第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社のグループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

『経営理念』

社是

進歩的で高品質なセーラー商品により会社を興隆し社会・文化の発展に貢献すること

社訓

責任に生きよ

行動理念

お客様の満足度を最大化します

活気ある職場をつくります

革新的な技術開発を行います

永続性のある企業経営を目指します

独創性に富む商品を提供します

信頼される企業集団になります

コーポレートアイデンティティ

セーラー万年筆のコーポレート・アイデンティティを構成する三つの言葉

 

0102010_001.png

 

真・技・美の三位一体

真( “本物” だけを愚直に追い続ける。逆に本物でないものを捨てる勇気を持つ。)、技(何度向き合っても「完成」はない。それが「技」と「作業」の違いである。伝統に裏打ちされながらも常に高みへの挑戦を続ける姿勢。)、美(日本の美意識をすべての製品と企業活動に昇華させる。使う人、持つ人の心を震わす美を求め続ける。)の三位一体をもって、唯一無二の万年筆メーカーを目指します。

 

新たなビジュアル・アイデンティティ

 

0102010_002.png

 

信頼と希望の象徴である「錨」。「Anchor」の語源となる古代ギリシャ語は「曲がった腕」を意味し、船を力強く繋ぎ止める錨に、 古代の人々は目に見えない神秘的なエネルギーや神の加護を感じてきました。 これまでも、これからも、セーラー万年筆の象徴として。希望・信頼の象徴である「錨」モチーフはそのままに、技術力の力強さと繊細で日本的な美意識をロゴマークに込めることで創業初期の精神を伴ったまま現代に昇華させ、そして未来へつなげていきます。

ロゴタイプはセーラー万年筆の創業当時の魂が宿る初期の美しいグラフィックの元に、簡素化することで美を見出す日本の美意識を込めました。

 

また、新CIカラーとして、「SAILOR BLUE – 黎明」を設定しました。長く大陸文化を受け入れてきた港町・呉において、創業者・阪田久五郎の見た景色―。「黎明」は夜明けの意味と共に、新しいことが始まる時を指します。夜明け前の瀬戸内の海に見たであろう、これから来る今日への希望。その目に映った希望の姿を我々も見続けること。原点へ思いを馳せながら日本の手仕事による確かな技術と美意識を以ってその海の先に広がる世界へ向けて出航します。

 

ものづくり思想

あまたある筆記具の中から、セーラー万年筆を選んでくださるお客さまがいます。

“お客さまに喜んでいただきたい”という私たちの思いは、ときに型破りな発想や、遊び心を引き出し、さらなる機能の追求へと駆り立ててきました。

“手書き文化を支える先駆者であり続けながら、自らも厳しい目を持つ書き手であれ”

創業以来、私たちの中に息づくこだわりは、精緻をきわめた細部の技術にまで至り、本物の美しさを浮かび上がらせます。セーラーの筆記具を手にしたお客さまは、機能に裏打ちされた美しさを感じ、表現する喜びにあふれることでしょう。

人びとの感性をゆさぶる道具を、つくり続けていくこと。私たちのものづくりへの思いと挑戦する魂は続きます。果敢に進む力こそ、未来を切りひらくと信じて。

 

(2) 経営戦略

セーラー万年筆は、新たに策定した「コーポレート・アイデンティティ」あるいは「ものづくり思想」といった企業ビジョンを具体的な企業活動に反映し、安定的に一定額以上の収益を確保するために、全員一致協力し、努力を続けます。

 

1.収益に関する方針

①2022年度、文具事業・ロボット機器事業双方で二年連続での事業営業利益を確保します。

②新工場建設後も事業の健全な運営に必要なキャッシュ(運転資金)を確保し、更なる成長のための投資が行える資金を創出します。

③文具事業・ロボット機器事業双方で海外事業の育成に努め、将来の事業成長を担う収益の源泉とします。

④万年筆のアンテナショップであるancoraなど、メーカーが消費者に対して直接接点を設け商品を販売するD2Cビジネスを強化していきます。

⑤文具事業・ロボット機器事業双方で製造原価低減のため、生産/在庫計画・工程管理・原価管理のプロセスを改革と製品付加価値の向上を行います。

⑥プラスグループ各社との連携を強化し、文具事業・ロボット機器事業双方でシナジー効果による利益を拡大していきます。

2.未来に向けた投資に関する方針

①広島工場建替え:2022年度稼働開始、生産性の向上を図り、災害リスクに備えた工場とします。

②広島工場の製造設備の更新と増設を行い製造能力の増強と品質の向上を図ります。

③研究設備を整えるとともに、研究要員の増強を図り将来に向けた研究開発を促進します。

④プラス(株)及びぺんてる(株)との連携を強化し、ロボット事業の技術開発力を高めます。

⑤デジタルトランスフォーメーションを実現する情報インフラへの投資を積極的に進め、経理業務や勤怠管理業務のクラウド化、営業システムのコーラス(株)との連携を始動させます。

