文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュ・エンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する」ことを会社設立の趣旨とし、企業理念である「再生医療の産業化を通じ、社会から求められる企業となる。法令・倫理遵守の下、患者のQOL(生活の質)向上に貢献することにより、人類が生存する限り成長し続ける企業となる。その結果、全てのステークホルダーがより善く生きることを信条とする」に基づいて、再生医療等製品及び関連製品の開発、製造、販売ならびに開発製造受託(CDMO)、開発業務受託(CRO)を行います。
(2)経営戦略
基本方針:黒字体質を強化しつつ、将来の成長に向けた開発を加速
①既存製品の持続的な売上拡大
1.自家培養表皮ジェイスは、熱傷の使用枚数制限の緩和(40枚→50枚)、母斑の有用性の訴求で安定した売上を維持します。さらに表皮水疱症への適応拡大で売上を伸ばします。
2.自家培養軟骨ジャックは、移植手技の簡便化・低侵襲化の実現、医療機関毎の特徴に合わせた個別営業で確実に症例を増やしつつ、外傷等に起因する二次性の変形性膝関節症への適応拡大を目指し成長を加速させます。
3.ラボサイトは、製品ラインナップ拡充とOECDテストガイドラインへの収載により、売上増を図ります。
②新製品開発の加速・受託事業の成長
1.研究開発本部を新たに設置し、既存製品の適応拡大のみならず、積極的な投資を行うことで同種細胞を利用した新製品の開発を加速します。
2.2017年度に獲得したCDMO・CRO受託案件を確実に収益に繋げつつ、得られた知見・経験を活かして新規案件の獲得を強力に推進し、受託事業を当社の中核事業に育成します。
3.眼科領域では、受託開発品の製造販売承認を取得し、受託製造を開始します。
4.再生医療等安全性確保法下での特定細胞加工物の製造受託を展開します。
③更なる経営の効率化
1.経費管理の徹底に加え、エンジニアリングを強化し製造工程の自動化・合理化を推進し、高品質、高効率・低コストの生産を実現します。
2.製品開発、生産技術開発、海外展開等の分野において、富士フイルムグループとのシナジーを追求します。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
|
(単位:百万円) |
売上高 |
対前期成長率 |
営業利益 |
営業利益率 |
経常利益 |
当期純利益 |
|
2019年3月期(計画) |
3,080 |
35.6% |
△49 |
- |
△42 |
△53 |
|
2020年3月期(目標) |
3,481 |
13.0% |
329 |
9.5% |
335 |
267 |
|
2021年3月期(目標) |
4,042 |
16.1% |
302 |
7.5% |
308 |
318 |
(注)計画及び目標は2018年6月21日付で公表しました業績予想の修正の数値を記載しております。
(4)経営環境
2012年に京都大学iPS細胞研究所 所長 山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞したことを契機に、我が国は再生医療を成長戦略の一つとして位置付けました。再生医療への期待が急速に高まる中で、再生医療の普及を迅速に進めるための法整備が進められ、2014年11月に薬事法は医薬品医療機器等法として改正され、新たに再生医療等製品が定義されると同時に、再生医療等製品に条件・期限付承認制度が導入されました。また、再生医療を安全かつ迅速に実施するための再生医療等安全性確保法が施行されました。そのような状況の下、同種細胞を用いた再生医療製品の開発や、国内外技術導入による製薬企業の参入、iPS細胞による再生医療が臨床応用ステージに入るなどの動きが加速しています。一方で、国民医療費は、高齢化の進展、疾病構造の変化、医療の高度化によって年々増大しており、医療保険制度の持続可能性の確保が喫緊の課題となっています。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は、会社が対処すべき課題を以下のとおり認識し、その解決に向けた取り組みを展開しています。
①自家培養表皮ジェイス
自家培養表皮ジェイスは、重傷熱傷及び先天性巨大色素性母斑の治療のための再生医療等製品です。本品は、表皮水疱症への適用を目的とした一部変更承認申請を2018年3月に提出しました。
重症熱傷への適用については、製造販売後臨床試験及び使用成績調査を終了し、2015年1月に再審査申請を行いました。2017年7月には再審査が終了し、「効能、効果または性能」に変更がないと判断され、留意事項の変更はありませんでした。また、一連につき40枚を限度としていた保険算定については、2018年4月から医学的に必要がある場合にその理由を診療報酬明細書の摘要欄に記載した上で50枚を限度として算定できることになりました。なお、患者、医師の利便性とこれまでの使用実績を踏まえ、引き続き学会を通じて算定限度の緩和を求めていきます。
先天性巨大色素性母斑への適応については、10年間の使用成績調査が課せられており、医薬品医療機器総合機構に提出した再審査の結果によって留意事項が変更される可能性があります。当社は、適切に医療機関に情報提供し、有効性及び安全性の確保に努めていきます。
②自家培養軟骨ジャック
自家培養軟骨ジャックは、外傷性軟骨欠損症または離断性骨軟骨炎(変形性膝関節症を除く)の治療のための再生医療等製品です。
本品は、7年間の使用成績調査が課せられており、医薬品医療機器総合機構に提出した再審査の結果によって留意事項が変更される可能性があります。当社は、適切に医療機関に情報提供し、有効性及び安全性の確保に努めていきます。
また、本品の適応には欠損面積が4cm2以上という条件が付与されています。現在、軟骨欠損はMRIなどの画像で診断されますが、軟骨欠損の状態を正確に把握することは技術的に難しいのが現状です。そこで当社は富士フイルムと協力して軟骨欠損診断の支援技術についても提案していきます。これにより、軟骨欠損の診断を正確かつ容易に行うことができるようになり、本品の普及拡大につながるものと考えています。さらに、ジャックの移植手技の簡便化、低侵襲化や外傷等に起因する二次性の変形性膝関節症への適応拡大などに引き続き取り組むことで、ジャックの性能を最大限に引き出していきます。また、広報活動を通して本品の認知度を上げ、多くの患者に適用されるように努めていきます。
③研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズ
研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズは、表皮細胞のラボサイト エピ・モデルと角膜上皮細胞のラボサイト 角膜モデルをラインナップしており、動物実験を代替する試薬として使用されています。
当社は、本品の使用方法の開発や標準化に加え、新製品の開発に取り組むとともに、最新の研究報告についてセミナー等を通じて周知・啓蒙し、動物実験代替への理解促進や認知度向上に努め、動物実験代替法の発展に貢献していきます。
④再生医療受託事業
当社は、自社製品の開発で積み重ねた経験と、製造・販売に必要な組織・設備体制を保有し、国内で唯一、再生医療等製品を2品目上市しています。これらの蓄積したノウハウと確立したシステムを活用し、再生医療等製品に関する開発製造受託サービス(開発製造受託(CDMO)、開発業務受託(CRO))及び再生医療の提供(臨床研究・治療)への支援サービスを展開しています。
受託案件は多種多様であり、案件毎に様々なステージに在って多くの課題を抱えているため、委託元と密に連携し、その潜在ニーズを明確にした上でひとつひとつ解決していく必要があります。当社は、本事業を当社中核事業に育てるため、富士フイルムと連携しながら、数多くの開発案件の獲得と社内受入体制の整備を通じて、再生医療受託事業を社内及び業界内に根付かせることを目指します。
⑤安定した生産体制の確立
当社の取り扱う製品やサービスは、不確定性や個別性が高く、受注等に繁閑が生じることがあります。当社は、このような変動要因の多い製造環境においても、製造や検査作業の効率化、自動化を促進し、低コストで安定した供給体制や高い品質を維持するように努めています。
⑥働きがいのある企業風土の醸成
当社は、国内の労働環境の変化に対して、公平でチャレンジできる制度や多様な人材の育成を強化する仕組みにより、働き方の多様化に対応した、働きがいのある企業風土の醸成に向けて取り組んでいます。
