当連結会計年度におけるわが国の経済環境は、中国経済の減速傾向が続くことや欧州の財政問題、新興国の脆弱性など下振れリスクが顕在されるものの、国内の景気動向は、アベノミクス効果もあって企業業績、経済成長率、株価、雇用等、様々な経済指標が大きく改善されており、オフィス市場での設備投資意欲も上向き傾向を示しています。
このような経営環境のもと、当社グループは、独創的な新製品開発とソリューション提案型営業に注力し、首都圏をはじめとした新築需要の取り込みと、医療・教育・公共施設分野等での販売拡大に努めました。
この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は1,065億16百万円(前連結会計年度比3.4%増)、営業利益は43億6百万円(前連結会計年度比74.2%増)、経常利益は45億99百万円(前連結会計年度比63.2%増)、当期純利益は45億30百万円(前連結会計年度比109.6%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
[オフィス関連事業]
この事業につきましては、首都圏を中心とした大型新築ビルへの移転需要をはじめ、その後の二次移転・三次移転のオフィス需要増の取り込みに向け、当社の特長であるソリューション提案にてトータル受注に務め、多様化するお客様ニーズに対応する専門性と総合力で営業活動に注力いたしました。
また、医療施設、教育施設、公共施設市場での底堅い需要を取り込み、地方自治体庁舎の新築や地域金融市場においても積極的な営業活動に取り組んだ結果、オフィス関連事業は販売・利益とも堅調に推移しました。
業績につきましては、売上高550億2百万円(前連結会計年度比3.8%増)、営業利益31億76百万円(前連結会計年度比52.2%増)となりました。
[設備機器関連事業]
この事業につきましては、企業業績の収益回復にともない設備投資意欲が改善される中、物流設備機器やセキュリティ設備機器、建材間仕切、商業施設、並びに連結子会社である株式会社ダルトンを中心とした研究施設分野の需要取り込みに向けた新製品の開発と市場投入の継続、およびオフィス関連事業との相乗効果を図るトータルソリューション提案に努めたことにより、販売・利益とも堅調に推移しました。
業績につきましては、売上高485億40百万円(前連結会計年度比3.2%増)、営業利益12億22百万円(前連結会計年度比207.2%増)となりました。
[その他]
この事業については、学習環境をトータルに提案する学習環境事業に転換を図り、Eコマースの拡大をにらんだWEB販売事業へ注力し、新規販路の拡大など商流の改革に着実に取り組みました。また第3四半期連結会計期間から、新たに連結子会社となった新日本システック株式会社のソフトウエア開発事業がセグメントに加わりました。
業績につきましては、売上高29億73百万円(前連結会計年度比0.7%増)、営業損失93百万円(前連結会計年度は13百万円の営業損失)となりました。
(注)当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前年比較については当該変更を反映した前年数値を用いております。詳細につきましては「第5 経理の状況 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ1億85百万円の資金の増加があり、201億3百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は45億22百万円(前年同期は57億15百万円の増加)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益42億46百万円、減価償却費23億89百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は8億3百万円(前年同期は17億42百万円の減少)となりました。この主な要因は、投資有価証券の取得による支出13億51百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は38億7百万円(前年同期は21億79百万円の減少)となりました。この主な要因は、自己株式の取得による支出24億86百万円などによるものです。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) | 前年同期比(%) |
オフィス関連事業(百万円) | 23,661 | 103.9 |
設備機器関連事業(百万円) | 19,967 | 97.1 |
報告セグメント計(百万円) | 43,629 | 100.7 |
その他(百万円) | - | - |
合計(百万円) | 43,629 | 100.7 |
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等を含めておりません。
当社グループは見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) | 前年同期比(%) |
オフィス関連事業(百万円) | 55,002 | 103.8 |
設備機器関連事業(百万円) | 48,540 | 103.2 |
報告セグメント計(百万円) | 103,543 | 103.5 |
その他(百万円) | 2,973 | 100.7 |
合計(百万円) | 106,516 | 103.4 |
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等を含めておりません。
(1) 「時代の先端を切り開き、グローバル社会に貢献する高収益企業」の実現を目指す上で、当社が認識している対処すべき課題は以下のとおりです。
具体的な内容は以下のとおりです。
① オフィス施設市場において、営業力、生産力、開発力、デザイン力を高め、先端を切り開く市場戦略を展開し、お客様のニーズを先取りした新しい価値を提供します。