 

3.「働きがい」に関する方針

新しい賃金制度を導入し、職務内容や業績に連動した報酬が得られる制度に改定します。また、人事考課制度を見直し、職務による成果や業務に対する行動が評価基準となり、その評価が昇給や昇格、賞与の金額に反映される仕組みを作ります。

 

4.社内の意識改革に関する方針

①事業計画を全社員で共有し、一度決めた目標を、不屈の精神と創意工夫を持って最後まで粘り強くやり遂げる「執着心」を醸成します。

②社員ひとりひとりが自らに枠を設けず、勇気をもって新たなことに挑戦し続けるチャレンジ精神を大切にします。

③プラスグループとの人材交流を活発に行い、社内に新しい感覚や風土を取り入れ、また出向先で新しい空気を吸収することで、セーラー万年筆社員の内なる変革を促します。

 

5.SDGsに関する方針

SDGsを意識した経営を行います。特に、以下の項目に積極的に取り組んで行きます。

①SDGs7: エネルギーをみんなにそしてクリーンに

広島工場の建替えにあたり、クリーンエネルギーを積極活用するなど地球環境にやさしい工場を実現します。

②SDGs12: つくる責任つかう責任

万年筆のサスティナブル性を世の中にアピールするとともに、修理やメンテナンスを充実させ、永く愛用してもらえる企業活動を推進します。

③SDGs14: 海の豊かさを守ろう

広島県が進める「瀬戸内海の海洋プラごみをゼロに」の活動に協力し、海と共に生き続けるセーラー万年筆の姿勢を打ち出します。

④SDGs15: 陸の豊かさも守ろう

従来から取り組んできたフォレステーショナリー活動を拡大します。

ロボット機器事業においても森林保全活動への協力を行います。

 

(3) 経営数値目標

中期経営計画で2024年度売上高6,500百万円(文具事業4,450百万円、ロボット機器事業2,050百万円)、営業利益335百万円(営業利益率5.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益210百万円(当期純利益率3.2%)を目指します。

 

 

(4) 経営環境及び対処すべき課題等

新型コロナウイルス感染症の流行に関しては先行き不透明な状況でありますが、感染症発生から3年目となり、政府の対策や人々の感染対策などにより、経済活動は今後改善していくことが期待されます。しかしながら、新型コロナや各国の金融政策の影響などによる原材料価格上昇や不足が発生し、更に、欧州情勢が緊迫するなど、世界経済の先行きは一層不透明となっております。このような状況のもと、企業活動は、経済・社会や人々のライフスタイルの変化を見通し、先取りする施策が求められています。

当社は、この社会変化に適応し、生産性向上のための投資、販売方法・販売ルートの見直し、働き方の改善などの施策によって、業績向上と社会貢献を目指してまいります。

なお、当社は、当社現況の変化と社会情勢の変化に対応するため、2021年3月に見直しを発表した中期経営計画(2021年から2023年まで)を変更して、新たに中期経営計画(2022年から2024年まで)を策定し2022年2月17日で発表いたしました。

 

(文具事業)

新型コロナウイルス感染症のまん延等により大きく状況が変化した世界経済の状況下においても、当社の強みである万年筆及び万年筆インクの販売は国内・海外で好調を維持しています。一方で、ボールペン等の低価格品は厳しい状況が続いています。このような状況から、当社は、限られたリソースと資金を万年筆および各種インクに集中して行くことで、業績の伸長を図ることといたします。ブランド戦略を強化し、万年筆のブランド戦略、新製品開発、製造能力の強化により海外及び国内における万年筆及び万年筆インクの販売拡大を実現してまいります。一方で、ボールペン等をはじめとした筆記具全般の企画・研究開発力を強化し、将来の状況変化にも適応できる体制を整えてまいります。

 

(ロボット機器事業)

ロボット機器事業につきましては、新型コロナウイルス感染症対策に関連した医療機器業界へのアプローチを継続するとともに、剛性と耐久性・生産性の良さで評価される当社射出成形機用取出ロボットを、その汎用性を生かし、世の中の変化に合わせて様々な業界への販路拡大を目指してまいります。また、ぺんてる株式会社との協業による生産自動化装置への取り組み、生産設備のスマートファクトリー化に必要なIoTへの取り組みなどにより、顧客の生産性向上と品質の安定性に貢献してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 新型コロナウイルス感染症によるリスク