(6) 株式会社の支配に関する基本方針について
①基本方針の内容
当社の財務及び事業の方針を決定する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要と考えています。
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保、向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。
また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきだと考えます。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、ステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社の価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。
そのような大規模買付行為を行う者は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考え、かかる提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から経営を負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えます。
②不適切な支配の防止のための取組み
1.企業価値向上への取り組み
当社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュ・エンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する。」ことを会社設立の趣旨とし、「再生医療の産業化を通じ、社会から求められる企業となる。法令・倫理遵守の下、患者様のQOL(生活の質)向上に貢献することにより、人類が生存する限り成長し続ける企業となる。その結果、全てのステークホルダーがより善く生きることを信条とする」という企業理念に基づいて事業を展開しています。当社は、医薬品医療機器等法の適用を受ける再生医療製品事業と医薬品医療機器等法の適用を受けない研究開発支援事業、及び再生医療に関する開発製造受託(CDMO)や開発業務受託(CRO)を提供する再生医療受託事業を展開しています。
当社は企業価値向上への取り組みとして、年度毎に経営計画を策定し、代表取締役が直接全役職員に説明することにより目標の共有化を図り、全社一丸となって企業理念の実現に向け事業を展開しています。また、当社事業を推進するにあたり富士フイルムと密接な連携を図ることにより、グループとしてより効率的に取り組んでいます。
当社は、情報開示体制を整備し、再生医療の啓蒙を兼ねたPR活動を適切に行うことにより、多くの投資家の要望に応えることができる積極的なIR体制の構築、運用に努めています。また、適切に牽制がかかり情報の信頼性を担保する内部統制体制の維持、改善を目的として内部統制基本方針を定め運用しています。
当社は、当社の企業文化の根源である設立趣旨、企業理念を高い次元で実現することにより、社会的意義を高め、経営資源を有効に活用するとともに、全てのステークホルダーとの良好な関係を維持・発展させ、結果として当社の企業価値及び株主共同の利益の向上に資することができるものと考えます。
2.コーポレート・ガバナンスについて
当社は、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するために、経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制及び公正で透明性のある経営システムを構築し、これを維持することに取り組んでいます。
当社の取締役会は7名で構成され、その内1名は社外取締役です。取締役会は当社の経営戦略を策定・遂行するとともに、取締役の職務遂行を監督しています。また、監査役3名(うち社外監査役2名)で構成される監査役会は、内部監査室及び会計監査人ならびに顧問弁護士と緊密な連携を保ち、情報交換を行い、監査の有効性・効率性を高めています。常勤監査役は取締役会、経営会議、コンプライアンス委員会及びリスク管理委員会等重要な会議に出席するとともに、業務及び財産の状況の確認を通じて取締役の職務遂行を監査しています。
当社は、業務執行の迅速化を図るため、執行役員制度を採用しております。執行役員は7名で、その内3名が取締役との兼務者であり、取締役会が決定した経営方針等に従って、業務執行の任にあたっております。また、当社は、執行役員で構成される経営会議を設置し、業務執行の強化、円滑化を図っております。
当社は創業時より、研究・開発事業に関する倫理的妥当性について助言を受けること、及びヒト組織・細胞等の収集・提供の実施状況など事業全般にわたる倫理的評価を行うことを目的に、企業委員2名、外部委員6名で構成されるJ-TEC倫理委員会を設け適切に運営しています。
さらに当社では、業務上抱える各種リスクを正確に把握・分析し、適切に対処すべく、継続的にリスク管理体制の強化に取り組んでいます。総合的なリスク管理については、リスク管理委員会で討議し、必要に応じて取締役会で検討をしています。また、災害、重大事故、訴訟等の経営に重大な影響を与える事実が発生した場合には、直ちに担当部署から部長、情報取扱責任者、代表取締役に連絡する体制をとり、状況を迅速・正確に把握し対処することとしています。
③不適切な支配の防止のための取組みについての取締役会の判断
上記②に記載した企業価値向上への取り組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
当社は再生医療製品事業、再生医療受託事業及び研究開発支援事業を展開していますが、以下において、当社の事業展開その他に関してリスクの要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。当社として必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しています。なお当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、リスクの発生をすべて回避できる保証はありません。
以下の記載は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、当社事業に関連するすべてのリスクを網羅するものではありませんのでご留意ください。
I.当社事業に関するリスク
(1)再生医療製品事業
①市場規模について
(a)自家培養表皮ジェイス
自家培養表皮ジェイスは「重傷熱傷(自家植皮のための恵皮面積が確保できない重篤な広範囲熱傷で、かつ受傷面積として深達性Ⅱ度及びⅢ度熱傷創の合計面積が体表面積の30%以上の熱傷)」及び「先天性巨大色素性母斑(体表面積に占める母斑面積の割合が5%以上の患者の治療など、既存の標準的な治療法では母斑の切除に対応しきれない場合)」を適応対象としており、その市場規模は限定的です。
そのため、一定割合以上のシェアを確保していたとしても、対象患者の発生状況により年間売上高が大きく変動する可能性があり、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(b)自家培養軟骨ジャック
自家培養軟骨ジャックは、「膝関節における外傷性軟骨欠損症又は離断性骨軟骨炎(変形性膝関節症を除く。)の臨床症状の緩和」を適応対象としています。「ただし、他に治療法がなく、かつ軟骨欠損面積が4cm2以上の軟骨欠損部位に適用する場合に限る」とされており、その市場規模は限定的です。
そのため、一定割合以上のシェアを確保していたとしても、対象患者の発生状況により年間売上高が大きく変動する可能性や、他社の参入により限られた市場におけるシェアが確保できなくなる可能性があります。このような場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②法的規制について
再生医療が我が国の成長戦略の一つとして位置付けられ、再生医療の普及を迅速に進めるための法整備が進められる一方で、医療費抑制や医療の質の向上を目的とした医療改革が継続的に行われています。今後、予測できない法改正や医療行政の方針変更等による急激な環境変化が生じた場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(a)承認条件について
