当連結会計年度における日本経済は、政府による経済政策を背景として企業収益や雇用情勢が改善するなど緩やかな回復傾向が見られるものの、中国をはじめとするアジア新興国や資源国等の景気の下振れや、英国のEU離脱決定による金融市場混乱の懸念、米国新政権の政策動向など、世界経済は先行き不透明な状況となっております。
このような経営環境のもと、本年創立90周年を迎える当社グループは、100年ブランドとしての企業価値向上を推進し、長期的な安定成長を目指すことを基本方針とした中期経営計画『Resonate2018』で掲げる主要戦略と基盤づくりの遂行に取り組んでまいりました。
同計画の初年度である当期は、楽器・教育事業の収益体質強化を図るべく、国内市場における高付加価値戦略、海外市場におけるエリア戦略を推し進めるとともに、品質向上と将来を見据えたモノづくり、素材加工事業の拡大・新規開拓などの施策に取り組みました。
国内では、教室・販売・アフターサービスを一体化した地域ユニット体制による営業活動の定着・強化に継続して取り組み、カワイブランドの発信拠点となる中核店舗の整備と拡大を進めてまいりました。昨年度の横浜、大宮、広島に続き、本年度は九州エリアの核店舗となる「カワイ福岡」をリニューアルし、浜松では新たに「カワイ浜松」をオープンしました。さらに今後は仙台や京都、金沢でも拠点の整備を進めてまいります。また、教育事業戦略として、ピアノコースの拡大や学研教室とカワイ音楽教室との相互開設等、教室の高付加価値化を図ったことにより生徒数が回復してまいりました。
海外では、米国のヒューストンに続くダラスでの直営店開設、フランスのパリでの出店準備などの販売網強化や、新興国における普及価格帯ピアノの販売強化を進めました。重要市場である中国においては、楽器販売・音楽教室・調律サービスの三位一体の事業を構築すべく、中国楽器協会と「ピアノ調律事業協力に関する基本合意」に基づき同協会と「CMIA&カワイピアノ調律連盟」を設立し、調律技術基準の体系化と調律指導者の育成に取り組みました。また、中国国内での音楽教育事業の発展を目的とした「中国宋慶齢基金会河合音楽専項公益基金」の設立、中国市場における当社のパートナーであり一大音楽企業グループである「パーソンズ・グループ」との資本業務提携契約の締結など、関係機関との連携を強化し事業基盤づくりを進めた結果、中国での鍵盤楽器の販売台数は過去最高を記録しました。
成長が続くインドネシアにおいては、直営教室並びに販売店へのフランチャイズ方式による音楽教室の展開や顧客の新規開拓に、生産・販売・音楽教育を担う当社グループ各社が一体となって取り組みを進めている他、タイ、ベトナム等のアジア諸国でカワイ音楽教室展開を始めるなど、教育事業のアジア展開にも注力しております。
商品政策面では、オンキヨー株式会社の最新オーディオ技術と当社のグランドピアノアクションを搭載した、新ハイブリッドデジタルピアノ『NOVUS NV10』を発表する等、業務提携から生まれた高付加価値技術の商品化に取り組んでおります。
また、創立90周年の節目にあわせ『Shigeru Kawai国際ピアノコンクール』を創設いたしました。第1回目となる本年は、世界25カ国から327名のピアニストが参加し、8月に横浜でコンクールのファイナルを開催いたします。コンクールの主催を通じて次世代を担うピアニストを世界各地から発掘・育成するとともに、国際交流の推進や世界の音楽文化の振興を目指してまいります。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は円高による為替影響などにより 66,548百万円(前年同期比 2,710百万円減)となりました。営業利益につきましては素材加工事業が堅調に推移したものの楽器事業の減益などにより 2,319百万円(前年同期比 342百万円減益)、経常利益は 2,575百万円(前年同期比 53百万円減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は 1,631百万円(前年同期比 166百万円減益)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
楽器事業は、主力の鍵盤楽器販売については、フラッグシップモデルの『Shigeru Kawai』が世界的に伸長し、中国においては鍵盤楽器の販売台数が過去最高を記録、欧州でも堅調に推移しましたが、北米での販売の回復の遅れや、円高による為替影響などにより、売上高は 35,725百万円(前年同期比 2,915百万円減)、営業利益は 229百万円(前年同期比 768百万円減益)となりました。
教育関連事業は、ピアノコースに特化した生徒募集の強化や教室の新設など、収益力の向上に取り組んだ結果、生徒数が増加に転じ、売上高は 16,722百万円(前年同期比 119百万円増)となり、営業利益は 1,022百万円(前年同期比 128百万円増益)となりました。
素材加工事業は、金属事業における半導体関連部品の受注が減少したことなどにより売上高は 10,074百万円(前年同期比 212百万円減)となりましたが、自動車関連部品の増加などにより営業利益は 1,090百万円(前年同期比 209百万円増益)となりました。
