当社グループは、当第1四半期連結累計期間において、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益を計上することができましたが、前連結会計年度まで継続して重要な親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。このため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間(平成29年1月1日~平成29年3月31日)におけるわが国経済は、世界各地で発生するテロや米国新政権の政策動向など、不安定な世界情勢の影響を受け、先行きの不透明な状況の中、個人消費は盛り上がりを欠いたものの、企業収益は緩やかに回復し、景気にわずかながら持ち直しの動きがみられる状況で推移しました。
このような状況のもと、当社グループは、積極的な販売活動を実施するとともに、生産性の向上に努めました。その結果、当第1四半期連結累計期間につきましては、売上高15億8千万円(前年同期比4.2%増)、営業利益4千8百万円(前年同期比77.7%増)、経常利益7千万円(前年同期比108.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益6千9百万円(前年同期比204.6%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(文具事業)
文具事業につきましては、売上高は11億1千2百万円(前年同期比1.5%増)とほぼ前年並みだったものの、万年筆と万年筆インクの売上が好調に推移しており、輸入筆記具などの仕入商品の売上減少をカバーした結果、利益率が改善し、セグメント利益4千万円(前年同期比397.3%増)となりました。
(ロボット機器事業)
ロボット機器事業につきましては、主力製品の射出成形用取出ロボットの売上が好調で、売上高4億6千7百万円(前年同期比11.2%増)となりました。利益につきましては、セグメント利益7百万円(前年同期比58.1%減)となりました。
(2)財政状態に関する説明
(資産の状況)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて5千1百万円増加し、51億8千2百万円となりました。このうち流動資産は、現金及び預金の減少1億5千6百万円、受取手形及び売掛金の増加2億2千7百万円等により、4千7百万円増加して37億8千3百万円となりました。
固定資産につきましては、前連結会計年度から4百万円増加して13億9千8百万円となりました。
(負債の状況)
負債合計は、前連結会計年度に比べて3千5百万円減少し、32億5千9百万円となりました。このうち、流動負債は、短期借入金の返済による減少7千2百万円等により、前連結会計年度末より2千万円減少し、22億5千3百万円となりました。
固定負債は、前連結会計年度末より1千4百万円減少し、10億5百万円となりました。
(純資産の状況)
純資産は、前連結会計年度末から8千6百万円増加して、19億2千3百万円となりました。これは、利益剰余金の増加1億4千2百万円などによるものです。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当社は、その製品において『最高の品質』を追求することにより、『顧客満足度の最大化』を目的に研鑽を重ね、その継続的な努力により『SAILOR』ブランドの価値向上をはかるとの経営理念に基づき、開発型メーカーとして常に新しい開発製品を世に送り出し、世の中に貢献していくことを目的に、積極的な研究開発活動を行っております。
当第1四半期連結累計期間における研究開発費の総額は1千9百万円となっております。なお、各セグメントの研究開発活動は以下の通りであります。
(文具事業)
文具事業につきましては、『顧客満足度の最大化』を達成するため、高機能・高品質かつ安全性に配慮した製品の開発を行ってまいります。当社に強みのある中高価格帯においてボールペン・シャープペンシルの導入をはかり、国内外市場への売り込みを強化してまいります。また、万年筆インクにつきましても新開発を進めてまいります。
(ロボット機器事業)
ロボット機器事業の研究開発活動としましては、主力製品の射出成形機用取出ロボットにつきまして新機種の開発を進めてまいります。当社製品の特長である高精度、高耐久性に加え、「操作性・高速化」を追求してまいります。ユーザーインターフェイスであるコントローラー・CPUを改良し、一層の使いやすさを追求するとともに、アーム及び可動部の軽量化に取り組み、生産性向上と省エネを実現してまいります。
さらに、既存技術を応用した射出成形付帯装置の開発改良に取り組み、拡販を進めてまいります。
(5)継続企業の前提に関する重要事象等を解消又は改善するための対応策
