第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、1890年(明治23年)に伊藤喜商店として大阪で創業後、大正、昭和、平成、令和と続く時代の変遷の中で、着実な足どりで日本経済の歴史とともに歩み、日本のオフィスの発展に大きな役割を果たしてきました。その間、1950年には製造部門が分離独立するなど時代に合った経営を行い発展してまいりましたが、2005年6月に新たな企業価値の創造に向けて、製販統合を行い、半世紀余ぶりにひとつの企業として生まれ変わりました。

当社グループは、お客様に製品やサービスを提供することにとどまらず、企業としての社会的責任を最大限果たすことが、当社グループの存在意義であると認識し、経営活動を営んでおります。また、「健康経営」を宣言し、CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)の両立を目指す事業活動に注力しております。

ミッションステートメントとして『明日の「働く」を、デザインする。』を掲げ、中長期的な見地から、常に未来の社会における「働く」を考え、社会と社員の元気につなげ、生産性の向上や創造性を発揮し、あらたな価値を生み出すことを目指しております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、事業の成長及び収益力の向上、並びに資産の効率的な運用の観点から、

① 売上高営業利益率
 ② 自己資本当期純利益率(ROE)
を、重要な経営指標としております。

当社の経営理念である「時代の先端を切り開き、グローバル社会に貢献する高収益企業」の実現に向けて、魅力ある商品とサービスを提供し続けること、並びに継続的なコスト削減と生産性向上により、安定的かつ永続的な成長を目指しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、過年度の業績達成状況及び今後の当社を取り巻く経営環境の変化等を踏まえ、当社が創業130周年を迎える2020年を最終年度とした2018年から2020年までの3ヶ年の中期経営計画を策定しております。
 世界経済の先行きに対する不透明感が継続し、国内マーケットにおいても競争激化が進む環境下ではありますが、この中期経営計画においては「働き方変革130」をキャッチフレーズとして、以下に掲げております「変革のポイント」に基づき、『「働き方変革」を実践する』、『「お客様活き活き」を創出する』、『「社員活き活き」を向上する』、『「地球生き生き」に貢献する』、『「時代の先端」を切り開く』を重点方針とした経営戦略を強力に推し進めてまいります。

① 数値目標(連結) 

 

2020年度目標

売上高

1,250億円

(1,280億円)

営業利益

25億円

(65億円)

営業利益率

2.0%

(5.1%)

経常利益

24億円

(67億円)

ROE

1.8%以上

(9.0%以上)

 

   ※カッコ内は当初目標の値です。

直近までの業績の状況を踏まえ、中期経営計画最終年度(2020年度)の数値目標の見直しを行い、連結業績目標を上記の通り修正しております。

 

② 変革のポイント

   ・全社をあげて「働き方変革」を実践し、収益性・生産性・創造性・満足度の向上を実現します。

  ・営業に経営資源を傾注し、全社としての営業力を強化します。

  ・商品開発プロセスを抜本的に革新して、マーケットへの訴求力を持った新商品をスピーディに開発します。

 

 

(4) 会社の対処すべき課題

今後のわが国の経済環境は、海外経済動向や新型肺炎の感染拡大の影響などに留意する必要があるものの、穏やかな景気回復が続くと見込まれます。
 このような事業環境の中、当社グループとしましては、独自の新製品やソリューションの開発に注力し、注目の高まる「働き方改革」や「健康経営」のニーズに対する価値提案営業と、トータル受注による効率性の高い営業活動を展開するとともに、高い自己裁量により、ワーカー自らが働き方を自律的にデザインできるように、具体的かつ体系的に社員の行動を変えていく総合的なワークスタイル戦略である “ABW(Activity Based Working)"、社員の心身を健全に保つWell-beingの概念にもとづく空間品質基準である"WELL Building Standard”の二大コンセプトモデルを織り込んで創りあげた「ITOKI TOKYO XORK」を最大活用することで、「時代の先端を切り開き、グローバル社会に貢献する高収益企業」の実現を目指してまいります。

なお、各事業における基本戦略の内容は以下のとおりです。
 ① オフィス関連事業
 ・営業生産性を飛躍的に高める、抜本的な「働き方変革」を実行して、収益拡大につなげます。
 ・新商品・サービスの企画開発プロセスを革新して、これまでに無い新しい価値を、早期に提供します。
 ・先端技術の投入とサプライチェーンの強化により、革新的な生産(供給)を実現します。
 ② 建材事業
 ・オフィス関連事業との連携を深め、市場シェアの拡大を図ります。
 ・製造原価率の大幅な低減を実行し、高収益化を実現します。
 ③ 設備機器事業
 ・生産性の向上と専門企業との協業深耕により、収益拡大を図ります。
 ・メカトロ技術を駆使して先進的な価値を創造し、新商品開発・新事業開拓を加速します。
 ④ 海外事業
 ・中国、アセアンを中心に、海外事業の本格的拡大、現地ローカル市場への参入に向けて構築されたプラッ
  トフォームを最大活用し、収益拡大を図ります。
 ・海外における開発・生産・品質保証体制を確立し、グループとしての機能強化に貢献します。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。

