提出会社の状況
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回次 |
第14期 |
第15期 |
第16期 |
第17期 |
第18期 |
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決算年月 |
平成24年3月 |
平成25年3月 |
平成26年3月 |
平成27年3月 |
平成28年3月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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当期純損失(△) |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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持分法を適用した 場合の投資利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(内、1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純損失(△) |
(円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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潜在株式調整後 1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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営業活動による キャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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投資活動による キャッシュ・フロー |
(千円) |
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△ |
△ |
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財務活動による キャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
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△ |
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現金及び現金同等物 の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(名) |
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〔外、平均臨時雇用者数〕 |
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〔 |
〔 |
〔 |
〔 |
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(注)1 当社は、連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については、記載しておりません。
2 売上高には、消費税等は含まれておりません。
3 持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社がないため記載しておりません。
4 当社は、平成26年4月1日付で普通株式1株を200株にする株式分割を行っております。1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失につきましては、第14期の期首に遡って当該株式の分割が行われたと仮定して算定した数値を記載しております。
5 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
6 自己資本利益率については、当期純損失を計上しているため、記載しておりません。
7 株価収益率は、当期純損失を計上しているため、記載しておりません。
8 経営成績の変動理由は以下のとおりであります。
第14期は、自家培養表皮ジェイスの採用施設数の増加及び認知度向上により売上高は増加しましたが、人員補強による人件費の増加及び研究開発費用の増加等により経常損失及び当期純損失を計上しました。
第15期は、自家培養表皮ジェイスの算定限度緩和等により売上高は増加しましたが、生産及び臨床開発部門の人員補強等により経常損失及び当期純損失を計上しました。
第16期は、人員補強による人件費の増加及び自家培養軟骨ジャックの販売促進活動費用の発生等により経常損失及び当期純損失を計上したものの、自家培養表皮ジェイスの売上高が好調に推移し、収益ともに大きく改善しました。
第17期は、富士フイルム株式会社からの受託開発収入の発生等により売上高は増加しましたが、開発及び営業部門の人員補強による人件費の増加及び販売促進活動費用の増加等により経常損失及び当期純損失を計上しました。
第18期は、売上高は増加しましたが、人員補強による人件費の増加及び本社棟4階生産設備増設に伴う減価償却費の増加等により経常損失及び当期純損失を計上しました。
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平成11年 2月 |