自家培養表皮ジェイス、自家培養軟骨ジャックいずれの製品に関しましても、使用成績調査の実施が課されており、再審査の対象となっています。その結果によっては承認が取り消されることもあり、承認が取り消された場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(b)保険適用について
自家培養表皮ジェイス、自家培養軟骨ジャックは、それぞれ保険算定に関する留意事項が付与されています。今後、当該保険算定の条件が変更となる可能性があります。自家培養表皮ジェイスの重傷熱傷への適用については、2018年4月以降、条件付きで50枚まで使用できることになりましたが、今後の保険算定の条件変更の内容によっては、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(c)適応拡大(一部変更承認)について
自家培養表皮ジェイス及び自家培養軟骨ジャックは、製造販売承認において明確に適応対象が定められています。当社は、適応対象以外の疾患や使用方法への適応拡大(一部変更承認)を図っていきたいと考えていますが、治療における患者のリスクとベネフィットの観点から適応拡大が認められない可能性があります。このような場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(d)薬事審査プロセスについて
当社は、医薬品医療機器総合機構の助言を得ながら再生医療等製品の開発(開発受託を含む。)を進めていますが、治験において期待どおりの有効性と安全性が証明できなかったり、薬事承認プロセス等において適応対象を限定する必要が生じる等、当社の想定どおりに開発が進まない可能性があります。このような場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ヒト又は動物由来の原材料の使用について
ヒト細胞組織を利用した再生医療等製品において、ヒト細胞組織の特性にはバラツキがあり、製品規格を満たさずに出荷できない可能性があります。
また、原材料や製造工程で使用する培地には動物由来原料を使用しており、未知のウイルスによる被害等が発生する可能性を完全には否定できません。このような被害等が発生した場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④競合について
再生医療を取り巻く外部環境は好転しつつあるため、外資を含む参入者が増加して競争が激化することが予測できます。競合製品や新規技術の登場により当社製品の優位性を保持できなかった場合、当社が想定する売上を確保できない可能性があります。一方で、参入者の増加は再生医療受託事業の受注の増加に繋がる可能性があります。逆に、新規参入が思うように進まず、再生医療市場が成熟しない可能性も否定できません。このような場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤再生医療全般にわたる信頼性について
再生医療に関係する医療事故等が発生した場合には、当社の製品や役務が直接関係していなかったとしても、ネガティブなイメージとして再生医療業界及び再生医療等製品の全体に関わる問題として市場からの信頼が失われ、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)再生医療受託事業
当社は、再生医療等製品に関する開発製造受託サービス(開発製造受託(CDMO)、開発業務受託(CRO))及び再生医療の提供(臨床研究・治療)への支援サービスを展開しています。
多くの開発案件を受託していますが、開発状況や委託元の方針変更等により受託業務の解約や規模の縮小等の可能性は否定できません。また、当社の保有する設備や人員だけでは、十分に対応できず、開発元のニーズに応えることができない可能性があります。このような場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)研究開発支援事業
当社は、研究開発支援事業として、研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズを化粧品、製薬、食品、化学品、日用品、農薬等の製造企業や安全性試験受託機関等に販売していますが、当市場には競合企業が複数存在します。そのため、競争の激化に伴う販売量の伸び悩みや、過当競争による販売価格の下落懸念、販売拡大のための営業体制の見直しに伴う経費の増大等の理由により収益性が低下する可能性があります。
また、in vitro 眼刺激性試験法のOECDテストガイドライン化を進めていますが、予定通りの期間でテストガイドラインに収載されなかったり、収載されたとしても当社の想定通りに売上げが伸びない可能性があります。このような場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
Ⅱ.会社体制に関するリスク
(1)研究開発体制
当社は、新製品を目指した研究開発を加速させるため、研究体制の強化に取り組みますが、開発受託の増加等により予定どおりの人員を確保できなかったり、想定通りの有効性や安全性が得られない可能性があります。
また、再生医療等製品の研究開発は、大学等の研究機関並びに医療機関や医療関係者との連携・協働が必要不可欠ですが、このような連携活動は、国の政策や社会情勢により影響を受ける場合があります。共同研究の中止や知的財産権のライセンス交渉が順調に進まない等、当社の想定通りに実施することができない可能性があります。さらに、他社の知的財産権を侵害することがないように十分な注意を払って研究開発活動を行っていますが、意図せずに他社の知的財産権を侵害する可能性を完全には否定できません。このような場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)生産体制
当社は、高品質で安全性の高い製品を生産するために必要なハードウェアと、人・物の動線管理や標準作業手順書等の運用管理のソフトウェアをバランスよく備えることにより、品質が高く安定した製品を効率よく製造する生産体制を構築する必要があります。また、生産工程について十分に教育・訓練を受けた作業者が製造にあたる体制としています。しかしながら、急激な受注増に対して人員や設備が不足する可能性があります。
また、愛知県にある本社工場のみで生産がされているため、南海トラフ大地震等の自然災害や何らかの事故等により製造インフラが機能しなくなった場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)販売体制
ヒト細胞を組み込んだ当社製品は、医療機関等のユーザーと緊密に連携し、適正な使用方法の開発・促進や安全対策への取組み等に対応できる販売体制の構築が必要です。そのためには、医療機関等のユーザーへの適切な情報提供、製品仕様に関する説明等の技術的な知識を備えた営業担当者を必要とし、恒常的に教育・育成していますが、急激な市場の拡大に対応できない可能性があります。
また、受注生産体制の仕組み作り、ロジスティックスの整備等により販売体制をさらに効率的に整備する必要がありますが、体制整備が思うように進まず、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)小規模組織であること
当社は当事業年度末現在、役員及び従業員計184名の小規模な組織です。当社は相互牽制、内部統制及びコンプライアンス・リスク管理など組織的対応の強化を図るよう努めていますが、現状では人的資源に限りがあるため、特定人物への依存度の高い業務があったり、個々の従業員の働きに依存している面もあります。このため、従業員に業務遂行上の支障が生じた場合又は従業員が社外流出した場合には、業務に支障をきたす可能性があります。一方、大規模な人員確保等による急激な規模の拡大は、固定費の増加につながり、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)人材確保・育成
当社の発展のためには、優秀な人材の確保を重要課題としてとらえており、計画的な採用活動を実施しています。さらに、社内においては人材育成の充実、人事・評価制度の改善など総合的対策により、活気ある独自の企業づくりを進めています。しかしながら、人材の確保及び育成が計画どおりに進まない可能性や育てた人材が社外へ流出する可能性があります。このような場合には、当社の経営戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度(2017年4月1日から2018年3月31日)における我が国経済は、中国を始めとするアジア新興国等の景気先行き、米国経済政策の不確実性、金融資本市場の変動の影響など、リスク懸念はあったものの、日経平均株価がバブル崩壊後26年ぶりの高値を記録するなど、緩やかな回復基調が続きました。