情報関連事業は、医療機関向けのIT機器の販売増加により売上高が 3,827百万円(前年同期比 295百万円増)となり、営業利益は 63百万円(前年同期比 81百万円増益)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益 2,580百万円、減価償却費 1,580百万円、法人税等の支払額 1,121百万円などにより、2,539百万円の資金増加(前年同期は 3,661百万円の資金増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出 932百万円、定期預金の預入による支出 812百万円などにより 1,835百万円の資金減少(前年同期は 4,055百万円の資金減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少額 126百万円、長期借入金返済による支出 764百万円、配当金の支払額 426百万円などにより、1,330百万円の資金減少(前年同期は 2,868百万円の資金増加)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
楽器 |
23,010 |
96.4 |
|
教育関連 |
148 |
27.3 |
|
素材加工 |
10,271 |
97.8 |
|
情報関連 |
259 |
129.1 |
|
合計 |
33,690 |
96.0 |
(注) 1. 金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
楽器 |
9,051 |
90.0 |
|
教育関連 |
479 |
94.6 |
|
素材加工 |
224 |
117.9 |
|
情報関連 |
2,692 |
89.6 |
|
報告セグメント計 |
12,447 |
90.5 |
|
その他 |
65 |
95.6 |
|
合計 |
12,513 |
90.5 |
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における素材加工事業及び情報関連事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。
なお、素材加工事業、情報関連事業の一部を除く製品については主に見込み生産を行っております。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
素材加工 |
6,590 |
102.3 |
636 |
121.2 |
|
情報関連 |
4,020 |
117.8 |
911 |
100.0 |
|
合計 |
10,611 |
107.6 |
1,548 |
107.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
楽器 |
35,725 |
92.5 |
|
教育関連 |
16,722 |
100.7 |
|
素材加工 |
10,074 |
97.9 |
|
情報関連 |
3,827 |
108.4 |
|
報告セグメント計 |
66,351 |
96.1 |
|
その他 |
197 |
101.5 |
|
合計 |
66,548 |
96.1 |
(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおり であります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
PARSONS MUSIC CORPORATION |
8,660 |
12.5 |
8,029 |
12.1 |
3. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。したがって、様々な要因により実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループは、「快適で豊かな生活環境の創造」・「お客様の満足を第一とした商品・サービスの提供」・ 「新しい時代に向けた企業活動の推進」・「社員を大切にし、明るい企業をめざす」を経営の理念としております。この経営の理念のもと、当社グループは、ピアノをはじめとする楽器あるいは音楽教育等を通じ感動を皆様 に広げ、快適な生活環境の創造に貢献することを使命としております。 そのため、「世界一のピアノづくりをめざして」という目標のもと、重点事業への経営資源の集中を図り、高品質で特長ある新製品の開発とともに原価の低減、経費の削減、資産の圧縮等経営効率化諸施策の徹底により経営基盤の整備・強化を進めて業績の向上に努め、株主各位のご期待にお応えする事を経営の基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、企業価値の最大化に向け、営業利益率、株主資本利益率(ROE)を経営指標として重視し取り組むとともに、財務基盤の強化のためキャッシュ・フローや自己資本比率を重視し、持続的な成長を目指してまいります。中期経営計画「Resonate2018」(平成29年3月期から平成31年3月期までの3年間)で掲げた目標指標につきましては、「(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題」に記載のとおりです。
(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社グループは企業価値向上を推進し、長期的な安定成長を目指すことを基本方針とした、平成28年4月からの3年間を対象とする中期経営計画「Resonate2018」を策定しております。
今後の経営環境は、国内景気は緩やかな回復基調になると予想されますが、中国や新興国の景気の下振れや、英国のEU離脱決定による影響、米国新政権の政策動向など、世界経済は引き続き先行き不透明な状況が続くものと思われます。
このような環境の中で、中期経営計画「Resonate2018」の2年目として目標達成に向けた各主要戦略を実行していきます。
