文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(平成28年1月1日~平成28年6月30日)におけるわが国経済は、政府日銀による経済政策や比較的好調な米国経済に支えられる面はあるものの、中東情勢や各地で発生するテロ、イギリスの国民投票によるEU離脱、中国をはじめとする新興国経済の停滞など、混迷を深める国際情勢により、先行きの不透明さがますます深まっていくような状況で推移しました。
このような状況のもと、当社グループでは、新たな経営体制のもと、積極的な販売施策を推し進め、収益の確保を目指してまいりましたが、当第2四半期連結累計期間につきましては、ロボット機器事業の売上が減少し、売上高29億5千8百万円(前年同期比4.1%減)となりました。利益面におきましては、営業利益2千9百万円(前年同期比29.0%減)、経常利益3千4百万円(前年同期比0.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益8百万円(前年同期比88.7%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(文具事業)
文具事業につきましては、売上高は20億8千6百万円(前年同期比1.4%減)と前年を若干下回りましたが、万年筆と万年筆用インクの売上が増加し、利益率の小さい仕入商品の売上が減少した結果、利益率が改善し、セグメント利益2千7百万円(前年同期セグメント損失4千8百万円)となりました。
(ロボット機器事業)
ロボット機器事業につきましては、国内売上の減少及び中国における売上減少の影響が大きく、売上高8億7千1百万円(前年同期比10.1%減)、収益につきましては、セグメント利益1百万円(前年同期比98.4%減)となりました。
(2)資産、負債及び純資産の状況
(資産の状況)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて6千6百万円減少し、53億7千3百万円となりました。このうち流動資産は、現金及び預金の減少1億7千7百万円、受取手形及び売掛金の増加6千8百万円、商品および製品の増加1億1千4百万円、仕掛品の減少1億2千2百万円等により、8千6百万円減少して40億2千万円となりました。固定資産につきましては、無形固定資産の増加5千5百万円、投資その他の資産の減少2千8百万円などにより、前連結会計年度末より2千万円増加して13億5千3百万円となりました。
(負債の状況)
負債合計は、前連結会計年度に比べて5千7百万円減少し、35億円となりました。このうち、流動負債は、支払手形及び買掛金の減少3千2百万円、短期借入金及び一年内返済予定の長期借入金の減少7千5百万円等により、前連結会計年度末より1千万円減少し、25億9百万円となりました。固定負債は、前連結会計年度末より4千7百万円減少し、9億9千万円となりました。
(純資産の状況)
純資産は、前連結会計年度末から8百万円減少して、18億7千3百万円となりました。これは、利益剰余金の増加8百万円、その他の包括利益累計額の減少2千8百万円、非支配株主持分の増加1千1百万円などによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは3千6百万円の支出となりました。主な増加要因は、前受金の増加額1億3千9百万円、税金等調整前四半期純利益3千4百万円、主な減少要因は、たな卸資産の増加額2千9百万円、売上債権の増加額7千7百万円、持分法による投資利益2千6百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは4千7百万円の支出となりました。主な減少要因は無形固定資産の取得による支出3千4百万円、有形固定資産の取得による支出2千3百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは7千5百万円の支出となりました。主な減少要因は、短期借入金の純減少額7千2百万円、長期借入金の返済2百万円であります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期末残高は、前連結会計年度末残高より1億7千7百万円減少して、13億1千4百万円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動としては、
①文具事業部の創業105周年記念万年筆、インク、中高価格帯ボールペンの開発
②ロボット機器事業の射出成形機用取出ロボットの超高速機の開発
などであります。
なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は3千7百万円であります。
(6)継続企業の前提に関する重要事象等を解消又は改善するための対応策
