文中における将来に関する事項は、当該有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は「創造と調和」を経営の基本理念としております。社会、自然そして人との調和を大切にしながら、社会の求める良い製品を作り出していくことで、物質的にも精神的にも豊かな社会の実現に寄与できる企業となることを目指しております。
また、当社は、成長を続けるエレクトロニクス業界においてその事業環境の変化に適時的確に対応し、社内外の経営資源を有効に活用することにより、継続的な成長と収益を実現できる経営体質の確立を目指すとともに、今後もファインテクノロジーをベースにエレクトロニクス産業の一翼を担う社会的存在価値のある技術開発型企業として、社会に貢献してまいる所存であります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、フラットパネルディスプレー用フォトマスク市場において、いかに収益を上げるかということをコンセプトに売上の確保と収益率の向上を見極めるために「売上高営業利益率」を経営指標としております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
フラットパネルディスプレー業界におきましては、これまで、スマートフォンの表示部に主流として採用されている液晶パネルが、有機ELパネルへと移行が進んでいることを受けて、中国パネルメーカーを中心に、第6世代有機ELパネル工場への設備投資が行われ、有機ELパネルの生産能力が拡大しております。一方で、中国メーカーが新たに第10.5世代以上液晶パネル工場を稼働させるのに対し、韓国メーカーは液晶パネル工場を縮小し有機EL事業に注力する動きが出ていることにより、液晶パネル工場の再編が進む見通しです。
このような環境の中、当社グループでは次の4項目を経営課題として事業を推進してまいります。
①既存フォトマスク事業における収益力の向上
需要の拡大が見込まれる、第6世代を中心とした有機ELパネルの開発用フォトマスクにつきましては、京都・滋賀・台湾の3工場を効率的に稼働させることで、十分な納期対応力で受注を確保いたします。また、更なる高精細化が求められる有機ELパネルにつきましても、当期に導入した最新鋭の描画装置を最大限に活用し、お客様のご要望に応えてまいります。第10世代以上用のフォトマスクにつきましては複数の競合メーカーが参入しましたが、フォトマスク業界のパイオニアとしてこれまで培ってきた長年の実績や技術力を基に品質を向上させるとともに、先行企業としての価格競争力などを活かして差別化を進めてまいります。
②新規事業立ち上げによる収益基盤の拡大
当社グループは、フォトマスク事業以外の新たな事業の構築が急務であると考え、現在、プリンテッドエレクトロニクス分野、RFID分野、ヘルスケア分野の事業化に向けて取り組んでおります。
プリンテッドエレクトロニクス分野につきましては、従来取り組んできたプリンテッド市場に加え、今後大型化・高精細化への展開が期待されるインプリント市場も視野に入れながら、研究開発を継続してまいります。
RFID分野につきましては、前期に販売を開始したピッキングタグの拡販を進めることに加え、当社独自製品である極小タグや、RFIDを使用した新たな自社製品の開発に努めてまいります。
ヘルスケア分野につきましては、当期に引き続き「電気刺激装置 WILMO」の拡販に努めてまいります。特に薬事認証を取得済みの台湾におきましては、大学や医療機関への営業活動を積極的に行ってまいります。加えて、有望市場である中国での薬事認証取得にも注力いたします。また、取扱製品の拡充や、新たな自社製品の開発に積極的に取り組んでまいります。
③関連子会社によるグループ力の向上
台湾子会社に最新の製造設備を導入することで高精細化を図るとともに、京都工場・滋賀工場からの生産技術の横展開および技術メンバーの交流を進めることで、高付加価値フォトマスクの製造技術力を高めてまいります。また、中国における事業活動の拡大を目的とした日本・台湾・中国の三拠点間での連携を深め、当社グループとしての総合力の向上を目指してまいります。
④持続的成長を支える経営基盤の強化
当社グループの今後の成長を促し、企業価値を向上させるため、海外子会社を含めたグループガバナンスの強化を図るとともに、人材育成を推進するための風土の醸成、自己成長を支えるためのサポート体制の充実、管理職における後継者育成を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当該有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 需要動向について
当社グループが製造・販売する大型フォトマスクに関する需要は、当社グループの顧客であるパネルメーカーの設備投資動向や生産・開発動向に影響を受けることから、国内外の経済情勢や市況の下降局面、又は顧客の経営方針や経営環境の変化により変動すると考えられ、その変動が大きい場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 競争環境について
当社グループが属する大型フォトマスク市場においては、主要顧客であるパネルメーカー間による技術競争、コストダウン圧力により、当社グループと競合他社との間で日常的に厳しい競争環境が発生しております。当社グループでは、競争優位を確保するため、生産性向上や納期短縮、部材調達コスト低減及び固定費削減などの経営努力を強力に推進しておりますが、今後、当社グループの想定した以上に競争環境が厳しくなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 設備投資による影響について
大型フォトマスク事業の成長において設備投資の継続実施は不可欠なものであります。その際には、将来の需要を予測し、これに見合った生産能力を実現できるよう設備投資を実施しておりますが、当社グループの予測した需要の増加が得られないことによって当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)海外での事業展開について
