当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
当社グループは、当中間連結会計期間において営業損失及び親会社株主に帰属する中間純損失を計上しており、過年度通期においても連続して営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。当該状況が改善されない場合は事業上の資金繰りが悪化する可能性が懸念されることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しております。
当社グループではこれらの状況を解消又は改善するべく、損益の改善及び資金繰り対応として以下の施策を推し進め、業績回復及び財務基盤の改善強化に取り組んでおります。
(文具事業)
①独自技術と高付加価値製品によるブランド力強化
世界で唯一の「21金ペン先」という当社の技術的優位性を訴求し、ブランド価値の向上に努めます。21金ペン先万年筆を「書き手と一体になり、しなやかな思考を支えるもの」として再定義し、前年12月にはフラッグシップモデルとして『プロフェッショナルギア アンカー万年筆』を上市いたしました。当年度においても引き続き、国内外で好調なコレクター層をターゲットとした伝統工芸品仕様のハイエンド万年筆の投入を継続し、高単価・高付加価値製品による収益の確保を目指してまいります。
②金価格高騰に対応した製品ミックスの最適化
原材料価格の影響を受けにくい非金素材(スチール等)ペン先製品の販売を拡大し、利益率の改善を図ります。その施策として「TUZU」シリーズのラインアップ拡充(ラインエクステンション)を行うほか、「プロフィットカジュアルL」などの定番品拡販、限定企画品の投入、及びPB(プライベートブランド)提案を積極的に推進しております。
③新開発インク
プラスグループ文具メーカー3社(プラス株式会社、アストラム株式会社(旧ぺんてる株式会社)、セーラー万年筆株式会社)共同開発のインクを搭載した「Que Será(ケセラ)ボールペン」を当年2月に上市いたしました。“消せる”の常識を変える新技術であり、書くことがもっと自由に楽しくなる、インクを“はがして消す”新発想が生んだ新しいスタイルのボールペンです。当年度は当該新製品の拡販に注力するとともに、今後も様々な筆記具にQue Seráインクを搭載できるよう、製品開発を進めております。下期の7月にはグループ合同の展示会を実施し、さらなる普及・拡販に向けた積極的なプロモーション活動を図ります。
④グローバルな顧客接点の拡大と販売促進
顧客とのタッチポイントを創出し、購買につなげる活動を強化します。
国内においては、主要専門店と連携して万年筆ユーザーの拡大に繋がる施策を実施します。具体策として、気軽に万年筆を手に取っていただける試筆イベントのほか、万年筆の各パーツをビュッフェのように自分好みで選んで自分だけのオンリーワン万年筆をつくることができる「万年筆Buffet」などの体験型イベントを積極的に実施してまいります。海外においては、国内同様に「万年筆Buffet」をイベントとしての実施に加え、Shop in Shop形式での常設展開店舗を4店舗から9店舗へ倍増させる計画です。また、海外代理店と連携し各国のペンショーへ出展するとともに、インクイベントやペンメンテナンスの実施支援を通じて、ブランド体験の機会を提供してまいります。
⑤生産プロセス見直しと効率化への取り組み
ヒトとモノの動線を踏まえた人員および設備の最適配置を図りつつ、新製品展開に機敏かつ柔軟に対応できる製造ラインの構築を目指して改善を進めております。併せて、広範な管理ができるPSI(生産・販売・在庫)情報のデータ連携に向けた業務プロセスの見直しやITシステム化を順次進めており、生産コスト抑制や顧客満足度向上、在庫管理の適正化に向け、鋭意取り組んでおります。
(ロボット機器事業)
①海外市場の強化
米国市場に関しては、トランプ政権の関税政策による製造業の米国国内回帰で、製造ライン自動化需要や設備投資意欲の高まりが期待されます。これらへの対応として、現地における営業活動を積極的に進めております。さらに、教育研修によるスキル向上及び人材育成を図り、医療・食品関連機器分野を中心に既存顧客のニーズに応える提案及びフォロー体制の充実等による顧客とのパートナーシップ構築・強化に努めるとともに、併せて、新規顧客の獲得を積極的に進めてまいります。
②国内販売戦略
・医療・食品関連機器分野における取出ロボット・特注自動化装置の豊富な経験・実績を基に、既存顧客向けの他の製品へ、さらに新規顧客への水平展開を積極的に提案しております。医療・食品関連機器分野では、品質要求が厳しい中、当社技術力が高く評価されており、更なる市場拡大を進めてまいります。
・既存顧客を中心に、更新需要の掘り起こしと同時に、顧客の製造ラインに沿った提案や製品の改善・改良を行い、一層の市場深耕を図っております。また、顧客のニーズにきめ細かに応え、新規顧客も含め、共同開発に繋げられる営業活動に注力してまいります。
・今後人手不足が一層深刻化することが想定される製造・物流業界に向けて、省人化・無人化を実現する自動化装置の開発及び提案を進めてまいります。
