今後の見通しにつきましては、わが国経済は、緩やかながら景気回復基調にありますが、米国の経済・通商政策、外交戦略、東アジア・欧州における政治情勢等の不確実性が高まり、依然として先行き不透明な状況で推移するものと考えられます。
当社グループといたしましては、事務用家具部門ではオフィスのICT化によるオフィス環境整備需要への対応、首都圏・近畿圏における大型移転・統合案件、働き方改革を目指すオフィスリノベーション案件、医療施設、研究施設、地方自治体等のオフィス周辺市場等への積極的な提案営業、建築付帯設備他部門では病院、医療関連施設の統廃合案件へのアプローチ、また成長市場である高齢者関連施設案件に対する取り込み、クリーン機器他設備機器部門では新規市場開発に注力してまいります。
生産部門においては、品質向上、コスト削減のために生産品目ごとのVA・VE手法による総点検の推進、グループ会社間の重複業務の排除、経費削減等に取り組み、利益拡大に向けて鋭意取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの製品の販売については、オフィスビル、店舗、工場、病院、医療関連施設等の着工・完工件数の変化、あるいは顧客企業の業績状況の変化等、また個人消費における耐久消費財需要の変化等により当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループで生産している製品の主要原材料である鋼板価格は内外需要の動向により相当の影響を受けております。当社グループとしてコストを吸収すべく努めておりますが、今後も価格・量の両面で影響を受ける可能性があり、その場合は当社グループの経営成績並びに財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、販売する商品の一部をグループ外から調達しておりますが、原材料の価格上昇等が長期化し、調達先より仕入価格の上昇圧力が強まった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、社内で確立した厳しい品質基準をもとに製品を製造しておりますが、すべての製品において予期せぬ事情によりリコール等が発生する可能性があります。当社グループは製造物責任賠償保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、結果として当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、このことにより、当社グループの製品に対する信頼性に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの生産拠点を津工場(当社)(三重県津市)及び京都工場(主として関係会社)(京都府八幡市)に統合・集中化し、高効率の生産体制を確立した結果、集中メリットは十分あると考えております。しかしながらこの地域に地震等の大規模な自然災害が発生した場合には、生産活動の停止や物流網への支障等が生じ、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、主要取引先、取引金融機関その他の有価証券を保有しております。これら有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価評価されており、市場における時価の変動が当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外市場からの製品・原材料等の調達を行っております。その決済について、一部先物予約等でその為替相場変動リスクを軽減させていますが、影響を排除できるものではありません。急激な為替レート変動等があった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、コンピュータシステムによる通信ネットワークに依存しており、災害等偶発的な事由によりネットワーク機能が停止した場合、受発注不能に陥る可能性があります。このような状況が発生した場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境は緩やかながらも改善傾向が見られ、東京で開催されるオリンピック需要から建設需要が高まってきましたが、欧米の政治・経済情勢、東アジアの政治問題は不確実性が高まり、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
このような経済状況のもと当社グループは、高機能、高性能、環境への負荷の低減を追及した特色ある製品作り、家具、建具・インテリア、ICT、空調・クリーン機器を包含するトータルソリューション提案営業の推進、スチール加工工程におけるロボット溶接ラインの増設等による変種・変量生産体制の強化、生産性向上、コスト削減を推進しました。
(売上高)
売上高は、110億42百万円(前連結会計年度102億円)と前連結会計年度に比べ8億42百万円(8.3%増)の増収となりました。
(営業損益及び経常損益)
営業損益は、原材料、物流費の高騰などの影響により、当連結会計年度は、22百万円の営業損失(前連結会計年度1億30百万円の営業利益)となりました。
