究所、開発部門で盛んに行われております。当社グループは、これらの光技術の研究開発分野から先端のニーズをいただき、研究開発には不可欠な光学基本機器製品、自動応用製品、光学素子・薄膜製品等のカタログ規格品及びその特注製品を要素部品として提供しております。
 又、レーザ光の研究開発分野で蓄積した総合技術力を駆使し、レーザ周辺機器の総合メーカとしてFPD・半導体等の産業分野に向けた計測、観測、加工用の光学システム製品を提供しております。
 当社グループの研究開発は、主として開発部が担当しております。
 当連結会計年度における当社グループのセグメントの研究開発費は、要素部品事業1億6千9百万円、システム製品事業1億3千7百万円となっており、主な研究開発の活動状況は、次のとおりであります。

 

 1. 要素部品事業

 光学基本機器製品では、“お客様の欲しいを形に”の方針のもと、各種光学関連機器を開発しました。特に、真空関連製品を大幅に拡充しました。FPD関連市場や宇宙関連の研究分野など、新しい市場への販売拡大が見込まれます。

 自動応用製品では、複雑な光学システムの構築に適した小型リモートアクチュエータの開発を行いました。FA市場や量子光学の研究分野などへの販売を進めてまいります。又、ユーザーニーズに合わせ、自動ステージ製品群、ソフトウェア関連製品の改善・リニューアルも行いました。

 光学素子・薄膜製品では、継続して低散乱研磨及び結晶研磨技術開発、高度な薄膜技術の開発を積極的に進め、応用製品へ展開しました。IBS装置による高性能フィルター及び高反射ミラーの開発も更に積極的に進め、国内外の大学・官公庁及び企業の最新研究部門への販売実績を上げました。

 

 2. システム製品事業

 最新の研究開発分野で培った技術を基にした、システム系ユニット製品・パーツの開発を継続して行いました。特に、レーザ加工装置及びレーザ加工装置で利用される加工観察ユニット、対物レンズなどのラインナップを充実させ、システム製品の売上に寄与しました。

 モーションコントロールシステムでは、システム・装置の販売のみならず、同システムで調整し固着することにより、小型化・集積化した光学ユニット・モジュールの提供も開始し、売上増に貢献しました。また、画像処理ソフトウェア技術を応用した測定・検査系システム等も売上に寄与しました。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)財政状態の分析

(資産)

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて7.8%増加し、80億7百万円となりました。これは、有価証券が2億8千3百万円、棚卸資産が1億6千8百万円それぞれ増加したことなどによるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて3.0%減少し、63億3千9百万円となりました。これは、建物及び構築物が9千7百万円、投資不動産が4千2百万円それぞれ減少したことなどによるものです。

 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて2.7%増加し、143億4千7百万円となりました。

(負債)

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて17.7%増加し、17億7千2百万円となりました。これは、未払法人税等が1億3千8百万円、支払手形及び買掛金が1億1千5百万円それぞれ増加したことなどによるものです。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて5.2%減少し、9億1百万円となりました。これは、長期借入金が1億2千万円減少し、退職給付に係る負債が9千8百万円増加したことなどによるものです。

 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて8.8%増加し、26億7千3百万円となりました。

(純資産)

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1.4%増加し、116億7千3百万円となりました。

 自己資本比率は、81.0%となりました。

 

(2)経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ7億9千万円増加し、74億6千6百万円となりました。要素部品事業におきましては産業分野における研究開発投資、設備投資に持ち直しの動きが見られ、携帯端末市場に関連する半導体・FPD業界向けのレーザ加工機・検査装置組込み用途やアライメント調整用途での自動・手動位置決め製品及び光学素子製品やバイオ・医療関連業界向けの光学素子製品の一部堅調に推移した結果、前連結会計年度に比べ6億2千5百万円増加いたしました。又、システム製品事業におきましても、研究開発投資、新規設備投資に持ち直しの動きにより携帯端末市場に関連する半導体・FPD業界向けOEM製品、検査装置組込み用やレーザ加工機・検査装置用のユニット製品は横ばいで推移した結果、前連結会計年度に比べ1億6千5百万円増加いたしました。

売上原価は前連結会計年度に比べ4億1千5百万円増加し、44億6千7百万円となりました。これは、売上高の増加に伴い材料費等が増加するも、内製化等の生産効率化の推進による残業時間の抑制等とともに、レンズユニットの中量産対応等による光学システム製品の利益率の改善が見られた結果、売上原価率は前連結会計年度に比べ0.9ポイント減少し59.8%となりました。

販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ2千万円増加し、22億8百万円となりました。これは、販売促進費の増加並びに人員の増員や収益向上による賞与支給額の増加はあったものの、経費全般の見直しを推進するとともに開発案件の絞り込みを行ったことで試験研究費が抑制された結果、売上高販売費及び一般管理費比率は前連結会計年度に比べ3.2ポイント減少し29.6%となりました。

この結果、営業利益は前連結会計年度から3億5千5百万円の増加し、7億9千万円となり、売上高営業利益率は前連結会計年度に比べ4.1ポイント増加し10.6%となりました。

営業外損益は前連結会計年度に比べ3千5百万円減少し、8千4百万円のプラスとなりました。

この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ3億1千9百万円増加し、8億7千5百万円となり、売上高経常利益率は前連結会計年度に比べ3.4ポイント増加し11.7%となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ2億6千9百万円増加し、5億9千6百万円となりました。これは主に、前連結会計年度に比べ法人税等の合計額が4千9百万円増加したことによるものです。

この結果、売上高当期純利益率は前連結会計年度に比べ3.1ポイント増加し8.0%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当該事項につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。