株式会社ニデック(設立:昭和46年7月、本社:愛知県蒲郡市、事業内容:眼科医療機器ならびに眼鏡関連機器の開発・製造・販売、自家培養角膜の研究)、株式会社イナックス(現、株式会社LIXIL)、富山化学工業株式会社ならびに株式会社セントラルキャピタル(現、三菱UFJキャピタル株式会社)との共同出資により、ティッシュ・エンジニアリングを技術ベースに再生医療を事業領域とする企業として愛知県蒲郡市に当社を設立。 |
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平成11年 9月 |
愛知県蒲郡市三谷北通に本社を移転。 |
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平成12年 12月 |
自家培養表皮の治験前の確認申請を厚生省(現、厚生労働省)に提出。 |
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平成13年 9月 |
自家培養軟骨の治験前の確認申請を厚生労働省に提出。 |
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平成14年 3月 |
自家培養表皮の治験前の確認申請において薬事・食品衛生審議会 薬事バイオテクノロジー部会の了承が得られ、厚生労働省より適合通知を取得。 |
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平成15年 8月 |
イタリアの角膜バンクであるベネトアイバンク(The Veneto Eye Bank Foundation)から技術を導入し、培養角膜上皮の研究開発を開始。 |
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平成15年 9月 |
東京女子医科大学病院等の施設において治験審査委員会の承認を受け、自家培養表皮の治験を開始。 |
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平成16年 2月 |
自家培養軟骨の治験前の確認申請において薬事・食品衛生審議会 生物由来技術部会の了承が得られ、厚生労働省より適合通知を取得。 |
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平成16年 5月 |
広島大学病院等の施設において治験審査委員会の承認を受け、自家培養軟骨の治験を開始。 |
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平成16年 10月 |
自家培養表皮ジェイスの製造承認申請を厚生労働省に提出。 |
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平成16年 11月 |
愛知県蒲郡市三谷北通に新社屋竣工、移転。 |
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平成17年 1月 |
自家培養表皮ジェイスの優先審査の認定を厚生労働省より取得。 |
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平成17年 4月 |
研究用ヒト培養組織LabCyte EPI-MODEL(ラボサイト エピ・モデル)の販売を開始。 |
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平成19年 3月 |
自家培養軟骨の治験終了届書を独立行政法人医薬品医療機器総合機構に提出。 |
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平成19年 5月 |
自家培養角膜上皮の治験前の確認申請を厚生労働省に提出。 |
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平成19年 10月 |
日本初の再生医療等製品として、厚生労働省から自家培養表皮ジェイスの製造承認を取得。 |
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平成19年 11月 |
自家培養表皮ジェイスの保険収載を目的として保険適用希望書を厚生労働省に提出。 |
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平成19年 12月 |
ジャスダック証券取引所NEO(現 東京証券取引所(JASDAQグロース))へ株式を上場。 |
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平成20年 5月 |
培養表皮の開発者である米国ハーバード大学医学部のHoward Green教授と顧問契約を締結。 |
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平成21年 1月 |
自家培養表皮ジェイスの保険収載を取得。 |
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平成21年 8月 |
自家培養軟骨ジャックの製造販売承認申請を厚生労働省に提出。 |
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平成22年 10月 |
富士フイルム株式会社を割当先とした第三者割当増資を実施。筆頭株主が株式会社ニデックから富士フイルム株式会社へ異動。 |
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平成22年 12月 |
シンガポール駐在員事務所を開所。 |
