第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。なお、補足すべき事項が次のとおり発生しております。

 

(情報セキュリティについて)

当社グルーブは、事業全般においてITシステムを活用しております。コンピューターウイルス対策などの外部攻撃に対する対応や、セキュリティ遵守に関する従業員教育などにより、リスクの低減に努めておりますが、ITシステムへの不正アクセスやサイバー攻撃、又は自然災害などの不測の事態により、ITシステムの長期間の停止に伴う重要業務の停止、個人情報や機密情報の流出、不適切な事務処理、あるいは重要データの破壊、改ざん等が発生する可能性があります。その結果、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

・補足事項(不正アクセスによるITシステム障害発生について)

2020年11月10日に当社グループITシステムの一部で第三者からの不正アクセスによるITシステム障害が発生いたしました。

当社グループにおいては、障害が発生したサーバーやパソコンなどの復旧作業を実施したほか、サイバー攻撃の経路などについて調査を実施しました。

本件に関し、複数の外部専門機関による調査を行い、個人情報や機密情報に関わる重要な情報の流出がなされた証跡は、確認されておりません。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当社グループは、5か年の中期経営計画「『ASAHI Road to 1000』~Only One技術で強固なグローバルニッチNo.1を目指す~」に基づき、連結売上高1,000億円達成に向けた事業ポートフォリオの構築として、「グローバル市場の戦略的な開拓と患部・治療領域の拡大」を推進することで、これまでの基本戦略の集大成を図り、既存事業の収益基盤を強化、また将来に向けた成長への投資を継続することにより「グローバルニッチ市場における新規事業の創出」を実現し、グローバルニッチ市場における当社のプレゼンスの強化と企業価値の一層の向上を目指し、その成長戦略を支えるためのビジネス基盤として、「グローバル展開に最適な研究開発・生産体制の構築」を進めるとともに「持続的成長に向けた経営基盤の確立」を図ってまいりたいと考えております。本計画では、連結売上高1,000億円に至るマイルストーンとして、2023年6月期に連結売上高800億円を達成することを目標とし、当該時点での営業利益率は25%を目途としております。

その実現に向けた施策として、当第2四半期連結累計期間では、①販売・マーケティング活動強化のために、韓国において2020年7月より循環器系製品の直接販売化を開始、②同様に、米国においては2021年1月より脳血管系製品を直接販売することを決定、③同様に、2021年1月からのドイツにおける直接販売開始に向けてドイツ法人(ASAHI INTECC Deutschland GmbH)を設立、④成長を実現するための基盤技術研究の拡充を目的に、大阪R&Dセンター新棟の建設を決定、⑤社会と当社のサステナビリティ重要課題に対して、成長戦略・経営基盤強化の両面からの取り組みを整理したサステナビリティレポートを公開するなど致しました。

今後におきましても、中期経営計画に基づく成長戦略を着実に進めていくことにより、企業価値の拡大を目指してまいります。

なお、2020年に入り発生した新型コロナウイルス感染症の影響により、グローバル規模で血管内カテーテル治療の症例数が減少し、市場規模が一時的に縮小しております。現在、減少のピークは越えており、グローバル規模で症例数も回復傾向にありますが、依然として先行き不透明な状況が継続しております。

上記環境の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間における売上高は、脳血管系製品の販売が好調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症の影響による市場規模の縮小や、医療償還価格の下落、不正アクセスによるIT障害に起因した一時的売上遅延などにより、283億1百万円(前年同期比8.6%減)となりました。

売上総利益は、売上高の減少に伴い、195億19百万円(同7.7%減)となりました。

営業利益は、開発強化のための研究開発費、不正アクセスに伴うIT障害対応費用、組織体制強化のための人件費、システム関連費用などの販売費および一般管理費が増加したことにより、61億86百万円(同29.0%減)となりました。

経常利益は、為替差損の増加などにより、60億97百万円(同31.1%減)となりました。

親会社株主に帰属する四半期純利益は、44億51百万円(同27.7%減)となりました。

なお、当第2四半期連結累計期間における外国為替レート実績は、下記となります。

1米ドル=105.38円(前年同期108.13円、比2.5%減)

