当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間会計期間(2024年5月1日~2024年10月31日)における世界経済は、高インフレの落ち着きなどを背景に底堅い成長を維持した一方、中国経済の減速、ウクライナや中東地域での地政学リスクの長期化など、先行き不透明な状況が続いております。わが国経済につきましては、資源価格の高騰に伴う物価上昇や為替変動による影響が続いているものの、雇用・所得環境の改善を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
このような経営環境の中、当社の当中間会計期間の売上状況につきましては、前事業年度下期から当事業年度上期にかけて獲得した受注案件を堅調にこなし、当社製品が計画通り顧客に納入・検収されたことにより、当該期間の売上高は概ね当初計画通りに推移いたしました。
当中間会計期間の受注状況につきましては、当社の主力製品であるロールtoロール型検査装置及び高性能フラットベッド型検査装置の受注をそれぞれ国内外の顧客から獲得し、受注額は1,117百万円(前年同期比39.9%増)となる一方で、当中間会計期間末における受注残高は、当該期間末までに受注案件を売上計上したことにより756百万円(前年同期比59.1%減)となりました。当中間会計期間末における受注残高に加え、それ以降に受注し2025年4月期中に売上計上予定となる案件が順調に積み上がっており、通期の計画は達成できる見込みです。
現在、当社子会社である台湾英視股份有限公司を拠点として海外展開を強化し、新たな販売網を構築するなど、以前にも増して国外の受注活動にも注力しております。また、当社は2024年12月4日~6日に中国・深圳で開催されました「HKPCA Show 2024」に、代理店契約をしている香港WWG(World Wide Semi-Conductor Equipment Co.Ltd.:香港公司環球集團)を通じて出展いたしました。中国本土、台湾及び香港などから多くの企業が出展し、商談に繋がる引き合いをいただくなど、充実した3日間となりました。今後も生成AI向け半導体を中心に半導体市場が拡大する見通しであることを追い風に受け、検査装置需要も高まる見込みであることから、さらなる受注獲得に向けて取り組んでまいります。
新事業として取り組んでいる直描露光装置は、EV市場の低迷によりEV向け露光装置RD3000シリーズの導入が遅れております。一方、EV向け露光装置の開発と並行して開発を進めてまいりましたエレクトロニクス市場向けの高性能露光装置は、すでに露光性能の評価も進み、有力ユーザーの導入に向けた協議を進めております。高品質の露光と高速性を併せ持った本露光装置の性能は、広くFPCメーカーのニーズに合致するものであり、今後の受注獲得に全力を挙げて取り組んでまいります。
以上の結果、当社の当中間会計期間の売上高は1,005百万円(前年同期比541.0%増)、営業利益は1百万円(前年同期は営業損失340百万円)、経常利益は13百万円(前年同期は経常損失354百万円)、中間純利益は10百万円(前年同期は中間純損失363百万円)となりました。
当社は「基板検査装置関連事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の業績は記載しておりません。
(2)財政状態の状況
当中間会計期間末における資産の部は、前事業年度末に比べ183百万円減少し、3,556百万円となりました。これは主に、現金及び預金87百万円の減少、電子記録債権84百万円の増加及び仕掛品154百万円の減少によるものであります。
負債の部では、前事業年度末に比べ204百万円減少し、2,456百万円となりました。これは主に、短期借入金100百万円の減少及び長期借入金77百万円の減少によるものであります。
純資産の部では、前事業年度末に比べ20百万円増加し、1,100百万円となりました。これは主に、中間純利益10百万円の計上及び新株予約権の増加10百万円によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ84百万円減少し、509百万円となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は157百万円となりました。これは主に、棚卸資産の増加額157百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は59百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出62百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は183百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増減額による支出100百万円及び長期借入金の返済による支出77百万円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当中間会計期間において、当社の財務及び事業の方針を決定する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(7)研究開発活動
当中間会計期間における研究開発活動の金額は、200百万円であります。
なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。