第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは「患者のためになり、医師の役に立つ製品の開発・生産・提供を通して世界の人々の幸福に貢献する」ことを理念に、専門的医療機器を開発から販売まで一貫して手掛け、広く世界に提供しております。更に「順法精神と独創技術を持ち将来利益を確保する」を経営基本方針に掲げて、将来利益の最大化に努めております。

 

(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 高齢化の進展及び医療技術の高度化は医療費の急増をもたらすことから、先進各国では医療費抑制政策が次々と打ち出されております。これらの医療制度改革に対応すべく、経営の効率化や経費削減が推し進められ、医療機関のコスト意識はより一層高まっております。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行に伴い、グローバルでの経済活動が抑制され、医療現場の逼迫に伴う一時的な外科手術・医療処置の減少が見込まれるなど、引き続き厳しい状況が続くものと考えられます。一方で、中長期的には感染症予防のための使い捨て化促進、ならびに新技術及び新製品出現による手術の適応拡大に伴う需要の拡大、さらに新興市場においては、医療インフラの整備及び所得向上による需要の拡大も予想されます。

 このような環境におきまして、当社グループは、今後も「世界一の品質」を経営の中核に据え、時々刻々と変化する状況に対して、柔軟かつ機動的な対応を図り、経営の健全性を維持するとともに企業価値の増大を目指してまいります。

 売上面については、開発・営業が一体となった「技術営業」をベースに、①新興市場のGDP増加、症例数増加に伴う医療機器分野での消耗品需要の増加、ならびに②先進市場における術式の変化及び手術の適応拡大に伴う新たな医療機器へのニーズの増大をより先鋭な方法で捕捉する施策を実施してまいります。

 新興市場の当面のターゲットは、中国、インド、ASEANといったアジアの成長著しい巨大市場ですが、海外の販売拠点を通じて、地域に根差した販売・マーケティング活動を推進するとともに、現地ユーザーニーズの把握及び販売網の整備に努めてまいります。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によりマーケティング活動が制約されるなかでKOL (Key Opinion Leader)によるWEBセミナーを活用した新規顧客の開拓など、新たな営業スタイルの確立を目指してまいります。

 先進市場向けの売上拡大については、新製品の開発・投入により実現してまいります。これまで新製品発売件数に重きが置かれていた当社の新製品開発体制について、開発テーマの優先順位付けを行い、「選択と集中」の方針をより鮮明化し、新たな独創技術の獲得、コア技術の深化及び上市スピードの向上を図ります。さらにドイツ子会社が有する技術を早期に当社グループのコア技術とすべく、引き続き連携を強化し、Co-R&Dによる歯科分野での新製品開発を進めてまいります。これらの活動を通じて、「良い製品」による「良い治療」を世界中の医療現場に普及させることで、世界の医療の質向上に貢献してまいります。

 生産面については、各海外生産拠点に対する技術伝承を確実なものとし「世界一の品質」を揺るぎないものとするための体制構築を実施していく所存です。特にベトナム生産拠点であるMANI HANOI CO.,LTD.においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による受注の減少により、一時的な生産調整を余儀なくされておりますが、生産設備の自動化・省人化を進めることで生産効率を改善し、原価低減を図ってまいります。また、医療機器メーカーとして、安定的な製品供給体制の構築にも努めてまいります。

 一方、海外でのオペレーションの拡大に伴い、海外拠点におけるガバナンスや内部統制の強化、ひいてはグループ内のコミュニケーションの活性化を通じたグループとしての企業文化の共有・浸透も優先的な課題として認識し、積極的に取組んでまいる所存です。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 企業価値を増大するために、営業利益伸び率を重要な経営指標と考えております。また、効率経営の指標として、売上高営業利益率、自己資本当期純利益率につきましても重要視しております。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年11月26日)現在において判断したものであります。

 

(1) 為替相場の異常な変動について

 当社グループの海外売上比率は高く、また、売上の多通貨化を推進する意図から外貨取引を増加させておりますが、依然、円建て取引が主であるため、特に為替予約等によるリスクヘッジを行ってはおりません。しかし、当社グループが為替リスクを負っている一部の外貨建て取引における影響のほか、円建て取引においても価格引き下げ要求等、間接的な影響を受ける可能性があります。また、海外子会社への生産移管により、外貨建てによる製品仕入等を行っているため、予想外の為替変動が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、海外子会社の現地通貨建て財務諸表を連結財務諸表作成等のために円換算しております。従って、為替レートの変動により換算に適用するレートが変動し、円換算後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 医療政策の見直しによる販売価格の異常な変動について

