第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

重要事象等について

当社グループは、平成29年3月期以降、継続的な売上高の減少傾向にあります。前連結会計年度においては、売上高6,689,598千円となっており、営業損失201,009千円を計上するとともに、4期連続の経常損失422,827千円、親会社株主に帰属する当期純損失543,860千円を計上、営業キャッシュ・フローは79,971千円のプラスを計上しましたが、当第1四半期連結累計期間においても、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、売上高は前年同四半期比755,797千円(41.0%)の減少、営業損失92,699千円、経常損失149,478千円、親会社株主に帰属する四半期純損失180,453千円を計上しております。
 また、当社グループは、設備及び運転資金について、主に金融機関からの借入金に依存しております。総資産額に占める有利子負債の割合は、当第1四半期連結会計期間末において54.8%(前連結会計年度末は50.3%)と依然として高い水準が続いております。
 これらの状況から、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象が存在しております。
 しかしながら、当社グループはこれに対し以下の施策を実施しております。
 ASEAN地域における製造部門におきましては、人員の適正化及び残業の抑制などによる労務費単価の圧縮、消耗品や電気料などの経費削減、日本精密㈱グループ本社(当社)及び香港支店、メガネフレームの販売子会社である㈱村井の販売管理部門におきましては、役員報酬の減額、人員の適正化や再配置などによる労務費の削減、予算統制の厳格化による諸経費の削減などを推進しております。
 財務面におきましては、当社グループの取引金融機関に対し、長期借入金元本の返済条項の緩和を要請し、要請しているすべての取引金融機関から同意を頂いており、今後も継続的な支援を受けられる見込みであります。また当社は、令和2年6月2日開催の当社取締役会において、第三者割当による新株式の発行を決議し、令和2年6月12日に払込が完了しております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 注記事項 (株主資本等関係)」に記載しております。
 これらの具体的な対応策を実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績の状況

 当第1四半期連結累計期間(以下、当第1四半期という。)における我が国経済は、世界経済は新型コロナウイルス感染症(以下、感染症という。)拡大の影響による経済活動の停滞にともない、景気後退が予測よりもさらに深刻な状況になっておりますが、国内におきましても、個人消費に持ち直しの動きは見られるものの、感染症により景気は極めて厳しい状況にあります。

 このような状況下、当社グループは業績拡大のため、またグローバルに信頼される企業集団としてその地位を着実に築いていくため、中期経営計画である「ASEANプロジェクトⅡ期」(令和5年3月期を最終年度とする4ヵ年計画)の2年目を迎え、「収益の拡大」「生産能力及び採算性の向上」「サプライチェーンの基盤強化」をテーマに“手のひらロマンで世界を刻む”をコーポレートスローガンに掲げ、計画の達成に向けて引き続き取り組んでおります。
 その結果、当第1四半期の連結売上高は1,089,382千円(前年同四半期は1,845,179千円)となりました。全てのセグメントにおきまして、感染症の影響などにより売上高は大幅な減少となりましたが、とくに主力の時計関連は著しい減少となりました。

 損益につきましては、売上総利益は、前期から取り組んでおります事業構造改革にともない、時計関連を主とした製造子会社であるNISSEY VIETNAM CO.,LTD.の人件費など、製造部門におけるコスト削減は計画通りに進捗しているものの、感染症による売上高減少の影響が予想以上に大きく195,658千円(前年同四半期は389,895千円)となりました。営業損失は、事業構造改革にともなう人件費や諸経費など販売管理費の削減はありましたが、売上総利益の減少により92,699千円(前年同四半期は営業利益9,583千円)となりました。経常損失は、為替相場の円高による在外子会社の外貨建て債権の為替評価損の計上などにより149,478千円(前年同四半期は93,664千円)となりました。親会社株主に帰属する四半期純損失は、事業構造改革にともなう事業構造改善費用の特別損失の計上などにより180,453千円(前年同四半期は78,842千円)となりました。

セグメントの経営成績は次のとおりであります。

当社グループのセグメントごとの連結業績                          (単位:千円)

セグメント

前第1四半期連結累計期間
(自 平成31年4月1日
  至 令和元年6月30日)

当第1四半期連結累計期間
 (自 令和2年4月1日
   至 令和2年6月30日)

増減

増減率(%)

 売上高

 

 

 

 

  ① 時計関連

1,400,287

728,318

△671,968

△48.0

  ② メガネフレーム

246,807

208,352

△38,455

△15.6

  ③ その他

198,085

152,711

△45,373

△22.9

1,845,179

1,089,382

△755,797

△41.0

 セグメント利益又は
 損失(△)

 

 

 

 

  ① 時計関連

△48,239

△119,610

△71,371

  ② メガネフレーム

△35,082

4,360

39,443

  ③ その他

34,560

△670

△35,231

△48,761

△115,920

△67,159

 

 