再生医療分野では、旧薬事法の改正によって2014年に施行された医薬品医療機器等法のもと、新たに複数の企業主導治験及び医師主導治験が開始され、再生医療等製品の上市にむけた活動が活発になってきました。また、同時期に制定された再生医療等安全性確保法によって、再生医療に用いる細胞加工の受託業が定義され、その臨床研究や自由診療が加速したものの、国が必要とする届出をしないまま、無届けで再生医療を提供していた医師や販売会社の関係者などが逮捕されるなど、その課題も明らかになってきました。
このような状況の下、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下の通りとなりました。
a. 財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ476,703千円増加し、9,023,070千円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ230,412千円増加し、771,639千円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ246,290千円増加し、8,251,430千円となりました。
b. 経営成績
当事業年度における売上高は、再生医療製品事業の売上高が好調に推移したことにより、2,271,507千円(前期比6.4%増)となりました。売上好調に伴い売上総利益は増加しましたが、新規事業の育成のため研究開発費が増加したことにより、営業利益は211,508千円(前期比32.3%減)となりました。経常利益は213,334千円(前期比31.2%減)となり、当期純利益は227,890千円(前期比17.5%減)となりました。
なお、セグメント別では、再生医療製品事業の売上高は、1,387,833千円(前期比30.1%増)、再生医療受託事業の売上高は、785,076千円(前期比19.6%減)、研究開発支援事業の売上高は、98,596千円(前期比7.4%増)となりました。
各セグメントにおける概況は以下のとおりです(□内は当事業年度における主な成果です)。
なお、当事業年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況1 財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
[再生医療製品事業]
当社は再生医療製品事業において自家培養表皮ジェイス及び自家培養軟骨ジャックの製造販売を進めました。
・自家培養表皮ジェイス
自家培養表皮ジェイスは、2009年1月に保険収載された我が国初の再生医療等製品であり、重症熱傷及び先天性巨大色素性母斑を適応対象としています。ジェイスの保険適用に関しては、2016年4月より保険機能区分が①採取・培養キットと②調製・移植キットの2つに細分化され、償還価格がそれぞれ①4,380千円、②151千円/枚に改定されています。重症熱傷患者様の治療を目的としているため、受注から製品が使用されるまでの間に患者様死亡等の理由で使用中止になることがあり、保険償還できないリスクを抱えていましたが、当該変更により、製造を中止した場合でも、①採取・培養キットの保険償還が可能となりました。2018年4月以降は、特定保険医療材料の留意事項が変更となり、患者様あたり一連につき40枚の限度が、医学的に必要がある場合に限り50枚の限度まで引き上げられました。
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当事業年度におけるジェイスの売上は、重症熱傷の移植症例数が増加したことと、新たに適応対象に加わった先天性巨大色素性母斑の治療においても急速に普及したことにより、前期に比べ大幅に増加し、1,078,551千円(前期比45.1%増)となりました。2009年3月期の発売以来、売上高が初めて1,000百万円を超えました。 当社は、ジェイスの更なる適応拡大に向けて、2018年3月、表皮水疱症の治療を目的とした一部変更承認申請を提出しました。当社は今後も、ジェイスの更なる普及を目指していきます。 |
・自家培養軟骨ジャック
自家培養軟骨ジャックは、2013年4月より保険収載された我が国第2号の再生医療等製品であり、適応対象は膝関節における外傷性軟骨欠損症または離断性骨軟骨炎(変形性膝関節症を除く)です。ジャックの保険機能区分についてもジェイス同様に細分化され、2016年4月より、償還価格が①採取・培養キット879千円、②調製・移植キット1,250千円に改定されています。
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当事業年度におけるジャックの売上は、前期に比べ微減となり、309,282千円(前期比4.4%減)となりました。2018年3月末時点で、ジャックを使用できる医療機関(使用届出施設)は291施設となり、順調に増加しているものの、潜在患者に対するジャックの認知度不足と、移植手技の簡便化・低侵襲化への対応遅れにより、売上を拡大することができませんでした。当社は、ジャックの認知度向上に向けて、2018年2月、膝の再生医療情報サイト「再生医療ナビ」に、移植手術を実施したドクターと、手術を受けた患者様の対談を掲載しました。当社は今後も、医師、医療機関に加えて、潜在患者向けにもジャックへの理解を深めていただく取り組みを強化し、売上拡大を目指していきます。 なお、ジャックは、厚生労働省が試行的に導入する費用対効果評価の対象品目に選ばれていましたが、対症療法(薬物療法)との比較は分析困難とされ、価格調整は行われず、保険償還価格に変更はありません。 |
[再生医療受託事業]
当社は再生医療受託事業において、再生医療等製品の受託開発及びコンサルティング・特定細胞加工物製造受託を積極的に進めました。
・再生医療等製品の受託開発
当社は、医薬品医療機器等法のもと、再生医療等製品の承認を目的として臨床研究を実施するアカデミアや、医師主導治験を実施する医療機関、再生医療等製品の開発を行っている企業を対象に、再生医療等製品に特化した開発製造受託(CDMO)サービス・開発業務受託(CRO)サービスを提供しています。自社製品の開発、製造販売で培った薬事開発、規制当局対応のノウハウ、GCTP適合の製造設備等の豊富かつ一貫した経験を生かし、細胞種(体細胞・幹細胞・iPS細胞)や製品形態を問わず、シーズの開発段階から実用化後までトータルかつシームレスに支援しています。
・コンサルティング・特定細胞加工物製造受託
当社は、2014年11月に施行された再生医療等安全性確保法のもと、再生医療の提供機関に対するコンサルティングならびに特定細胞加工物製造受託サービスを提供しています。コンサルティングサービスでは、再生医療等提供計画の作成・細胞加工施設の運営体制の構築など、臨床研究・治療提供のために必要な行政手続きを支援しています。特定細胞加工物製造受託では、厚生労働省より許可を得た当社の細胞加工施設で特定細胞加工物の製造を受託しています。
|
当事業年度における再生医療受託事業の売上は、受託事業のニーズの高まりを受けた再生医療ベンチャーほか企業、アカデミアからの受託案件が増えたことにより、785,076千円(特許譲渡収入含む前期比19.6%減、特許譲渡収入除く前期比16.0%増)となりました。当社が自社開拓した複数の企業や東京慈恵会医科大学や兵庫医科大学などのアカデミアから再生医療等製品の開発・製造を受託し、推進しました。 従来より富士フイルム株式会社から受託している再生医療等製品の開発業務に加え、同社が出資するレグセル株式会社、株式会社サイフューズを始めとする企業からの業務も受託しました。また、株式会社ニデックからの委託により開発を進めている自家培養角膜上皮ならびに大阪大学から開発を受託している自家培養口腔粘膜上皮は、角膜上皮幹細胞疲弊症を適応対象とした治験を実施し、製造販売承認申請に向けた準備を進めました。 さらに、名古屋市立大学病院における白斑や難治性皮膚潰瘍の治療や、関西医科大学における先天性巨大色素性母斑を対象とした新たな臨床研究において、培養表皮の製造や、組織処理を受託しました。当社は、医療機関等からの特定細胞加工物製造委託契約に加え、新たに提供計画作成支援や製造施設構築・運用コンサルティング契約も獲得しました。 |
