第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策等を背景に企業収益や雇用情勢が改善し、緩やかな回復基調にありますが、中国をはじめとする新興国経済の減速や米国新政権の政策への警戒感などから、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 当業界におきましては、台湾、韓国、中国などにおける半導体製造装置への積極的な設備投資に加え、液晶や有機ELなどの生産に必要な製造装置に対する設備投資が継続して行われました。

 このような状況の中で当社グループは、ウエハ搬送機及びガラス基板搬送機の受注及び販売が好調に推移したことに伴い、前期に続いて2期連続で過去最高の連結売上高を計上しました。

 ウエハ搬送機につきましては、前期受注したN2パージ対応ウエハストッカの納入をはじめ、主要取引先である台湾のファウンドリや多くの製造装置メーカーによる積極的な設備投資が続いたことから、主力製品であるウエハソータやEFEMの受注及び販売が好調に推移しました。その結果、ウエハ搬送機の連結売上高は14,853百万円(前期比18.1%増)となりました。

 一方、ガラス基板搬送機につきましては、韓国子会社において、当第1四半期連結会計期間の大型受注や、その後の積極的な設備投資需要を背景に、受注及び販売が大幅に増加した結果、ガラス基板搬送機の連結売上高は7,368百万円(前期比46.4%増)となりました。

 また、バイオ・ゲノム関連装置につきましては、iPS細胞などの細胞培養に使用されるインキュベータ(細胞培養装置)として、新たに再生医療向け少量多品種に対応するための新製品「SCALE48」(スケール48)を発表しました。

 損益面につきましては、主力製品のウエハ搬送機を中心とした売上高増加により、ベトナム生産工場の稼働率向上などから売上原価率が改善した結果、営業利益、経常利益及び当期純利益はいずれも大幅な増益となりました。

 なお、特別損失につきましては、平成25年2月に開始した磁石事業において、生産及び販売が当初計画を大きく下回ったため、当期においてJIKA JIKA CO., LTD.所有の有形固定資産の減損処理を実施しました。また、平成28年4月に発生しました「平成28年熊本地震」による当社九州工場(熊本県合志市)の建物復旧工事及び棚卸資産の廃棄費用等76百万円を災害による損失として計上しております。

 この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高24,738百万円(前期比24.0%増)、営業利益4,572百万円(前期比55.6%増)、経常利益4,581百万円(前期比53.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,055百万円(前期比41.3%増)となりました。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、期首残高より1,868百万円増加となり、当連結会計年度末には6,360百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は3,663百万円(前期は1,147百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益4,469百万円、仕入債務の増加額1,403百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額1,578百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、支出した資金は1,194百万円(前期は306百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,096百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、支出した資金は472百万円(前期は102百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額386百万円、長期借入金の返済による支出805百万円によるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、半導体業界や液晶業界における無塵化対応搬送装置の開発・製造・販売を行う「半導体・液晶関連装置事業」と、精密シャフトモータ等に使用する磁石の製造・販売を行う「磁石事業」を報告セグメントとしておりますが、「磁石事業」の割合が低く、重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。

 よって、生産、受注及び販売の状況につきましては品目別に記載しております。

 

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

品目別

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

生産高(千円)

前年同期比(%)

ウエハ搬送機

11,816,297

111.2

ガラス基板搬送機

4,753,375

159.1

バイオ・ゲノム関連装置

46,676

318.3

モータ制御機器

48,731

94.0

合計

16,665,080

121.8

(注)1.金額は、製造原価によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注実績

 モータ制御機器については見込生産によっておりますが、ウエハ搬送機、ガラス基板搬送機及びバイオ・ゲノム関連装置につきましては、受注生産を行っております。

 ウエハ搬送機、ガラス基板搬送機及びバイオ・ゲノム関連装置の受注実績は次のとおりであります。

品目別

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ウエハ搬送機

16,306,265

107.0

6,789,703

127.2

ガラス基板搬送機

8,929,277

169.9

1,866,410

609.7

バイオ・ゲノム関連装置

79,396

661.6

18,726

374.5

合計

25,314,939

123.4

8,674,840

153.6

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

品目別

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

ウエハ搬送機

14,853,065

118.1

ガラス基板搬送機

7,368,978

146.4

バイオ・ゲノム関連装置

65,670

386.3

モータ制御機器

64,333

80.3

部品・修理 他

2,383,182

106.8

商品

3,695

62.0

合計

24,738,925

124.0

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

(自 平成27年3月1日

至 平成28年2月29日)

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

Samsung Display Co.,Ltd.