① 時計関連

時計関連の売上高は728,318千円となり、前年同四半期比で671,968千円(48.0%)減少しました。このうち、時計バンドの売上高は、海外の取引先は、取引先の在庫調整の長期化に加え、感染症の影響よる受注減少などにより約44%の減少となりました。また、国内の取引先は、新規ブランド製品の受注や回復傾向にある高付加価値製品の受注増加はありましたが、感染症の影響により取引先からの発注には慎重な姿勢が見られ約47%の減少となりました。なお、時計外装部品の売上高も同様に、国内の取引先からの受注が減少しており約61%の減少となりました。
 これにより、セグメント損失は119,610千円(前年同四半期は48,239千円)となりました。

② メガネフレーム

メガネフレームの売上高は208,352千円となり、前年同四半期比で38,455千円(15.6%)減少しました。㈱村井は、国内眼鏡市場の低迷は長期化しており、海外の新規取引先の開拓や一部の大型チェーン店の在庫調整終了にともなう受注の増加などはありましたが、中小チェーン店などからの受注はさらに厳しい状況になっております。
 しかしながら、事業構造改革による販売管理費のコスト削減、訪問営業の自粛に対応した利益率の高いリモート営業やオンライン営業の強化などにより、セグメント利益は4,360千円(前年同四半期はセグメント損失35,082千円)となり、7年振りに黒字転換となりました。

③ その他 

その他の売上高は152,711千円となり、前年同四半期比で45,373千円(22.9%)減少しました。釣具用部品は、前連結会計年度までは高級品向けを中心に好調を維持していましたが、感染症の影響などにより19,371千円(12.0%)の減少となりました。また、釣具用部品以外の売上高は、新規受注製品としてウエアラブル関連は増加しましたが、健康器具などそのほかの製品は、感染症の影響などにより45,809千円(23.1%)減少しました。
 これにより、セグメント損失は670千円(前年同四半期はセグメント利益34,560千円)となりました。

 

(2) 事業構造改革

 当社グループは、収益構造を安定的又は継続的に利益を生み出す体質に変えるため、また、キャッシュを確保し当面の資金繰りに目処をつけるため、前連結会計年度より、事業構造改革を実施しております。製造及び販売管理のすべての部門におきまして、新規の設備投資の凍結、保有資産の収益性や資産価値の検証、また工場などの製造部門におきましては製造消耗品や電気料などの経費の削減、残業の抑制や人員の適正化などによる労務費の削減、そして販売管理部門におきましては役員報酬の減額及び人員の適正化による労務費の削減、さらに予算統制の厳格化などによる諸経費の削減を実施しております。財務面におきましては、当社グループの取引金融機関に対し、長期借入金元本の返済条項の緩和を要請し、要請している全ての取引金融機関から同意を頂いており、今後も継続的な支援を受けられる見込みであります。また当社は、令和2年6月2日開催の当社取締役会において、第三者割当による新株式の発行を決議し、令和2年6月12日に払込が完了しております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 注記事項 (株主資本等関係)」に記載しております。
 これにともない、当第1四半期連結累計期間におきましては、事業構造改善費用28,274千円を事業構造改革費用として特別損失に計上しております。内訳は、報酬等の支払い24,200千円、その他(諸経費等)4,074千円であります。

 

 

(3) 財政状態の状況

 当第1四半期連結会計期間末における総資産は5,942,360千円となり、前連結会計年度末と比べ272,183千円増加しました。このうち、流動資産は3,267,488千円となり、346,746千円増加しました。これは主に新型コロナウイルス感染症対策の借入金及び第三者割当増資による現金及び預金の増加、売上高の減少にともなう受取手形及び売掛金の減少などによるものです。固定資産は2,664,494千円となり、73,335千円減少しました。これは主に、有形及び無形固定資産の減価償却による減少などによるものです。繰延資産は10,377千円となり、1,228千円減少しました。これは主にNISSEY CAMBODIA METAL CO.,LTD.の設立に伴う開業費の償却などによるものです。

負債合計は4,063,407千円となり、248,970千円増加しました。流動負債は3,003,922千円となり、7,548千円減少しました。これは主に1年内返済予定の長期借入金の増加、売上高の減少にともなう支払手形及び買掛金の減少などによるものです。固定負債は1,059,484千円となり、256,519千円増加しました。これは主に新型コロナウイルス感染症対策の長期借入金の増加などによるものです。

純資産は1,878,953千円となり、23,212千円増加しました。これは主に第三者割当増資による資本金及び資本準備金のそれぞれの増加、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上による利益剰余金の減少などによるものです。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の研究開発費については、特記すべきものはありません。

 

(6) 生産、受注及び販売の実績

当第1四半期連結累計期間において、その他の受注残高(58.8%)が著しく増加しております。これは、釣具用部品、静電気除去器及び健康器具の増加などによるものであります。一方、時計関連の受注高(58.9%)及び受注残高(51.1%)、メガネフレームの受注高(75.7%)がそれぞれ著しく減少しております。これは、時計バンド及び時計外装部品の時計関連、メガネフレームの販売子会社である㈱村井のそれぞれの売上高及び受注残高の減少などによるものであります。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。