第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、健全な企業経営を維持しつつ新しい娯楽の創造を目指しています。事業の展開においては、世界のユーザーへ、かつて経験したことのない楽しさ、面白さを持った娯楽を提供することを最も重視しています。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、常に新しい楽しさと面白さを持った商品やサービスの提供を追求し、継続性のある健全な成長と利益の増加による企業価値の向上を目指しています。また、取扱商品・コンテンツは娯楽品であり、その特性から研究開発に不確定要素が多く、さらには競争の激しい業界であることから、柔軟な経営判断を行えるように特定の経営指標を目標として定めていません。

 

(3) 経営環境並びに中長期的な経営戦略及び対処すべき課題

当社グループは、「人々を笑顔にする娯楽をつくる会社」として、「任天堂IP(ゲームのキャラクターや世界観等)に触れる人口の拡大」を基本戦略とし、遊べば圧倒的に面白く、かつ一目で面白さが伝わる独創的な商品やサービスの企画開発に取り組みます。また、任天堂IPの積極的な活用を進め、当社が取り組む娯楽の領域や規模の拡大を目指すとともに、ニンテンドーアカウントを活用したビジネスを推進し、お客様との長期的なつながりの構築を目指します。

この基本戦略をベースとして、「ゲーム専用機ビジネス」、「モバイルビジネス」、「IP展開ビジネス」をそれぞれの特性や成長性に沿った形で伸ばしていきます。「ゲーム専用機ビジネス」は、これからも経営の中核として、ソフトウェア主導でハード・ソフト一体型のユニークなプラットフォームビジネスに積極的に資源投入を行っていきます。「モバイルビジネス」では、世界中に広く普及しているスマートデバイスを通して、お客様と任天堂IPの接点をつくることで、事業領域の拡大を目指していきます。「IP展開ビジネス」では、テーマパークや映像コンテンツ、キャラクターグッズなど、パートナー企業様との提携を通じて、お客様の日常的な生活空間における接点を増やすことで、任天堂IPの価値を高めることを目指していきます。

これらの取り組みにより、世界中のお客様に多方面から任天堂IPをアピールすることで、ビジネスのあらゆる可能性を追求し、当社の持続的成長と企業価値の向上を目指していきます。

今後も時代に合わせて柔軟に自らを変化させ、「娯楽は他と違うからこそ価値がある」という「独創」の精神を大切にし、お客様に良い意味で驚いていただける商品やサービスを提供し続け、社業の発展に努めます。

 

(4) 株式会社の支配に関する基本方針について

当社の取締役会は、当社が公開会社としてその株式の自由な売買が認められている以上、当社株式の大量取得を目的とする買付けや買収提案が行われた場合にそれに応じるか否かは、最終的には株主の判断に委ねられるべきものと考えています。しかしながら、株式の買付けや買収提案の中には、その目的等から見て対象企業の企業価値・株主共同の利益を損なうおそれのあるものの存在も否定できないところであり、そのような買付けや買収提案は不適切なものであると考えています。

現在のところ、当社においては、株式の買付けや買収提案が行われた場合の具体的な取り組みはあらかじめ定めていませんが、このような場合に備えた体制については既に整備しています。また、株主に対して善管注意義務を負う経営者の当然の責務として、株式の買付けや買収提案に際しては、慎重に当社の企業価値・株主共同の利益への影響を判断し、適切と考えられる措置を講じます。

具体的には、社外の専門家も起用して株式の買付けや買収提案の評価及び買付者や買収提案者との交渉を行うほか、当社の企業価値・株主共同の利益を損なうと判断される株式の買付けや買収提案に対しては、具体的な対抗措置の要否及び内容を決定し、実行する体制を整えます。

なお、いわゆる「買収防衛策」の導入については、買収行為に係る法制度や判例、関係当局の見解等を踏まえ、今後も検討を継続します。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。ただし、全てのリスクを網羅したものではなく記載した事項以外の予見し難いリスクも存在します。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経済環境に関するリスク

為替レートの変動

当社グループは、全世界で製品を販売し海外での売上割合は7割を超えています。そのほとんどを現地通貨で取引しており、為替レートの変動による影響を軽減するために米ドル建等の仕入を増やすなどの施策をとっているものの、当該リスクを完全に排除することは困難です。また、当社は多額の外貨建資産も保有しています。そのため、円建資産に転換する場合だけでなく財務諸表作成のための換算においても為替レートの変動の影響を強く受けます。

 