 当社グループの属する医療機器事業は、診療報酬、薬価基準及び特定保険医療材料の公定価格見直し(引き下げとなるケースが大半となっています。)が、概ね2年に1度実施されております。また、わが国にとどまらず、医療費抑制政策は世界的な傾向となっております。これに伴い、販売価格が想定を超えて下落し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 投資その他等で将来性が不明確であるものへの高い依存度について

 当社グループの資産には、株式等への投資が含まれており、これらは各証券の発行者との良好な事業関係を築くことや、新製品の開発、新規事業機会に関する有益な情報を収集すること等を目的としておりますが、これらの投資が株式市場などの下落や発行者の状況あるいはこうした投資についての会計処理方法の変更等により投資価値が大幅に減少した場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 新製品及び新技術に係る長い企業化及び製品化期間について

 当社グループは、縫合針等の医科・歯科医療機器の製品化研究を行うとともに、それら全域にわたる研究開発を行っております。当社グループの研究開発は応用研究が中心となりますが、医療機器として、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律」(以下、「医薬品医療機器等法」という。)に基づく製造販売に係る許認可が必要となります。これらの過程で、有効性や安全性に関して予測されなかった問題が判明あるいは発生し、期待する時期に新製品を発売できない場合や、当社グループの実施した臨床試験で良い結果が得られ、承認等申請した場合であっても、安全性、製造設備の適格性等の様々な理由による承認の遅れや、承認が得られない、又は自主的に申請を取り下げる等の場合があります。さらに、海外においても当社製品の販売の前提として各国固有の品質基準や検査基準を個々に満たす必要があり、その対応には予想を上回る長期間を費やす場合があります。これらの場合に、当初想定した経営成績の達成時期が遅れる可能性、また、当社グループの研究開発費が、売上高の増加に比べ継続的に不相応な増加をすれば、収益性に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 特定の法的規制について

 当社は、国内において「医薬品医療機器等法」及び関連法規の規制を受けており、各事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可を受けております。これらの許認可を受けるための関連法規及び諸条件の遵守に努めており、現時点では、当該許認可が取り消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりその許認可が取り消された場合には、規制の対象となる製品の回収、または製造並びに販売を中止することを求められる可能性があり、これらにより当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社は、「医薬品医療機器等法」及び関連法規等に基づく許可を受けて医療機器の製造・販売を行っております。今後の関連法規改正等により当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 一方、海外においても欧米諸国の法規制だけでなく、中国、東南アジア諸国の法規制も近年厳しくなっており、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(主たる許認可等の状況)

許認可等の名称

所轄官庁等

有効期限

主な許認可等取り消し事由

備考

第一種医療機器

製造販売業許可

栃木県

2025年3月31日

(5年ごとの更新)

「医薬品医療機器等法」その他薬事に関する法令もしくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、または役員等が欠格条項に該当したときは許可の取消
(「医薬品医療機器等法」第75条第1項)

清原工場

医療機器製造業

登録

栃木県

2025年3月31日

(5年ごとの更新)

清原工場

高根沢工場

 

(6) 重要な訴訟等の発生について

 当社グループは、医療機器の設計、開発、製造段階で、製品の安全性の確保について全力を挙げて取り組んでおりますが、使用時の偶発的な不具合等により、他者に損害を与え賠償を請求されるリスクがあります。また、当社グループは、医療機器QMS省令、体制省令、GVP省令や品質マネジメントシステムのISO規格などに基づき、厳しい品質管理・品質保証体制のもとで製造販売しておりますが、予期せぬ不具合やその疑いなどにより万一大量に製品を回収することになった場合は、回収費用等の発生、売上高の減少などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループの事業は、薬事規制、知的財産法、環境及び労働安全衛生規制等の様々な法規制に関連しております。現在、当社グループが直面している重要な訴訟等はありませんが、将来的には法令もしくは規制による訴訟等のリスクにさらされることも考えられ、その結果によっては財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) カントリーリスクについて