なお、下記記載のリスク項目は、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。また本項における将来に関する事項につきましては、有価証券報告書提出日(2020年3月25日)現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 市場環境の変化

当社グループの売上高は、国内市場に大きく依存しており、国内の設備投資動向に大きな影響を受けます。このことにより、国内景気の後退による民間設備投資及び公共投資の減少に伴い需要が減少した場合は、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 市場競争

当社グループは、先進のデザイン・機能性を備えた商品とトータルソリューション提案力でお客様の快適な環境づくりをサポートすることで高い評価をいただいておりますが、市場では激しい競争に直面しており、特に価格面においては必ずしも競争優位に展開できる保証はなく、結果として当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 新製品開発

当社グループは、既存領域に捉われない独創的な新製品の開発と市場投入を行っています。しかしながら、市場から支持を獲得できる新製品又は新技術を正確に予想できるとは限らず、またこれら製品の販売が成功しない場合には、将来の成長と収益を低下させ、業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) 原材料の価格変動

当社グループで生産している製品の主要原材料である鋼板の価格につきましては、一定程度の価格上昇であれば、これによるコストアップを製造原価の低減、諸経費の圧縮等で対応していく考えであります。ただし、今後鋼板価格が大幅に上昇することがあれば、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5) 商品仕入価格の上昇

当社グループは、販売する商品の一部をグループ外から仕入れておりますが、今後鋼材や原油価格等の原材料の価格が上昇し、仕入先からの仕入価格上昇圧力が強まった場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) 製造物責任

当社グループは、社内で確立した厳しい品質基準をもとに製品を製造しておりますが、予期せぬ事情によりリコールが発生する可能性や、当社グループが提供する、製品・サービスにおいて不測の事象やクレームが発生する可能性があります。製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、結果として当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

またこのことにより、当社グループの製品に対する信頼性に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 災害等の発生

製造設備等の施設について、災害等によって生産活動が停止しないよう災害防止活動、設備点検等の対策を行っておりますが、予想を超える大規模な災害が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) 繰延税金資産

当社グループでは繰延税金資産について、将来の課税所得を合理的に見積り回収可能性を判断して計上しております。しかし、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合には繰延税金資産の取崩が発生し、その結果当社グループの業績及び財政状況に悪影響を与える可能性があります。

(9) 法令遵守・公的規制に関するリスク

当社グループは、事業の許認可、輸出入に関する制限や規制等の適用を受けております。また、公正取引、消費者保護、知的財産、環境関連、租税等の法規制の適用も受けております。当社グループは、法令遵守、企業倫理を確立するために「イトーキグループ行動規範」を制定し、コンプライアンス重視の経営を推進するために委員会を設置し、充実した内部管理体制の確立に努めております。しかしながら、これらの規制を遵守できなかった場合は当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これらの規制の改廃や新たな公的規制の新設等がなされた場合、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 有価証券の時価変動リスク

当社グループは、売買を目的とした有価証券は保有しておりませんが、様々な理由で、主要取引先、取引金融機関の株式等の売却可能な有価証券を保有しております。これらの有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価にて評価されており、市場における時価の変動が、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11) 情報システム

当社グループは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害等偶然な事由によりネットワークの機能が停止した場合、商品の受発注不能に陥る可能性があります。

また、外部からの不正な手段によりコンピュータ内へ侵入され、ホームページ上のコンテンツの改ざん・重要データの不正入手、コンピュータウィルスの感染により重要なデータが消去される可能性もあります。このような状況が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

(12) 個人情報保護

個人情報の管理に関しては、万全を期していますが、予期せぬ事態により流出する可能性があります。このような事態が生じた場合は、当社グループのブランド価値低下を招くとともに、多額の費用負担が発生する可能性があります。

(13) 海外事業

当社グループは企業買収に当たっては、対象企業のリスクを把握したうえで決定することになりますが、事業環境等の変化等により、当初想定した効果が得られない場合には、のれんの減損等により業績に影響を与える可能性があります。
 海外の事業展開においては予期しない法律・規制の変更や経済環境の変化等のリスクが存在するほか、戦争、テロリズム、紛争又はその他の要因による社会的又は政治的混乱等の発生の可能性や、為替相場の変動により当社グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