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平成23年 1月 |
製品仕様の一部変更に伴い自家培養角膜上皮の治験前の確認申請を取り下げ。 |
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平成23年 3月 |
自家培養表皮ジェイス:表皮水疱症治療を目的とした希少疾病用医療機器に指定。 |
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平成24年 5月 |
自家培養表皮ジェイス:表皮水疱症の治療を目的として治験を開始。 |
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平成24年 7月 |
整形外科領域における日本初の再生医療等製品として、厚生労働省から自家培養軟骨ジャックの製造販売承認を取得。 |
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平成24年 9月 |
シンガポール駐在員事務所を閉所。 |
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平成25年 4月 |
自家培養軟骨ジャックの保険収載を取得。 |
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平成26年 1月 |
自家培養表皮ジェイス:巨大色素性母斑の治療を目的として治験を開始。 |
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平成26年 10月 |
自家培養角膜上皮:角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的として治験を開始。 |
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平成26年 11月 |
自家培養表皮ジェイス:巨大色素性母斑の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に指定。 |
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平成26年 11月 |
新規事業:再生医療等安全性確保法の施行に伴いコンサルティング事業ならびに細胞培養受託事業を開始。 |
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平成26年 12月 |
富士フイルムホールディングス株式会社が親会社へ異動。 |
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平成27年 3月 |
自家培養角膜上皮:角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に指定。 |
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平成27年 10月 |
医療機関等から細胞培養加工を受託するための「特定細胞加工物製造許可」を取得。 |
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平成28年 1月 |
自家培養表皮ジェイス:巨大色素性母斑への適応拡大に向けて一部変更承認申請を提出。 |
当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュ・エンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する」ことを会社設立の趣旨とする企業であり、再生医療製品及び研究開発支援製品の開発、製造、販売を主要な事業目的としています。
当社は、提出日現在において連結子会社及び非連結子会社を保有していません。
(1) 当社事業の根幹となる技術
近年、細胞培養や生体材料工学などの技術進歩により、生物から採取した細胞を用いて、性質の改変、体外での培養、組織・臓器の再形成、新たな機能の付加あるいは機能の修復等が試みられるようになりました。このような要素技術を利用して組織の再生を実現するための技術がティッシュ・エンジニアリングと呼ばれるものであり、当社事業の根幹となる技術です。
ティッシュ・エンジニアリングを実現するためには、生きた細胞、人工的に作られた材料・素材、細胞や生体に影響をもたらす種々の生理活性物質が必要であり、医学・工学・理学・薬学等の異分野間の国際的な研究交流が必要とされます。我が国では、ティッシュ・エンジニアリングにより作り出された組織や臓器を製品として医療目的で製造・販売するためには、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)のもとで、厚生労働省からの許認可が必要になります。この許認可には、製造及び品質管理に関する基準が含まれており、当社が保有している製造施設・設備、創業以来の研究開発活動で培ってきた製造方法、品質管理に関するノウハウ、そして販売に関する組織体制やノウハウも、当社事業の根幹となる技術であるといえます。
また、細胞培養に用いる細胞は、その由来に応じて、自家細胞(本人)、同種細胞(本人以外)、異種細胞(ヒト以外の動物)に分類されますが、自家移植は、一般的に免疫拒絶反応が少なく、生体への生着能が高いといわれています。
当社は、当該技術を活用することにより、ヒトの細胞を培養して組織や臓器を作り出し、これを医療用途及び研究用途に提供することを事業目的として、医薬品医療機器等法の適用を受ける「再生医療製品事業」と、医薬品医療機器等法の適用を受けない「研究開発支援事業」を展開しています。また、これまで再生医療製品事業により培