[研究開発支援事業]
当社は研究開発支援事業において、自社製品の開発で蓄積した高度な培養技術を応用した研究用ヒト培養組織(ラボサイトシリーズ)の製造販売を進めました。
・ラボサイトシリーズ
研究用ヒト培養組織ラボサイトシリーズは、動物実験を代替する試薬です。ラボサイト エピ・モデル24を用いた皮膚刺激性試験に関する試験法は、標準法の一つとしてOECDの試験法ガイドラインTG439へ収載されています。また、同様にラボサイト角膜モデルでも、OECDが推進する眼刺激性試験の標準化を目指しています。
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当事業年度におけるラボサイトの売上は、エピ・モデル24を中心に、化粧品開発企業や製薬企業を主な顧客として販売を進め、98,596千円(前期比7.4%増)となりました。2017年4月に主力製品の一律10千円の値上げを実施した効果もあり、過去最高の売上高を記録しました。2017年11月に開催された日本動物実験代替法学会においては、同じ富士フイルムグループのセルラー・ダイナミクス・インターナショナル・ジャパン株式会社と共同で企業出展してランチョンセミナーを開催し、認知度向上を図ることによりヒト培養組織の拡販に努めました。角膜モデルでは、引き続き眼刺激性試験 OECDテストガイドライン収載に向けて準備を進めました。 |
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べて214,073千円増加し、2,403,808千円となりました。
当事業年度のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は632,006千円となり、前事業年度と比べ577,055千円増加しました。この主な要因は、売上債権の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は429,583千円となり、前事業年度と比べ407,340千円増加しました。この主な要因は、定期預金の払戻による収入の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は11,651千円となり、前事業年度と比べ8,489千円増加しました。この主な要因は、新株予約権の行使による収入の増加によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
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前期比(%)
|
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再生医療製品事業(千円) |
1,389,190 |
130.2 |
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再生医療受託事業(千円) |
785,076 |
116.0 |
|
研究開発支援事業(千円) |
98,596 |
107.4 |
|
合計(千円) |
2,272,864 |
123.9 |
(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 当事業年度より報告セグメントの区分を変更しました。セグメント変更の内容については「第5 経理
の状況 1財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
4 前期、再生医療受託事業の生産実績を製造受託(CMO)のみとしておりましたが、セグメント区分を変更するにあたり、受託事業すべての生産実績を記載することとしたため、前期生産実績は33,884千円から676,538千円となりました。前期比には修正後の金額と比較したものを記載しております。なお、前期比の算定にあたり前期の特許譲渡収入は対象から除外しております。
b. 受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前期比 (%) |
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再生医療製品事業 |
1,458,780 |
124.4 |
118,366 |
94.2 |
|
再生医療受託事業 |
842,551 |
124.5 |
57,475 |
- |
|
研究開発支援事業 |
99,751 |
108.9 |
6,177 |
123.0 |
|
合計 |
2,401,083 |
123.7 |
182,018 |
139.3 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当事業年度より報告セグメントの区分を変更しました。セグメント変更の内容については「第5 経理
の状況 1財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
3 前期、再生医療受託事業の受注実績を製造受託(CMO)のみとしておりましたが、セグメント区分を変更するにあたり、受託事業すべての受注実績を記載することとしたため、前期受注実績は33,884千円から676,538千円となりました。前期比には修正後の金額と比較したものを記載しております。なお、前期比の算定にあたり前期の特許譲渡収入は対象から除外しております。
c. 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
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前期比(%)
|
|
再生医療製品事業(千円) |
1,387,833 |
130.1 |
|
再生医療受託事業(千円) |
785,076 |
80.4 |
|
研究開発支援事業(千円) |
98,596 |
107.4 |
|
合計(千円) |
2,271,507 |
106.4 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当事業年度より報告セグメントの区分を変更しました。セグメント変更の内容については「第5 経理
の状況1 財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
3 前期比については、前事業年度の数値を変更後のセグメント区分で組替えた数値で比較しております。
4 最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。なお、前事業年度における富士フイルムに対する販売実績には、特許譲渡収入が含まれております。
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相手先 |
前事業年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
当事業年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
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金額 (千円) |
割合 (%) |
金額 (千円) |
割合 (%) |
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富士フイルム株式会社 |
865,636 |
40.5 |
457,761 |
20.2 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態の分析
当事業年度末において、総資産は9,023,070千円(前期と比べ476,703千円増加)、負債は771,639千円(前期と比べ230,412千円増加)、純資産は8,251,430千円(前期と比べ246,290千円増加)となりました。