2,071,081

10.4

6,590,563

26.6

Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.,Ltd.

3,562,103

14.4

Samsung Electronics Suzhou LCD Co.,Ltd.

2,606,969

13.1

(注)1.Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.,Ltd.に対する前連結会計年度の売上高は、1,890,222千円(総販売実績に対する割合9.5%)であります。

2.Samsung Electronics Suzhou LCD Co.,Ltd.に対する当連結会計年度の売上高は、40,854千円(総販売実績に対する割合0.2%)であります。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 当社グループの対処すべき課題は、業績拡大による利益確保であり、そのためには、ウエハ搬送装置やガラス基板搬送装置の受注についてユーザーの要求に応じたタイムリーで低価格な製品供給体制を一層強化することが必要であります。

 これに対して当社グループは、ベトナム生産子会社での加工部品の製作から、モータ制御機器や搬送ロボット等の単体ユニット及び搬送装置の組立に至るまでの量産体制と、各子会社における現地生産体制を最大限活用し、短納期を実現するとともに、一層のコストダウンに取り組んでまいります。

 そして、日本国内をはじめ台湾、韓国、中国、米国等の海外における半導体や液晶関連の設備投資に対応した積極的な事業展開をはかり、お客様にご満足いただける製品やサービスをご提供できるよう全力を注いでまいります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)半導体及び液晶業界における設備投資の影響

 当社グループは、半導体及び液晶の生産ラインで使用される搬送装置を、デバイスメーカーや製造装置メーカーの設備投資計画に従って市場投入しております。そのため業界の技術動向や需給バランスの変動により、デバイスメーカーや製造装置メーカーの設備投資計画に変動が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)特定顧客との取引による影響

 当社グループの主要な取引先は、世界の大手デバイスメーカーや製造装置メーカーであります。したがってこの主要な取引先の設備投資の状況等により、一時的に極端な受注の変動が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)新製品開発による影響

 当社グループは、独自の新製品を早期に市場に投入してユーザーの期待に応え、市場優位性のある新製品の開発に注力しておりますが、新製品の開発が遅れた場合や新製品のタイムリーな供給ができなかった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)競合他社による影響

 当社グループと国内や海外の複数の競合他社との間には受注競争が常に存在しております。当社グループは付加価値や信頼性の高い搬送装置を開発、製造、販売することで、競合他社との差別化をはかっておりますが、画期的な技術革新による新製品を他社が開発した場合や、競争激化に伴う大幅な販売価格の下落が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)新規事業分野への進出による影響

 当社グループは、半導体及び液晶業界の生産ラインで使用される搬送装置を主要製品として事業展開を行っておりますが、これまでの事業分野に加えて、新たにバイオ・ゲノム関連装置や磁石事業などの新規事業分野への展開をはかっております。そのため何らかの予測とは異なる状況の発生等により事業計画に支障が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)為替相場の変動による影響

 当社グループは、事業活動の拡大に伴い、当社と海外子会社との仕入・販売取引及び海外子会社から客先への販売取引を活発に行っております。取引においては外貨建てで行う場合もあり、先物予約等によって為替リスクヘッジに努めておりますが、為替レートの変動によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)金利の変動による影響

 当社グループは、金融機関からの借入により事業資金を調達しております。金利情勢等を勘案し、固定金利による調達や有利子負債の抑制を行うと共に、相対的に金利の低い短期借入金で調達し、長期借入金についても金利コスト低減に努めておりますが、将来の金利の変動によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)材料調達の変動による影響

 当社グループは、アルミなどの素材や加工部品、あるいは各種購入部品など多岐にわたる部品や材料を調達しており、その特殊性などから調達先や外注先の切換えが迅速に実施できない場合があります。そのため、急激な市場変動や取引量あるいは調達価格の大幅な変動などによって部品や材料の調達に遅延が生じたり、数量が不足したり、あるいは調達コストが増加した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)製品クレームによる影響

 当社グループは、付加価値や信頼性の高い搬送装置を開発し提供しております。しかし、先端分野で使用されるために新規開発となる要素が多く、予期せぬ重大な不具合が発生し、無償修理費用等の多額な負担が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)知的財産権による影響

 当社グループは、独自技術による製品開発を行い先端分野での搬送装置等の事業拡大をはかるため、積極的な権利獲得を目指しており特許調査も行っております。しかし、地域によっては知的財産に対する保護が得られない可能性があり、また、調査や権利獲得をはかっていても競合他社や第三者からの予期せぬ特許侵害を提訴される場合があります。この場合、結果によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)情報漏洩の発生による影響