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、他人との接触を減らし外出が制限されるなど、経済活動が抑制され、当社グループの受注に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの従業員の感染などによる生産への影響、物流も含めたサプライチェーンの停滞などの影響を受ける可能性があります。

このように新型コロナウイルス感染症がもたらす非常事態については、収束に至る見通しは依然として混沌とした状況にありますが、当社グループは従業員や取引先など関係者の皆さまの健康と安全の確保を最優先しつつ、供給責任を果たすための各種対応策を実施しております。

①生産、調達面

生産拠点の分散化、十分な在庫量の確保等リスク低減に努めておりますが、今後、生産稼働制限の延長や新たな稼働制限の通達がなされた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、原材料等は部材調達先の分散等の対策を講じておりますが、一部の原材料等については、特定のサプライヤーからの調達に依存しており、これらの調達が困難となった場合、一部の製品での供給が困難になる可能性があります。

②販売面

感染症の影響により経済活動が抑制され急速に世界景気が減速することが予測されており、その影響が長期化する場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。文具事業においては、経済活動の抑制や外出自粛等により一般消費者の店舗等での販売・購買機会の喪失、外国人の入国制限によるインバウンド需要の減少等が続く場合には、売上高に大きな影響を及ぼす可能性があります。ロボット機器事業においては、顧客の生産動向や各機器の投資需要などを注視し、必要なものをタイムリーに供給できる体制を構築してまいりますが、一般消費者の最終消費動向により影響を受ける可能性があります。

③物流面

航空便減便に伴う物流リードタイムの長期化や物流費の上昇が発生しており、その影響が長期化する場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。代替便や代替ルートによる輸送を実施し、影響を最小限に抑えるように努めてまいります。

(2) 受注額の変動

ロボット機器事業におきましては、国内外の設備投資状況に連動して受注額が大きく変動します。当社では安定した需要のある食品容器関連や医療機器関連業界への自動機の受注に注力して参ります。

(3) 海外市場での売掛債権管理

文具事業及びロボット機器事業においては、海外市場へ積極的に販売促進を行いますが、それにより売掛サイトも長期化しやすく、カントリーリスク、為替リスクを含めた総合的な債権管理の強化がより一層必要となります。

(4) 新製品の開発

文具事業におきましては、少子化が進行しつつある中、筆記具業界は競争が激化しております。このような状況の下、新製品が市場から支持を獲得できるか否かが売上に直結します。市場ニーズは多様化しており、また、製品のサイクルが年々短くなってきております。このような中で新製品の投入時期や競合品の販売状況等が将来の成長と収益に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 棚卸資産の緩動化

文具事業では製品サイクルの短縮化、ロボット機器事業では技術革新による仕様変更が今後も引き続き、製品のみならず原材料についても緩動化の可能性があり、今後一層の在庫管理が必要となります。

(6) 有利子負債と利子負担

運転資金につきましては、主に銀行借入等によっております。有利子負債は長期的には減少傾向にありますが、2021年12月末の借入金残高は9億9千9百万円であり、金利情勢、その他の金融市場の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 原材料等の調達

当社グループは、樹脂材、金属材などを原材料として使用しております。これらの原材料が予期せぬ経済的あるいは政治的事情により、予定していた単価で安定的に調達できなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 海外拠点のリスク

当社グループでは、海外市場での事業拡大を重点戦略の1つとしており、海外では為替リスクに加え、不安定な政情、金融不安、文化や商習慣の違い、特有の法制度や予想しがたい投資規制・税制変更、労働力不足や労務費上昇、知的財産権保護制度の未整備等、国際的活動の展開に伴うリスクがあります。

当社グループでは、EU、東南アジアに海外販売拠点を構築し、海外リスクに留意したグローバル事業展開を進めてまいりますが、各国の政治・経済・法制度等の急激な変化は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 情報システム

当社グループは、重要な情報の紛失、誤用、改ざん等を防止するため、情報システムに対して適切なセキュリティを実施しておりますが、停電、災害、ソフトウェアや情報機器の欠陥、停止、一時的な混乱、内部情報の紛失、改ざんなどのリスクにより営業活動に支障をきたした場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10)人材の確保

当社グループの中長期的な成長は従業員個々人の力量に大きく依存するため、適切な時期に優秀な人材を確保し雇用を維持することが必須であると認識しております。当社グループでは継続的に人材の確保と育成に注力しておりますが、人材の確保が計画通り進まなかった場合や既存の人材が社外に流出した場合には、当社グループの将来の成長、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 自然災害、感染症の発生によるリスク