・中期経営計画「Resonate2018」の概要 (平成28年3月22日 発表)
祖業であり経営の原点であるピアノづくりを軸として、4つの主要戦略と2つの基盤づくりに取り組んでまいります。特に基幹事業である楽器・教育事業における収益体質の強化を行うとともに、製品の品質向上や将来を見据えたモノづくりを推し進めることにより、企業価値向上、長期的な安定成長を目指してまいります。
(ビジョン)
・信頼と革新を追求し、感動体験を提供することで、KAWAIファンを拡大する。
・音楽文化の更なる普及に努め続けることで、次の100年も選ばれ続けるピアノトップブランドを目指す。
(基本方針)
・100年ブランドとしての企業価値向上を推進し、長期的な安定成長の実現を目指す。
・目標指標:営業利益率5%以上
(主要戦略)
① 基幹事業の更なる成長への挑戦 〜楽器・教育事業での収益体質の強化〜
・国内市場における高付加価値戦略
・海外市場におけるエリア戦略
② モノづくり改革 〜品質向上と将来を見据えたモノづくり〜
・「ピアノという革新」の更なる深化
・デジタルピアノの新たな挑戦
③ 素材加工事業の拡大 〜受注拡大・新規開拓〜
・素材加工事業の更なる展開
④ 投資と資本政策 〜資本効率向上〜
・成長分野や基幹事業強化に向けた設備投資の集中
・株主還元の強化と資本効率の向上
(基盤づくり)
⑤ ブランドづくり 〜お客様と共に感動をつくる取り組み〜
・選ばれ続けるブランドに
・音楽文化普及への貢献
⑥ 人財育成 〜将来を見据えた人財育成〜
・人材の専門性・多様性の強化
・トップブランドであるためのマインド改革
なお、中期経営計画「Resonate2018」の詳細については、当社ホームページに掲載しております。
http://www.kawai.co.jp/ir/setsumei/
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者(以下「方針決定を支配する者」といいます。)の在り方について、基本的には、株主の自由な判断に基づいた当社株式の自由な取引を通じて決定されるべきものであると考えており、上場企業として多様な投資家に当社の株主となっていただき、また、その様々な意見を当社の財務及び事業の方針の決定に反映させることが望ましいと考えております。
昨今のわが国の資本市場においては、経営陣の同意なく、会社支配権の取得を意図して株式を大量に買い付けようとする事例も少なくありません。このような買付けの中には、当社及び当社グループの顧客、取引先、地域社会、従業員等ステークホルダーの利益を著しく損なう蓋然性の高いものや、株主に十分な判断の時間や判断の材料を与えないものなど、当社の企業価値及び株主共同の利益に照らして望ましくない買付けが行われることも予想される状況にあります。
当社は、このような当社の企業価値及び株主共同の利益に照らして、望ましくない買付けを行おうとする者に対して、方針決定を支配する者となる機会を与えることは、株主からの様々な意見を当社の財務及び事業の方針の決定に反映させるためには望ましくないものと考えております。
また、当社事業の主軸は音楽・教育分野にあり、これらの事業は単にハードやソフトを提供することにとどまるものではなく、文化に深く関わる事業であると考えております。このような事業の運営においては、経済的側面のみならず、文化的側面も視野に入れたバランスのとれた経営姿勢が不可欠であると考えております。かかる観点から、方針決定を支配する者においては、このような経営姿勢についても、十分に理解していることが望ましいと考えております。
②基本方針に関する取組み
(ⅰ)財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
当社は、以下のような取組みを鋭意実行することが、当社の企業価値及び株主共同の利益を向上させることとなり、さらなる多様な投資家からの当社への投資を促進させ、結果として、上記①の基本方針の実現に資するものであると考えております。
(a) 当社は、平成31年3月までの3ヵ年を対象期間とする中期経営計画「Resonate2018」を平成28年4月1日より遂行中であります。同計画では、ビジョンとして「Resonate2018 -100周年に向けて- トップブランドであるために」の下、「信頼と革新を追求し、感動体験を提供することで、KAWAIファンを拡大する。また音楽文化の更なる普及に努め続けることで、次の100年も選ばれ続けるピアノトップブランドを目指す。」を掲げ、100年ブランドとしての企業価値を推進し、長期的な安定成長の実現を目指すことを基本方針に、目標指標である営業利益率5%以上に向け、収益力の向上を図るべく、主要戦略とこれを推進していくための基盤づくりに取り組んでおります。
(b) 当社は適切な組織体制の構築のために、以下の取組みを行っております。
当社は、意思決定の迅速化と経営陣の責任の明確化のために、執行役員制度を採用し、業務執行と監督の分離に取り組むとともに、取締役の任期を1年としております。
また当社は、独立性の高い社外取締役及び社外監査役を選任し、取締役の業務執行の監督、監査に当たらせております。加えて、平成27年6月からは社外取締役を2名選任し、同年12月には社外役員4名と社内取締役3名から構成されるコーポレートガバナンス委員会を設けることにより、さらなるコーポレートガバナンスの強化を図っております。
(c) 上記のほかにも、機関投資家や証券アナリストへの説明会の開催、個人投資家向けのIR活動の推進により、株主との長期安定的な信頼関係の構築に努めてまいります。