当社は、当第1四半期連結累計期間において、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益を計上することができましたが、前連結会計年度まで継続して重要な親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。このため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
このような状況に対応するため、当社は引き続き以下の施策を実行し、基幹事業の経営基盤の強化を行い、収益力の強化を図ることにより、早期に当該状況の改善を実現できると考えております。
1. 企業方針及び会社経営の基本方針
当社は、開発型メーカーとしてその製品において『最高の品質』を追求することにより、『顧客満足度の最大化』を図るべく研鑽を重ね、その継続的な努力により『SAILOR』ブランドの価値を向上していくことを企業方針としております。
基本方針は、次のとおりです。
①社会・文化の発展に貢献
社会のニーズを取り入れ、最高の書き味をお届けするとともに、「手書き」文化に貢献します。
②顧客満足度の最大化
高機能・高品質及び洗練されたデザインの製品をお客様にお届けするとともに、全社を挙げて、お客様満足の最大化に努めます。
③ステークホルダーと信頼関係の構築
効率的な経営、業績の成長を目指し、ステークホルダーに信頼される企業に成るべく努めます。
④従業員の尊重
活気ある職場を構築し、従業員一人一人の特性や能力が発揮できる環境を作ります。
⑤信頼される経営
法令、規則、定款、社内規程を遵守し、透明性の高い社内統治、適正な開示により、広く社会から信頼される企業を目指します。
2. 中期経営計画の実施
当社は、上記の基本方針を踏まえ、主力の文具事業、ロボット機器事業の2事業に、限られた経営資源を集中していくことで、より市場性の高い、高品質な製品を供給してまいります。研究開発を強化し、自社製品の販売比率を上げていくことで、一層の利益拡大を目指します。
○基本戦略
①当社の得意分野、競争力のある分野に、経営資源を集中します。
②研究開発を強化し、独創性に富む製品を提供して参ります。
③組織をスリム化し、変化する市場に対し迅速な経営判断に努めます。
④積極的な海外戦略を実施し、海外売上の拡大を目指します。
⑤国内市場におけるシェアを拡大します。
⑥業務内容を見直し、一層の経費節減を進めてまいります。
⑦既存資産の見直しを実施して、資産効率の向上を目指します。
○事業部戦略
(文具事業)
①万年筆の拡販
・万年筆の魅力を伝え、万年筆を使ってもらうための施策を積極的に実施していきます。
・万年筆インクの新開発を進め、万年筆を使う楽しさを増大させます。
・生産能力を拡大し、リードタイムを短縮することで、お客様にタイムリーに製品をお届けする体制を整えます。
②ボールペンの拡販
・中高価格帯の製品ラインナップを充実させ、幅広い顧客ニーズに応えていきます。
③OEM製品の拡充
・OEM製品の拡充により、生産設備の効率化を図ります。
④研究開発の強化
・顧客目線の製品開発をいたします。
・書き味に定評のある油性ボールペンの新製品開発をいたします。
⑤海外市場の強化
・万年筆、万年筆インクを海外市場へ積極的に売り込んでいきます。
・海外代理店の新規構築と既存代理店との一層の協力体制を確立していきます。
⑥収益改善の強化
・生産性を高め、コストダウンを実現していきます。
・品質の向上に努め、メーカー価値を向上させていきます。
(ロボット機器事業)
①取出機の強化
・壊れない取出機というSAILOR品質を維持し、一層の向上を目指します。
・全軸ラック&ピニオン駆動により耐久性及び樹脂製ラックにより静音性を向上させます。
②営業の強化
・顧客、成形機メーカーに担当者を割り振り、対話による情報収集をします。
・営業力強化の為、説明資料を充実させ、ブランドを高め顧客対応力を取得します。
③研究開発の強化
・メーカー目線でなく、営業担当者との同行により情報収集し、顧客目線の製品開発を行っていきます。
・無線機能、自動制震制御で他社との差別化を実現します。
・環境に配慮した省エネロボット、7軸駆動の標準化を実施します。
・超高速機の拡張性を高めます。
④海外市場の強化
・海外子会社との技術、製品情報共有(連結決算重視)による子会社販売力の強化を行います。
・海外代理店の新規構築と既存代理店の定期訪問を行い協力を強化していきます。
⑤収益性の強化
・生産性を高めてコストダウンを実現(高品質は維持)していきます。
・顧客と定期点検契約等を結び、アフターサービスや工事関係の収益増強をします。
しかしながら、これらの対応策の実現可能性と成否は、市況、需要動向、他社製品との競合等の影響下による成果に負っており、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表には反映しておりません。