2017年12月21日に行われたNovo Workstyle HK Ltd.との企業結合について前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善が継続したことにより、自然災害の発生や消費税率の引き上げがあったものの緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、米中貿易摩擦の長期化などによる世界経済の不安定要素の影響により、依然として先行きが不透明な状況で推移しました。

このような環境のもと、当社グループにおきましては、「働き方変革130」をキャッチフレーズに掲げた3ヶ年の中期経営計画の2年目として、全社をあげて収益性・生産性・創造性・満足度の向上に継続して取り組んでまいりました。

しかしながら、製造原価の上昇、新規事業の立ち上げ費用や中国事業に係る売上・利益の減少などにより、当社グループの当連結会計年度の売上高は1,221億74百万円(前連結会計年度比2.9%増)、営業利益は9億3百万円(前連結会計年度比53.1%減)、経常利益は9億45百万円(前連結会計年度比60.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は5億50百万円(前連結会計年度は17億25百万円の当期純利益)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(単位:百万円)

報告セグメント

2018年12月期

2019年12月期

増減額

オフィス関連事業

売上高

61,759

64,659

2,899

営業利益

2,127

703

△1,424

設備機器関連事業

売上高

54,158

55,024

866

営業利益

115

435

319

その他事業

売上高

2,782

2,490

△292

営業利益

△316

△235

80

合計

売上高

118,700

122,174

3,474

営業利益

1,927

903

△1,024

 

 

[オフィス関連事業] 

オフィス関連事業につきましては、首都圏や都市部などを中心とした新築・移転の需要拡大やリニューアル需要を受け、「ITOKI TOKYO XORK」をワーキングショールームとして活用したオフィスプランのトータル提案や、働き方改革に即したソリューションの提案など中長期的な視点に立ったお客様との関係構築に努めた結果、売上高は堅調に推移しました。一方、新製品の製造原価の上昇や新規事業であるGlobalTreehouse事業の立ち上げに係る費用や、中国における営業体制の再構築の影響などにより、営業利益は減少しました。

 その結果、業績につきましては、売上高646億59百万円(前連結会計年度比4.7%増)、営業利益7億3百万円(前連結会計年度比66.9%減)となりました。

[設備機器関連事業]

設備機器関連事業につきましては、労働環境の改善や省人化を目的とした積極的な設備投資の需要を受け、物流設備(システマストリーマーSAS)の受注が好調に推移しました。また、訪日外国人観光客の増加に伴うデジタルサイネージの増設や、美術館・博物館のオープンに伴う展示ケースの新設、グループ会社である株式会社ダルトンにおける研究施設の大口案件などの受注により、増収増益となりました。

 その結果、業績につきましては、当事業は売上高550億24百万円(前連結会計年度比1.6%増)、営業利益4億35百万円(前連結会計年度比276.4%増)となりました。

 

[その他] 

その他事業につきましては、パーソナル環境事業においてはライフスタイルの変化や少子化を要因とした競争環境激化の影響が続くなか、差別化を図るべく販売チャネルの一部見直し等ビジネスモデルの改革に継続して取り組みました。また、働き方改革の推進で増加している在宅ワークに対応するタスクチェアやデスクをリリースするなど、新たな顧客獲得と販路の拡大に取り組んだことにより、減収となったものの、営業損失の計上額は若干改善しました。

 その結果、業績につきましては、売上高24億90百万円(前連結会計年度比10.5%減)、営業損失2億35百万円(前連結会計年度は3億16百万円の営業損失)となりました。

 

②財政状態の状況

(資産の部)

流動資産は、受取手形及び売掛金が49億16百万円減少し、現金及び預金が8億1百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ30億71百万円減少581億9百万円となりました。

固定資産は、建物及び構築物が5億7百万円、有形固定資産のその他に含まれる使用権資産が7億11百万円、無形固定資産のその他に含まれるソフトウエアが5億78百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ24億26百万円増加499億55百万円となりました。

また、GlobalTreehouse㈱の新規連結に伴い開業費が7億13百万円増加し、繰延資産が増加しております。

これらの結果、当連結会計年度末における資産合計は前連結会計年度末に比べ68百万円増加し、1,087億78百万円となりました。 

 (負債の部)

流動負債は、短期借入金が35億39百万円増加し、支払手形及び買掛金が17億48百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ24億25百万円増加し、475億59百万円となりました。

固定負債は、退職給付信託へ拠出したこと等により退職給付に係る負債が11億34百万円減少しております。これにより前連結会計年度末に比べ6億86百万円減少し、153億85百万円となりました。