当事業年度における資産、負債及び純資産の状態に関する分析は以下のとおりであります。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は7,139,672千円となり、前事業年度末から2,069,291千円増加しました。この主な要因は、長期預金(1年超)から定期預金(1年以内)に振替えたこと及び新規定期預金の増加等によるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は1,883,310千円となり、前事業年度末から1,586,691千円減少しました。この主な要因は、長期預金(1年超)を定期預金(1年以内)に振替えたこと等によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は733,846千円となり、前事業年度末から235,417千円増加しました。この主な要因は前受金、助成金に係る仮受金等の増加によるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は37,793千円となり、前事業年度末から5,004千円減少しました。この要因はリース債務(1年超)をリース債務(1年以内)に振替えたことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は8,251,430千円となり、前事業年度末から246,290千円増加しました。この主な要因は、当期純利益227,890千円の計上によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、製造費、研究開発費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましても、自己資金を基本としております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は7,898千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は2,403,808千円となっております。
④ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、再生医療製品事業、再生医療受託事業及び研究開発支援事業を行っております。当事業年度における財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(a)再生医療製品事業
自家培養表皮ジェイスの売上高は、1,078,551千円(前期比45.1%増)となりました。対前期の増加要因は、熱傷の移植症例数増加及び母斑の急速な普及であります。今後、熱傷は使用枚数制限の緩和(40枚→50枚)を、最適な患者治療のために有効活用していきます。また、母斑は臨床成績の積上げによりエビデンスを強化し、日本への医療ツーリズムも計画していきます。
自家培養軟骨ジャックの売上高は、309,282千円(前期比4.4%減)となりました。対前期の減少要因は、潜在患者に対する認知度不足と、移植手技の簡便化・低侵襲化への対応遅れ等であります。今後、医療機関毎の特徴に合わせた個別営業を強化し、メディア等を活用したジャックの認知度向上に取り組んでいきます。また、ジャック移植手技の簡便化・低侵襲化を実現していくとともに、富士フイルムの診断システムとの連携も図っていきます。
セグメント資産は、前事業年度末に比べ75,646千円減少の1,432,249千円となりました。
(b)再生医療受託事業
再生医療受託事業の売上高は、785,076千円(特許譲渡収入含む前期比19.6%減、特許譲渡収入除く前期比16.0%増)となりました。特許譲渡収入を除く対前期の増加要因は、当該事業のニーズの高まりを受けた再生医療ベンチャー等の企業・アカデミアからの受託増であります。今後、受注した案件の確実な業務遂行と新規受託先の開拓を進めていきます。また、自家培養角膜上皮の製品受託製造を計画するとともに、再生医療新法下でのメラノサイト含有培養表皮の受託製造による白斑市場の更なる開拓にも取り組んでいきます。
セグメント資産は、前事業年度末に比べ37,346千円減少の1,064,008千円となりました。
(c)研究開発支援事業
研究開発支援事業(ラボサイト)の売上高は、98,596千円(前期比7.4%増)となりました。対前期の増加要因は、エピ・モデル24を中心とする化粧品・製薬企業向けの売上増等であります。今後、角膜モデルの眼刺激性試験OECDテストガイドライン収載及びエピモデルの皮膚腐食性試験OECDテストガイドライン収載を計画するとともに、新製品を投入し、製品ラインナップを拡充していきます。
セグメント資産は、前事業年度末に比べ24,377千円減少の123,004千円となりました。
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契約書名 |
新技術開発成果実施契約書 |
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相手方名 |
独立行政法人科学技術振興機構(現、国立研究開発法人科学技術振興機構) |
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契約締結日 |
2009年2月13日 |
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契約期間 |
原権利(特許権)の消滅する日まで |
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主な契約内容 |
当社は、独立行政法人科学技術振興機構より「自動制御培養法を用いたヒト培養軟骨」の新技術に関する特許(特許出願を含む)等(以下「本開発成果」という)の実施許諾を受けてこれを実施し、当社はその対価として売上の一定割合を開発納付金として15年間、もしくは開発納付金の累計額が、独立行政法人科学技術振興機構が当社に支出した委託開発費の2倍(最大で約9億2千万円)に達する時点まで支払う。 |
(注)本契約は、独立行政法人科学技術振興機構と2000年3月31日に締結した「新技術開発委託契約」にかかる本開発成果が、同機構のPO(プログラム・オフィサー)評価会議の審査を受け、2008年2月に成功と認定されたことによるものです。
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契約書名 |
CONSULTING CONTRACT |
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相手方名 |
Michele De Luca |
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契約締結日 |
2017年8月3日 |
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契約期間 |
2017年8月1日から2018年3月31日まで |
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主な契約内容 |
Michele De Luca,M.D.が当社に対して、皮膚及び角膜の培養技術ならびに培養製品の品質管理等に関するアドバイスをし、当社がMichele De Luca,M.D.に対してその対価を支払う。 |
(注)本契約は、2003年8月1日から継続しているMichele De LucaとのCONSULTING CONTRACTの内容を見直し、改めて契約締結したものです。
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契約書名 |
CONSULTING CONTRACT |
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相手方名 |
Graziella Pellegrini |
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契約締結日 |
2017年8月1日 |
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契約期間 |
2017年8月1日から2018年3月31日まで |
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主な契約内容 |
Graziella Pellegrini,Ph.D.が当社に対して、皮膚及び角膜、結膜の培養技術ならびに培養製品の品質管理等に関するアドバイスをし、当社がGraziella Pellegrini,Ph.D.に対してその対価を支払う。 |
(注)本契約は、2003年8月1日から継続しているGraziella PellegriniとのCONSULTING CONTRACTの内容を見直し、改めて契約締結したものです。