・国内成形機メーカーや機械商社との協業体制を構築することで、新規顧客開拓に注力してまいります。
・印刷メーカーと共同で梱包済みパッキンケースへの印刷・段積みロボットのハンドリングを担当するなど、当社ロボットの特長である正確性・高剛性を活かして他業種に展開する取り組みを進めてまいります。
・パーツ・ユニットの検索機能及びWEB注文機能を当社サイトに追加し、顧客の利便性向上を進めております。
③設計効率化と製造能力強化
前年度に引き続き、新型取出ロボットとして機能向上を主眼とした開発を進めており、取出機から自動機までのパッケージ提案で競合他社との差別化を図る施策として、取出ロボットの後工程機器を標準化した製品を、順次医療・食品業界の市場に投入しております。併せて、製造、業務フローを改善し、リードタイムの短縮を含む製造能力の強化を図っております。
新型取出ロボットの開発については、IT技術を用いたロボット技術に着目しており、特にIoT技術に力を入れております。また、取出機の状態モニタリング、成形機IoTシステムやその他センサーとのデータ連携技術について、製品への搭載、及び収集データの分析によるロボットの性能向上や新たなサービスの開発を行っております。さらに今後は、機械学習やAIなどを用いて、稼働状況の管理、ロボットの予知保全、スマートファクトリー化の提案などに発展させ、お客様の生産性・付加価値の向上に努めてまいります。
これら施策を遂行することにより、当社グループの業績回復及び財務基盤の改善強化が可能であると見込んでおります。
(プラスグループの一員として)
当社グループは、プラスグループの一員として連携した事業遂行を行っており、営業、人事及び財務面においても密接な関係にあります。
当中間連結会計期間末現在、当社グループは、現金及び預金6億6千4百万円を保有しており、上記施策に基づく資金計画において、財務的な安定性については相当程度確保されていると考えております。仮に、想定外の要因によって施策の遂行が困難な状況になった場合や、計画した業績結果が得られなかった場合は、これらにより生起する新たな資金需要の可能性に備えて、親会社であるプラス株式会社に対しては緊急時における資金支援要請を行っており、同社からは相当額の資金支援を受けられる確約等を得ております。
以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当中間連結会計期間(2026年1月1日~2026年6月30日)におけるわが国経済は、継続的な賃上げによる雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加などにより緩やかな回復基調での動きが見られました。一方で、中東情勢をはじめとする地政学リスクの長期化に伴う原油・原材料価格の高騰、米国通商政策の動向、中国経済の先行き不安、金利・為替相場の変動、並びに物価上昇の継続等により、国内経済に与える影響が引き続き懸念され、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループは、文具・ロボット機器両事業で抜本的な経営改革を推進しつつ、引き続き事業構造の見直しや積極的な販売活動に取り組んでまいりました。当中間連結会計期間は、売上高22億9千5百万円(前年同期比8.4%増)、営業損失2千5百万円(前年同期営業損失1億1千9百万円)、経常損失3千2百万円(前年同期経常損失1億1千7百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失5千万円(前年同期親会社株主に帰属する中間純損失1億3千万円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(文具事業)
国内市場においては、当年2月に実施した製品の価格改定の効果により、販売数量は減少したものの売上高及び売上総利益は増加いたしました。特に高価格・高付加価値製品への需要は底堅く、売上が順調に伸びたほか、専門店におけるインバウンド需要が価格改定後も衰えず維持され、業績を牽引いたしました。また、プラスグループ3社で共同開発した「Que Será(ケセラ)ボールペン」につきましては、発売以降大変好評をいただいており、さらなる普及・拡販に向けた積極的なプロモーション活動を図っております。海外市場においては、欧州での新製品投入の遅れや中国での景気低迷の影響があったものの、北米における非金素材(スチール等)ペン先製品の好調や大手チェーンでの取扱枠拡大に加え、アジア等のその他地域でも「TUZU」をはじめとする新プロダクトが牽引し、高い成長率を維持いたしました。現在は、欧州における下期に向けた新商品の順次投入や、中国でのリアル店舗体験施策などを推進し、業績回復と需要の掘り起こしに取り組んでおります。以上の結果から、売上高17億4千2百万円(前年同期比9.3%増)となりました。利益につきましては、前年度から引き続いている金地金を中心とした原材料費の高騰の影響を受けながらも、当年2月に実施した製品の価格改定や、非金素材(スチール等)ペン先製品の拡販により利益率が改善され、セグメント利益1億8百万円(前年同期セグメント利益3百万円)となりました。
