第2【事業の状況】

 

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当社は、低侵襲治療を究極的に追究することで、医師や患者様のQOLの向上を目指し、2026年6月期において連結売上高1,000億円を超えることを目標に、新中期経営計画「ASAHI Going Beyond 1000」にて、以下の4つの基本方針を定め、10年後を見据えて更に長期的に成長するための事業ポートフォリオの構築を進めております。

 ①グローバル市場の戦略的な開拓と患部・治療領域の拡大

 ②グローバルニッチ市場における新規事業の創出

 ③グローバル展開に最適な研究開発・生産体制の構築

 ④持続的成長に向けた経営基盤の確立

事業ポートフォリオの構築として、「グローバル市場の戦略的な開拓と患部・治療領域の拡大」を引き続き推進することで、これまでの基本戦略の集大成を図り、既存事業の収益基盤を強化いたします。また、将来に向けた成長への投資を継続することにより「グローバルニッチ市場における新規事業の創出」を実現し、グローバル市場における当社のプレゼンスの強化と企業価値の一層の向上を目指します。その成長戦略を支えるためのビジネス基盤として、「グローバル展開に最適な研究開発・生産体制の構築」を進めるとともに、「持続的成長に向けた経営基盤の確立」を図ってまいります。

その実現に向けた施策として、当第3四半期連結累計期間では、①株式会社A-Traction(日本:ロボティクス化の推進を目的/2021年8月1日付け社名変更:朝日サージカルロボティクス株式会社)、KARDIA S.R.L.(イタリア:直接販売化の推進を目的とした現地販売代理店)、Pathways Medical Corporation(米国:表面薄膜配線技術の獲得を目的)、Rev1. Engineering, Inc.(米国:OEM・ODMの強化を目的とした設計開発支援会社)の4社について、2021年7月付で買収を実施、②株式会社カネカの新型脳動脈瘤塞栓コイルについて、米国市場における販売提携契約を締結、③プライム市場への選択を決議、④朝日サージカルロボティクス株式会社にて開発した次世代手術支援ロボット「ANSUR」の操作トレーニング機会の提供を目的とした東京トレーニングセンターを開設、⑤医療機器分野におけるODM・OEM事業の積極的な推進を目的に、当該事業を100%連結子会社であるフィルメック株式会社に移管することを決議、などを実施いたしました。

今後におきましても、中期経営計画に基づく成長戦略を着実に進めていくことにより、企業価値の向上を目指してまいります。

また、2021年12月16日に、台風22号がフィリピンを直撃し、当社連結子会社TOYOFLEX CEBU CORPORATION(以下、セブ工場)がデバイス事業を中心に被災いたしましたが、1月中旬より順次操業を再開しております。当第3四半期連結累計期間においては、この台風被害に伴う損害の一部を特別損失として計上しておりますが、被災の損害の一部は保険収益でカバーできることもあり、当社グループ全体の当期の業績への重大な影響はございません。

上記の様な環境の中、当社グループの当第3四半期連結累計期間における売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響により縮小した市場規模が前年同期比で回復傾向にあることや、為替が円安に推移したことに加え、市場ニーズの増加、複数社の買収の効果、ドイツにおける直接販売化の推進などにより、欧州・中国を中心に海外売上高が大幅に増加し、566億84百万円(前年同期比26.5%増)となりました。

 

売上総利益は、売上高の増加に伴い、376億94百万円(同23.8%増)となりました。

営業利益は、海外市場の売上高の増加や直接販売化推進に伴う営業関係費用の増加、買収実現に伴う対象会社の費用やのれん償却費などの増加、開発強化のための研究開発費の増加などにより、販売費及び一般管理費が増加したものの、119億84百万円(同18.8%増)となりました。

経常利益は、為替差益が増加し、128億10百万円(同23.2%増)となりました。

親会社株主に帰属する四半期純利益は、段階取得に係る差益6億15百万円の発生、及びセブ工場の台風被害に伴う特別損失4億77百万円を計上し、88億61百万円(同20.2%増)となりました。

なお、当第3四半期連結累計期間における外国為替レート実績は、下記となります。

 1米ドル=113.31円(前年同期105.61円、比7.3%増)

 1ユーロ=130.10円(前年同期125.46円、比3.7%増)

 1中国元=17.69円(前年同期15.84円、比11.7%増)

 1タイバーツ=3.42円(前年同期3.44円、比0.6%減)

 

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

(メディカル事業)

メディカル事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により縮小した市場規模が前年同期比で回復傾向にあることや、為替が円安に推移したことに加え、市場ニーズの増加、複数社の買収の効果、ドイツにおける直接販売化の推進などにより、欧州・中国を中心に海外売上高が大幅に増加し、売上高は増加いたしました。

国内市場においては、循環器系領域のPTCAガイドワイヤーや治療用カテーテル、末梢血管系製品・脳血管系製品が順調に推移したものの、消化器系製品について、直接販売切り替えに伴う返品が生じたことや、OEM取引の減少などにより、売上高は横ばいに推移いたしました。

海外市場においては、全地域において、新型コロナウイルス感染症の影響により縮小した市場規模が前年同期比で回復傾向にあることに加え、為替が円安に推移したこと、市場ニーズの増加、KARDIA S.R.L.及びRev1. Engineering, Inc.の買収の効果による売上高の増加、ドイツにおける直接販売化の推進などにより、循環器系領域のPTCAガイドワイヤーや貫通カテーテルを中心に、大変順調に推移いたしました。非循環器領域についても、末梢血管系、脳血管系、OEM製品を中心に好調に推移いたしました。なお、ロシア・ウクライナ情勢の悪化については、影響はあるものの前年同期比での影響は軽微であります。

以上の結果、売上高は499億48百万円(前年同期比29.1%増)となりました。

また、セグメント利益は、売上高の増加により、111億96百万円(同6.4%増)となりました。

 

(デバイス事業)

デバイス事業は、新型コロナウイルス感染症の影響の後退による市場ニーズの増加などにより、売上高は増加いたしました。なお、セブ工場被災の影響は軽微であります。

医療部材については、国内市場は売上微減となりましたが、海外市場においては米国向け腹部血管系カテーテル部材及び循環器系検査用カテーテル部材の取引が増加したことなどから、売上高は増加いたしました。

産業部材につきましては、海外市場においてはレジャー関連取引が好調に推移いたしましたが、国内市場においては建築関連の取引を中止したことから、売上高は減少いたしました。

以上の結果、売上高は、67億36百万円(前年同期比10.1%増)となりました。

また、セグメント利益は、外部売上高及びセグメント間売上高の増加により、37億92百万円(同52.6%増)となりました。

 

 

(財政状態)

当第3四半期連結会計期間末の資産につきましては、総資産額が1,464億円となり、前連結会計年度末に比べ309億73百万円増加しております。主な要因は、買収によりのれんが56億22百万円増加したほか、現金及び預金が109億97百万円、受取手形及び売掛金が22億74百万円それぞれ増加したことによるものであります。

負債につきましては、負債合計額が305億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ80億58百万円増加しております。主な要因は、支払手形及び買掛金が14億94百万円、長期借入金が56億46百万円それぞれ増加したことによるものであります。

純資産につきましては、純資産合計額が1,158億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ229億15百万円増加しております。主な要因は、新株予約権(行使価額修正条項付)を行使したことなどに伴い資本金が62億13百万円、資本剰余金が62億10百万円それぞれ増加したほか、利益剰余金が58億67百万円増加したことによるものであります。

 

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、64億71百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。