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契約書名 |
共同研究開発基本契約書 |
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相手方名 |
株式会社セルシード |
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契約締結日 |
2009年10月30日 |
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契約期間 |
契約締結日から3年間(2009年10月30日から2012年10月29日まで)とする。ただし、期間満了の3か月前までに両者のいずれからも解約の意思表示のないときは、本基本契約は更に満1年間自動的に継続更新されるものとし、以後も同様とする。 |
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主な契約内容 |
株式会社セルシードと当社は、両社が保有する技術及びノウハウを活用し、次世代再生医療製品及びサービスならびにビジネスモデルを共同開発する。本基本契約に基づいて株式会社セルシードと当社が共同で取り組む研究開発テーマは、両社合意の上で別途個別共同研究開発契約をもって定める。 |
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契約書名 |
業務提携に関する契約書 |
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相手方名 |
富士フイルム株式会社 |
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契約締結日 |
2010年10月6日 |
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主な契約内容 |
・両社の技術を活用した再生医療製品の開発及び事業化。 ・再生医療用材料の開発可能性及びその用途の探索。 ・探索活動で具体化した用途の再生医療用材料及び製品の開発ならびにその事業化。 ・当社が開発する再生医療製品の海外事業展開、国内事業拡大に向けた富士フイルム株式会社による支援。 |
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契約書名 |
開発委託基本契約書 |
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相手方名 |
株式会社ニデック |
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契約締結日 |
2011年1月31日 |
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契約期間 |
本契約締結日より5年間(2011年1月31日から2016年1月30日まで)とする。ただし、本製品の製造販売承認が得られるまでは自動的に1年毎延長される。 |
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主な契約内容 |
当社は、株式会社ニデックより、培養角膜上皮細胞シート(以下「本製品」という)に関する技術開発、薬事申請及びその他の関連業務を受託し、委託料の支払いを受ける。本製品の開発に基づく成果は、原則として株式会社ニデックに帰属するが、本製品の開発の過程で得られた技術等は、当社が本製品以外の製品に自由に使用できる。また、本製品に関する特許権や特許を受ける権利等は、当社と株式会社ニデックとの共有とする。 |
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契約書名 |
業務委託基本契約 |
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相手方名 |
富士フイルム株式会社 |
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契約締結日 |
2014年4月1日 |
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契約期間 |
2014年4月1日から2019年3月31日までとする。ただし、別途協議のうえ、期間を短縮又は延長できる。 |
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主な契約内容 |
当社は、富士フイルムが開発した生体適合性に優れるコラーゲン(リコンビナントペプチド:RCP)等の材料及び技術を用いた再生医療製品について、製品開発へ向けた研究開発受託業務を行う。 |
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契約書名 |
委託研究開発契約書 |
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相手方名 |
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) |
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契約締結日 |
2017年4月1日 |
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契約期間 |
2018年3月31日まで |
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主な契約内容 |
AMED及び当社は、「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療の産業化に向けた評価手法等の開発)」について委託契約を締結する。委託業務の題目は以下のとおり。 「皮膚再建に用いる同種培養皮膚の基礎研究ならびに製品開発」 同種セルバンクの構築、品質と安全性に関する評価手法の開発及び医師主導治験までの同種培養皮膚の製品化の手法を提案する。 |
(注)本契約は、契約期間の満了により2018年3月31日をもって終了しました。
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契約書名 |
委託研究開発契約書 |
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相手方名 |
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) |
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契約締結日 |
2017年4月1日 |
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契約期間 |
2018年3月31日まで |
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主な契約内容 |
AMED及び当社は、「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療の産業化に向けた評価手法等の開発)」について委託契約を締結する。委託業務の題目は以下のとおり。 「移植に用いる間葉系幹細胞の評価ならびに製品開発」 間葉系幹細胞の臨床応用に向けて、虚血性疾患への応用に適した間葉系幹細胞の培養方法、品質管理方法の確定、商業利用可能な間葉系幹細胞バンクの構築を目指し、それに関する評価方法等知見をまとめる。 |
(注)本契約は、契約期間の満了により2018年3月31日をもって終了しました。
なお、当報告書提出日現在において、以下の重要な契約を締結しております。
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契約書名 |
委託研究開発契約書 |
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相手方名 |
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) |
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契約締結日 |