1ユーロ=124.27円(前年同期119.90円、比3.6%増)

1中国元=15.58円(前年同期15.38円、比1.3%増)

1タイバーツ=3.40円(前年同期3.55円、比4.2%減)

 

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(メディカル事業)

メディカル事業は、新型コロナウイルス感染症の影響によるグローバル規模での症例数減少や、不正アクセスによるIT障害により一時的な売上遅延が発生したことなどにより、売上高は減少いたしました。

国内市場においては、非循環器系領域の脳血管系ガイディングカテーテルが増加したものの、新型コロナウイルス感染症による症例数の減少や医療償還価格下落の影響、不正アクセスによるIT障害により一時的な売上遅延が生じたことなどにより、売上高は減少いたしました。

海外市場においては、中国における循環器系領域のPTCAガイドワイヤーや貫通カテーテル、米国や中国における脳血管系領域のガイドワイヤー、米国におけるOEM取引である末梢血管系領域のガイドワイヤーなどが増加したものの、グローバル規模での新型コロナウイルス感染症による症例数減少などの影響を受け、売上高は減少いたしました。

以上の結果、売上高は244億21百万円(前年同期比7.1%減)となりました。

また、セグメント利益は、外部売上高の減少や、研究開発費を中心に販売費及び一般管理費が増加したことにより、64億99百万円(同23.1%減)となりました。

 

(デバイス事業)

デバイス事業は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、医療部材・産業部材ともに売上高は減少いたしました。

医療部材については、国内市場においては内視鏡用部材の減少、海外市場においては米国向け腹部血管系カテーテル部材および循環器系検査用カテーテル部材の取引が減少したことなどから、売上高は減少いたしました。

産業部材につきましては、国内市場は横ばいに推移したものの、海外市場の自動車関連・OA機器関連・レジャー関連取引が減少したことなどから、売上高は減少いたしました。

以上の結果、売上高は38億80百万円(前年同期比16.7%減)となりました。

また、セグメント利益は、外部売上高が減少したことにより、16億10百万円(同12.1%減)となりました。

 

(財政状態)

 当第2四半期連結会計期間末の資産につきましては、総資産額が952億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ15億45百万円増加しております。主な要因は、設備投資等により現金及び預金が37憶99百万円減少した一方、受取手形及び売掛金が10億84百万円、仕掛品が6億20百万円、原材料及び貯蔵品が7億65百万円、建物及び構築物(純額)が8億63百万円、無形固定資産が5億55百万円、投資その他の資産が17億47百万円増加したことによるものであります。
 負債につきましては、負債合計額が209億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億47百万円減少しております。主な要因は、賞与引当金が7億20百万円増加した一方、未払法人税等が3億46百万円、その他(流動負債)が10億78百万円がそれぞれ減少したことによるものであります。

 純資産につきましては、純資産合計額が743億68百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億93百万円増加しております。主な要因は、為替換算調整勘定が4億37百万円減少した一方、利益剰余金が21億56百万円、その他有価証券評価差額金が5億85百万円それぞれ増加したことによるものであります。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、147億54百万円(前年同期比17.0%減)となっております。

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、38億12百万円(前年同期比25億54百万円減)となりました。これは主に、売上債権が9億92百万円増加、たな卸資産が18億48百万円増加したことに加え、法人税等の支払額が21億56百万円であったものの、税金等調整前四半期純利益が60億95百万円、減価償却費が23億46百万円であったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、52億87百万円(前年同期比7億46百万円増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が34億87百万円、無形固定資産の取得による支出が10億76百万円、投資有価証券の取得による支出が2億96百万円であったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、21億94百万円(前年同期比8億21百万円減)となりました。これは主に、短期借入金が3億50百万円増加したものの、配当金の支払額が22億94百万円、長期借入金の返済による支出が2億74百万円であったことによるものであります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、35億71百万円であります。

なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。