(ⅱ)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
平成25年6月27日開催の当社第86期定時株主総会に基づき更新いたしました当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(以下「旧プラン」といいます。)を平成28年6月28日開催の第89期定時株主総会における株主の承認により基本的に旧プランを継承し、新たな対応方針(以下「本プラン」といいます。)として更新しております。(本プランの詳細につきましては、当社ホームページに掲載されている平成28年5月24日付プレスリリース「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の更新について」に開示しております。)
③当社の取組みが、基本方針に沿い、株主共同の利益を害するものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
(ⅰ) ②(ⅰ)の取組みについて
中期経営計画「Resonate2018」に関する当社の取組みは、究極的にはステークホルダー全体の利益を実現するための施策として当社経営陣に課せられた課題であると考えておりますので、株主共同の利益を害するものではなく、また、当社の会社役員の地位を維持することを目的とするものでもありません。
執行役員制度、取締役の1年任期制、社外取締役の増員、社外監査役による取締役の業務執行監査、コーポレートガバナンス委員会の設置については、いずれも適正な業務執行を担保するために導入したものであり、株主共同の利益を害することにはなりませんし、また当社の会社役員の地位を維持するためのものでもありません。
機関投資家や証券アナリストへの説明会の開催、個人投資家向けのIR活動の推進についても、株主共同の利益を害するものではなく、投資家の判断に資することを目的として行おうとするものですので、当社の会社役員の地位を維持するものでもないと考えております。
(ⅱ) ②(ⅱ)の取組みについて
本プランは、以下のような点から、基本方針に沿い、株主共同の利益を害するものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないものと考えております。
(a) 本プランの内容は、大規模買付者に対して事前に大規模買付情報の提供及び大規模買付行為の是非を判断する時間を確保することを求めることによって、大規模買付者の提案に応じるか否かについて株主の適切な判断を可能とするものです。したがって、株主共同の利益を害するものではなく、基本方針に沿う内容となっております。
(b) 本プランにおいて、対抗措置が発動される場合としては、大規模買付者が予め定められた大規模買付ルールを遵守しない場合や、当社企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合に限定しております。このように、対抗措置の発動は当社の企業価値及び株主共同の利益に適うか否かという観点から決定することとしておりますので、基本方針に沿い、株主共同の利益を害するものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的としないものとしております。
(c) 本プランにおいては、独立性の高い社外者を構成員とした独立委員会を設置し、対抗措置の発動を当社取締役会が判断するにあたっては、独立委員会の勧告を最大限尊重することとしております。また、当社取締役会において、必要に応じて外部専門家等の助言を得ることができるものとしております。このように、対抗措置を発動できる場合か否かの判断について、当社取締役会の恣意的判断を排除するための仕組みを備える内容となっており、株主共同の利益を害するものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないといえます。
本プランは、更新後3年毎に、本プランの期間更新又は廃止について、定時株主総会の議案として上程し、株主に対して本プランの継続の是非を直接判断いただくこととしております。また、取締役の任期を1年としていることを前提として、毎年、定時株主総会における取締役の選任議案に各取締役候補者の本プランに関する賛否を記載するとともに、定時株主総会後、最初に開催される取締役会において、株主より選任された取締役が本プランの継続又は廃止の決議を行い、決議結果を速やかに株主及び投資家へ開示することとしております。
このように、本プランの継続については、株主の意思が直接反映されるよう努めており、株主共同の利益を害することのないよう、また、当社の会社役員の地位の維持につながることのないよう努めております。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループが事業活動を行っている国内、欧米及び中国等の市場において、景気後退により急激に個人消費が低迷した場合、当社グループが提供する製品やサービスの需要の減少や価格競争が激化することによって、当社グループの業績が悪化する可能性があります。
当社グループの主力事業である楽器事業における販売先は海外が多く、また主要な原材料である木材や多くの楽器部品を輸入しています。したがって為替変動は販売価格や原材料価格に影響し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
楽器の主要市場である欧米市場や中国市場における事業環境の変化、ピアノ及びデジタルピアノ工場があるインドネシアの政情の大きな変化、並びに税制等各国特有の法令に関する想定外の運用は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