(2) 事業活動に関するリスク

市場環境の変化や他社との競争

当社グループの事業は、幅広い娯楽の中の一分野であり、他の様々な娯楽の趨勢による影響を受けます。他の娯楽へのユーザーの志向が強くなると、ゲーム市場が縮小する可能性があります。また、技術の進歩や革新で新たな競争相手が出現し、大きな影響を受ける可能性があります。

ゲーム業界においては、多額の研究開発費や広告宣伝費等が必要とされる一方で、巨大な同業他社や他のエンターテインメント業種・業者との競合等の可能性もあり、これまで以上に利益を確保し難い状況になる可能性があります。当社グループは、競争の結果、市場シェアを拡大もしくは維持し、収益性を保つことが出来なくなる可能性があります。さらに、急激な構造変化が起きる、新たな法規制が行われる等の可能性があり、これらに対応できない場合、当社グループの事業及び業績が影響を受ける可能性があります。

 

新製品開発

当社グループは、継続して斬新で魅力ある新製品の開発に努めていますが、コンピューターエンターテインメントの分野において、これらの開発プロセスは複雑かつ不確実なものであり、以下のような様々なリスクが含まれます。

①  ゲーム専用機ソフトウェア及びスマートデバイス向けアプリケーションの開発にはかなりの時間と費用を必要とする一方で、ユーザーの嗜好は常に変化しており、全ての新製品や新サービスがユーザーから受け入れられる保証はありません。また、開発を中断または中止することがあります。

②  ハードウェアの開発には長い期間を必要とする一方で、技術は絶えず進歩しており、娯楽に必要な技術を装備出来ない可能性があります。さらに、発売が遅れた場合、市場シェアの確保が難しくなる可能性があります。

③  当社製品及びサービスは、その特性から予定の期間内で開発することや計画通り販売、提供開始することが困難で、計画から大きく乖離する可能性があります。

 

製品の評価、適正在庫の確保

ゲーム業界における製品は、ライフサイクルが比較的短く、嗜好性や季節性の強いものです。その需要に見合った供給を確保するために見込生産を行いますが、正確な販売予測は困難であるため、過剰な在庫を抱える危険性があります。また、保有するたな卸資産が陳腐化することにより、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性もあります。

 

 

外部企業への製造依存

当社グループは、主要な部品の製造や製品への組立てを複数のグループ外企業に委託しています。グループ外企業の倒産等により重要部品の調達及び製造に支障が生じる可能性があります。また、部品の製造業者が当社グループの必要とする数量を予定通りに供給出来ない可能性もあります。重要部品が不足すると、部品の価格高騰による利益率の低下にとどまらず、製品の供給不足や品質管理等で問題が発生し、顧客との関係悪化をも引き起こす可能性があります。

また、製造委託先の生産拠点が海外に多く、現地で暴動や災害等が起こり生産が妨げられれば、業績に悪影響を及ぼします。

 

業績の季節的変動

当社製品の需要の多くは、クリスマスや正月時期に集中するため、季節的に変動します。この時期に魅力的な新製品を投入出来なかった場合や、製品の供給が間に合わなかった場合等においては、業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

システムのトラブル

当社グループは、情報発信だけではなく、ゲームのインターネット対戦やソフトのダウンロード販売、インターネットサーバーを介したサービス提供等のさまざまなインターネットサービスを運営しています。万一これらのシステムに対し例えば、サイバー攻撃が行われる、自然災害や事故が発生するなどして、システムの停止や破壊、データの流出や不正使用等が起きた場合には、将来の経営成績、株価及び財務状況等に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

事業活動に影響を及ぼす諸事情

当社グループの事業は、日本以外に、米国、欧州、豪州並びにアジア等でも行っています。国内外での事業活動においては、①不利な政治または経済要因の発生、②多国間税制度における不統一性及び税法解釈の相違における不利な取扱い、③人材の採用と確保の困難、④テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等のリスクが存在します。

 

(3) 法的規制・訴訟に関するリスク

製造物責任

当社グループの製品は、世界各地域で認められている品質管理基準に従って製造していますが、欠陥等が見つかり、将来大規模な返品要求が発生する可能性があります。また、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、追加のコストの発生や当社グループの評価に影響を与え、将来の業績及び財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

知的財産保護の限界

当社グループは、他社製品と差別化出来る様々な知的財産を蓄積してきましたが、インターネットを使った違法なアップロードや、不正品への効果的な対処が困難な地域があり、将来の業績及び財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