 当社グループは、ベトナム、ミャンマー、ラオス、中国、ドイツ、インドに子会社を保有しており、医療機器またはその部品の生産及び販売等を行っております。当社売上原価に占める各生産子会社への外注費の割合は3社合計で6割程度となっております。また、それらの国において、予期しない法律又は規制の変更や、政情不安・戦争・テロ・暴動及び天変地異などの不可抗力等による事故などが発生した場合は、製品供給が一時滞るといった可能性があり、取引の継続性が不安定になることを含め、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 自然災害の発生リスクについて

 当社は、2011年3月に東日本大震災が発生した際、建物や製品在庫が破損するなどの被害を受けました。このような自然災害が発生した場合には、製品供給が一時滞る可能性があり、取引の継続性が不安定になることを含め、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に係るリスクについて

 2019年12月以降、中華人民共和国 湖北省武漢市を中心に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、当社グループの経営成績や事業活動等に影響を及ぼす可能性があります。また、政府等当局からの出勤禁止令及び病院での手術件数の減少等により、当社グループの一部の生産拠点においても減産等の対応を取っております。今後の経過によっては、当社グループの事業活動及び収益等に継続して影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 523百万円減少し、39,289百万円となりました。これは主に投資有価証券が減少したこと等によるものであります。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ 1,763百万円減少し、2,723百万円となりました。これは主に未払法人税等が減少したこと等によるものであります。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ 1,239百万円増加し、36,566百万円となりました。これは主に利益剰余金が増加したこと等によるものであります。

 利益剰余金は、配当金2,066百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益3,329百万円及び連結子会社の決算期変更に伴う増加378百万円により、37,624百万円となりました

 

 

b.経営成績

当連結会計年度における世界経済は、年初は緩やかな回復傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症
(COVID-19)の世界的大流行に伴う経済活動の抑制により、景況感が急速に減速したことで、極めて厳しい状況に
なりました。また、日本経済におきましても、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により景気が足元で
大幅に下押しされ、困難な状況に直面しておりますが、緊急事態宣言の解除に伴った個人消費が下支えとなり緩や
かな景気回復が期待されております。

このような環境下、当社グループにおきましては、引き続き需要の拡大が見込まれる新興国市場において、各国
におけるユーザーニーズの把握及び販売網の整備に努めておりましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
の影響によりマーケティング活動が制限されたこと並びに世界的に外科手術・医療処置が減少していること等から
サージカル、アイレス針、デンタルの全てのセグメントにおいて売上が減少しました。

生産面においては、2019年10月3日に発生したMANI HANOI CO.,LTD.フーエン第1工場のクリーンルーム火災に
対して代替生産を行う等の早期復旧に努めた結果、当工程におけるステイプラーの生産能力を火災前のレベルまで
回復させることが出来ました。一方、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、主力工場であるMANI
HANOI CO.,LTD.での生産活動には大きな支障はきたしていないものの、一時的な受注減少の影響を受けて、下半期
以降、主にアイレス針において生産調整を実施しました。

開発面においては、サージカル、アイレス針、デンタルの各セグメントの開発部門を集約し、セグメントの枠を
越えた技術交流・設備の共有化を図ることで「世界一の品質」を実現・維持するための新製品開発ならびに改良研
究体制を強化しました。また、新製品開発体制において、各セグメントで培った「コア技術」を開発企画部門が徹
底管理することで開発者同士の技術交流を促進するとともに、将来利益の確保が見込める開発テーマを厳選し、リ
ソースを集中的かつ効果的に充てられるような体制の整備に努めてまいりました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は 15,200百万円(前年同期比 17.1%減)、営業利益は売上高が減少し
たこと等により 4,340百万円(同 26.0%減)、経常利益は為替差損が前年同期より減少したことにより 4,424百
万円(同 22.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益はコーポレートガバナンス・コードの政策保有株式縮減
の趣旨に沿った株式売却による投資有価証券売却益が減少したことにより 3,329百万円(同 45.4%減)となりま
した。

 

 セグメント別の業績概況は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。

 

(サージカル関連製品)

  国内で品質評価の高い眼科ナイフが堅調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な
拡大により不要不急の手術が制限されたことに伴い、特に欧州地域での売上が低調に推移したことから、売上高は
4,916百万円(前年同期比 9.7%減)となりました。また、売上高が減少したこと等により、セグメント利益(営
業利益)は 1,341百万円(同 25.6%減)となりました。

 

(アイレス針関連製品)