② 医療福祉、教育、地方自治体、地域金融・JAの各施設を重点市場として、各市場における商品・サービスの拡充を含めた総合力を高め、市場進化を先取りした戦略展開を図ります。
③ 建材事業において、競争力の高い商品ラインアップを拡充しつつ、あらゆるリソースを活用して販売を拡大し、業務効率化とコストダウンを強力に押し進めます。
④ 機器関連事業において、メカトロ分野(機械工学・電気工学)をはじめとする、当社グループが保有する各技術を高度化して、先端的な商品・サービスの提供を促進します。
⑤ 既存リソースと海外パートナーの最大活用により、海外市場への本格的な展開を図ります。また、事業拡大に向けては、M&Aや事業提携を視野に入れた取り組みを推し進めます。
⑥ 連結子会社とした株式会社ダルトンとの連携の拡大強化により、シナジー効果を追求し、研究施設事業分野におけるマーケットの更なる拡大を図ります。
⑦ 公正で透明性のある企業活動に徹するためにコンプライアンス経営を実践します。
⑧ 「キャッシュ・フロー」を重視した経営を推進し、特に、設備投資効率の向上、在庫削減の徹底、リードタイムの短縮を図ります。
⑨ 原材料の価格上昇に対応できる企業体質の強化を図ります。
⑩ 効率経営の追求と更なる業容拡大のための人財育成と教育に努めます。
(2) 株式会社の支配に関する基本方針について
Ⅰ.基本方針の内容
当社は、平成20年2月18日開催の当社取締役会において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号本文に規定されるものをいい、以下「基本方針」といいます。)を下記のとおり定めております。
当社はその株式を上場し自由な取引を認める以上、支配権の移転を伴う当社株式の大量取得提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主の皆様の意思に委ねられるべきものと考えております。また、当社は、大量取得行為であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、大量取得提案の中には、①買付目的や買付後の経営方針等に鑑み、企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、②株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、③対象会社の取締役会や株主の皆様が大量取得行為の条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益を毀損するものも少なくありません。
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値・株主共同の利益の継続的な確保・向上に資する者であるべきであり、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれのある大量取得提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと考えます。したがって、このような者による大量取得行為に対しては必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
Ⅱ.基本方針の実現に資する取組みの概要
1.企業価値の源泉について
当社は、明治23年(1890年)に伊藤喜商店として大阪で創業後、大正、昭和、平成と続く時代の変遷の中で、着実な足どりで日本経済の歴史とともに歩み、日本のオフィスの発展に大きな役割を果たしてきました。その間、昭和25年(1950年)には製造部門が分離独立するなど時代に合った経営を行い発展してまいりましたが、平成17年(2005年)6月に新たな企業価値の創造に向けて、製販統合を行い、半世紀余ぶりにひとつの企業として生まれ変わりました。お客様のニーズをよりスピーディーに反映させる「顧客第一主義」を徹底し、さらなる飛躍と持続的な成長を目指して、つねに創業時代の精神に立ちかえり、たゆまぬ挑戦を続ける当社の企業価値の源泉は、「コラボレーション&ソリューション提案力」「製販一体化による顧客ニーズ対応力」「老舗でありながら新進気鋭のブランド力」「企業文化・風土」の4点の結びつきにより生み出されるものであるといえます。
以上の企業価値の創出は、いずれも当社とステークホルダーとの中長期的かつ良好な信頼関係があって初めて実現できるものです。当社にとってお客様、お取引先様、代理店様及び従業員との良好な関係を築き、維持することが最大の企業価値の源泉であるといえます。
2.企業価値向上のための取組みについて
当社は、上記1.のとおりの当社の企業価値の源泉を踏まえて、平成17年(2005年)6月の製販統合時に中期経営計画「2008年ビジョン」を策定以降、これまで計6回の中期経営計画を策定し、経営努力を継続することにより、当社の企業価値向上に邁進してまいりました。
当社は、過年度の業績状況および今後の当社を取り巻く経営環境の変化等を踏まえ、当社が創業130周年を迎える平成32年(2020年)を大きな節目として展望したうえで、平成28年(2016年)から平成30年(2018年)までの新たな3ヶ年の中期経営計画を策定いたしました。「お客様活き活きを創出する」、「社員活き活きを向上する」、「地球生き生きに貢献する」、「時代の先端を切り開く」を重点方針とした経営戦略を強力に推し進め、「時代の先端を切り開き、グローバル社会に貢献する高収益企業」となることを目指して、一層の企業価値向上に邁進してまいります。
3.コーポレート・ガバナンスについて
当社は、企業倫理・遵法精神に基づき、コンプライアンスの徹底と経営の透明性、公正性を向上させ、また、積極的な情報開示に努めることで企業に対する信頼を高め、企業価値の向上を目指したコーポレート・ガバナンスの構築に取り組んでおります。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、平成20年3月28日開催の当社第58回定時株主総会及び平成23年3月25日開催の当社第61回定時株主総会並びに平成26年3月26日開催の当社第64回定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただき、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための取組みのひとつとして、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下、「本プラン」といいます。)を導入し、更新いたしております。
