第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当中間連結会計期間における当社グループを取り巻く経営環境は、半導体不足による影響が緩和されつつあるものの、部品納期の長期化や資源高の影響を受けており、ウクライナや中東情勢の緊張が長期化し、依然として先行きの不透明な状況が続いております。

また、日本経済は、部品納期の長期化や資源高の影響を受けているものの、景気は緩やかながら回復の傾向を見せており、電気自動車を中心として企業の設備投資は再検討されております。なお、当社グループが主力取引先としている中国及び東南アジアの自動車及びタイヤ業界の設備投資については、当中間連結会計期間において堅調に推移しており、当社の主力顧客である日系企業や中国企業の欧州や東南アジア等への海外進出が続いております。

国内自動車関連メーカーの設備投資につきましては、電動化の推進やカーボンニュートラルなどの世界的潮流への対応に注力するなか、電気自動車等の環境や省エネに配慮した自動車部品に対する製造・研究開発分野への投資が続いております。

このような経営環境のなかで当社グループは、生産ライン用の試験装置であるバランシングマシンとともに、研究開発用でありイニシャルコストとランニングコストの低減が見込める電気サーボモータ式試験機の営業活動を、国内及びアジアを中心に積極的に展開しております。この結果、中国をはじめとするアジアのタイヤメーカー向けの生産ライン用タイヤ関連試験機の受注や、国内部品メーカー向けの電気サーボモータ式試験機等の受注を獲得いたしました。

これらの結果、当中間連結会計期間の経営成績につきましては、売上高69億4千6百万円(前中間連結会計期間比22.5%増)、営業利益9億9千2百万円(前中間連結会計期間比314.4%増)、経常利益10億8千6百万円(前中間連結会計期間比613.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益6億6千7百万円(前中間連結会計期間は2千5百万円の利益)となりました。

売上高につきましては、部品等の供給不足に伴う製品製造期間の長期化や、客先との納期調整は継続しているものの、アジアのタイヤメーカーを中心としたバランシングマシンの売上検収が増加したことにより前中間連結会計期間と比較して増加しております。利益面につきましては、前中間連結会計期間と比較してバランシングマシンの売上伸長により利益が増加しております。

 

セグメントの経営成績は以下のとおりであります。

 

〔日本(国際計測器株式会社)〕

海外向けバランシングマシンの出荷・検収が増加したため、全体として出荷・検収は増加いたしました。

その結果、売上高は増加し、経常利益は前中間連結会計期間と比較して増加いたしました。

売上高

59億7千1百万円

(前中間連結会計期間比24.8%増

経常利益

11億4千5百万円

(前中間連結会計期間比230.8%増

 

 

〔日本(東伸工業株式会社)〕

電力業界からのクリープ試験装置や腐食環境試験装置などの受注が増加し、材料試験機の出荷・検収が増加いたしました。

その結果、売上高は増加し、経常利益となりました。

売上高

3億1千2百万円

(前中間連結会計期間比200.5%増

経常利益

6千3百万円

(前中間連結会計期間は3千4百万円の損失

 

 

〔米国〕

外資系タイヤメーカーへのバランシングマシンの出荷・検収が増加いたしました。

その結果、売上高は増加したものの、売上原価が増加したため、経常損失となりました。

売上高

2億9千6百万円

(前中間連結会計期間比9.7%増

経常損失

1億8千6百万円

(前中間連結会計期間は1億7千6百万円の損失

 

 

〔韓国〕

韓国大手自動車関連メーカーへのバランシングマシン及びシャフト歪自動矯正機の出荷・検収が減少いたしました。

その結果、売上高は減少したものの、売上原価が減少したため、経常利益は前中間連結会計期間と比較して増加いたしました。

売上高

10億3千3百万円

(前中間連結会計期間比2.4%減

経常利益

2億2百万円

(前中間連結会計期間比5.6%増

 

 

〔中国〕

中国国内のタイヤメーカーへのバランシングマシンの出荷・検収が増加いたしました。

その結果、売上高は増加したものの、売上原価が増加したため、経常損失となりました。

売上高

3億2千4百万円

(前中間連結会計期間比55.6%増

経常損失

5千8百万円

(前中間連結会計期間は2百万円の利益

 

 

②財政状態の分析

 (資産の部)

当社グループの当中間連結会計期間末の資産合計は、206億4千6百万円(前連結会計年度末比1億9千4百万円減)となりました。これは、第3四半期以降に出荷予定の仕掛案件の進捗により仕掛品が増加(前連結会計年度末比5億8千3百万円増)したものの、売上債権の回収などにより受取手形及び売掛金が減少(前連結会計年度末比6億7千7百万円減)したことや、商品及び製品が減少(前連結会計年度末比2億5千2百万円減)したことが主たる要因であります。

 

 (負債の部)

当社グループの当中間連結会計期間末の負債合計は、86億4千6百万円(前連結会計年度末比5億9千2百万円減)となりました。これは、約定返済により長期借入金が減少(前連結会計年度末比3億2千9百万円減)したことや、仕入が減少したことにより支払手形及び買掛金が減少(前連結会計年度末比1億6千万円減)したこと及び検収が進んだことにより前受金が減少(前連結会計年度末比8百万円減)したことが主たる要因であります。

 

 (純資産の部)

当社グループの当中間連結会計期間末の純資産合計は、120億円(前連結会計年度末比3億9千8百万円増)となりました。これは、親会社株主に帰属する中間純利益を計上したことなどにより利益剰余金が増加(前連結会計年度末比3億9千7百万円増)したことが主たる要因であります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間のキャッシュ・フローについては、営業活動により11億6千6百万円増加し、投資活動により2億9千6百万円減少し、財務活動により8億2千5百万円減少した結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ2千8百万円減少し、50億6千4百万円となりました。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、11億6千6百万円の収入(前中間連結会計期間比5億6千3百万円の収入減少)となりました。これは、仕掛案件の進捗により棚卸資産が3億2千7百万円増加したことや、仕入債務が1億5千7百万円減少したものの、税金等調整前中間純利益を10億8千6百万円計上したことや利息及び配当金の受取額が5千9百万円あったこと並びに受取手形及び売掛金の回収が進み、売上債権が6億6千9百万円減少したことなどによるものであります。

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

当中間連結会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、2億9千6百万円の支出(前中間連結会計期間比5千万円の支出減少)となりました。これは、定期預金の満期が到来したことにより定期預金の払戻による収入が8億2千4百万円あったものの、資金運用のために定期預金の預入による支出が10億7千9百万円あったことなどによるものであります。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

当中間連結会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、8億2千5百万円の支出(前中間連結会計期間比3億6千3百万円の支出増加)となりました。これは、短期借入金が1億9千万円減少したことや長期借入金の返済による3億2千9百万円の支出があったこと及び配当金を2億7千万円支払ったことなどによるものであります。

 

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当中間連結会計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は2千6百万円であります。

 

 

3 【重要な契約等】

該当事項はありません。