当社グループの当連結会計年度における海外売上高は239億25百万円(間接輸出含む)となっており、連結売上高総額に対する割合は、92.8%となっております。今後も韓国、台湾、中国等の海外市場の拡大が見込まれ、海外企業への売上高は増加することが予想されます。日本と韓国、米国と中国の国家間の関係において、政治的、経済的リスクがあり、関係が急速に悪化する可能性があります。また、国際税務に関する考え方の変化により、移転価格税制等に対する見解が変更される可能性もあります。このような現地での社会的あるいは経済的環境の変化が生じた場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 固定資産の減損損失計上について
当社グループが保有する製造装置等の固定資産について、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。その結果、減損損失を認識するに至った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 少数取引先への依存について
大型フォトマスク事業においては、当社グループの販売上位4社への販売依存度は高く、また、主要な仕入先は、高品質な主材料を生産するメーカー及び生産設備メーカーが限られております。当社グループとこれらの取引先とは良好な関係を保っておりますが、このような取引関係が困難になった場合、あるいは、良好な関係は維持しつつも、これら主要顧客からの受注が想定以上に減少、もしくは主要な仕入先からの購入が困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)新規事業や新製品開発について
当社グループでは、フォトマスク事業につづく新規事業を立ち上げて収益基盤を拡大することに取り組んでおります。新規事業が安定して収益を生み出すまでには、一定の期間と投資が必要となりますが、事業環境の急激な変化により当社が予想した通りに新規事業が進展しなかった場合には、投資が回収できず当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 生産・開発拠点について
当社グループは、生産・開発拠点を国内(京都府・滋賀県)及び台湾(台南)と、大型フォトマスクの販売先であるパネルメーカーが集中する東アジアに集約することで、効率的な生産・開発体制を構築し、製品の品質、精度、価格競争力等を高めてまいりました。しかしながら、当該地域は地震等の災害発生リスクが高いことにより、主要な生産設備には免震装置を設置するなどの対策を講じております。また、生産設備においては、定期的なメンテナンスやリプレイス等の老朽化対策を行い継続的な生産活動の維持、向上に努めておりますが、当社グループの想定を超えた大規模地震等の災害の発生や予期せぬ重大な装置トラブル、労働災害の発生により、当社グループの生産・開発体制に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 自然災害、事故等について
当社グループでは、地震、風水害、火災、落雷の他、大規模事故、爆発、紛争、テロ行為、広域疾病その他緊急対応が必要な場合に、人命、会社資産、業務の維持・継続を図り、迅速的確な対応を可能とするための事業継続計画を設定し、自然災害、事故等に備えておりますが、当社グループの想定を超えた災害の発生により、当社グループ及び取引先の事業活動に直接的又は間接的な被害が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)知的財産について
当社グループは、フラットパネルディスプレー用フォトマスクメーカーの先駆者として、製品競争力強化のために技術・ノウハウ・知的財産権等を蓄積しております。これらの保全には細心の注意を払っておりますが、第三者により侵害される、あるいは当社の認識の範囲外で第三者から知的財産権を侵害したと主張された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 人材育成及び確保について
当社グループは、技術開発型企業であることから、顧客や市場のニーズに適合した製品開発が不可欠であり、持続的成長を支える経営基盤の強化を図るためにも、優秀な人材を確保する必要があります。当社グループでは、幅広い基礎知識と豊富な経験を持つ人材を多数確保しており、また継続的に教育・研修を行い、当社グループを支える次世代の中核人材育成を強化しておりますが、有能な人材の確保及び育成ができなかった場合、あるいは当社グループの人材が社外に流出した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 情報セキュリティについて
当社グループは、顧客との信頼関係、社会的信用、技術競争力の維持・強化を目的として、当社グループが保有する情報資産の保護に努めるため、情報セキュリティポリシーに基づく社内規程の整備、教育・研修の実施並びに内部監査の実施などにより、強固な情報セキュリティ管理体制を構築しておりますが、コンピューターウィルスの感染や不正アクセス、その他の不測の事態により、これらの情報が流出した場合、社会的信用の低下や多額の賠償費用等の負担が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)戦略的提携、投資及び企業買収について
当社グループでは、企業競争力の強化や収益性の向上のために、先行的な設備投資や他企業との協業、買収を実施する可能性があります。とりわけ企業買収においては、さまざまな角度から十分な検討を行いますが、買収後に事業計画通りに進捗しない場合は、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 原材料の調達について
当社グループの製品である大型フォトマスクの主要素材は、合成石英を原材料としたマスクブランクスであります。当社グループでは、複数のサプライヤーと契約を締結し、安定的な調達を心がけておりますが、急激な市場変動や取引量あるいは調達価格の変動などにより、材料調達の遅延、数量不足又は調達コストが増加した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15) 係争・紛争について