他社との差別化のため技術研究を進めておりますが、開発した製品が市場に受け入れられない可能性、また他社が画期的な新製品を開発し市場が席巻される可能性もあります。その場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは事業の拡大のため、設備投資等の事業投資を行っております。また、他社との業務提携、出資、合弁会社設立などを行っております。これらの設備投資、業務提携、出資、合弁会社設立などの実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っていますが、状況によっては事業環境の変化により当初期待した効果が得られない可能性や、当該投資を行った資産が減損の対象となる可能性があります。その場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
ピアノ及びデジタルピアノの普及価格帯における競争が激しくなっております。それに対抗する製品を継続的に市場に投入してまいりますが、充分な競争力が発揮できなかった場合、当社グループの業績が悪化する可能性があります。
当社グループの製品の原材料となる木材、銅等の金属、樹脂等の部品の市況変化等による原材料コストの増加、原油価格の高騰等による物流コストの増加、海外人件費の高騰等による労務コストの増加など各種コストの増加が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
金属事業や塗装事業等における受託生産は、受託先企業の業績の影響を受けるとともに、品質や納期等において受託先企業の要求を満たせなかった場合、当社グループの業績が悪化する可能性があります。また、楽器部品など当社専用部品の生産委託先企業や、OEM生産委託先企業の経営状況の悪化などによる生産遅延や操業停止、主要取引先企業の受注変動等は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
地震を含む自然災害、疫病、戦争、テロ等により当社グループの営業活動が直接的又は間接的な影響を受けた場合、当社グループの業績が悪化する可能性があります。特に国内主要施設が静岡県浜松市近辺に集中していることから東南海地震及び津波による本社及び工場への被害や営業活動への影響は大きなものとなる可能性があります。
当社グループは平均年齢が高く、次世代を担う人材の確保・育成は重要な課題となっております。したがって、事業展開に必要な人材を確保できなかった場合や、生産部門の従業員による技術の継承が円滑に行われず人材育成が計画的に進まなかった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
11.技術・技能流出のリスク
当社は楽器事業においてコストダウンのため海外生産を推進しています。これに伴い生産技術の流出や、知的財産の侵害による類似品や模倣品が出現した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社製品による製造物責任を伴う事故は、コスト増大や社会的評価の低下をもたらします。また当社店舗や教室における火災や事故・事件、教室生徒及び講師等を巻き込んだ犯罪等により、当社のブランドイメージが損なわれた場合、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
当社グループが製造するピアノは、大半が木材を原材料とする部品で構成されており、その原材料の多くを海外調達しておりますが、海外における環境法制の変化が原材料の調達面に影響した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
新型インフルエンザ等の感染力の強い感染症が流行した場合、当社の音楽教室や体育教室の休講並びにコンサート等のイベントの中止を余儀なくされる恐れがあり、流行の規模や期間によっては、収入の減少等により、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
日本における少子化が、予想を超えて急速に進行した場合、当社の音楽教室や体育教室の業績を悪化させる可能性があります。また、少子化による市場の縮小により楽器販売が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っており ます。したがって、株価の動向次第では、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループが事業活動を行っていく上で、情報システム及び情報ネットワークは欠くことのできない基盤であります。コンピュータウイルスへの感染や不正侵入などにより情報システムの機能に支障が生じた場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは業務を円滑に行うため、お客様のお名前、ご住所、お電話番号、Eメールアドレス等の情報を取得・利用しております。これに伴い当社グループが扱う個人情報が漏洩した場合、当社グループの信頼の失墜等につながり、当社グループの業績が悪化する可能性があります。
当社グループは、プレスリリース及び適時情報開示等により信頼の維持・向上に努めておりますが、インターネット等を利用した当社グループに関する誤った情報の書き込みや、それらを要因とするマスコミ報道等による風評・風説の流布が発生・拡散した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される割引率等の前提条件に基づき適正な金額を計算しています。この前提条件は、市場金利の影響を受けることから実際の結果とは異なる場合があり、退職給付債務が増加する可能性があります。その場合、当社グループの業績と財務状況に影響を与える可能性があります。