これらの結果、当連結会計年度末における負債合計は前連結会計年度末に比べ17億39百万円増加し、629億44百万円となりました。

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産は、その他有価証券評価差額金の4億68百万円増加や、配当金5億92百万円の支払い、親会社株主に帰属する当期純損失が5億50百万円計上されたことにより、前連結会計年度末に比べ16億70百万円減少し、458億34百万円となりました。この結果、自己資本比率は41.7%となり、前連結会計年度に比べ1.4ポイント下落しております。

また、1株当たり純資産額は前連結会計年度の1,027.45円から995.80円となりました。

 

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ9億53百万円の資金の増加があり、154億94百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>
 営業活動による資金の増加は35億86百万円前年同期は13億84百万円の増加)となりました。この主な要因は、売上債権の減少37億5百万円などによるものです。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>
 投資活動による資金の減少は32億21百万円前年同期は30億94百万円の減少)となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出29億51百万円などによるものです。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>
  財務活動による資金の減少は0百万円前年同期は24億63百万円の減少)となりました。この主な要因は、借入金の純増加額21億94百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出6億74百万円、配当金の支払額5億92百万円などによるものです。

 

当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は以下の通りであります。

 

2018
12月期

2019年
12月期

自己資本比率(%)

 43.1

41.7

時価ベースの自己資本比率(%)

 25.0

22.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

 14.3

7.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

 7.6

14.1

 

 

 

 

④生産、受注及び販売の実績

 a. 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比(%)

オフィス関連事業(百万円)

29,915

96.2

設備機器関連事業(百万円)

24,181

103.0

  報告セグメント計(百万円)

54,097

99.1

その他(百万円)

664

105.8

合計(百万円)

54,761

99.2

 

(注) 1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には消費税等を含めておりません。

 b. 受注実績

当社グループは見込生産を主体としているため、受注状況の記載を省略しております。

 c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比(%)

オフィス関連事業(百万円)

64,659

104.7

設備機器関連事業(百万円)

55,024

101.6

  報告セグメント計(百万円)

119,684

103.2

その他(百万円)

2,490

89.5

合計(百万円)

122,174

102.9

 

(注) 1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には消費税等を含めておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは主に、たな卸資産の評価、貸倒引当金、退職給付に係る負債、法人税等であり、継続的な評価を行っております。

なお、見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づいて行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載しております。

b. 財政状態の分析

当連結会計年度における財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。

 

c. キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③ 資本の財源および資金の流動性の分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料、商品等の購入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用です。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものです。なお、重要な設備の新設等の計画はありません。

運転資金及び投資資金の調達については、自己資金又は銀行借入で賄う方針であります。

当社は運転資金の効率的な調達を行なうため、取引金融機関5社と2,900百万円の貸出コミットメント契約を締結しております。

 

④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、事業の成長及び収益力の向上、並びに資産の効率的な運用の観点から、売上高営業利益率、自己資本当期純利益率(ROE)を、重要な経営指標としております。

また、当社グループは、過年度の業績達成状況及び当社を取り巻く経営環境の変化等を踏まえ、2020年度を最終年度とした2018年から2020年までの3ヵ年の中期経営計画を策定しております。

直近までの業績の状況を踏まえ、連結売上高:1,250億円、連結営業利益:25億円(売上高営業利益率:2.0%)、自己資本当期純利益率(ROE):1.8%以上を最終年度に達成すべき数値目標として変更しております。

当社の経営理念である「時代の先端を切り開き、グローバル社会に貢献する高収益企業」の実現に向けて、魅力ある商品とサービスを提供し続けること、並びに継続的なコスト削減と生産性向上により、安定的かつ永続的な成長を目指しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

 技術導入契約等

当社グループが締結している技術導入契約等は、次のとおりであります。

契約先

国名

内容

対価

期限

KRUEGER INTERNATIONAL,INC.

アメリカ

事務用収納扉の技術、製造、販売権の許与

 一時金及び
ロイヤリティ

2022年12月31日

WALDNER Laboreinrichtungen GmbH&Co.KG

ドイツ

実験用家具の技術、製造、販売権の許与

 一時金及び
ロイヤリティ

2027年1月28日

KNOLL OVERSEAS,INC.