ってきたノウハウを活用し、再生医療等の提供機関及び細胞培養加工製造事業者等に対する「コンサルティング事業」及び「細胞培養受託事業」、ならびに再生医療等製品に特化した「CRO(臨床開発業務受託)事業」を開始しました。
(2) 再生医療製品事業
再生医療とは、従来の薬物治療とは異なり、われわれの身体に備わっている組織の再生能力を引き出すことにより、失われた組織や臓器の機能を細胞を使って回復させることに主眼をおいた医療です。当社は、ティッシュ・エンジニアリングを利用した再生医療等製品を開発し、当該製品を医療機関向けに医療目的で製造販売することを主たる事業目的としています。
開発パイプライン
①自家培養表皮ジェイス
1975(昭和50)年、米国マサチューセッツ工科大学のHoward Green教授(2015年没、米国ハーバード大学医学部 名誉教授)らは、ヒトの正常な表皮細胞の培養方法を確立し、皮膚(表皮)に類似した細胞シートを開発しました。1984(昭和59)年には、重症熱傷を負った米国の2人の小児に対して、わずかに焼け残った自身の皮膚から培養表皮シートを作製・移植した報告が、大きな注目を集めました。
自家培養表皮ジェイスは、この技術を使用しており、当社は、開発者であるHoward Green教授から技術指導を受け、培養表皮シートの開発を進めてきました。本品は、重症熱傷患者の受傷していない皮膚組織を少量取り、約3週間の培養期間を経て、患者本人に移植する自家培養表皮シートです。本品の作製・移植フローは次のようになります。
自家培養表皮ジェイスの作製・移植
本品は、平成19年10月に製造販売承認を取得し、我が国で第1号となる再生医療等製品となりました。また、平成21年1月より保険適用を受け、平成28年4月より保険機能区分が①採取・培養キットと②調製・移植キットの2つに細分化されました。
本品の製品概要は以下のとおりです。
販 売 名 :ジェイス
一 般 的 名 称:ヒト(自己)表皮由来細胞シート
承 認 番 号 :21900FZX00039001
形状、構造及び原理:患者自身の皮膚組織を採取し、分離した表皮細胞を培養し、シート状に形成して患者自身に使用する「自家培養表皮」である(下図)。患者の皮膚から作製された自家培養表皮シートを真皮が存在する熱傷創面に適用すると、移植された本人の表皮細胞が生着することによって創面が上皮化し、速やかに創を閉鎖することができる。
効能、効果又は性能:自家植皮のための恵皮面積が確保できない重篤な広範囲熱傷で、かつ、受傷面積として深達性Ⅱ度熱傷創及びⅢ度熱傷創の合計面積が体表面積の30%以上の熱傷を適応対象とする。
自家培養表皮ジェイス
本品の承認に際しては、「重症熱傷症例を適切に治療できる医療機関において十分な知識・経験のある医師が治療を行うこと」、「有効性及び安全性を確認するための製造販売後臨床試験の実施と並行して再審査期間(7年)中の全症例を対象とした使用成績調査を実施すること」、及び「最終製品を少なくとも30年間保存すること」等の条件が課されています。
当社は、本品の適応拡大として、表皮水疱症及び巨大色素性母斑の治療を目的とした治験を実施しています。医薬品医療機器等法による製造販売承認では、当該製品を使用できる患者(適応対象)が明確に決められており、それ以外の疾患の治療には、当該製品を使用することはできません。そこで、使用できる疾患の範囲を拡大するためには、拡大の対象となる疾患につき、承認取得後に適応対象を拡大するための追加治験を実施し、その有効性を確認したうえで治療の対象となる疾患を追加するための一部変更申請を行うことが医薬品医療機器等法上必要とされています。このように、再生医療等製品につき、治療対象となる疾患の種類を増やすことを「適応拡大」といいます。
本品は、平成23年3月に表皮水疱症の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に、平成26年11月に巨大色素性母斑の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に指定されています。当社は、巨大色素性母斑について医師主導治験にて実施されたものを企業主導治験として引き継ぎ、平成28年1月に一部変更承認申請書を提出しました。
②自家培養軟骨ジャック
膝や肘の関節軟骨は、血管がないために、ケガなどで一度損傷を受けると自然には治りません。また、これらを薬などで治療することは非常に困難です。広島大学大学院整形外科の越智光夫教授(現、広島大学長)は、アテロコラーゲンというゲル状の物質の中で軟骨細胞を3次元培養することで軟骨損傷治療用の移植組織を開発しました。従来、軟骨細胞懸濁液の移植治療が知られていましたが、越智教授が開発された移植組織は軟骨細胞が本来持っている性質を維持しており、細胞が漏出しない点において優位性を持っています。
自家培養軟骨ジャックは、この技術を使用しており、開発者である越智教授から技術指導を受け、培養軟骨組織の開発を進めてきました。本品は、軟骨損傷患者の関節(非荷重部)から少量採取した軟骨細胞をアテロコラーゲンゲルの中で約4週間培養し、患者本人の軟骨欠損部に移植する自家培養軟骨組織です。本品の作製・移植フローは次のようになります。
自家培養軟骨ジャックの作製・移植(膝関節)
本品は、平成24年7月に製造販売承認を取得し、整形外科領域における我が国初の再生医療等製品となりました。また、平成25年4月より保険適用を受け、平成28年4月より保険機能区分が①採取・培養キットと②調製・移植キットの2つに細分化されました。
本品の製品概要は以下のとおりです。
販 売 名 :ジャック
一 般 的 名 称:ヒト(自己)軟骨由来組織
承 認 番 号 :22400FZX00266001