上記1~20の事象の発生等により、当社グループの業績が著しく悪化した場合や金融機関を取り巻く環境が大幅に変化した場合、金融機関からの資金借入れ条件が厳しくなることが考えられます。借入金の金利上昇は当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
(資本業務提携契約)
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契約会社名 |
相手先の名称 |
契約 締結日 |
契約期間 |
契約の内容 |
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(株)河合楽器 製作所 |
(株)学研 |
平成27年7月31日 |
自:平成27年10月1日 |
業務提携 やコンテンツ、リソースなどを活 用し、それぞれの事業拡大に向け た連携 ⑤人材の交流 |
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(株)河合楽器 製作所 |
オンキヨー(株) |
平成27年11月24日 |
期間の定めなし |
業務提携 連携して行う新サービス開始に向 けた両社による研究開発と販売 ②上記新規カテゴリ製品や新サービ ス及び両社製品やサービスのマー ケティングにおける連携 ③コールセンター等のサービス拠点、 国内外の事業所の相互利用を含 めた、バックオフィスにおける連 携 における連携
資本提携
|
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(株)河合楽器 製作所 |
PARSONS MUSIC |
平成29年2月9日 |
自:平成29年2月9日 |
業務提携 ションと販売、アフターサービス 技術者の育成と調律技術の向上 ・開発、音楽イベントの企画等、 資する事業活動全般
株式を保有 ②(株)河合楽器製作所はPARSONS MUSIC CORPORATIONの完全子会社 であるPARSONS MUSIC HOLDING Ltd. が発行した転換社債型新株予約権 付社債を保有
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当社グループは、より良い楽器作りと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器事業、教育関連事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は80名で、研究開発費は 672百万円であります。
ピアノに関しては「世界一のピアノづくり」を目指し、アクション・ハンマー・響板をはじめ、すべての部品や機構に関して素材や形状に至るまで一つ一つを見直し、日々研究と技術の革新に取り組んでおります。
グランドピアノについては、フルコンサートピアノのより一層の性能向上を目指し、細部の部品に至るまで機能や材質の追及を行っています。また、創立90周年の節目に合わせて発表した新型クリスタルピアノでは、初の試みとして銀メッキ仕上げのフレームを採用し、より洗練されたデザインと機能の追究に取り組みました。アップライトピアノについてもさらなる性能の向上に向けモデルの開発を継続して進めております。
デジタルピアノに関しては、オンキヨー株式会社とのコラボレーションにより、それぞれの技術の強みを融合したハイブリッドデジタルピアノ「NOVUS NV10」を発表いたしました。アクションには、当社の特長である長尺鍵盤や、高い精度と耐久性で定評あるウルトラレスポンシブアクションⅡ、アコースティックピアノと同じ荷重変化を再現するダンパー機構を搭載し、音質についてはオンキヨー株式会社とのコラボレーションによる高品位オーディオ回路を組み合わせ、本格的な演奏が楽しめる商品となり、2017年4月に開催されたフランクフルトミュージックメッセでは高い評価をいただきました。また、当社初となるBluetooth MIDIを内蔵した普及価格帯モデル「CN27」と「CN37」を商品化いたしました。スマートフォンやタブレットと接続しデジタルピアノ本体の設定や自動演奏を聴くなど、さらに楽しみ方が広がるモデルとなっております。外装色についてもお客様のニーズに合わせたプレミアムライトオーク調を新たに開発しました。
当事業に係る研究開発費は 588百万円であります。
音楽教室に関しては、中国、インドネシアを始めとした教室事業の海外展開に向けて、日本で培ったカワイ音楽教育システムをベースに各国のニーズに合わせた音楽指導システムや指導者育成プログラムの開発を行っております。
また、小学生からピアノの学習を始める場合に最適なカリキュラムを考案し、海外向け展開も視野に入れた教材「サウンドツリーJ new」を発刊いたしました。さらに音楽コンクール上位入賞を目指すなどハイレベルな生徒を育成するための研究開発を行い、「ハイレベルピアノコース指導の手引き」や、演奏テクニックの向上を主眼としたピアノ教材「ハイレベルピアノコース併用練習曲集」、また、大人のためのピアノ教材「サウンドファン・ポピュラーピアノ2 NEW」を発刊いたしました。