  前連結会計年度から続く欧州の大口顧客における在庫調整の影響に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID-
19)の影響により病院での手術が一時的に制限されたことに伴い、特に中国での売上が低調に推移したことから、
売上高は 4,374百万円(前年同期比 24.0%減)となりました。また、売上高が減少したこと等から、セグメント
利益(営業利益)は1,604百万円(同 29.3%減)となりました。

 

(デンタル関連製品)

  歯科用実体顕微鏡等の販売終了による売上の減少並びに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により主
にアジア、欧州地域の歯科クリニックが一定期間閉鎖されたことに伴い、リーマ・ファイル、歯科修復材の売上が
低調に推移したことにより、売上高は 5,909百万円(前年同期比 17.1%減)となりました。また、売上高が減少
したこと等から、セグメント利益(営業利益)は 1,394百万円(同 22.2%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 

前連結会計年度
金額(千円)

当連結会計年度
金額(千円)

増減金額

(千円)

 営業活動によるキャッシュ・フロー

5,305,375

1,941,506

△3,363,868

 投資活動によるキャッシュ・フロー

810,240

△38,326

△848,566

 財務活動によるキャッシュ・フロー

△1,773,807

△2,133,261

△359,454

連結子会社の決算期変更に伴う現金

及び現金同等物の増減額

-

937,409

937,409

 現金及び現金同等物期末残高

16,119,018

16,973,624

854,605

 

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ 854百万円増加(前期末比 5.3%増)し、16,973百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、1,941百万円(前年同期比 63.4%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が減少したことに加え、法人税等の支払額が増加したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、38百万円(前年同期は 810百万円の収入)となりました。これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入が減少したことに加え、有形固定資産の取得による支出が増加したこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、2,133百万円(前年同期比 20.3%増)となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したこと等によるものであります。

 

 なお、当連結会計年度の固有の事象として、連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増加が937百万円ありました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

  当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

前年同期比(%)

サージカル関連製品(千円)

4,678,598

98.8

アイレス針関連製品(千円)

5,654,436

78.8

デンタル関連製品(千円)

5,956,874

91.4

合計(千円)

16,289,909

88.4

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

    2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

前年同期比(%)

サージカル関連製品(千円)

4,916,172

90.3

アイレス針関連製品(千円)

4,374,488

76.0

デンタル関連製品(千円)

5,909,515

82.9

合計(千円)

15,200,176

82.9

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年9月1日

   至 2019年8月31日)

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

   至 2020年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

国科恒遠(北京)医療科技有限公司

2,095,669

11.4

2,016,196

13.3

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度(以下「前期」という。)比3,127百万円減少の15,200百万円(前期比 17.1%減)となりました。サージカル関連製品の売上高は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により不要不急の手術が制限されたことに伴い、特に欧州地域での売上が低調に推移したことから、4,916百万円(同 9.7%減)となりました。アイレス針関連製品の売上高は、欧州の大口顧客における在庫調整の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により病院での手術が一時的に制限されたことに伴い、特に中国での売上が低調に推移したことから、4,374百万円(同 24.0%減)となりました。デンタル関連製品の売上高は、歯科用実体顕微鏡等の販売終了による売上の減少並びに新型コロナウイルス感染症の影響により主にアジア、欧州地域の歯科クリニックが一定期間閉鎖されたことに伴い、リーマ・ファイル、歯科修復材の売上が低調に推移したことにより、5,909百万円(同 17.1%減)となりました。

 

 損益面においては、歯科用実体顕微鏡等の販売終了に伴う製品構成変更等により売上原価率が改善し、売上原価率は前期比1.6ポイント改善の35.0%、売上総利益は前期比1,750百万円減少の9,876百万円(同15.1%減)となりました。

 営業利益は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に伴い売上高が減少したこと等により前期比1,524百万円減少の4,340百万円(同 26.0%減)となり、売上高営業利益率は28.6%(同 3.4ポイント低下)となりました。

 経常利益は、為替差損が前期より減少したことにより、前期比1,264百万円減少の4,424百万円(同22.2%減)となりました。

 税金等調整前当期純利益は、前期多額を計上した政策保有株式縮減の趣旨に沿った株式売却による投資有価証券売却益が減少したことにより、前期比3,567百万円減少の4,831百万円(同42.5%減少)となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比2,772百万円減少の3,329百万円(同45.4%減少)となり、自己資本当期純利益率は9.3%(同 8.4ポイント低下)となりました。

 