個人情報の漏洩・不正アクセスや秘密情報の流出

当社グループは、当社製品やサービスのユーザー等に関する個人情報や、開発・営業機密情報を保有しています。万一これらの個人情報が漏洩した場合や、当社グループの開発や営業機密が流出し第三者に不正使用された場合、または不正なアクセスがあった場合等は、将来の経営成績、株価及び財務状況等に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

 

法律・規則等の変更

当社グループが予期しない法律や規則の施行または変更、会計基準や税制の新たな導入・変更等により、業績及び財務状況等に影響が及ぶ可能性があります。また、税務申告における税務当局との見解の相違により、追加の税負担が生じる可能性があります。

 

訴訟等

当社グループは、国内及び海外における事業活動等に関し、訴訟、紛争またはその他の法的手続等の対象となることがあります。その場合、業績及び財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) その他

上記のほか、売上債権の回収不能、金融機関の破綻、環境に関する規制、あるいは、不測の事態によるコーポレートブランドの毀損等により業績及び財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っています。

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

また、当社グループは単一セグメントのため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5  経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。

 

(2) 経営成績等の状況

①業績の概要・分析

当連結会計年度の状況は、Nintendo Switchでは、ソフトウェアの販売が好調に推移し、ハードウェアの販売拡大に貢献しました。特に『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が1,381万本、『ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ・Let’s Go! イーブイ』が1,063万本、『スーパー マリオパーティ』が640万本の販売を記録するなど全世界で大ヒットとなりました。加えて、『マリオカート8 デラックス』が747万本を販売するなど、前期以前に発売したタイトルやソフトメーカー様のタイトルも好調に販売本数を伸ばし、当期のミリオンセラーのタイトル数はソフトメーカー様のタイトルを含めて23タイトルとなりました。これらの結果、当期のハードウェアの販売台数は1,695万台(前年同期比12.7%増)、ソフトウェアの販売本数は1億1,855万本(前年同期比86.7%増)となりました。

一方、発売から8年が経過したニンテンドー3DSでは、ハードウェアの販売台数は255万台(前年同期比60.2%減)、ソフトウェアの販売本数は1,322万本(前年同期比62.9%減)となりました。その他、「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」及び「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」は合計595万台の販売となりました。

ゲーム専用機におけるデジタルビジネスでは、主にNintendo Switchのパッケージ併売ソフトやダウンロード専用ソフト等による売上が好調だったことにより、デジタル売上高は1,188億円(前年同期比95.4%増)となりました。

モバイルビジネスでは、当期に配信を開始した『ドラガリアロスト』をはじめ、配信済みのアプリも国内外で多くのお客様に楽しんでいただいており、モバイル・IP関連収入等の売上高は460億円(前年同期比17.0%増)となりました。

なお、当社グループの経営方針・経営戦略等は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。また、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 経営成績等に重要な影響を与えている要因」に記載のとおり、ヒット商品の有無やその規模が経営成績等に大きな影響を与えていると考えています。

 

 

②経営成績の状況の概要・分析

当連結会計年度は前年同期と比較しますと、売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は増加しました。

売上高は1兆2,005億円(前年同期比13.7%増)となり、このうち海外売上高は9,348億円(前年同期比17.7%増、海外売上高比率77.9%)となりました。営業利益は2,497億円(前年同期比40.6%増)となり、営業利益が増加したことなどにより経常利益は2,773億円(前年同期比39.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は1,940億円(前年同期比39.0%増)となりました。

 

(売上高及び営業利益)

売上高は、前年同期に比べて1,448億円の増収で、1兆2,005億円(前年同期比13.7%増)となりました。これは、主にNintendo Switchの販売が好調に推移したことによります。売上総利益は前年同期に比べ976億円増加し、5,011億円(前年同期比24.2%増)となりました。また、研究開発費が増加したほか、売上高の増加に伴って販売手数料が増加したこと等により、販売費及び一般管理費は前年同期に比べて255億円増加し、営業利益は2,497億円(前年同期比40.6%増)となりました。

 

(営業外損益及び経常利益)

営業外損益は、受取利息を131億円計上したこと、株式会社ポケモンなどに係る持分法による投資利益69億円を計上したこと等により、276億円の収益(純額)となりました。この結果、経常利益は2,773億円(前年同期比39.1%増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

主に経常利益が前年同期に比べて増加したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,940億円(前年同期比39.0%増)となりました。

 

③財政状態の状況の概要・分析

(総資産)

総資産は、前連結会計年度末に比べ568億円増加し、1兆6,903億円となりました。

営業活動を通じた入金等により、現金及び預金が999億円増加しましたが、投資有価証券が314億円減少したことが主な要因です。

 