2018年4月1日 |
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契約期間 |
2019年3月31日まで |
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主な契約内容 |
AMED及び当社は、「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療の産業化に向けた評価手法等の開発)」について委託契約を締結する。委託業務の題目は以下のとおり。 「自家培養軟骨製品の製造法合理化のための基盤技術開発」 再生医療製品の製造法合理化を目的に、自家培養軟骨ジャックにおける組織処理工程の自動化、工程検査の自動判定システムの確立等を行う。 |
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契約書名 |
CONSULTING CONTRACT |
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相手方名 |
Michele De Luca |
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契約締結日 |
2018年4月16日 |
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契約期間 |
2018年4月1日から2019年3月31日まで |
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主な契約内容 |
Michele De Luca,M.D.が当社に対して、皮膚及び角膜の培養技術ならびに培養製品の品質管理等に関するアドバイスをし、当社がMichele De Luca,M.D.に対してその対価を支払う。 |
(注)本契約は、2017年8月3日に締結した契約を更新して、締結したものです。
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契約書名 |
CONSULTING CONTRACT |
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相手方名 |
Graziella Pellegrini |
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契約締結日 |
2018年4月16日 |
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契約期間 |
2018年4月1日から2019年3月31日まで |
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主な契約内容 |
Graziella Pellegrini,Ph.D.が当社に対して、皮膚及び角膜、結膜の培養技術ならびに培養製品の品質管理等に関するアドバイスをし、当社がGraziella Pellegrini,Ph.D.に対してその対価を支払う。 |
(注)本契約は、2017年8月1日に締結した契約を更新して、締結したものです。
当社は、ティッシュ・エンジニアリングを学術的基盤として、生きた細胞を用いた人工組織・臓器の開発に取り組み、再生医療の発展に貢献すべく活動しております。
当事業年度における事業別の研究開発活動は以下のとおりで研究開発費の総額は199,905千円であります。なお、研究開発費の金額は助成金の対象となる費用(144,309千円)控除後の金額であります。
(1)再生医療製品事業
①自家培養表皮ジェイス
自家培養表皮ジェイスは、2007年10月に、日本で最初の再生医療等製品として製造承認を取得し、2009年1月より保険収載されました。ジェイス(重症熱傷)は治験症例が極めて限られていることから、承認条件として、有効性及び安全性を確認するための製造販売後臨床試験と再審査期間(7年間)における全症例を対象とした使用成績調査の実施が義務づけられていました。再審査期間は2014年10月に満了しており、これらの結果を踏まえて再審査が行われていましたが、2017年6月、再審査結果が部会へ報告され、重症熱傷の[効能、効果又は性能]に変更はありませんでした。再生医療等製品として、再審査終了は国内初です。
当社は、ジェイスの適応拡大として、表皮水疱症及び先天性巨大色素性母斑の治療を目的とした治験を進めてきました。その結果、2016年9月に厚生労働省より先天性巨大色素性母斑への適応に関する一部変更承認を受け、同年12月に保険収載されました。これは再生医療等製品の中では、わが国で最初の適応拡大であり、医療現場においてジェイスが母斑の標準治療となるよう、情報提供活動を開始しました。また、ジェイスの更なる適応拡大としては、北海道大学皮膚科で実施されていた医師主導治験が終了したことを受け、表皮水疱症患者に発生する難治性のびらん・潰瘍部位に適用して速やかに上皮化することを目的とした一部変更承認申請を2018年3月に提出しました。
②自家培養軟骨ジャック
自家培養軟骨ジャックは、整形外科領域における我が国初の再生医療等製品として、2012年7月に厚生労働省より製造販売承認を取得し、2013年4月より保険収載されています。ジャック使用にあたっては、実施医療機関に対し「施設基準」や「実施医基準」等の留意事項が付与されているため、当事業年度は、前事業年度に引き続き、医療機関及び実施医への研修を積極的に進め、2018年3月末時点でジャックを使用できる医療機関(認定施設)は全国で291施設、実施医は1,448名と順調に増加しました。さらに、自家培養軟骨ジャックの移植手術の簡便化・低侵襲化を目指した製造販売承認事項一部変更申請の準備を行うとともに、外傷等に起因する二次性の変形性膝関節症への適応拡大を目指して医薬品医療機器総合機構との対面助言を行いました。また、当社が応募していた国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業」に「自家培養軟骨製品の製造法合理化のための基盤技術開発」が2018年2月28日付で採択されたことから、2018年度は自家培養軟骨ジャックの製造合理化に向けた活動を加速します。
(2)再生医療受託事業
当社は、株式会社ニデックからの委託を受けて自家培養角膜上皮に関する研究開発を行っています。イタリアのDe Luca、Pellegrini両氏との契約のもと、片眼性の角膜幹細胞疲弊症の治療を目的として開発を進めてきました。2014年10月に治験計画届書を医薬品医療機器総合機構に提出し、当事業年度においては、引き続き治験を実施しました。
また、大阪大学(眼科)からの委託を受けて、両眼性の角膜幹細胞疲弊症の治療を目的とした自家培養口腔粘膜上皮に関する研究開発を進めており、当事業年度は同大が実施する医師主導治験の製品製造と治験サポート業務を行いました。さらに、富士フイルム株式会社から委託を受け、同社の技術に関連した再生医療等製品等、次世代の新製品開発を目指して複数の研究開発を行いました。
(3)研究開発支援事業
研究用ヒト培養組織ラボサイト エピ・モデル24を用いた皮膚刺激性試験法は、2013年4月より国際標準試験法ガイドラインであるOECD TG439に収載されています。OECD TG439への収載により、国際的な知名度が高まり、ラボサイトの拡販に寄与するため、当社は、ガイドライン収載を目指した研究活動を行っています。
当事業年度において、当社では、角膜モデルを用いた眼刺激性試験法のOECD TG492への収載の作業プランに対応し、OECD TG492の改訂版ドラフトの作成を進めました。また、エピ・モデル24を用いた皮膚腐食性試験法のOECD TG431への収載を目指したバリデーション研究を完了し、OECDへの申請準備を進めました。
(4)その他の開発活動
当社は、尋常性白斑を適応対象とする色素細胞を含む次世代の自家培養表皮やⅡ度熱傷を適応対象とする他家細胞で製造した同種培養表皮などの新製品を目指した研究開発を行っています。当事業年度は、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療等の産業化に向けた評価手法等の開発)」において「皮膚再建に用いる同種培養皮膚の基礎研究並びに製品開発」及び「移植に用いる間葉系幹細胞の評価並びに製品開発」といったテーマが前期に引き続き採択され、国の研究機関からの委託事業や助成事業についての研究を行いました。