 なお、セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に、また、今後の事業環境の見通しと当社グループの課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりであります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 また、資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備資金は自己資金により賄っておりますが、資金調達の機動性及び安定性の確保を図るため、取引金融機関3社と総額50億円のコミットメントライン契約を締結しております。

 

 

(参考)キャッシュ・フロー指標のトレンド

 

2016年

8月期

2017年

8月期

2018年

8月期

2019年

8月期

2020年

8月期

自己資本比率(%)

89.5

89.0

89.0

88.7

93.1

時価ベースの自己資本比率(%)

228.8

244.1

422.7

613.8

673.4

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.0

0.0

0.0

0.0

0.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

24,179.8

32,472.4

37,758.1

35,968.6

919.4

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

 経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、新型コロナウイルス感染症に関しては、不確実性が高く、収束の時期等を予測することは困難なことから、当連結会計年度末現在で入手可能な情報を踏まえ、今後、2021年8月期末には概ね収束すると仮定して、会計上の見積りを行っております。

 しかし、実際の結果は見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

 

(固定資産の取得)

 当社は2020年3月24日開催の取締役会決議に基づき、以下の固定資産(土地)取得の契約を締結いたしました。

(1)取得の目的

 本社・国内工場では主として新製品の開発及び生産、海外工場では主として既存製品の生産を行っておりますが、新製品の開発及び生産技術開発活動の活発化に伴い、現在の本社工場では手狭になってきていることから、より広い用地の確保が必要な状況となっております。さらに、今後増加が予想される新製品の生産及び自動化研究による生産機械の増加・大型化を考慮すると、中長期にわたり、土地面積及び工場面積が研究開発や生産の足枷にならないような広さを確保し、機動性を備えることが得策であると判断し、当該用地の取得を決議いたしました。

(2)取得資産の内容

 ①所在地  :栃木県塩谷郡高根沢町

 ②面積   :287,056㎡

 ③契約締結日:2020年3月30日

 ④引渡時期 :2021年中(予定)

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、医療の変化と技術の進歩に対応していくために、医科手術分野及び歯科治療分野における今後の事業の核となるような製品の研究開発と、そのシーズとなるような基礎技術の研究開発を進めております。同時に従来製品改良技術、生産技術、管理技術等の研究開発を行っております。

 現在の研究開発は、当社グループがそれぞれの分野の新製品開発と従来製品改良技術の研究開発を行っております。また、その他共通的研究テーマとして、特許等の知的財産管理、滅菌・安全性などの管理を手がけております。

 当連結会計年度における研究開発費の総額は 1,589百万円(売上高比 10.5%)であります。なお、研究開発費には、特定のセグメントに関連付けられない費用687百万円が含まれております。

 当連結会計年度の研究開発の概要と主な成果は次のとおりであります。

 

サージカル関連製品

  手術用機器全般の製品と眼科手術機器、具体的には皮膚縫合器、骨用整形機器、縫合機器、眼科ナイフなど、その関連機器の開発を続けております。特に骨と心臓血管分野で低侵襲手術対象の新製品や体内埋め込み物(インプラント)も含めて長期的視野に立った製品開発の研究も続けております。また、硝子体手術に使われる機器・器具の開発をはじめ、眼科ナイフでは極小切開白内障手術の普及に伴い、先生方の要求にきめ細かく対応して顧客満足を高めています。

 当セグメントに係る研究開発費は、 239百万円であります。

 

アイレス針関連製品

 アイレス縫合針、アイド縫合針の開発を主に、特に連続縫合での切味の持続性向上、安全性を保ちつつ更に曲げ強度向上、持針器とのマッチング等把持特性向上、その他使い易さ等を追求しております。さらに、縫合針に取り付ける糸との関係についても研究を行っております。

 当セグメントに係る研究開発費は、 274百万円であります。

 

デンタル関連製品

 歯科保存・歯科補綴機器を中心にした歯科治療製品を開発しております。具体的には歯科用根管治療機器、歯科用回転治療機器、歯科用修復材、縫合機器及びその周辺機器を開発しております。さらに、従来の関連治療機器並びに精緻治療のための開発も長期的な視野に立ち継続しております。

 当セグメントに係る研究開発費は、 387百万円であります。

 

共通的研究開発

 開発課の支援開発業務を含む共通的研究開発、基礎的研究開発を行っております。主に知的所有権関連技術、IT、海外生産技術、品質管理技術、滅菌関連技術、安全性確認技術の開発です。