当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境は緩やかながらも改善傾向が見られ、東京で開催されるオリンピック需要から建設需要が高まってきましたが、欧米の政治・経済情勢、東アジアの政治問題は不確実性が高まり、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
このような経済状況のもと当社グループは、高機能、高性能、環境への負荷の低減を追及した特色ある製品作り、家具、建具・インテリア、ICT、空調・クリーン機器を包含するトータルソリューション提案営業の推進、スチール加工工程におけるロボット溶接ラインの増設等による変種・変量生産体制の強化、生産性向上、コスト削減を推進しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、102億円(前連結会計年度比1.0%増)となりました。
損益面につきましては、営業利益は1億30百万円(前連結会計年度比26.0%減)、経常利益は88百万円(前連結会計年度比33.0%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、97百万円(前連結会計年度比7.7%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
首都圏、近畿圏における金融機関、商社、外資企業の統合・移転の大型案件の受注のほか、働き方改革を目指したオフィスリノベーション需要の受注に積極的に注力するとともに、医療施設、研究施設、地方自治体等のオフィス周辺市場へ積極的に営業活動に注力しました結果、売上高は前連結会計年度を上回りました。
就学児童数の減少や、購入時期の変化による厳しい市場環境が続くなか、主力商品の学習家具では、大型量販店オリジナル商内拡大のために差別化された収納棚「かわるんラック」をセットした商品を投入、また入学シーズン購入に捉われない通年展示販売強化のために前シーズン好評であった、リビングでの新しい学習スタイルに対応した商品「シェルデ・シリーズ」に新アイテムを投入し、受注拡大に注力しましたが、売上高は前連結会計年度を下回りました。
その結果、家具関連事業部門の連結売上高は70億26百万円(前連結会計年度比2.1%増)、セグメント利益(営業利益)は3億74百万円(前連結会計年度比12.9%増)となりました。
医療福祉施設の老朽化に伴う建替え案件と耐震化による改築・リニューアル案件が約4年に亘り好調に推移しましたが、全国的に整備計画が一段落したことから完工案件が減少しました。依然として建築費が高騰しており、入札不調・計画延期などの影響により当社の主力商品である懸垂式引戸「アキュドアユニット」の売上高は前連結会計年度比減収となりました。
病院向けの医療ガスアウトレット/情報端末内蔵式設備「メディウォード・ユニット」についても前連結会計年度を下回る売上高となりました。
建築単価高騰に伴い着工遅れとなっていた大型案件についての受注件数は増加傾向にありますが、今期の建築付帯設備他部門の売上高は前連結会計年度を下回りました。
顧客ニーズに対応した病院向け空調機の開発やプリンター生産工場向け空調機の開発に取組み受注拡大に努めました。また病院向けクリーン機器の受注額は、前年同期比でほぼ横ばいとなりましたが、無菌病室関連の空調機並びに工場向け空調機の受注が好調に推移し、売上高は前連結会計年度を上回りました。
その結果、建築付帯設備機器事業の連結売上高は、31億73百万円(前連結会計年度比1.2%減)、セグメント利益(営業利益)は49百万円(前連結会計年度比58.1%減)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ93百万円の増加となり、当連結会計年度末は7億70百万円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、たな卸資産の増加額3億11百万円等の資金減少要因がありましたが、減価償却費2億56百万円、仕入債務の増加2億25百万円、税金等調整前当期純利益1億29百万円等の資金増加要因があり、差引2億85百万円の資金増加(前連結会計年度2億17百万円の増加)となりました。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入1億82百万円等がありましたが、有形固定資産の取得による支出1億16百万円、投資有価証券の取得による支出1億11百万円等の資金減少要因があり、差引76百万円の資金減少(前連結会計年度1億99百万円の減少)となりました。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の借入による増加1億76百万円、配当金の支払67百万円、長期借入金の返済による減少1億48百万円等により1億14百万円の資金減少(前連結会計年度1億62百万円の減少)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
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家具関連 |
1,368,325 |
△9.3 |
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建築付帯設備機器 |
3,169,634 |
9.9 |
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合計 |
4,537,959 |
3.3 |
(注) 金額は販売価格によっております。
当連結会計年度における建築付帯設備機器の受注状況を示すと、次のとおりであります。
なお、家具関連にあってはほとんどが見込生産であり、受注生産は極めて僅少の為記載を省略しております。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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建築付帯設備機器 |
3,202,639 |
21.1 |
2,385,924 |
1.2 |