1.本プランへの更新の目的
本プランは、上記Ⅰ.に記載した基本方針に沿って、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させる目的をもって改定され更新されたものです。
本プランは、当社株式に対する大量取得提案が行われた際に、当該大量取得行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な時間及び情報を確保するとともに、株主の皆様のために大量買付者と協議・交渉等を行うことなどを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量取得行為を抑止することを目的としております。
当社取締役会は、引き続き、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための枠組みが必要であると判断し、平成26年3月26日開催の当社第64回定時株主総会において株主の皆様にご承認いただき、本プランに更新いたしております。
2.本プランの概要
本プランは買付者等が現れた場合に、買付者等に事前に情報提供を求める等、上記の1.「本プランへの更新の目的」を実現するための必要な手続を定めております。
買付者等が、本プランに定めた手続に従い、当該買付等が本プランに定める発動の要件に該当せず、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合には、当該決定時以降、買付者等は当社株式の大量買付等を行うことができるものとされ、株主の皆様において買収提案に応じるか否かをご判断いただくことになります。
一方、買付者等が、本プランに定めた手続に従うことなく当社株式等の大量買付等を行う場合や、当該買付等が本プランに定める発動の要件を充たし、当社の企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれが合理的根拠をもって明らかであると判断されるような例外的な場合は、当社は、買付者等による権利行使は原則認められないとの行使条件及び当社が買付者等以外から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、当社取締役会等が別途定める割当期日における当社を除く全ての株主に対して、新株予約権無償割当ての方法で割り当てます。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買付者等の有する当社の議決権割合は最大50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役会の恣意性を排除するため、引き続き、当社経営陣から独立した委員による独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には株主の皆様の意思確認のため株主総会を招集し、新株予約権の無償割当て実施に関する株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報の公表または開示を行い、その透明性を確保することとしております。
3.本プランの有効期間、廃止及び変更
本プランの有効期間は、平成26年3月26日開催の当社第64回定時株主総会終結後3年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。
但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において、もしくは当社株主総会で選任された取締役(当社取締役の任期は1年となっており、毎年の取締役の選任を通じ、株主の皆様のご意向を反映させることが可能です。)による取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランは当該決議に従い廃止されるものとします。
また、当社取締役会は、本プランの有効期間中であっても、本プランに関する法令、金融商品取引所規則等の新設又は改廃が行われ、かかる新設又は改廃を反映することが適切である場合、誤字脱字等の理由により字句の修正を行うことが適切である場合、又は当社株主の皆様に不利益を与えない場合等、平成26年3月26日開催の当社第64回定時株主総会決議の趣旨に反しない場合には、独立委員会の承認を得た上で、本プランを修正し、又は変更する場合があります。
当社は、本プランが廃止、修正又は変更された場合には、当該廃止、修正又は変更の事実、及び(修正又は変更の場合には)修正、変更の内容その他の事項について、情報開示を速やかに行います。
Ⅳ.上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
1.基本方針の実現に資する取組み(上記Ⅱ.)について
当社は、上記Ⅱ.に記載の各施策は、基本方針に沿って当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上するための具体的方策として策定されたものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
2.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(上記Ⅲ.)について
当社は、以下の理由から本プランについて当社の企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(a) 本プランが基本方針に沿うものであること