当社は、当第2四半期連結累計期間において、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益を計上しましたが、前連結会計年度まで数期連続して重要な親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。当該状況により前連結会計年度に引き続き、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
このような状況に対応するため、当社は以下の施策を実行し、基幹事業の経営基盤の強化を行い、収益力の強化を図ることにより、当該状況の改善を実現できると考えております。
1. 新執行部の発足
当社は平成27年12月、代表取締役の異動を行い、新社長のもと新たな執行部が発足することとなりました。これに伴い、平成26年に策定した3年間の中期経営計画を2年で打ち切り、平成28年より新たな3年間の中期経営計画(平成28年から平成30年まで)を策定し、平成28年5月16日に開示しました。本中期経営計画では、前回までの計画未遂を踏まえ、計画をより精査して実現性の高い計画としております。
2. 企業方針及び会社経営の基本方針
当社は、開発型メーカーとしてその製品において『最高の品質』を追求することにより、『顧客満足度の最大化』を図るべく研鑽を重ね、その継続的な努力により『SAILOR』ブランドの価値を向上していくことを企業方針としております。
基本方針は、次のとおりです。
①社会・文化の発展に貢献
社会のニーズを取り入れ、最高の書き味をお届けするとともに、「手書き」文化に貢献します。
②顧客満足度の最大化
高機能・高品質及び洗練されたデザインの製品をお客様にお届けするとともに、全社を挙げて、お客様満足の最大化に努めます。
③ステークホルダーと信頼関係の構築
効率的な経営、業績の成長を目指し、ステークホルダーに信頼される企業に成るべく努めます。
④従業員の尊重
活気ある職場を構築し、従業員一人一人の特性や能力が発揮できる環境を作ります。
⑤信頼される経営
法令、規則、定款、社内規程を遵守し、透明性の高い社内統治、適正な開示により、広く社会から信頼される企業を目指します。
3. 中期経営計画の実施
当社は、上記の基本方針を踏まえ、主力の文具事業、ロボット機器事業の2事業に、限られた経営資源を集中していくことで、より市場性の高い、高品質な製品を供給してまいります。研究開発を強化し、自社製品の販売比率を上げていくことで、一層の利益拡大を目指します。
○基本戦略
①当社の得意分野、競争力のある分野に、経営資源を集中します。
②研究開発を強化し、独創性に富む製品を提供してまいります。
③組織をスリム化し、変化する市場に対し迅速な経営判断に努めます。
④積極的な海外戦略を実施し、海外売上の拡大を目指します。
⑤国内市場におけるシェアを拡大します。
⑥業務内容を見直し、一層の経費節減を進めてまいります。
⑦既存資産の見直しを実施して、資産効率の向上を目指します。
○事業部戦略
(文具事業)
①万年筆の拡販
・万年筆の魅力を伝え、万年筆を使ってもらうための施策を積極的に実施していきます。
・万年筆インクの新開発を進め、万年筆を使う楽しさを増大させます。
・生産能力を拡大し、リードタイムを短縮することで、お客様にタイムリーに製品をお届けする体制を整えます。
②ボールペンの拡販
・中高価格帯の製品ラインナップを充実させ、幅広い顧客ニーズに応えていきます。
③OEMの拡充
・OEM製品の拡充により、新製品開発のスピードアップを図るとともに、社内開発製品の選択と集中をすすめていきます。
④研究開発の強化
・顧客目線の製品開発をいたします。
・低粘度ボールペン、ゲルインクボールペン等の新製品開発をいたします。
⑤海外市場の強化
・万年筆、万年筆インクを海外市場へ積極的に売り込んでいきます。
・海外代理店の新規構築と既存代理店との一層の協力体制を確立していきます。
⑥収益改善の強化
・生産性を高め、コストダウンを実現していきます。
・品質の向上に努め、メーカー価値を向上させていきます。
(ロボット機器事業)
①取出機の強化
・壊れない取出機というSAILOR品質の一層の向上を目指します。
・全軸ラック&ピニオン駆動により耐久性を向上させます。
②営業の強化
・顧客、成形機メーカーとの対話による情報収集をします。
・営業部の教育強化により、ブランドを高める顧客対応力を取得します。
③研究開発の強化
・メーカー目線でなく、顧客目線の製品開発を行っていきます。
・無線機能、自動制震制御で他社との差別化を実現します。
・環境に配慮した省エネロボット、超高速ロボットの開発、7軸駆動の標準化を実施します。
④海外市場の強化
・海外子会社との情報共有(連結決算重視)をすすめていきます。
・海外代理店の新規構築と既存代理店との協力を強化していきます。
⑤収益性の強化
・生産性を高めてコストダウンを実現(高品質は維持)していきます。
・アフターサービスや工事関係の収益増強をします。
しかしながら、これらの対応策の実現可能性と成否は、市況、需要動向、他社製品との競合等の影響下による成果に負っており、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表には反映しておりません。