体育教室、英語教室、絵画造形教室につきましても、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。創設50周年を迎えた体育教室では、子ども向けの体育教室のみにとどまらず、企業向けフィットネスプログラムや、高齢者向けの健康コース・シニアクラスの開発にも取り組んでおります。
音楽ソフトウェア開発に関しては、楽譜認識作成ソフト「スコアメーカー」について、使いやすさを第一に考え、画面デザインとユーザーインターフェースを新設計するとともに、見開き楽譜画像の自動分割や自動回転、作品タイトルの認識など、世界最高レベルの楽譜認識性能にさらに磨きをかけて新しいバージョンへと刷新しました。
Apple社のiOSアプリの、手書き楽譜作成アプリ「タッチノーテーション」については、装飾音符入力とドラム譜対応を行い、手書き認識エンジンの性能向上を図りました。
当事業に係る研究開発費は 50百万円であります。
カワイ精密金属株式会社が、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究等、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。また、株式会社カワイ音響システムが音環境を追求した遮音材、吸音材の研究及び防音室の開発を行っており、当連結会計年度には、カワイ防音ルーム「ナサール オーダータイプ(自由設計)」をフルモデルチェンジし、新開発の遮音パネルを採用しました。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にアルミ加飾やカーボン加飾など異素材の分野においても研究を行っております。
当事業に係る研究開発費は 33百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、当連結会計年度末現在における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りについては、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性がありますため、実際の結果は異なる場合があります。
①売上高
当連結会計年度の売上高は 66,548百万円となり、前連結会計年度に比べ 2,710百万円の減少となりました。
楽器事業は、主力の鍵盤楽器販売については、フラッグシップモデルの『Shigeru Kawai』が世界的に伸長し、中国においては鍵盤楽器の販売台数が過去最高を記録、欧州でも堅調に推移しましたが、北米での販売の回復の遅れや、円高による為替影響などにより、売上高は 35,725百万円(前年同期比 2,915百万円減)となりました。
教育関連事業は、ピアノコースに特化した生徒募集の強化や教室の新設など、収益力の向上に取り組んだ結果、生徒数が増加に転じ、売上高は 16,722百万円(前年同期比 119百万円増)となりました。
素材加工事業は、金属事業における半導体関連部品の受注が減少したことなどにより売上高は 10,074百万円(前年同期比 212百万円減)となりました。
情報関連事業は、医療機関向けのIT機器の販売増加により売上高が 3,827百万円(前年同期比 295百万円増)となりました。
②営業損益
当連結会計年度の営業利益は 2,319百万円となり、前連結会計年度に比べ 342百万円の減益となりました。
教育関連事業では、ピアノコースに特化した生徒募集や収益力向上の為の施策が奏功し、前年同期比128百万円の増益となり、素材加工事業は自動車関連部品の増加などにより 209百万円の増益、情報関連事業でも 81百万円の増益となりましたが、楽器事業における北米での販売の回復の遅れや円高による為替影響による減益などにより、連結全体では対前年同期比で減益となりました。
③経常損益
当連結会計年度の経常利益は 2,575百万円となりました。期末に外貨建て債権の評価替えによる為替差益の発生がありましたが、前連結会計年度に比べ 53百万円減益となりました。
④親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は 1,631百万円となり、前連結会計年度に比べ 166百万円の減益となりました。
・主要拠点(日本・欧米・中国・インドネシア)の政治及び経済状況の著しい変化
・主要市場における製品需要の急激な変動
・為替相場の大幅な変動
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,539百万円の収入となりました。税金等調整前当期純利益の減少や、法人税等の支払額の増加などにより前年同期と比較して 1,122百万円の資金の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産などの取得により 1,835百万円の支出となりましたが、投資有価証券取得による支出の減少などにより前年同期と比較して 2,220百万円の資金の増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済などにより 1,330百万円の資金の減少となり、前年同期と比較して 4,198百万円の資金の減少となりました。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、楽器製造のための材料費、楽器製造・販売及び音楽教室等の運営に携わる要員の給料手当、福利厚生費などの人件費の他、販売並びに役務提供に関する販売促進費、運送・保管料、物件費等であり、営業キャッシュ・フローによる充当を基本としています。また、設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入れによっております。