当社グループの生産、販売拠点において地震、台風等の大規模災害が発生した場合には、生産設備の破損、原材料部品の調達停止により、生産拠点の一時的な操業停止や物流網の混乱が生じ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、感染症の発生や蔓延は、行動の制限や消費マインド減退に伴う売上の低下が予想され、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次の通りであります。

(1) 財政状態及び経営成績

当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症流行の影響が収まらず、各国で行動制限やロックダウンが行われたものの、各国政府による経済政策等により、景気は徐々に回復していく状況となりました。日本国内においても、2021年後半には感染者数が減少し、経済は回復方向で推移しましたが、新たな変異株が発生したことから、先行きが不透明な状況で推移しました。

このような状況のもと、当社グループは、文具事業においては、前年度に引き続き国内営業をプラスグループの文具販売会社であるコーラス株式会社に委託して拡販に取り組むとともに、万年筆生産能力の拡大及び生産性向上に取り組みました。更に、懸案であった文具事業の広島工場新工場棟建設に着手しております。また、ロボット機器事業につきましては、医療機器関連の製造装置に注力するなど、積極的な取り組みを行いました。この結果、当連結会計年度は売上高53億8千9百万円(前期比12.3%増)、営業利益1億8百万円(前期営業損失7千5百万円)となりました。さらに営業外収益及び費用の受取賃貸料、支払利息の計上等により経常利益1億2百万円(前期経常損失1億2千4百万円)、減損損失等の特別損失1千3百万円の計上などにより親会社株主に帰属する当期純利益5千3百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失1億3千6百万円)となり、4期ぶりの親会社株主に帰属する当期純利益を計上することができました。

 

セグメントの業績は次の通りであります。

(文具事業)

文具事業の状況につきましては、主力製品の万年筆及び万年筆のカラーインクが、国内だけでなく海外でも好調に推移し、苦戦を続けているボールペンなどの販売減少を補った結果、売上高35億6千万円(前期比10.3%増)となりました。利益につきましては、セグメント利益2千5百万円(前期セグメント損失1億3千7百万円)となっております。

(ロボット機器事業)

ロボット機器事業につきましては、海外における医療機器関係の製造装置、国内では医療機器や食品容器の製造装置が堅調で、売上高18億2千8百万円(前期比16.4%増)セグメント利益8千3百万円(同34.2%増)となっております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて4億6千3百万円減少し、23億7千7百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、1億3千2百万円の増加(前期は1億7千9百万円の減少)となりました。主な増加要因としては、税金等調整前当期純利益8千9百万円、減価償却費7千2百万円などで、主な減少要因としては、売上債権の増加額1億2百万円、棚卸資産の増加額5千4百万円などであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、有形固定資産の取得による支出5億3千8百万円などにより、5億8千6百万円の減少(前期は1億9千4百万円の減少)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、1千1百万円の減少(前期は19億6千8百万円の増加)となりました。

 

生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比(%)

文具事業(千円)

3,002,740

115.5

ロボット機器事業(千円)

1,779,270

117.7

合計(千円)

4,782,010

116.3

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比(%)

文具事業(千円)

573,427

94.9

ロボット機器事業(千円)

合計(千円)

573,427

94.9

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ロボット機器事業

1,590,267

95.5

377,498

61.3

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.文具事業においては、見込生産を行っております。

(4)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

前年同期比(%)

文具事業(千円)

3,560,946

110.3

ロボット機器事業(千円)

1,828,462

116.4

合計(千円)

5,389,408

112.3

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 以下に記載の内容は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。当連結会計年度末における資産・負債及び純資産の計上、当連結会計年度における収益、費用の計上については、現況や過去の実績に基づいた合理的な基準による見積りが含まれております。

なお、連結財務諸表作成にあたっての重要な会計方針等は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載の通りであります。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態の分析

(資産)

資産合計は、前連結会計年度末に比べて1億2千3百万円増加し、70億6千5百万円となりました。このうち、流動資産は、新工場建設への設備投資等から、現金及び預金の減少4億6千3百万円、受取手形及び売掛金の増加1億3百万円などにより、3億3千7百万円減少して52億6千8百万円となりました。固定資産につきましては、広島工場新工場棟建設着手等による有形固定資産の増加4億2千7百万円などにより、前連結会計年度から4億6千1百万円増加して、17億9千6百万円となりました。

(負債)