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
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家具関連 |
7,026,613 |
2.1 |
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建築付帯設備機器 |
3,173,482 |
△1.2 |
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合計 |
10,200,095 |
1.0 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 | ||
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) | |
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日本アキュライド㈱ |
1,301,744 |
12.9 |
1,351,559 |
13.3 |
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「人と環境にやさしい空間創造」を基本理念として、顧客のニーズに的確に応え、顧客の満足度を高めるオフィスの作業環境創り、病院・高齢者施設の治療・療養環境創り、勉強部屋・ホームオフィスの生活環境創り並びに空調・クリーン機器の製造を柱事業として事業展開をいたしております。情報化社会に適応し、安定した経営基盤を構築して収益力の向上を図ると共に、環境への配慮を通して地域社会との信頼関係の維持向上に努力して、株主、顧客、取引先各位のご信頼とご期待に応えることが出来る経営活動を展開してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、重要な経営指標として売上高営業利益率を安定的に2%以上確保することを掲げ、企業体質強化に取り組んでおります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
オフィス家具・学習家具・ホームオフィス家具等の家具関連、空調・クリーン機器製造・病院・高齢者施設向け建具・建築付帯内装設備等の建築付帯設備機器の2事業を柱として、それぞれの事業基盤の拡充を図り、収益力の向上を目指します。
①地球環境保全に配慮し、資源活用に対応した製品の開発・改良
②知的創造活動を生み出すオフィス環境の創出に向けたソリューション型セールスの展開
③オフィスセキュリティ対策の強化、耐震型家具等に対応した製品の提供とリニューアル需要への対応を推進する
④顧客ニーズの多様化・短納期・小ロット供給に対応し、原材料・エネルギーを効率的に活用する生産・調達体制の確立と適正在庫の確立とコスト削減の推進
⑤事業活動においてはコンプライアンスの徹底を基本とし、良い製品・サービスの安定した提供、安全や健康に配慮した職場環境創り、地域社会への貢献を重点とし、企業の社会的責任を果たす
以上の事業戦略を基本として、継続するとともに「新中期経営計画G&Dプラン2017-2019」を決定し、積極的な売上の拡大と徹底したコスト削減、業務効率の改善による経費削減に取り組んでまいります。病院、高齢者関連施設、各種研究施設、学校教育関連施設等の市場開拓に積極的に取り組むとともに、クリーン機器等の開発・新製品投入に鋭意努力してまいります。
「恒常的且つ安定的成長を目指し、着実に利益の出る健全経営体制の構築」、「顧客第一をモットーに、お客様の信頼と満足を得る組織の構築」、「常に企業倫理の徹底に努める組織の構築」にくろがねグループの総力を傾注してまいります。
(4)会社の対処すべき課題
今後の見通しについては、わが国経済は、緩やかながら景気回復基調にありますが、米国の経済・通商政策、外交戦略、東アジア・欧州における政治情勢等の不確実性が高まり、依然として先行き不透明な状況で推移するものと考えられます。
当社グループといたしましては、事務用家具部門ではオフィスのICT化によるオフィス環境整備需要への対応、首都圏・近畿圏における大型移転・統合案件、働き方改革を目指すオフィスリノベーション案件、医療施設、研究施設、地方自治体等のオフィス周辺市場等への積極的な提案営業、建築付帯設備他部門では病院、医療関連施設の統廃合案件へのアプローチ、また成長市場である高齢者関連施設案件に対する取り込み、クリーン機器他設備機器部門では新規市場開発に注力してまいります。
生産部門においては、品質向上、コスト削減のために生産品目ごとのVA・VE手法による総点検の推進、全社グループ会社間の重複業務の排除、経費削減等に取り組み、利益拡大に向けて鋭意取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの製品の販売については、オフィスビル、店舗、工場、病院、医療関連施設等の着工・完工件数の変化、あるいは顧客企業の業績状況の変化等、また個人消費における耐久消費財需要の変化等により当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループで生産している製品の主要原材料である鋼板価格は内外需要の動向により相当の影響を受けております。当社グループとしてコストを吸収すべく努めておりますが、今後も価格・量の両面で影響を受ける可能性があり、その場合は当社グループの経営成績並びに財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、販売する商品の一部をグループ外から調達しておりますが、原材料の価格上昇等が長期化し、調達先より仕入価格の上昇圧力が強まった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、社内で確立した厳しい品質基準をもとに製品を製造しておりますが、すべての製品において予期せぬ事情によりリコール等が発生する可能性があります。