本プランは、当社株券等に対する買付等が行われる場合に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案するために必要な情報や時間を確保し、または株主の皆様のために買付者等と協議・交渉等を行うことを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保することを目的として改定され更新されたものであり、基本方針に沿うものです。
(b) 買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を完全に充足しております。また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっております。
(c) 株主意思を重視するものであること
本プランは、平成26年3月26日開催の当社第64回定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただき、改定され更新されております。
また、本プランは、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が設けられており、かつ、その有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランを廃止する旨の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。その意味で、本プランの消長は、当社株主の皆様の意思に基づくこととなっております。
(d) 独立性の高い社外者の判断の重視と株主への情報提供
当社は、取締役の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために、本プランの発動及び廃止等の運用に際しての実質的な判断を客観的に行う機関として、引き続き独立委員会を設置しております。
独立委員会は、独立委員会規則に従い、当該買付等が当社の企業価値・株主の共同利益を毀損するか否かなどの実質的な判断を行い、当社取締役会はその判断を最大限尊重して会社法上の機関としての決議を行うこととします。このように、独立委員会によって、当社取締役の恣意的行動を厳しく監視するとともに、その判断の概要については株主の皆様に公表することとされており、当社の企業価値・株主共同の利益に資する範囲で本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されております。
(e) 合理的な客観的要件の設定
本プランは、合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。
(f) デッドハンド型やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株券等を大量に買い付けた者が指名し、株主総会で選任された取締役により、廃止することが可能であるため、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社取締役の任期は1年であり、当社は取締役の期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するために時間を要する買収防衛策)でもありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。
なお、下記記載のリスク項目は、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。また本項における将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日(平成28年3月23日)現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの売上高は、国内市場に大きく依存しており、国内の設備投資動向に大きな影響を受けます。このことにより、国内景気の後退による民間設備投資及び公共投資の減少に伴い需要が減少した場合は、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、先進のデザイン・機能性を備えた商品とトータルソリューション能力でお客様の快適な環境づくりをサポートすることで高い評価をいただいておりますが、市場では激しい競争に直面しており、特に価格面においては必ずしも競争優位に展開できる保証はなく、結果として当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、既存領域に捉われない独創的な新製品の開発と市場投入を行っています。しかしながら、市場から支持を獲得できる新製品又は新技術を正確に予想できるとは限らず、またこれら製品の販売が成功しない場合には、将来の成長と収益を低下させ、業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループで生産している製品の主要原材料である鋼板の価格につきましては、一定程度の価格上昇であれば、これによるコストアップを製造原価の低減、諸経費の圧縮等で対応していく考えであります。ただし、今後鋼板価格が大幅に上昇することがあれば、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、販売する商品の一部をグループ外から仕入れておりますが、今後鋼材や原油価格等の原材料の価格が上昇し、仕入先からの仕入価格上昇圧力が強まった場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、社内で確立した厳しい品質基準をもとに製品を製造しておりますが、予期せぬ事情によりリコールが発生する可能性や、当社グループが提供する、製品・サービスにおいて不測の事象やクレームが発生する可能性があります。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、結果として当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