形状、構造及び原理:患者から採取した健常な軟骨組織より分離した軟骨細胞を、アテロコラーゲンゲルに包埋して培養し、患者自身に適用する「自家培養軟骨」である(下図)。軟骨細胞を含むアテロコラーゲンゲルを欠損部に移植することにより、臨床症状を緩和する。
効能、効果又は性能:膝関節における外傷性軟骨欠損症又は離断性骨軟骨炎(変形性膝関節症を除く)の臨床症状の緩和。ただし、他に治療法がなく、かつ軟骨欠損面積が4cm2以上の軟骨欠損部位に適用する場合に限る。
自家培養軟骨ジャック
また、本品の承認に際しては、「膝関節の外傷性軟骨欠損症及び離断性骨軟骨炎の治療に関する十分な知識・経験を有する医師及び施設において治療を行うこと」、「製造販売後の一定期間は、本品の使用症例の全例を対象に使用成績調査を実施し、本品の有効性及び安全性に関するデータを収集すること」等の条件が課されました。
③自家培養角膜上皮
角膜輪部(角膜(黒目)と結膜(白目)との境界部)には、角膜の源となる細胞(角膜上皮幹細胞)が存在し、角膜輪部が重度の損傷を受けて角膜上皮幹細胞を失うと透明な角膜が維持できず、角膜の瘢痕化(結膜化)が生じ大幅に視力が失われます。このような患者にとって視力を回復することは、QOLの向上につながります。
1997(平成9)年、角膜輪部に損傷を受けた患者に対して、患者本人の受傷していない角膜輪部から採取した少量の組織から角膜上皮幹細胞を取り出して培養し培養細胞シートとして移植して治療する方法が、イタリアのGraziella Pellegrini博士とMichele De Luca博士らによって世界で初めて報告されました。
当社は、開発者であるGraziella Pellegrini博士とMichele De Luca博士から技術指導を受け、培養角膜上皮細胞シートの開発を進めてきました。当社の自家培養角膜上皮は、受傷患者の受傷していない1mm2程度の角膜輪部の組織を採取し、約6週間の培養期間を経て、患者本人に移植する自家培養角膜上皮シートです(下図)。
当社の自家培養角膜上皮の開発は、株式会社ニデックの委託開発として実施しており、本開発の結果生じた知的財産権は、当社とニデックとの共有となりますが、製造販売承認後の販売権は、ニデックに帰属します。また、平成23年1月に株式会社セルシードと共同研究開発契約を締結し、同社の保有する細胞シート工学の技術・ノウハウを用いた温度応答性培養器材を使用することとし、製品仕様の一部を変更し、開発を進めています。
自家培養角膜上皮
当社は、平成26年10月に自家培養角膜上皮の治験計画届書を独立行政法人医薬品医療機器総合機構に提出しました。また、当社自家培養角膜上皮は、平成27年3月に角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品に指定されました。
④最近の動向
再生医療製品事業に関しては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)が平成26年11月より施行されました。これにより、再生医療等製品の上市を早期に実現する早期承認(条件及び期限付承認)制度が導入されました。
平成27年9月には、新たにヒト(同種)骨髄由来間葉系幹細胞「テムセルHS注」とヒト(自己)骨格筋由来細胞シート「ハートシート」の2つの再生医療等製品が承認されました。ハートシートは、初の条件及び期限付承認です。更に、同年11月、テムセルHS注とハートシートが保険収載され、自家細胞を使うハートシートには、組織採取時のAキット(採取・継代培養キット)と移植時のBキット(回収・調製キット)の2段階での保険償還価格が決定されました。これを受け、当社再生医療等製品である自家培養表皮ジェイス、自家培養軟骨ジャックについても平成28年4月より保険機能区分が2つに細分化され、対応する保険償還価格が見直されました。
(3) 研究開発支援事業
種々の医薬品や化粧品の開発に際して、開発製品の安全性や有効性を確認する等の目的により、動物を用いた試験が実施されています。当社では、再生医療等製品の開発を通じて蓄積したティッシュ・エンジニアリングに係る技術、ノウハウを試薬としての研究用培養組織の開発に水平展開し、研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズ表皮モデルとしてラボサイト エピ・モデルを平成17年4月から販売しています。その後、当社は製品ラインアップの拡充を進め、現在、エピ・モデル、角膜モデル、エピ・キットを揃えています。
①研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズ
ヒト3次元培養表皮「ラボサイト エピ・モデル」は、ヒトの正常な表皮細胞を培養して重層化した3次元モデルであり、基底層、有棘層、顆粒層、角質層から構成され、ヒト表皮に類似した構造をしています。エピ・モデルは、ヒトの皮膚に適用される外用医薬品や化粧品の開発、皮膚科医の基礎研究、化成品原材料の安全性研究等に有用な材料であると同時に、動物を使った皮膚試験を代替し、以下に示す領域での使用が想定されます。
- 皮膚刺激性試験:化学物質に皮膚刺激性があるかどうかを調べる試験、医薬品・化粧品等の安全性試験
※「ラボサイト エピ・モデル24」を用いた皮膚刺激性試験に関する試験法は、平成25年7月に経済協力開発機構(OECD)の試験法ガイドラインTG439へ収載されています。
- 皮膚腐食性試験:化学物質の安全性を調べる試験、化学会社の取扱物質の安全性検討
- 皮膚透過性試験:化学物質等の皮膚透過性を調べる試験、医薬品・化粧品の皮膚への浸透検討
- 皮膚代謝性試験:皮膚細胞の酵素等による物質の代謝を調べる試験、皮膚組織の基礎研究
