第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

重要事象等について

当社グループは、平成29年3月期から令和3年3月期まで、継続的な売上高の減少傾向にありました。しかしながら、事業構造改革の実施などにともない損益は回復基調にあり、前連結会計年度におきましては、売上高は6,900,896千円となり前々年同期比1,160,947千円(20.2%)の増加、営業利益は181,175千円(前々年同期は80,580千円)、経常利益は257,387千円(前々年同期は189,895千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は175,553千円(前々年同期は親会社株主に帰属する当期純損失128,166千円)とそれぞれ黒字計上となりました。また、営業キャッシュ・フローも217,709千円の収入(前々年同期は173,640千円の支出)を計上いたしました。
 当第2四半期連結累計期間におきましては、売上高は3,162,668千円となり前年同四半期比383,516千円(10.8%)の減少、営業利益は43,994千円(前年同四半期は81,646千円)、経常利益は314,580千円(前年同四半期は497,720千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は257,290千円(前年同四半期は378,810千円)をそれぞれ計上いたしました。また、営業キャッシュ・フローは、357,268千円の収入(前年同四半期は89,953千円)を計上しております。詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況」に記載のとおりです。今後は、金融引締めや為替相場の変動、中国経済の減速懸念やウクライナ情勢などによる不透明感は残りますが、景気は緩やかな回復が続くことが期待されており、目標達成に向けての様々な取組みを実行することなどにより、通期ではほぼ前期並みの業績を見込んでおります。しかしながら、当社グループは、設備及び運転資金につきまして、主に金融機関からの借入金に依存しており、総資産額に占める有利子負債の割合は、当第2四半期連結会計期間末において55.0%(前連結会計年度末は59.9%)と依然として高い水準が続いております。
 これらの状況から、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象が存在しております。
 こうしたなか、当社グループは以下の施策を引き続き又は新たに実施することで、更なる収益体質の改善を実現してまいります。
 令和2年度においては、ASEAN地域における製造部門であるNISSEY VIETNAM CO.,LTD.及びNISSEY CAMBODIA CO.,LTD.(以下、製造部門という。)におきまして、主要な設備投資の凍結及びそれにともなう減価償却費の削減、人員の適正化及び残業の抑制などによる労務費単価の圧縮、消耗品や電気料などの経費削減、当社及び当社の香港支店、メガネフレームの販売子会社である㈱村井の販売管理部門におきましては、役員報酬の減額、人員の適正化や再配置などによる労務費の削減、予算統制の厳格化による諸経費の削減などを、平成31年度より継続して推進してまいりました。令和3年度においては、一部を除き労務費経費の削減の施策はほぼ一巡しましたが、製造部門を中心に、グループ各社が相互協力のもと、連携を密にしながら製造活動を行い、在庫管理の徹底、生産性の向上及び製造原価の改善を図り、受注増加への対応を進めるとともに、サプライチェーンの基盤強化を行いました。令和4年度においても、製造部門を中心に、サプライチェーンの基盤強化を引き続き推進するとともに、採算性の向上を目指してまいりました。当年度においては、引き続き製造部門の採算性の向上を目指しながら、徐々にではありますが工場の生産ラインの半自動化または自動化の推進による生産性の向上及び製造原価の低減を進めるとともに、既存の事業領域にとどまらず、当社が有する精密加工技術を生かし、将来性のある販路拡大を目指してまいります。そして、黒字を維持拡大することなどにより、盤石な財務基盤の確立を図ります。また、これらの施策とは異なりますが、当第2四半期においても、次項「(1) 経営成績の状況」に記載のとおり、時計関連の取引先の一時的な在庫調整による受注減少に対応した様々な施策を継続実施しております。
  財務面におきましては、当年度も当社グループの取引金融機関に対し、長期借入金元本の返済条項の緩和を要請し、要請しているすべての取引金融機関から同意を頂いており、今後も継続的な支援を受けられる見込みであります。また、当社は令和2年6月において、第三者割当増資200,003千円を実施しております。

なお、当社グループは、取引金融機関より借入金元本の一定期間の返済猶予を受けておりましたが、令和4年12月及び令和5年1月において、また令和5年6月において、借入金元本の一部返済を実行いたしました。それに加え、令和5年1月において、NISSEY VIETNAM CO.,LTD.の財務基盤の強化を目的として、同社に対して700,000千円のデット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)を実施いたしました。
 これらの具体的な対応策を実施又は継続することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。