当社グループの事業活動にあたっては、内部統制を強化し、法令遵守、コンプライアンスの強化、各種リスクの低減に努めると共に、必要に応じて弁護士等の外部専門家の助言等を受けております。しかしながら、法令などの違反の有無にかかわらず訴訟を提起される可能性があり、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(16) 為替変動の影響について
当社グループにおける海外取引は円建てを基本としており、外国通貨の為替相場変動によるリスクは限定されておりますが、海外の連結子会社の事業拡大に伴う取引増加、今後の外貨建取引の拡大及び大幅な為替相場変動により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(17) 製造物責任について
当社グループが取り扱うすべての製品・商品について製造物責任賠償のリスクが内在しております。特に、新規事業として取り組んでおりますヘルスケア分野では、管理医療機器である「電気刺激装置WILMO」を販売しており、この製品に何らかの問題が発生した場合には、人体への影響、被害を考慮して自主回収を行うことがあり、その場合には回収に時間及び多大の費用を要し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(18) 環境問題について
当社グループでは、環境問題への取り組みは企業価値向上につながる重要な企業活動の一つであると考え、エネルギー使用量削減や廃棄物削減、社内講演会の開催や環境関連施設の見学等、事業活動における環境負荷を低減するため、さまざまな環境保全活動を行っておりますが、恒久的に環境問題を発生させないとの保証はなく、それが生じた場合、多額の費用負担の発生及び企業イメージの悪化により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(19) 反社会的勢力との取引について
当社グループは、反社会的勢力との関係が疑われる者との取引を排除すべく、新規の取引に先立ち、反社会的勢力との関係に関する情報の有無の確認や反社会的勢力ではないことの表明及び確約書の締結をするなど、反社会的勢力とのあらゆる取引を排除すべく必要な手続きを行っています。しかしながら、当社グループの厳格なチェックにもかかわらず、反社会的勢力との取引を排除できない可能性があります。このような問題が認められた場合、対策費用の増大、監督官庁等による処分・命令、社会的な評判の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a. 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて26億59百万円増加し、314億15百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べて7億98百万円減少し、80億96百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べて34億57百万円増加し、233億19百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境や企業収益の改善が続き、全体として緩やかな回復基調で推移したものの、米中通商問題の長期化や、海外経済の動向と各国の経済政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響などにより、不透明な状況が続きました。
当社グループが属するフラットパネルディスプレー業界におきましては、中国で第11世代液晶パネル工場が稼働を開始し、テレビ用液晶パネルの生産能力が拡大しました。また、新たに複数の有機ELパネル工場が稼働を開始したことに加え、スマートフォンなどで有機ELパネルの採用が拡大したことにより、有機ELパネルの開発が活発に行われました。
フォトマスク市場の状況とそれに係る当社の取り組みにつきましては、中国において既に稼働を開始している第10.5世代液晶パネル工場に加え、新たに稼働を開始した第11世代液晶パネル工場により、活発になった第10世代以上用のフォトマスクの需要に対して、先行企業としての技術力と納入実績を最大限に活用し、シェア獲得に努めてまいりました。また、有機ELパネルの新製品開発や、新たな有機ELパネル工場の稼働開始に伴い、好調に推移した第6世代を中心とした有機ELパネル用のフォトマスク需要に対して、2017年9月期に導入した2台の描画装置を有効に活用し、受注を確保してまいりました。
その結果、当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、売上高257億73百万円(前期比13.2%増)、営業利益60億28百万円(前期比37.2%増)、経常利益63億41百万円(前期比38.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益48億10百万円(前期比46.6%増)と増収増益となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億86百万円増加し、83億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果増加した資金は、92億36百万円(前期は54億57百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益63億83百万円、減価償却費27億79百万円、売上債権の減少額26億89百万円、仕入債務の減少額4億14百万円、法人税等の支払額16億58百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、67億87百万円(前期は20億70百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出67億11百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果減少した資金は、11億50百万円(前期は6億76百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出3億円、自己株式の取得による支出2億78百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出5億14百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、主としてフォトマスクの設計・製造・販売であり、区分すべき事業セグメントが存在しないため単一セグメントとなっており、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2 当該割合が100分の10未満である相手先別の販売実績につきましては、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当該有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