(負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ343億円減少し、2,755億円となりました。

課税所得の増加に伴い、未払法人税等が192億円増加しましたが、Nintendo Switchプラットフォーム関連の仕入債務の決済により、支払手形及び買掛金が783億円減少したことが主な要因です。

 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ912億円増加し、1兆4,147億円となりました。

剰余金の配当が780億円、自己株式の取得が310億円発生しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を1,940億円計上したことが主な要因です。

 

 

 

④キャッシュ・フローの状況の概要・分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から1,008億円増加(前年同期は1,535億円の増加)し、5,853億円となりました。各キャッシュ・フローの増減状況とその要因は次のとおりです。

 

[営業活動によるキャッシュ・フロー]

営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益2,717億円に対して、仕入債務の減少などの減少要因がありましたが、たな卸資産の減少などの増加要因により、1,705億円の増加(前年同期は1,522億円の増加)となりました。

 

[投資活動によるキャッシュ・フロー]

投資活動による資金は、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還や定期預金の払戻による収入が、有価証券及び投資有価証券の取得や定期預金の預入による支出を上回ったことなどにより、453億円の増加(前年同期は613億円の増加)となりました。

 

[財務活動によるキャッシュ・フロー]

財務活動による資金は、主に配当金の支払いや自己株式の取得による支出により1,090億円の減少(前年同期は613億円の減少)となりました。

 

(3) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりです。なお、当社グループは単一セグメントのため、製品の種類別に記載しています。

種類

金額
(百万円)

前年同期比
(%)

ゲーム専用機

 

 

  ニンテンドー3DSプラットフォーム

45,255

△75.2

  Nintendo Switchプラットフォーム

918,579

+9.5

  その他

43,015

△31.1

1,006,850

△7.1

その他(トランプ他)

573

△62.9

合計

1,007,423

△7.2

 

(注)  上記金額は、販売価格により算出し、消費税等を含みません。

 

② 受注状況

主にゲーム専用機ソフトウェアについて一部受注生産を行うほかは、見込生産のため記載を省略しています。

 

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりです。なお、当社グループは単一セグメントのため、製品の種類別に記載しています。

種類

金額
(百万円)

前年同期比
(%)

ゲーム専用機

 

 

  ニンテンドー3DSプラットフォーム

63,035

△66.5

  Nintendo Switchプラットフォーム

1,027,937

+36.4

  その他

61,629

△15.5

1,152,602

+13.6

モバイル・IP関連収入等

46,008

+17.0

その他(トランプ他)

1,949

+12.7

合計

1,200,560

+13.7

 

(注)  上記金額には、消費税等を含みません。

 

(4) 経営成績等に重要な影響を与えている要因

当社グループは、ホームエンターテインメントの分野で事業を展開しており、ヒット商品の有無や、その規模によって経営成績等が大きく変わります。また、娯楽の範囲は広く、ゲーム以上に面白さや驚きを人々に与えるものが流行れば、その影響も受けます。

海外での売上割合は7割を超え、このほとんどを現地通貨で取引しており、為替レートの変動による影響を軽減するために米ドル建等の仕入を増やすなどの施策をとっているものの、当該リスクを完全に排除することは困難であり、為替相場の変動は当社グループの業績に影響を与えます。

主要製品であるゲーム専用機と対応するソフトウェアが、当社グループの売上の多くを占めますが、それぞれの利益率が大きく異なるため、これらの売上割合の変動は売上総利益及び売上総利益率に影響を与えます。

その他にも経営成績等には、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載する変動要因が考えられます。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性について

当連結会計年度末において、流動比率は549%、総負債額に対する現金及び現金同等物は2.1倍です。

当社グループは将来の経営環境への対応や業容拡大等のために必要な資金を内部留保しています。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造のための材料及び部品の購入費、広告宣伝費や研究開発費のほか、配当金や法人税等の支払いです。この他、会社の成長に必要な設備投資等を含め、全てを自己資金でまかなうことを原則としています。また、当社グループの具体的な設備投資計画は「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。

新製品の発売時期や年末商戦時期には、一時的な売上債権、仕入債務、たな卸資産等の増加があり、営業活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。

また、3か月を超える定期預金の預入・払戻の時期や、有価証券の取得・売却の時期等により投資活動によるキャッシュ・フローが増減します。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、誰もが楽しめるような新しい驚きや楽しさを持った娯楽を提案することで、世界中の一人でも多くの人々を笑顔にしたいとの考えのもと、様々な企業・団体などの協力も得て、ゲーム専用機のハードウェア及びソフトウェアの研究開発活動を積極的に行っています。また、スマートデバイス向けアプリケーションにおいても、世界中の多くの人が楽しめるゲームの企画や開発、運営に取り組んでいます。