(1) 経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間(以下、当第2四半期という。)における世界経済は、一部の地域において、景気は足踏み状態がみられ、また世界的な金融引締めによる下振れリスクが懸念されるものの、総じて見ると、景気は緩やかに持ち直しております。国内におきましても、世界的な金融引締めによる景気の下振れリスクはありますが、個人消費や設備投資などにおいて持ち直しており、景気は緩やかに回復しております。
 このような状況下、当社グループは業績拡大のため、またグローバルに信頼される企業集団としてその地位を着実に築いていくため、前中期経営計画である「ASEANプロジェクトⅡ期」(令和5年3月期を最終年度とする4ヵ年計画)のコンセプトを引継ぎながら、「既存事業の維持拡大と事業領域の拡大」「ASEAN生産拠点の効率化」「盤石な財務基盤の確立」をテーマに“手のひらロマンで世界を刻む”をコーポレートスローガンに掲げ、目標の達成に向けて取り組んでおります。
 なお、令和5年度を初年度とする中期経営計画につきましては、世界的にコロナ禍からの緩やかな持ち直しが続く一方で、ウクライナ情勢やエネルギー価格の高騰などによる世界経済減速の影響に加え、取引先の資材調達における脱中国化の動向について、令和6年度以降の当社グループに与える影響を見通せないことなどにより、現時点では適正かつ合理的な算定が困難であることから開示しておりません。

その結果、当第2四半期の連結売上高は3,162,668千円(前年同四半期は3,546,184千円)となり、前年同四半期比では383,516千円(10.8%)減少しました。これは、主に時計関連の取引先の在庫調整による一時的な受注減少の影響などによるものですが、時計関連の受注は、当第2四半期に入り徐々に回復しております。

損益につきましては、売上総利益は、急激な円安の進行による製造コストの増加などの影響があったものの、時計関連の受注減少に対応するため、製造子会社であるNISSEY VIETNAM CO.,LTD.及びNISSEY CAMBODIA CO.,LTD.におきまして、勤務体制の2直から1直への変更及び週休1日から2日への変更、残業時間ゼロの実現、一部従業員の自宅待機など、過去に例のない製造コスト削減対策の継続実施により、また、平成31年度から取り組んでおりました事業構造改革にともなう製造部門の採算性の向上効果などもあり、売上高の大幅な減少に比べ、前年同四半期比では83,358千円(11.6%)の減少にとどまり637,641千円(前年同四半期は721,000千円)となりました。売上総利益率につきましても、前年同四半期比でほぼ横ばいの20.2%(前年同四半期は20.3%)でした。営業利益は、受注の回復やメガネフレーム事業の販売費及び一般管理費のコスト削減効果などもあり43,994千円(前年同四半期は81,646千円)となり、第1四半期の赤字から黒字に転換しました。経常利益は、円安の進行にともなう在外子会社向け外貨建債権の為替換算による為替差益の計上などにより314,580千円(前年同四半期は497,720千円)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、当社及びメガネフレームの販売子会社である㈱村井の黒字決算による法人税の計上などにより257,290千円(前年同四半期は378,810千円)となりました。

 セグメントの経営成績は次のとおりです。

当社グループのセグメントごとの連結業績                           (単位:千円)

セグメント

前第2四半期連結累計期間
(自 令和4年4月1日
  至 令和4年9月30日)

当第2四半期連結累計期間
(令和5年4月1日
  令和5年9月30日)

増減額

増減率(%)

 売上高

 

 

 

 

  ① 時計関連

2,436,526

2,235,563

△200,963

△8.2

  ② メガネフレーム

602,652

471,788

△130,864

△21.7

  ③ 釣具・応用品

507,005

455,316

△51,688

△10.2

3,546,184

3,162,668

△383,516

△10.8

 セグメント利益又は
 損失(△)

 

 

 

 

  ① 時計関連

130,920

△21,710

△152,631

  ② メガネフレーム

5,684

29,603

+23,918

+420.8

  ③ 釣具・応用品

△54,486

32,831

+87,317

82,118

40,723

△41,394

 

 