メラノサイト含有ヒト3次元培養表皮「ラボサイト メラノ・モデル」は、ヒト正常表皮細胞にメラノサイトを加えた3次元モデルであり、薬剤・UVなどの各種刺激により、培養中のメラノサイト増殖やメラニン産生誘導を確認できます。平成18年11月から販売していましたが、平成28年3月をもって販売を終了しています。
ヒト3次元培養角膜上皮「ラボサイト 角膜モデル」は、ヒト正常角膜上皮細胞を重層培養したヒト3次元培養モデルであり、平成22年7月から販売しています。ラボサイト 角膜モデルでは、ムチンなどのタンパク質の発現や細胞間接着構造などを確認しており、化合物の眼刺激性試験に加えて、角膜上皮の分子生物学的解析に利用できます。
ヒト表皮モデル作製キット「ラボサイト エピ・キット」は、顧客自身でヒト表皮モデルを作製できる3次元表皮モデルの作製キットであり、平成25年4月から販売しています。ヒト表皮モデルへの評価物質の添加やモデルの解析などを自由に設定できます。また、予め細胞に処理を行ったヒト表皮モデルの作製・解析など応用研究に使用できます。
②最近の動向
当社は、OECDが推進する角膜に関する試験法のガイドライン化を目指して、ラボサイト 角膜モデルを用いた眼刺激性試験法に関する開発を進めています。
(4) その他の取り組み
iPS細胞(人工多能性幹細胞)などの細胞を用いた再生医療を安全で迅速に提供するために「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(再生医療等安全性確保法)が平成26年11月より施行されました。当社は、これまで再生医療製品事業により培ってきたノウハウを活用し、再生医療等安全性確保法に基づいて再生医療等を提供する医療機関や細胞培養加工製造事業者等に対する法規制対応コンサルティング事業を開始しました。また、平成27年10月には「特定細胞加工物製造許可」を取得し、医療機関等から細胞培養加工を受託する細胞培養受託事業を開始しました。
当社は、2つの再生医療等製品(自家培養表皮ジェイス、自家培養軟骨ジャック)を通して培ってきた臨床開発のノウハウを活用し、平成28年3月に再生医療等製品に特化したCRO(臨床開発業務受託)事業を開始することを決定し、平成28年4月以降、再生医療等製品の承認を目的として治験を実施する全ての企業、医師主導治験を実施する医療機関を対象に、治験開始前のコンサルティングから承認申請まで臨床開発を一貫してサポートするCROサービスの提供を開始しました。
親会社及びその他の関係会社は次のとおりであります。
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名称 |
住所 |
資本金 (千円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合 又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
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(親会社) 富士フイルムホールディングス株式会社 |
東京都港区 |
40,363,000 |
富士フイルムグループを統括する持株会社 |
被所有 50.16 |
役員の兼任2名 |
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(その他の関係会社) 富士フイルム株式会社 |
東京都港区 |
40,000,000 |
イメージングソリューション、インフォメーションソリューションの開発、製造、販売、サービス |
被所有 46.08 |
業務提携 役員の兼任2名 |
(注)1 富士フイルムホールディングス株式会社は、有価証券報告書提出会社であります。
2 富士フイルム株式会社は、富士フイルムホールディングス株式会社の100%子会社であります。
3 富士フイルムホールディングス株式会社の被所有割合は、間接所有によるものであります。
(1) 提出会社の状況
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平成28年3月31日現在 |
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従業員数(名) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
179 (19) |
35.7 |
6.11 |
5,229,097 |
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セグメントの名称 |
従業員数(名) |
|
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再生医療製品事業 |
159 |
(17) |
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研究開発支援事業 |
7 |
( 0) |
|
報告セグメント計 |
166 |
(17) |
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全社(共通) |
13 |
( 2) |
|
合計 |
179 |
(19) |
(注)1 従業員数は就業人員(社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー・嘱託社員)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門等に所属しているものであります。
(2) 労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好に推移しております。