 当社グループは、国内及び海外での事業展開を行う中でさまざまな重要な技術情報、企業情報、あるいは個人情報等を保有しております。そのため日頃より重要情報の管理強化、徹底に努めておりますが、何らかの原因によって重要情報が外部に漏洩するような事態に陥った場合、信用力やイメージの低下等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)法的規制による影響

 当社グループは、グローバルな事業展開を行っており、それぞれの国や地域の法令や規制を遵守して適切な事業活動を行っておりますが、商取引、製造物責任、環境保護、輸出入、移転価格税制による課税等に関する法規制や当局の法令解釈の変更等により、予測不可能な事態が発生し、その対応に多くの時間や費用が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)事業展開エリアの経済状況による影響

 当社グループは、日本、シンガポール、台湾、ベトナム、米国、韓国、中国に会社を設立して事業を展開しております。したがって各国の経済状況によって市場の設備投資需要の大幅な変動や受注獲得競争の激化等により事業計画や投資計画に変更が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)製造拠点の集中による影響

 当社グループは、ベトナムの生産子会社においてアルミ部品の加工、量産製品の製造・組立を行い、コストダウンをはかっております。そのため何らかの事情によってベトナムの生産体制に支障をきたし一時的に製品供給が困難になった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)事業展開エリア特有の事情による影響

 当社グループが事業展開する各国において、政治的事情の変化、宗教及び文化の相違、法律・会計制度の改正、あるいは災害、戦争、テロ、感染症等の不可抗力による影響を受けた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は、当社の「他社が販売しているものと同等品は製品にしない、従来製品以上の優れた製品、すなわち新聞・雑誌にニュースとなる製品を開発する」という考え方に基づいております。そして、それぞれのユーザーの抱える問題点や要求を解決し、そのユーザーが最終的に満足して使用することができる、市場に適した製品の開発を行うことを基本方針としております。当社グループは、相互に連携をとりながら研究開発活動を展開しております。

 当社におきましては本社の開発部門とFAセンター及び九州工場の技術者が緊密な連携をとり、ユーザーの近くにあって、稼働率向上、性能向上、自動化、コストダウン等の問題点を解決することができるような新製品の開発を積極的に行っております。

 同様に海外子会社におきましても当社の研究開発方針に基づき、これをグローバルに発展させ、台湾・韓国・米国各社の担当する半導体及び液晶の市場においてユーザーの問題点を解決する各社独自の製品開発に力を注いでおります。

 なお、当社グループの製品開発には、ユーザーからの内示・注文により開発を行うものと当社が独自に先行開発するものがあります。

 当連結会計年度の研究開発費は、開発部門を中心に総額380百万円であり、主な新製品としましては、新しい半導体パッケージ技術である「ファンアウト」において、ロングリーチ、小フットプリントで効率良く半導体チップを集積したガラスや樹脂等のパネル搬送を実現するロボットRR759を開発し、発表しました。一方、バイオ・ゲノム関連装置においては、再生医療向け少量多品種に対応するため、自動培養部分を縮小化して、拡張機能である細胞観察ユニットや培地交換ユニットを最大で3段まで多段積み可能としたことに加え、過酸化水素での除染や割り込み入出庫などのユーザーニーズにオプションで対応可能なメカトロCO2インキュベータ「SCALE48」(スケール48)を開発し、発表しました。また、半導体製造工程における微細化投資に必要とされるウエハ搬送装置の開発や、個別の客先仕様やニーズに対応したウエハ搬送装置の開発等に注力し、付加価値の高い製品の開発に努めました。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積りに関しては、過去の実績等を勘案し、合理的と判断される基準に基づいて行っております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ24.0%増加し、24,738百万円となりました。その主な要因は、台湾、韓国、中国などにおける半導体製造装置への積極的な設備投資に加え、液晶や有機ELなどの生産に必要な製造装置に対する設備投資が継続して行われたためであります。

 これにより当社グループは、ウエハ搬送機及びガラス基板搬送機の受注及び販売が好調に推移したことに伴い、前期に続いて2期連続で過去最高の連結売上高を計上しました。

 ウエハ搬送機につきましては、前期受注したN2パージ対応ウエハストッカの納入をはじめ、主要取引先である台湾のファウンドリや多くの製造装置メーカーによる積極的な設備投資が続いたことから、主力製品であるウエハソータやEFEMの受注及び販売が好調に推移し、連結売上高は14,853百万円(前期比18.1%増)となりました。

