第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 当社グループは、当第1四半期連結累計期間において、営業利益を計上しましたが、前連結会計年度まで数期連続して重要な親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。当該状況により前連結会計年度に引き続き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1)業績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、混迷を深める中東情勢やヨーロッパにおけるテロ、世界的な原油価格の下落、中国経済の減速懸念などの国際情勢により、政府・日銀による金融政策にもかかわらず、先行きの不透明さが払拭できない状況で推移しました。

このような状況のもと、当社グループでは、新たな経営体制のもと、積極的な販売施策を推し進め、収益の確保を目指してまいりました。その結果、当第1四半期連結累計期間につきましては、文具事業の売上はほぼ前年同期並みであったものの、ロボット機器事業の売上が減少し、売上高15億1千7百万円(前年同期比5.6%減)となりました。利益面におきましては、ロボット機器事業は減益となったものの、文具事業において、万年筆や万年筆インクの売上が好調で黒字転換しましたが、営業利益2千7百万円(前年同期比7.6%減)、経常利益3千3百万円(前年同期比14.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益2千2百万円(前年同期比75.2%減)となっております。

セグメントの業績は次のとおりであります。

(文具事業)

文具事業につきましては、売上高は10億9千6百万円(前年同期比0.9%減)とほぼ前年並みだったものの、万年筆と万年筆インクの売上が好調で、輸入筆記具を中心とした仕入れ商品の売上減少をカバーした結果、利益率が改善し、セグメント利益8百万円(前年同期セグメント損失2千7百万円)となりました。

(ロボット機器事業)

ロボット機器事業につきましては、個別決算はほぼ前年並みであったものの、海外子会社の売上減少及び売上計上時期のずれなどが影響し、売上高4億2千万円(前年同期比16.1%減)、セグメント利益1千9百万円(前年同期比66.7%減)となりました。

 

(2)資産、負債及び純資産の状況

(資産の状況)

資産合計は、前連結会計年度末に比べて7千5百万円減少し、53億6千3百万円となりました。このうち流動資産は、現金及び預金の減少2億4千万円、受取手形及び売掛金の増加1億4千万円、商品および製品の増加4千5百万円等により、7千5百万円減少して40億3千1百万円となりました。

(負債の状況)

負債合計は、前連結会計年度に比べて1億5百万円減少し、34億5千2百万円となりました。このうち、流動負債は、支払手形及び買掛金の減少5千万円、短期借入金及び一年内返済予定の長期借入金の返済による減少

3千7百万円等により、前連結会計年度末より7千8百万円減少し、24億4千万円となりました。

固定負債は、前連結会計年度末より2千6百万円減少し、10億1千1百万円となりました。

(純資産の状況)

純資産は、前連結会計年度末から2千9百万円増加して、19億1千1百万円となりました。これは、利益剰余金の増加2千2百万円などによるものです。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

(4)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間における研究開発活動としては、

①文具事業部の105周年記念万年筆、中高価格帯ボールペンの開発

②ロボット機器事業の射出成形機用取出ロボット超高速機の開発

 なお、当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は1千9百万円であります。

 

(5)継続企業の前提に関する重要事象等を解消又は改善するための対応策

当社は、当第1四半期連結累計期間において、営業利益を計上しましたが、前連結会計年度まで数期連続して重要な親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。当該状況により前連結会計年度に引き続き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。このような状況に対応するため、当社は以下の施策を実行し、基幹事業の経営基盤の強化を行い、収益力の強化を図ることにより、当該状況の改善を実現できると考えております。

 

1. 新執行部の発足

当社は、平成27年12月に代表取締役の異動を行い新執行部が発足し、会社経営の基本方針を新たに制定すると共に、平成27年2月に公表した中期経営計画の一部暫定見直しを行いました。今後も引き続き、計画の策定(PLAN)、計画の実施(DO)、計画と実績の比較分析(CHECK)及び計画の是正改善(ACTION)の各段階において、ステークホルダーから信頼され期待される、実行可能でかつ効果的効率的な経営計画となるべく見直しを図って参ります。なお、新執行部により現在検討中の中期経営計画の更なる改善策は、平成28年5月中旬を目途に策定公表を予定しております。