経常損益は、持分法による投資利益が前連結会計年度比で14百万円、支払手数料が前連結会計年度比で18百万円増加となったことなどにより、当連結会計年度は、54百万円の経常損失(前連結会計年度88百万円の経常利益)となりました。
(税金等調整前当期純損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度は、20百万円の税金等調整前当期純損失(前連結会計年度1億29百万円の税金等調整前当期純利益)となりました。特別利益が1億10百万円発生、その主なものは投資有価証券売却益1億10百万円、また特別損失が76百万円発生し、その主なものは過年度決算訂正関連費用65百万円であります。
親会社株主に帰属する当期純損益につきましては法人税、住民税及び事業税26百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は59百万円(前連結会計年度97百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
金融機関、大手企業の移転案件への積極的な営業展開を実施し、大口の成約案件が首都圏を中心に、関西圏および沖縄地区等で納入されました。
また、働き方改革における、オフィスの生産性向上、ワークモードに合わせた「場」の選択、更にウェルビーイングに配慮したオフィス構築の提案を実施し、オフィス環境の考え方と、新たな提案を積極的に展開し、各企業のリニューアル需要の受注に結びついた結果、売上高は前連結会計年度を上回りました。
家庭用家具市場においては、就学児童数の減少やライフスタイルの変化により総需要台数が減少する厳しい市場状況が続くなか、大型量販店向けオリジナル学習家具商品の投入、また入学シーズン購入に捉われない通年販売商品として、リビングルームでの在宅ワーキングや新しい学習スタイルに対応したSOHO家具商品「ラティック」の新発売等で受注拡大に注力しましたが、売上高は前連結会計年度を下回りました。
その結果、家具関連事業部門の連結売上高は79億92百万円(前連結会計年度比13.7%増)、セグメント利益(営業利益)は3億15百万円(前連結会計年度比15.7%減)となりました。
昨年来、医療福祉施設の老朽化に伴う建て替え案件と耐震化による改築・リニューアル案件の整備計画が全国的に一段落したことから完成物件が減少しました。国公立病院など計画案件は回復基調にありますが、依然として建築費などが高騰しており、入札不調・計画延期などの影響により当社の主力商品である懸垂式引戸「アキュドアユニット」について、売上高は前連結会計年度比減収となりました。
また病院向けの医療ガスアウトレット/情報端末内蔵式設備「メディウォード・ユニット」につきましても建築コスト削減など厳しい環境が続き、売上高は前連結会計年度を下回る結果となりました。
計画が延期となっていた物件については、徐々に発注が増加傾向にありますが、当連結会計年度の建築付帯設備部門の売上高は前連結会計年度を下回りました。
主力製品である病院等医療関連施設向けクリーン機器におきまして、前連結会計年度において着工が延期となっていました大型案件が期初から再開し始めたこと、新たに中小規模工場向けの作業環境改善として「エリア空調機」の受注や、納入実績のある半導体製造装置メーカー向け「ドライコイルユニット」の納入などにより、売上高は前連結会計年度を上回りました。
その結果、建築付帯設備機器事業の連結売上高は、30億49百万円(前連結会計年度比3.9%減)、セグメント損失(営業損失)は62百万円(前連結会計年度はセグメント利益49百万円)となりました。
当連結会計年度末における総資産の残高は、108億62百万円(前連結会計年度末113億円)となり、前連結会計年度末と比較して4億38百万円の減少となりました。
流動資産の残高は、当連結会計年度末50億21百万円(前連結会計年度末54億69百万円)となりました。受取手形及び売掛金が3億41百万円、仕掛品が52百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ4億47百万円の減少となりました。
固定資産の残高は、当連結会計年度末58億40百万円(前連結会計年度末58億31百万円)となりました。建物及び構築物(純額)が61百万円、リース資産(純額)が50百万円の減少等、機械装置及び運搬具(純額)が45百万円、投資有価証券が20百万円の増加等により、前連結会計年度末に比べ8百万円の増加となりました。
負債の残高は、当連結会計年度末66億59百万円(前連結会計年度末68億91百万円)となりました。過年度決算訂正関連費用引当金が65百万円、退職給付に係る負債が50百万円の増加等、支払手形及び買掛金が1億7百万円、長短借入金が82百万円、未払費用が97百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ2億32百万円の減少となりました。