アメリカ

家具の製造、販売権の許与

 一時金及び
ロイヤリティ

2022年7月19日

 

 

 

5 【研究開発活動】

  当社グループでは、新たな価値を提供する活動を継続・促進するため、研究開発活動に取り組んでいます。

 研究分野では、当社のミッションステートメント、『明日の「働く」をデザインする。』、新しい働き方を提案するため、先端技術が私たちの働き方とオフィスをいかに変えるかをテーマに取り組んでおります。今年度は特に、XORK Styleを実践するITOKI TOKYO XORKを研究拠点ととらえ、ここで行われる様々なアクティビティをデータ分析し、どのような技術的支援がオフィスワーカーの生産性向上につながるかの研究を本格化しました。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は2,612百万円であります。

[オフィス関連事業]

  オフィス家具の分野におきましても、XORK Styleを実践した経験をもとに、個々のワーカーのアクティビティ(活動)にふさわしい場を提供できる商品開発を進めてきました。
 「Pixel」では、自在にレイアウトできるモジュールシステムとテーブルや電源ユニットといった働くためのツールを備えた「しっかりと働けるソファエリア」を実現しています。「HIGHLINE」では、机上面の高さを1000mmに設定し、目線が合うことによるコミュニケーションの向上と立ち座りを促進することによる健康増進を主眼に、高い座位で働くことができるワークステーションを開発いたしました。
  さらに、仕事中でも健康的な行動をとることを促すソリューションとして当社が開発した「ワークサイズ」に作用する家具として「ピオホーム」を投入いたしました。活発で楽しい空間づくりに寄与できるものと考えます。

  オフィスチェアで特筆すべき新商品として「バーテブラ03」を投入いたしました。これは、1981年に商品化され累計200万台以上の販売実績がある初代バーテブラチェアの機能的なコンセプトを継承しつつ、現在の働き方に合致させたデザインを実現した製品です。また、「ノートチェア」は高機能なタスクチェアの要素は備えつつ、現在のカジュアルなオフィス空間にもマッチするフレームレスデザインを備えた次期主力商品として開発いたしました。いずれもオフィスのカジュアル化や家庭的な雰囲気との融合を象徴する商品となっています。

  なお、研究開発費の額は1,705百万円であります。

 

[設備機器関連事業]

  建材分野におきましては、主力商品であるスチールパーティションに、これまでの建材商品と一線を画す、新しいコンセプトを持った新シリーズ「ADRED(アドレッド)」をリリースしました。ADREDは、「Seamless Is More(シームレスイズモア)」をメインコンセプトに掲げ、連続性をキーワードとした高い意匠性、ガラスやスチールパネルの高い遮音性能、オフィス商品と調和したCMFの展開を特徴とした製品です。建材事業を展開して半世紀以上に渡りイトーキが蓄積してきた技術や市場ニーズを反映させ、高いデザイン性と優れた機能性・施工性を兼ね備えた製品で、様々な空間づくりに貢献して参ります。
 設備機器分野におきましては、物流倉庫における物量増加や人手不足といった課題に対して、2018年に省スペース・省エネルギーをコンセプトに新型シャトル式立体自動倉庫「システマストリーマー(SAS-R)」を発売し、多数のご導入・ご発注をいただいております。2019年も更なる商品力アップを計るためSAS-Rの継続開発に注力いたしました。シャトル式立体自動倉庫最大の特徴である高速処理を追求し、構成機器のスピードアップや制御方式の見直しを行いました。これにより、従来機器に比べ55%の能力アップを達成し、特に垂直搬送機であるリザーバーにおいては世界最速レベルを実現しました。今後も継続してSAS-Rのバリエーション開発を行い、持続可能なロジスティクスに貢献できる商品に育ててまいります。

 なお、研究開発費の額は781百万円であります。

 

[その他]

  家庭用家具分野におきましては、当社で初めてのオリジナルランドセル「QNORQ(クノーク)」を発売いたしました。子供に『物を大切にする心を育んで欲しい』という思いを込めた仕上がりとなっており、「フレンチシャビー」と「ヴィンテージ」という2つのテイストを空間と紐付けて場所が持つ空気感をそれぞれの商品で表現しております。また、働き方改革・テレワークへ向けた商品として、自宅での仕事のON、OFFを切替えができる折りたたみデスク「ONOFF(オノフ)」、家庭内で場所を選ばずどこにでも持ち運んですぐに使えるテレワークデスク「UBIQ(ユビック)」を発売いたしました。
 家庭用チェアの新しいコンセプト「しごとも、あそびも、スタイルも」をキーワードに、深いリクライニング機能や、上半身を包み込む背座形状、ネック(枕)とランバーサポートといったゲーミングチェアの基本機能に上質なソファ用ファブリックでツートンカラーの意匠を施した「X FOCUS(クロスフォーカス)チェア」を発売いたしました。さらに、2020年夏公開予定の映画「エヴァンゲリオン」とのコラボレーションも行い「エヴァンゲリオン チェア」を発売し、市場での注目をいただいております。

 なお、研究開発費の額は125百万円であります。