またこのことにより、当社グループの製品に対する信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。
製造設備等の施設について、災害等によって生産活動が停止しないよう災害防止活動、設備点検等の対策を行っておりますが、予想を超える大規模な災害が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り回収可能性を判断して計上しております。しかし、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には繰延税金資産の取崩が発生し、その結果当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。
当社グループは、事業の許認可、輸出入に関する制限や規制等の適用を受けております。また、公正取引、消費者保護、知的財産、環境関連、租税等の法規制の適用も受けております。当社グループは、法令遵守、企業倫理を確立するために「イトーキグループ行動規範」を制定し、コンプライアンス重視の経営を推進するために委員会を設置し、充実した内部管理体制の確立に努めております。しかしながら、これらの規制を遵守できなかった場合は当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの規制の改廃や新たな公的規制の新設等がなされた場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由で、主要取引先、取引金融機関の株式等の売却可能な有価証券を保有しております。これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価されており、市場における時価の変動が、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害等偶然な事由によりネットワークの機能が停止した場合、商品の受発注不能に陥る可能性があります。
また、外部からの不正な手段によりコンピュータ内へ侵入され、ホームページ上のコンテンツの改ざん・重要データの不正入手、コンピュータウィルスの感染により重要なデータが消去される可能性もあります。このような状況が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
個人情報の管理に関しては、万全を期していますが、予期せぬ事態により流出する可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループのブランド価値低下を招くとともに、多額の費用負担が発生する可能性があります。
技術導入契約等
当社グループが締結している技術導入契約等は、次のとおりであります。
契約先 | 国名 | 内容 | 対価 | 期限 |
クルーガー・インターナショナル社 | アメリカ | 事務用収納扉の技術、製造、販売権の許与 | 一時金及び | 平成28年7月31日 |
ワルドナー社 | ドイツ | 実験用家具の技術、製造、販売権の許与 | 一時金及び | 平成35年1月28日 |
モダンフォールド社 | アメリカ | 移動間仕切の技術、製造、販売権の許与 | ロイヤリティ | 平成28年3月31日 |
当社グループでは、新たな価値を提供する活動を継続・促進するため、研究開発活動に取り組んでおります。
調査研究活動として、社会の変化や技術の進展を見据えた近未来の働き方を描き、「オフィスビジョン2020」を提言いたしました。先端技術である人工知能や通信センサーを組み込んだ次世代のオフィス環境の研究に取り組んでおります。
これに加え、健康経営の必要性の高まりから、企業従業員の健康に関する調査・分析を行い、健康ソリューション「ワークサイズ」の研究・開発と商品化を進めております。オフィスで、働きながら健康増進をサポートするオフィス設計を提供しております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は17億59百万円であります。
[オフィス関連事業]
オフィスにおける課題解決商品として、会議室の効率的な運用を実現する会議室予約表示システム「カンファリオ」を導入先の要望に応え、企業内スケジュール管理システムとの連動や、無線通信環境下で安定的に稼働するソフトウエアの2次開発を行いました。また、通信電波をシート内に封じ込める2次元Wifi通信装置「LANシート」において、2倍の通信速度と薄型シート形状を実現した「LANシート・ライト」を開発しました。経営戦略としてのワークスタイル変革の課題を解決するため、ICTを活用したオフィス商品・サービスの開発を進めております。
オフィス家具の新製品としては、高まる健康経営のニーズに応えて当社が提唱する「ワークサイズ」コンセプトを具現化するワークステーション「トイロ」を開発しました。「トイロ」は電動で天板高さを調節可能、一人ひとりのワークスタイルにフィットした環境をつくることで「健康増進」「生産性向上」をサポートします。また、当社の主力ワークステーション「インターリンク」に新たにデザインを自由にコーディネートできる「インターリンク・ファイン」と機能性を大幅にアップした「インターリンクR」を追加しました。事務・会議用チェアでは、“折り紙”の発想から生まれた革新的なデザインの「フリップフラップ」チェアを開発しました。「集中」「リラックス」「リフレッシュ」の3つのモードの姿勢に追従する機能性、デザイン性を高次元で融合したタスクチェアです。需要が拡大しているアッパーミドルクラスには、スピーナチェアのおもてなしの座り心地を進化させた高機能メッシュチェア「セレーオ」、コンパクトながらゆったりした座り心地のミーティングチェア「モノン」を開発しました。システム収納家具では、マイナンバー制度導入など高まるセキュリティニーズに応える「eS(エス)キャビネット」を発売しました。フラットにこだわった美しいスタイリング、耐震性の強化に加えて、セキュリティレベルや運用方法に応じてモードを選べる「スマートロック」を搭載しています。さらに、当社で重点市場と位置づけている教育施設家具の新商品として、現役大学生とのコラボレーションで生まれたアクティブラーニング用家具「スクラム」を発売いたしました。