ハードウェアにおいては、半導体メモリーなどの記憶媒体、液晶などの表示装置、電子部品など要素技術の調査研究及びタッチパネルやセンサーなどのインターフェイス技術、無線通信並びにネットワーク技術、セキュリティ技術、クラウドコンピューティング技術、バーチャルリアリティ技術など、様々な技術のホームエンターテインメント分野への応用可能性について研究開発活動を引き続き行っています。また、社内での調査・研究のみならず社外にも積極的に目を向け、新しい遊びの創出につながる技術の発掘について、日々様々な可能性を模索しています。なお、これまで同様、末永く安心して楽しんでいただくための耐久性、安全性、品質並びに性能の向上、多様な周辺機器の設計や開発、コストダウン、省エネルギーなどのテーマにも取り組んでいます。

ソフトウェアにおいては、ハードウェアの機能を十分に活かした商品企画や、映像・音響・シナリオなどのゲームデザイン、プログラム開発に注力しています。

また、デジタルビジネスの拡大に対応するため、各ソフトウェアの様々なネットワーク機能やニンテンドーeショップなどの、多分野にわたるネットワークサービスを支えるシステムインフラの拡張にも力を入れています。

加えて、スマートデバイス向けソフトウェアの研究開発体制を構築し、スマートデバイス向けのアプリケーションソフトウェアの企画、開発及びバックエンドサーバーシステムの開発を推進しています。

部品調達・製造工程においては、生産協力会社との連携、協力のもと、新しい試験方法や新技術を使った部品の量産化に加え、関連法規に適合するための研究やノウハウの蓄積を行っています。

当連結会計年度における当社グループの研究開発費は696億円であり、主な研究開発活動の成果については以下のとおりです。なお、当社グループは単一セグメントのため、セグメントに関連付けた記載を行っていません。

Nintendo Switchハードウェアでは、特別仕様を発売したほか、オンライン機能を拡充する有料サービスである『Nintendo Switch Online』に対応した機能の開発等に取り組み、本体のシステムアップデートも実施しました。対応ソフトウェアでは、新しい取り組みとして、工作とビデオゲームが融合して生まれた「Nintendo Labo」シリーズや、定番シリーズでは、ニンテンドウ64向けソフトからご好評いただいている「スマブラ」の最新作である『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』のほか、据置型ゲーム機に登場した初めてのシリーズの本編である『ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ・Let’s Go! イーブイ』、「マリオパーティ」シリーズの最新作である『スーパー マリオパーティ』などの計14タイトル(日本におけるタイトル数)を発売しました。

ニンテンドー3DSのハードウェアでは、新たな特別仕様を発売しました。また、対応ソフトウェアでは、『ルイージマンション』や『メイド イン ワリオ ゴージャス』などの計7タイトル(日本におけるタイトル数)を発売しました。

モバイルビジネスの分野においては、シンプルな操作でマルチプレイを楽しめる、新規IPのアクションRPG『ドラガリアロスト』の配信を開始しました。また、サービス運営を行っております既存アプリケーションの『ファイアーエムブレム ヒーローズ』及び『どうぶつの森 ポケットキャンプ』では、イベントの実施や大型アップデートによる新たなゲーム要素の追加など、継続的に遊んでいただくための工夫を重ねたほか、言語の追加などによりサービス地域を拡大しました。

さらに、任天堂が提供する各種サービスを利用するときに必要となる「ニンテンドーアカウント」では、『Nintendo Switch Online』において、対応ソフトのセーブデータを自動的にインターネットを通じてお預かりする『セーブデータお預かりサービス』や、気軽に遊べるファミコンゲームを集めた『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』を提供開始しました。また、オンラインで99人の同時対戦をお楽しみいただける『TETRIS® 99』の無料配信を開始しました。

amiiboではラインアップの充実を進めました。

また、任天堂プラットフォーム向けゲーム開発者専用サイトである「Nintendo Developer Portal」にて、個人も含めたゲーム開発者が世界中のユーザーに新しいエンターテインメントを発信するサポートを継続して行っています。

引き続き、人々のQOL(Quality of Life、生活の質)を楽しく向上させる新たな商品の開発にも取り組んでいます。

この他にも、将来に向けて様々な新製品などの開発を進めています。