(ロボット機器事業)
ロボット機器事業においては、3月以降の中東情勢等に伴う市況の不透明感の高まりを受け、顧客企業における設備投資の抑制や延期の動きが広がるなど、厳しい事業環境となりました。このような環境下、国内外の医療・食品関連機器分野を中心に顧客深耕および新規開拓を進め、主力の取出ロボットの拡販に努めました。この結果、売上高は5億5千2百万円(前年同期比5.5%増)となりました。利益につきましては、引き続き各種経費の圧縮に努めたものの、原材料費の高騰や顧客需要の掘り起こし策の効果が薄かったことなどが影響し、セグメント損失1億3千4百万円(前年同期セグメント損失1億2千3百万円)となりました。
②財政状態の状況
(資産の状況)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて1億7千万円減少し、41億5千7百万円となりました。このうち、流動資産は、受取手形、売掛金及び契約資産の減少2億4千6百万円、商品及び製品の減少1億3千9百万円、原材料及び貯蔵品の増加7千1百万円等により、前連結会計年度末から1億8千1百万円減少して32億3千3百万円となりました。固定資産につきましては、前連結会計年度末から1千万円増加して9億2千3百万円となりました。
(負債の状況)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて1億3千2百万円減少し、31億4千3百万円となりました。このうち、流動負債は、支払手形及び買掛金の減少7千9百万円などにより、前連結会計年度末より1億2百万円減少し、22億7千9百万円となりました。固定負債は、長期借入金の減少5千万円などにより、前連結会計年度末より3千万円減少し、8億6千4百万円となりました。
(純資産の状況)
純資産は、前連結会計年度末から3千8百万円減少して、10億1千4百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて1億3千万円増加し、6億6千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2億1千5百万円の収入(前年同期は3千4百万円の収入)となりました。主な増加要因は、売上債権の減少額2億5千2百万円、棚卸資産の減少額6千万円等で、主な減少要因は、税金等調整前中間純損失3千2百万円、仕入債務の減少額8千6百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3千万円の支出(前年同期は4千9百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出3千3百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、5千8百万円の支出(前年同期は4千3百万円の収入)となりました。主な減少要因は、長期借入金の返済による支出5千万円であります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
当中間連結会計期間の研究開発費は、5千1百万円となっております。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1) 経営管理契約
① 契約の相手
プラス株式会社(当社の親会社)
② 契約の目的
当社の上場会社としての独立した意思決定を確保すること、並びにプラスグループ全体の内部統制システムの実効性確保・向上のため。
③ 契約の内容
当社の重要な経営事項であります株主総会決議事項、長短期の事業計画、重要な使用人(執行役員)の選解任、増減資、重要な財産の取得及び処分、銀行借入・社債発行などの事前協議事項や報告事項等を取り決めております。
(2) 業務委託契約
① 契約の相手
プラス株式会社(当社の親会社)
② 契約の目的
プラス株式会社に国内文具営業の業務を委託することで、販売力の強化と物流機能の効率化によるコストダウン等を実現し、収益を安定的に確保するため。
③ 契約の内容
当社は、プラスグループの国内文具マーケティング・営業・販売機能を統合したプラットフォームカンパニーであるコーラス株式会社に国内文具営業の業務を委託しておりましたが、同社が2025年5月にプラス株式会社に吸収合併されたことにより、国内営業代行業務についてはプラス株式会社ステーショナリーカンパニーのコーラス営業本部に承継されました。また、売上額に応じた一定率を営業業務委託手数料として支払っております。
④ 契約期間
2020年8月1日から2020年12月31日まで。以後、1年毎に料率等を協議の上、更新しております。
(3) 資金調達契約
① 契約の相手
プラス株式会社(当社の親会社)
② 契約の目的
当社の運転資金調達のため。
③ 契約の内容
運転資金として5億円を借入れ、期日一括返済。
利率はプラスグループ基準金利(市場金利の動向により毎年1月1日に見直し)。
④ 契約期間
借入日2025年8月30日。契約期間は契約締結日より1年間となっておりますが、引き続き資金需要がある場合は、1年毎に料率等を協議の上、更新する予定です。