なお、研究開発費の額は10億13百万円であります。
[設備機器関連事業]
建材分野においては、「減災建材」というテーマのもと、震度6強の大地震にも耐え抜く「高耐震間仕切G」につづき、耐震性を有さない在来天井を下から支えて、その崩落の危険性を軽減する「天井制震ユニット」を開発し、2016年6月に発売予定です。これは、本来耐震補強工事が必要な在来工法の天井に対して、スチールパーティションの内部に制震ユニットを組み込むことで天井の変位量を最大90%低減し、その脱落を抑止するものです。天井改修工事が困難な施設での採用が期待されます。
物流設備機器分野においては、図書館業界で初めてとなる書籍の貸出と返却の自動無人化を可能にする自動書籍ピッキング装置「システマファインドピッカー(Systema Find Picker)」を株式会社図書館総合研究所と協働し、開発しました。公共図書館の利用者から寄せられる声には、希望する書籍を図書館の開館時間外での貸し出し返却をはじめ、さらには図書館だけでなく身近な公共空間である駅構内での受け取りなど多様なサービスの提供があります。それらの声に応えることができる新商品として11月に開催された第17回図書館総合展では一般利用者や図書館関係者様から多くの期待の声を頂きました
また、全自動貸金庫SAD-KⅢの海外展開ではインド、インドネシアで受注に繋がり、管理システムのバイリンガル対応と保守機能の拡張開発を行なったと共にエンジニアリング体制も強化しました。2016年には収納重量アップや24時間運用対応など、海外からの要望に対応した海外向けSAD-Kを開発し海外展開を加速する予定です。
なお、研究開発費の額は6億74百万円であります。
[その他]
学習家具分野においては、従来の学習デスク事業から、子どもの成長全般をサポートする事業に拡大し、「子どもの日常生活をサポートする収納家具類」を開発しました。明日持って行く持ち物をまとめて収納できるため忘れ物防止に役立つ「あしたラック」、従来の学習デスクの収納棚にはサイズ的に収納出来なかったA4ファイルボックスや、鍵盤ハーモニカ・リコーダーなど異型のアイテムもスッキリ収納できる「収納お片付けラック」などの9アイテムを、『子どもの「できる」をぐんぐん伸ばす!“できラボ”』としてブランド展開、子ども部屋ではなくリビングで学習するという市場トレンドにもマッチし人気商品となっております。
また、子どもの実際の持ち物を徹底的に調査した結果を元に整理整頓の習慣を育むデスクシリーズ「コファーノ」を開発。北欧風のシンプルデザインの「ポルク」シリーズには新型組み換えデスクを開発しました。
ホーム家具分野においては、奥行きが45cmのコンパクトなリビングデスクシリーズに書棚を2種類新たに開発いたしました。
なお、研究開発費の額は71百万円であります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは主に、たな卸資産の評価、貸倒引当金、退職給付に係る負債、法人税等であり、継続的な評価を行っております。
なお、見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(資産の部)
流動資産は、現金及び預金が2億44百万円、繰延税金資産が4億52百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ6億28百万円増加し563億42百万円となりました。
固定資産は、投資有価証券が9億15百万円、繰延税金資産が3億73百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ8億24百万円増加し418億32百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比べ14億53百万円増加し、981億75百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、電子記録債務が3億12百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が7億84百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ5億71百万円減少し、361億6百万円となりました。
固定負債は、退職給付に係る負債が12億62百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ20億97百万円減少し、147億56百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べ26億68百万円減少し、508億63百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は、取締役会決議に伴う自己株式の取得等により自己株式が21億66百万円増加したこと、利益剰余金が56億67百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ41億21百万円増加し、473億11百万円となりました。
この結果、自己資本比率は46.5%となり、前連結会計年度に比べ3.4ポイント上昇しております。
また、1株当たり純資産額は前連結会計年度の825.78円から953.51円となりました。
当連結会計年度における経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要」に記載しております。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要」に記載しております。
「第2 事業の状況 4.事業等のリスク」に記載しております。