 一方、ガラス基板搬送機につきましては、韓国子会社において、当第1四半期連結会計期間の大型受注や、その後の積極的な設備投資需要を背景に、受注及び販売が大幅に増加した結果、連結売上高は7,368百万円(前期比46.4%増)となりました。

 また、バイオ・ゲノム関連装置につきましては、iPS細胞などの細胞培養に使用されるインキュベータ(細胞培養装置)として、新たに再生医療向け少量多品種に対応するための新製品「SCALE48」(スケール48)を発表しました。

 損益面につきましては、主力製品のウエハ搬送機を中心とした売上高増加により、ベトナム生産工場の稼働率向上などから売上原価率が改善した結果、営業利益、経常利益及び当期純利益はいずれも大幅な増益となりました。

 なお、特別損失につきましては、平成25年2月に開始した磁石事業において、生産及び販売が当初計画を大きく下回ったため、当期においてJIKA JIKA CO., LTD.所有の有形固定資産の減損処理を実施しました。また、平成28年4月に発生しました「平成28年熊本地震」による当社九州工場(熊本県合志市)の建物復旧工事及び棚卸資産の廃棄費用等76百万円を災害による損失として計上しております。

 その結果、営業利益4,572百万円(前期比55.6%増)、経常利益4,581百万円(前期比53.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,055百万円(前期比41.3%増)となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております要因が考えられますのでご参照ください。

 

(4)戦略的現状と見通し

 当社グループといたしましては、ウエハ搬送機及びガラス基板搬送機などの搬送機事業を主体に、今後もグローバルな事業を展開してまいります。

 ユーザーにおける最先端技術に対応した製造装置の導入にあたっては、信頼性の高い搬送技術に対する要望が一層高まっております。一方、装置の市場価格については依然として厳しいものがあります。加えて、業界における新規設備投資の増加・減少の波は大きく、今後とも短期的に変化しやすい環境にあります。

 こうした中で当社グループは、新製品の開発・生産・販売体制を一層強化し、高品質で価格競争力のある新製品を提供し、変化の激しい各市場の新規設備投資ニーズに対応するよう努め、クリーンな自動化におけるトップメーカーを目指しております。

 

(5)財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、19,392百万円となり前連結会計年度末に比べ3,827百万増加いたしました。主な要因といたしましては、現金及び預金の増加、受取手形及び売掛権の増加及びたな卸資産の増加によるものであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、7,588百万円となり前連結会計年度末に比べ662百万円増加いたしました。主な要因といたしましては、建物及び構築物の増加、建設仮勘定の増加によるものであります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、9,432百万円となり前連結会計年度末に比べ2,499百万円増加いたしました。主な要因といたしましては、支払手形及び買掛金の増加、短期借入金の増加によるものであります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,316百万円となり前連結会計年度末に比べ778百万円減少いたしました。主な要因といたしましては、長期借入金の減少によるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、16,231百万円となり前連結会計年度末に比べ2,768百万円増加いたしました。主な要因といたしましては、利益剰余金の増加によるものであります。

 

 以上の結果、総資産は26,980百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,489百万円増加し、自己資本比率は前連結会計年度末の51.4%から52.5%に増加いたしております。

 

(6)資本の財源及び資金の流動性について

① キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

② 資金需要

 当社グループの資金需要のうち主なものは、事業拡大のための工場建設や機械装置導入のための設備投資のほか、生産活動に必要な部材の仕入、装置等の設計や製造に係る人件費、外注費及び研究開発費等の経費、販売費及び一般管理費等の営業活動費用であります。

 

(7)経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループの属しております業界では、常に最先端の生産ラインにおける高水準な仕様に対応できる搬送装置の投入が求められており、より一層付加価値の高い新製品の開発が必要となっております。また、こうした業界の中で成長していくためには、単に製品を販売するだけでなく、ユーザーの個別ニーズに適切に対応できることや、搬送機メーカーとしての確かな技術力と信頼が不可欠なものと考えております。

 装置の大型化や高度化が進む一方、装置の低価格化に対する要望が強まる中、事業環境はさらに厳しさを増すことが予想されております。当社グループは、より付加価値の高い製品開発に注力し、さらに技術力と信頼性を高め、一層の事業拡大を目指してまいります。また、グループ内の効率化をはかり、利益確保に努め、財務体質の強化をはかってまいります。