負債合計は、前連結会計年度に比べて6千2百万円増加し、49億5千4百万円となりました。このうち流動負債は、賞与引当金の増加8百万円、未払法人税等の増加4千2百万円、支払手形及び買掛金の減少3千万円などにより、前連結会計年度末より1千1百万円増加し、19億1千2百万円となりました。固定負債は、退職給付に係る負債5千2百万円の増加などにより、前連結会計年度末より5千万円増加し、30億4千2百万円となっております。

(純資産)

純資産は、利益剰余金の増加5千3百万円などにより、前連結会計年度末から6千1百万円増加して、21億1千万円となりました。

 

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

(グループの経営成績に重要な影響を与える要因)

当社グループの経営に影響を与える要因としては、文具業界の市場動向及びロボット機器事業に影響を及ぼす国内外の設備投資状況、樹脂材・金属材等の原材料費動向、海外市場強化に伴う為替動向、万年筆をはじめとする供給体制等が挙げられます。

 これらの要因を踏まえ当連結会計年度における経営成績の分析は以下の通りであります。

 

①売上高

当社グループの売上高は53億8千9百万円(前期比12.3%増)となりました。このうち、文具事業の売上高は35億6千万円(前期比10.3%増)、ロボット機器事業の売上高は18億2千8百万円(前期比16.4%増)となりました。

文具事業につきましては、主力製品の万年筆及び万年筆のカラーインクが、国内だけでなく海外でも好調に推移し、苦戦を続けているボールペンなどの販売減少を補いました。ロボット機器事業につきましては、海外における医療機器関係の製造装置、国内では医療機器や食品容器の製造装置が堅調に推移しました。

 

②営業利益

当社グループの営業利益は、1億8百万円の営業利益(前期営業損失7千5百万円)となりました。そのうち、文具事業におきましては、セグメント利益2千5百万円(前期セグメント損失1億3千7百万円)となりました。ロボット機器事業におきましては、セグメント利益8千3百万円(前期比34.2%増)となりました。これは、付加価値向上に努力した結果です。

 

③経常利益

支払利息の計上などにより、経常利益1億2百万円(前期経常損失1億2千4百万円)となりました。

 

④親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益5千3百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失1億3千6百万円)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「経営成績等の状況の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの主な資金需要は、運転資金としては原材料及び商品仕入、製造費及び販売費・一般管理費等の営業費用、設備投資資金としては中長期的な成長に必要な設備投資であります。

運転資金及び設備投資資金については、内部資金及び銀行等金融機関からの借入並びに社債発行によっております。

なお、当連結会計年度末における借入金残高は9億9千9百万円、社債残高は20億円であり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は23億7千7百万円となっております。

 

(6) 経営上の達成状況について

当社グループは、2021年実績と最近の経済状況を踏まえ、よりリスク耐性が高く、収益性を高める経営が求められているとして、2021年3月5日に発表した中期経営計画(2021 年から2023 年まで)を見直す必要があると判断し、新たな中期経営計画(2022 年から2024 年まで)を策定することといたしました。

内容につきましては、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(1)会社の経営の基本方針(2)経営戦略(3)経営数値目標に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

当社は、「真・技・美」をキーワードとした『コーポレート・アイデンティティあるいは『ものづくり思想といった「企業ビジョン」を事業に具現化するため、研究開発活動に積極的に取り組んでいます。

当連結会計年度における各セグメントの研究開発活動は以下の通りであります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、102百万円となっております。

 

(文具事業)

文具事業の研究開発活動といたしましては、様々な素材や伝統技法を活用した高級万年筆の製品の充実を図ってまいります。また、次世代を見据えた新規万年筆の開発に注力し、世界市場において、同マーケットのリーディングカンパニーになるべく研究活動を続けております。また、昨今市場で盛り上がりを見せる万年筆インキとそれを楽しむ文化の創造に対しても、そのトップメーカーとして製品開発・普及啓蒙活動両面で大きく寄与しております。

文具事業に係る研究開発費は94百万円であります。

 

(ロボット機器事業)

ロボット機器事業につきましては、優れた耐久性による生産性の高さが評価されている射出成形機用自動取出ロボットの安全性をさらに高める研究開発を進めています。特注生産自動化装置は、医療機器・食品容器業界をはじめ様々な分野に、今までの実績を活かし顧客ごとの自動化の開発をいっそう強化していきます。また、工場設備のスマートファクトリー化に必要なIoTへの開発を進め、顧客の生産性向上と品質の安定性に貢献してまいります。また、プラス株式会社、ぺんてる株式会社との連携を強化し、新規事業の研究開発活動を積極的に進めてまいります。

ロボット機器事業に係る研究開発費は7百万円であります。