 

2. 会社経営の基本方針

当社は、開発型メーカーとしてその製品において『最高の品質』を追求することにより、『顧客満足度の最大化』を図るべく研鑽を重ね、その継続的な努力により『SAILOR』ブランドの価値を向上していくことを基本方針としております。

そのための基本方針としては、

①社会・文化の発展に貢献

社会のニーズを取り入れ、最高の書き味をお届けするとともに、「手書き」文化に貢献します。

②顧客満足度の最大化

高機能・高品質及び洗練されたデザインの製品をお客様にお届けするとともに、全社を挙げて、お客様満足の最大化に努めます。

③ステークホルダーと信頼関係の構築

効率的な経営、業績の成長を目指し、ステークホルダーに信頼される企業に成るべく努めます。

④従業員の尊重

活気ある職場を構築し、従業員一人一人の特性や能力が発揮できる環境を作ります。

⑤信頼される経営

法令、規則、定款、社内規程を遵守し、透明性の高い社内統治、適正な開示により、広く社会から信頼される企業を目指します。

 

3. 中期経営計画の策定実施

当社は、既存の文具事業、ロボット機器事業の強化を目的とした大型の投資のための事業資金を平成26年度に調達しました。これを有効活用しながら、研究開発力を強化し、高品質な製品を市場供給していくことで販売拡大による収益力強化の実現を目指しております。

 

○基本戦略

①当社の得意分野、競争力のある分野に、経営資源を集中します。

②研究開発を強化し、独創性に富む製品を提供して参ります。

③組織をスリム化し、変化する市場に対し迅速な経営判断に努めます。

④海外売上比率を増加します。

⑤国内市場におけるシェアを拡大します。

 

○事業部戦略

(文具事業)

①国内ルートでの販売拡大

百貨店、文具専門店、雑貨、土産物店等多岐にわたる当社の文具販売ルートについて、それぞれのルート別に販売促進策を立案し、各ルートでの販売拡大を図ります。

②海外市場への拡大

万年筆を中心に販売している現行販売体制の強化に加え、販売先の国内市場に合致した高価格のボールペン等を投入し、販売を拡大させるとともに、海外におけるブランド価値の向上を目指します。

③工場での原価削減と生産性向上

低価格帯製品の生産自動化を推進して生産効率を上げるとともに、工場内組織のスリム化により、権限と責任を明確化し、原価削減を実現します。

④新業務システムによる業務の効率化

現在導入作業中の業務システムを今夏から稼働開始し、業務の効率化を実現します。

 

(ロボット機器事業)

①射出成形機用取出ロボットの販売拡大

主力製品である射出成形機用取出ロボットの販売に注力し、売上の拡大を目指します。取出ロボットの最上位機種RZ-ΣⅢシリーズをメインに医療機器、食品容器、電子部品等の業界へ積極的に販売していきます。セーラーロボットの特長である高速性・高剛性を更に追求し、生産現場における生産性向上、安定稼働をサポートしていきます。また、汎用機種であるRZ-Aシリーズにつきましては、ラインナップも充実し、コストパフォーマンスを維持しつつ、顧客のニーズに合わせた提案をし、拡販を図ります。

②国内市場への取り組み

長年積み重ねたデータを基にサービス体制の強化、部品のインターネット販売など、ユーザーへのサポート体制を強化していきます。営業社員の増員、新規採用、社員教育の強化、販売ツールの充実など、販売力、提案力の底上げを行います。

③海外市場への取り組み

アメリカ、東南アジア市場につきましては、アメリカ、タイの子会社を中心に、サービス拠点の増設、現地従業員の採用など、販売拡大への取り組みを一層強化してまいります。中国市場につきましては、引き続き電子機器関連の需要が見込めますが、慎重に対応をして参ります。

 

  しかしながら、これらの対応策の実現可能性と成否は、市況、需要動向、他社製品との競合等の影響下による成果に負っており、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表には反映しておりません。