① 時計関連

時計関連の売上高は2,235,563千円となり、前年同四半期比で200,963千円(8.2%)減少しました。このうち、時計バンドの売上高は、国内の取引先は、一部の高付加価値製品は増加しましたが、前述の取引先の一時的な在庫調整などの影響にともなう受注減少により、約7%の減少となりました。また、海外の取引先も、価格競争などにより新規受注の獲得に厳しい状況が続いており、約69%の減少となりました。一方、時計外装部品の売上高は、国内の取引先からの受注が増加しており、約6%の増加となりました。

これにより、第1四半期から、赤字幅は縮小しておりますが、セグメント損失は21,710千円(前年同四半期はセグメント利益130,920千円)となりました。なお、今後につきましては、中国経済の減速が懸念されるものの、下期では収益の回復を見込んでおり、ASEAN生産拠点の効率化や採算性の向上も併せて実施することなどにより、セグメント損益の早期の黒字化を目指してまいります。

② メガネフレーム

メガネフレームの売上高は471,788千円となり、前年同四半期比で130,864千円(21.7%)減少しました。このうち㈱村井は、主要ブランドであるagnès b.(アニエスベー)やJILL STUART(ジルスチュアート)は、大手チェーン店からの受注の期ずれなどもあり、89,671千円(26.9%)の減少となりました。受注は堅調に推移していますが、売上高はコロナ禍前の水準に戻るには時間がかかる見込みです。

しかしながら、支払ロイヤルティなどの販売費及び一般管理費のコスト削減効果もあり、セグメント利益は29,603千円(前年同四半期は5,684千円)となりました。なお、今後につきましては、円安にともなう仕入コスト上昇などの懸念はありますが、損益を重視した営業の強化継続や世界的ファッションデザイナー山本耀司のブランドであるYohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)など主要ブランド以外の既存ブランドの底上げを図るなど、セグメント収益の拡大を目指してまいります。

③ 釣具・応用品

釣具・応用品の売上高は455,316千円となり、前年同四半期比で51,688千円(10.2%)減少しました。高級品向けを中心に好調を維持していた釣具用部品は、コロナ禍の高需要からの落ち着きや物価高騰などの影響もあり、売上高は34,392千円(7.2%)の減少となりました。また、応用品の売上高は、コロナ禍からの受注の減少が継続しており、17,781千円(62.6%)の減少となりました。
 しかしながら、製造部門の採算性の向上や前述の製造コスト削減の波及効果もあり、セグメント利益は32,831千円(前年同四半期はセグメント損失54,486千円)となり黒字に転換しました。なお、今後につきましては、時計関連と同様にASEAN生産拠点の効率化や採算性の向上の実施などにより、セグメント損益の改善を継続してまいります。

 

(2) 財政状態の状況

当第2四半期連結会計期間末における総資産は5,959,977千円となり、前連結会計年度末と比べ658,471千円増加しました。このうち、流動資産は3,385,751千円となり、578,340千円増加しました。これは主に第2四半期に入っての受注の回復や製造労務費の削減にともなう現金及び預金の増加などによるものです。固定資産は2,574,225千円となり、80,131千円増加しました。これは主に、円安の進行にともなう在外子会社の有形及び無形固定資産の為替換算による増加などによるものです。

負債合計は4,604,221千円となり、564,428千円増加しました。このうち、流動負債は4,079,884千円となり、565,190千円増加しました。これは主に支払手形及び買掛金の増加などによるものです。固定負債は524,337千円となり、762千円減少しました。これは主に長期借入金から短期借入金への振替などによるものです。

純資産は1,355,755千円となり、94,043千円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加などによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して、430,337千円増加し1,021,650千円となりました。  

(営業活動によるキャッシュ・フロー) 

営業活動により得られた資金は357,268千円(前年同四半期は89,953千円)となりました。税金等調整前四半期純利益314,580千円及び仕入債務の増加376,315千円などの増加要因がありました。一方、減少要因としては、為替差益385,071千円の計上及び売上債権の増加143,921千円などがありました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により支出した資金は35,874千円(前年同四半期は17,031千円)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出34,517千円などによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は73,118千円(前年同四半期は80,235千円)となりました。これは主に短期借入金の純増額83,549千円などによるものです。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間の研究開発費については、特記すべきものはありません。

 

 

(6) 従業員数

 連結会社の状況

当第2四半期連結累計期間において、ベトナムにおける公的年金制度の改正が起因となり、NISSEY VIETNAM CO.,LTD.の退職者が増加したことなどにより238名減少しております。

なお、従業員数は就業人員であり、派遣社員は除いております。

 

3 【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。