当社グループは製造物責任賠償保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、結果として当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、このことにより、当社グループの製品に対する信頼性に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの生産拠点を津工場(当社)(三重県津市)及び京都工場(主として関係会社)(京都府八幡市)に統合・集中化し、高効率の生産体制を確立した結果、集中メリットは十分あると考えております。しかしながらこの地域に地震等の大規模な自然災害が発生した場合には、生産活動の停止や物流網への支障等が生じ、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、主要取引先、取引金融機関その他の有価証券を保有しております。これら有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価評価されており、市場における時価の変動が当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外市場からの製品・原材料等の調達を行っております。その決済について、一部先物予約等でその為替相場変動リスクを軽減させていますが、影響を排除できるものではありません。急激な為替レート変動等があった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、コンピュータシステムによる通信ネットワークに依存しており、災害等偶発的な事由によりネットワーク機能が停止した場合、受発注不能に陥る可能性があります。このような状況が発生した場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループにおける研究開発活動としましては、「多様化するニーズ」、「市場ニーズの変化」、「生産効率の向上による生産コストの削減」等を総合的に考慮し、開発に取り組んでおります。
家具関連では、オフィス環境の変化に対応した新しいスタイルの家具の開発を行い、建築付帯設備機器関連では市場ニーズに対応できる機能・仕様の追加や、部材の共通化によるコスト削減等、製販共同での研究開発を推進しております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、67百万円であります。
オフィス家具向けでは、働き方改革に向けた新しいワークスタイルを可能とするテーブルシステム「Fellow Dash」を開発いたしました。サイズ・形状の展開、天板とスクリーンのカラーバリエーションが多彩で且つ豊富なオプションを用意したシリーズであります。さらに新型収納システム「ピュアスペース」を開発いたしました。上質で洗練されたデザイン性に加え、施錠の開閉状態がわかる表示錠などの機能性を高めた収納シリーズであります。
研究開発費の総額は、42百万円であります。
懸垂式引戸「アキュドアユニット」では、既に商品化されている、欄間パネルと扉の厚みを同面仕様とした「BFLタイプ」に加え、同じコンセプトの外付けタイプ「EFLタイプ」を商品化いたしました。
また、アキュドアユニットの特長でもある「耐久性」「安全性」に加え、「耐衝撃性」を備えた「耐衝撃タイプ(IBK85タイプ)」を新たに商品化いたしました。
耐衝撃タイプは、従来のアキュドアユニットの耐衝撃試験よりもさらに強い衝撃を加えるテストを行い、体育館や学校等、通常よりも大きな衝撃が加わる効能性のある施設等に最適なユニットとして販売を開始いたしました。
研究開発費の総額は、25百万円であります。
当連結会計年度末における総資産の残高は、113億円(前連結会計年度末109億36百万円)となり、前連結会計年度末と比較して3億64百万円の増加となりました。
流動資産の残高は、当連結会計年度末54億69百万円(前連結会計年度末50億34百万円)となりました。受取手形及び売掛金が46百万円の減少、仕掛品が2億17百万円、商品及び製品が94百万円、現金及び預金が93百万円の増加等により、前連結会計年度末に比べ4億34百万円の増加となりました。
固定資産の残高は、当連結会計年度末58億31百万円(前連結会計年度末59億1百万円)となりました。機械装置及び運搬具が21百万円の増加、建物及び構築物が67百万円、投資有価証券が21百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ70百万円の減少となりました。
負債の残高は、当連結会計年度末68億91百万円(前連結会計年度末65億55百万円)となりました。役員退職慰労引当金が10百万円の減少、支払手形及び買掛金が2億49百万円、退職給付に係る負債が50百万円、長短借入金が28百万円の増加等により、前連結会計年度末に比べ3億35百万円の増加となりました。
純資産は、当連結会計年度末44億9百万円(前連結会計年度末43億80百万円)となりました。利益剰余金が29百万円の増加等により、前連結会計年度末に比べ28百万円の増加となりました。
売上高は、102億円(前連結会計年度100億94百万円)と前連結会計年度に比べ1億5百万円(1.0%増)の増収となりました。なおセグメント別の概況につきましては「1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照下さい。
当連結会計年度は、1億30百万円の営業利益(前連結会計年度1億76百万円)となりました。
当連結会計年度は、88百万円の経常利益(前連結会計年度1億32百万円)となりました。
受取配当金が前連結会計年度比で4百万円増加し、持分法による投資利益が前連結会計年度比で2百万円減少となりました。
当連結会計年度は、1億29百万円の税金等調整前当期純利益(前連結会計年度1億37百万円)となりました。特別利益が51百万円発生、その主なものは投資有価証券売却益40百万円であります。また、特別損失が10百万円発生し、その主なものは積立保険解約損8百万円であります。
法人税、住民税及び事業税32百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は97百万円(前連結会計年度1億5百万円)となりました。
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。