純資産は、当連結会計年度末42億2百万円(前連結会計年度末44億9百万円)となりました。利益剰余金が1億2百万円、その他有価証券評価差額金が1億2百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ2億6百万円の減少となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2百万円の増加となり、当連結会計年度末は7億73百万円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少額71百万円等の資金減少要因がありましたが、減価償却費2億86百万円、売上債権の減少額3億71百万円等の資金増加要因があり、差引5億27百万円の資金増加(前連結会計年度2億85百万円の増加)となりました。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入3億円等がありましたが、有形固定資産の取得による支出2億24百万円、投資有価証券の取得による支出3億34百万円等の資金減少要因があり、差引3億14百万円の資金減少(前連結会計年度76百万円の減少)となりました。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入による収入(純額)3億36百万円等による資金増加要因と、長期借入金の返済による支出(純額)4億18百万円、配当金の支払額42百万円等による資金減少要因の結果、2億10百万円の資金減少(前連結会計年度1億14百万円の減少)となりました。
当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。当期末において重要な資本的支出等の予定はありません。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は34億3百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7億73百万円となっております。
(生産、受注及び販売の状況)
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
家具関連 |
1,346,513 |
△1.6 |
|
建築付帯設備機器 |
3,431,435 |
8.3 |
|
合計 |
4,777,948 |
5.3 |
(注) 金額は販売価格によっております。
当連結会計年度における建築付帯設備機器の受注状況を示すと、次のとおりであります。
なお、家具関連にあってはほとんどが見込生産であり、受注生産は極めて僅少の為記載を省略しております。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
建築付帯設備機器 |
2,652,003 |
△17.2 |
1,988,089 |
△16.7 |
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
家具関連 |
7,992,270 |
13.7 |
|
建築付帯設備機器 |
3,049,838 |
△3.9 |
|
合計 |
11,042,108 |
8.3 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
|
日本アキュライド㈱ |
1,351,559 |
13.2 |
1,445,899 |
13.1 |
該当事項はありません。
当社グループにおける研究開発活動としましては、「多様化するニーズ」、「市場ニーズの変化」、「生産効率の向上による生産コストの削減」等を総合的に考慮し、開発に取り組んでおります。
家具関連では、オフィス環境の変化に対応した新しいスタイルの家具の開発を行い、建築付帯設備機器関連では市場ニーズに対応できる機能・仕様の追加や、部材の共通化によるコスト削減等、製販共同での研究開発を推進しております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、67百万円であります。
オフィス家具向けでは、働き方改革に向けた新しいワークスタイルを可能とするテーブルシステム「Fellow Dash」を開発いたしました。サイズ・形状の展開、天板とスクリーンのカラーバリエーションが多彩かつ豊富なオプションを用意したシリーズであります。さらに新型収納システム「ピュアスペース」を開発いたしました。上質で洗練されたデザイン性に加え、施錠の開閉状態がわかる表示錠などの機能性を高めた収納シリーズであります。
研究開発費の総額は、37百万円であります。
懸垂式引戸「アキュドアユニット」では、既に商品化されている、欄間パネルと扉の厚みを同面仕様とした「BFLタイプ」に加え、同じコンセプトの外付けタイプ「EFLタイプ」を商品化いたしました。
また、アキュドアユニットの特長でもある「耐久性」「安全性」に加え、「耐衝撃性」を備えた「耐衝撃タイプ(IBK85タイプ)」を新たに商品化いたしました。
耐衝撃タイプは、従来のアキュドアユニットの耐衝撃試験よりもさらに強い衝撃を加えるテストを行い、体育館や学校等、通常よりも大きな衝撃が加わる可能性のある施設等に最適なユニットとして販売を開始いたしました。
研究開発費の総額は、30百万円であります。