a.経営成績等の状況
1)財政状態
(資産)
資産の増加は、主に受取手形及び売掛金が28億98百万円減少した一方で、増収増益に伴い現金及び預金が10億86百万円増加、有形固定資産が37億77百万円増加したことによるものであります。
(負債)
負債の減少は、主に支払手形及び買掛金が5億1百万円減少し、長期借入金が3億円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産の増加は、主に自己株式の取得及び処分により1億82百万円減少、為替換算調整勘定が5億58百万円減少、剰余金の配当により1億79百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益を48億10百万円計上したことによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は、前連結会計年度末の67.3%から6.9%増加し、74.2%となりました。
2)経営成績
当連結会計年度につきましては、中国向け第10世代以上用フォトマスクの需要が増加したことや、第8.5世代以下用フォトマスクの高付加価値製品の比率が高まり、全体のプロダクトミックスが大幅に改善されました。その結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度から30億1百万円増加し、257億73百万円となりました。営業利益は、主に売上高の伸長に伴う利益の増加により、前連結会計年度から16億33百万円増加し、60億28百万円となりました。経常利益は、主に為替差益の影響で、63億41百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、利益の増加に伴い法人税等が増加したことで、48億10百万円となりました。また、目標とする経営指標である売上高営業利益率は前連結会計年度より4.1ポイント増加し、23.4%となりました。
3)キャッシュ・フロー
当該事項につきましては、本報告書の「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料費・外注加工費の支払いのほか、設備の維持に係る修繕費、人件費等の費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として自己資金によって賄っており、必要に応じて借入れによる資金調達を実施しております。
当連結会計年度末における有利子負債の残高は7億50百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は83億円となっております。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループにおける当連結会計年度の研究開発活動は次のとおりであり、研究開発費の総額は
(大型フォトマスク事業)
(1) 研究開発の目的及び体制
大型フォトマスク事業におきましては、大型化、高精細化、短納期化が進む顧客ニーズにタイムリーかつ的確に対応することを目的として、当社技術開発本部と連結子会社である頂正科技股份有限公司が連携し、研究開発活動に取り組んでおります。また、顧客と直に接している営業本部の中に技術企画グループを設け、直近及び今後の顧客動向を技術開発本部に伝達し、実効的かつ効率的な研究開発活動につなげております。
(2) 研究開発のテーマ及び成果
当社グループにおいては、ディスプレーサイズの大型化や4K・8K化が進む薄型テレビ、高精細化や有機ELへのシフトが加速するスマートフォン、超高精細が求められるVR・ARなど、これまで以上に市場からの高精細、高精度化、短納期化対応が求められるなか、生産技術の進化、日本発の先端技術の創出、超高精細フォトマスクの開発並びに次世代ラインの構築に注力すると共に、最先端露光装置に対応する高機能性フォトマスクの開発を行いました。
大型フォトマスク事業における当連結会計年度の研究開発費は176百万円であります。
(新規事業開発)
(1) 研究開発の目的及び体制
新規事業開発におきましては、当社グループの新しい柱となる事業の開発を目的として、事業開発室のもと、開発事業ごとに組織を編成し、研究開発活動に取り組んでおります。
(2) 研究開発のテーマ及び成果
プリンテッドエレクトロニクス分野におきましては、当社の大型フォトマスク製造技術を応用した「厚膜レジスト原盤」や「電鋳版」、「ガラスドライエッチング版」などの既存製品の品質向上を図るとともに、さらなる大型化や高精細化に向けた研究開発を行いました。
RFID(Radio Frequency Identification)分野におきましては、当社独自製品である極小RFIDや、RFIDを使用したシステム開発など、今後成長が見込めるIoT分野に向けた研究開発を行いました。
ヘルスケア分野におきましては、能動型展伸・屈伸回転運動装置である「Balance Tutorトレッドミルシステム」の販売を開始するとともに、取扱製品の拡充や、新たな自社製品の上市に向けた研究開発を行いました。
その他にも、当社グループが保有する微細加工技術を活かした基礎技術の開発を進める一方、有望事業の探索や最先端技術の調査などを行い、M&Aや他企業との業務連携などの外部技術の導入や異業種への参入等、幅広い視野で新規事業開発を進めております。
新規事業開発における当連結会計年度の研究開発費は215百万円であります。