第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 今後の見通しにつきましては、米中貿易摩擦問題の長期化による中国経済の更なる減速、英国のEU離脱問題、中東情勢の緊張化が見受けられる一方、国内では東京オリンピック・パラリンピック開催後の日本経済の減速が憂慮される等、先行きの不透明感が増すものと見込まれます。

 当社グループにおきましては、業績黒字の定着化を目指して2020年度から2022年度までの3年間を対象とする中期経営計画「Value2022」(各ステークホルダーに提供するValue(価値)を最大化することを目指し、①生産性の抜本的改善、②顧客起点経営の徹底、③企業ブランドの回復、④人材育成の徹底についての全社的な目標及び各事業部門における目標達成のための活動項目の設定を行っております)を策定し、この目標達成に向けて取り組んでまいります。当社の経営理念である「人と環境にやさしい空間創造」に基づき、働き方改革やIAQの向上による環境改善を伴うオフィス・ワークプレイスのリノベーションへの提案営業、家具・建具・インテリア・ICT・空調・クリーン機器を包含するトータルソリューションの提案営業を推進するとともに、生産工程における人材のマルチ化の推進による変種・変量生産体制における更なる生産性の向上、間接コストの削減等、一層のコスト削減への取り組みを強化し、早期の復配に向け努力をしてまいる所存であります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 

(1) 経済状況

当社グループの製品の販売については、オフィスビル、店舗、工場、病院、医療関連施設等の着工・完工件数の変化、あるいは顧客企業の業績状況の変化等、また個人消費における耐久消費財需要の変化等により当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 原材料価格の変動

当社グループで生産している製品の主要原材料である鋼板価格は内外需要の動向により相当の影響を受けております。当社グループとしてコストを吸収すべく努めておりますが、今後も価格・量の両面で影響を受ける可能性があり、その場合は当社グループの経営成績並びに財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。

(3) 商品仕入価格の上昇

当社グループは、販売する商品の一部をグループ外から調達しておりますが、原材料の価格上昇等が長期化し、調達先より仕入価格の上昇圧力が強まった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 製造物責任

当社グループは、社内で確立した厳しい品質基準をもとに製品を製造しておりますが、すべての製品において予期せぬ事情によりリコール等が発生する可能性があります。当社グループは製造物責任賠償保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、結果として当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、このことにより、当社グループの製品に対する信頼性に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 自然災害等による影響について

当社グループの生産拠点を津工場(当社)(三重県津市)及び京都工場(主として関係会社)(京都府八幡市)に統合・集中化し、高効率の生産体制を確立した結果、集中メリットは十分あると考えております。しかしながらこの地域に地震等の大規模な自然災害が発生した場合には、生産活動の停止や物流網への支障等が生じ、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 有価証券の時価の変動

当社グループは、主要取引先、取引金融機関その他の有価証券を保有しております。これら有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価評価されており、市場における時価の変動が当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 為替レートの変動

当社グループは、海外市場からの製品・原材料等の調達を行っております。その決済について、一部先物予約等でその為替相場変動リスクを軽減させていますが、影響を排除できるものではありません。急激な為替レート変動等があった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 資金調達に関するリスク

現状の当社グループは、現金及び預金の残高、及び、シンジケートローン、当座貸越等必要な資金枠を確保していることから、資金面に支障はないと判断しております。しかしながら、当社グループは2期連続して営業損失を計上しております。このような状況のもと、当社グループにおきましては、当該状況を解消すべく、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した取り組みを強力に推進してまいります。但し、市場環境、当社の信用力低下等により資金調達が困難になる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 情報システム

当社グループは、コンピュータシステムによる通信ネットワークに依存しており、災害等偶発的な事由によりネットワーク機能が停止した場合、受発注不能に陥る可能性があります。このような状況が発生した場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦による中国経済の減速、英国のEU離脱問題による欧州経済への影響が波及するとともに、10月の消費増税等、年度の後半に入り減速感が強まりました。また、自然災害の発生も経済活動に対し、多方面での影響がありました。
 このような経済状況下、当社グループは、オフィスのICT化によるオフィス環境整備需要への対応、働き方改革を目指すオフィスリノベーション案件、空調・クリーン機器を包含するトータルソリューションの提案営業などを推進いたしました。

 

(売上高)

売上高は、95億50百万円(前連結会計年度110億42百万円)と前連結会計年度に比べ14億91百万円(13.5%減)の減収となりました。

 

(営業損益及び経常損益)

営業損益は、家具関連事業における減収による粗利額の減少、主要材料である鋼材・樹脂等の原材料価格の高止まりの解消を見込んでおりましたが想定よりも継続している影響を受け、当連結会計年度は、2億25百万円の営業損失(前連結会計年度22百万円の営業損失)となりました。経常損益は、支払利息が前連結会計年度比で10百万円、支払手数料が前連結会計年度比で21百万円減少となったことなどにより、当連結会計年度は、2億38百万円の経常損失(前連結会計年度54百万円の経常損失)となりました。

 

(税金等調整前当期純損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)

当連結会計年度は、2億54百万円の税金等調整前当期純損失(前連結会計年度20百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。特別利益が投資有価証券売却益26百万円発生、また特別損失が42百万円発生し、その主なものは製品自主回収関連損失38百万円であります。
 親会社株主に帰属する当期純損失につきましては法人税、住民税及び事業税21百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失は2億84百万円(前連結会計年度59百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

[家具関連]
(事務用家具部門)

大手企業を中心とした什器の更新需要の取り込み、新築・移転案件のトータルサポートを提供するPM(プロジェクト・マネジメント)業務への営業に積極的に取り組みました。またクリエイティブな働き方を実現する柔軟なオフィス環境を構築し、社員の生産性の向上をもたらし、新しい価値やアイデア・サービスを生み出すオフィス・ワークスペースの構築をする手法であるABW(アクティビティ・ベースト・ワーキング)の考え方を取り入れ、その効果を発揮するオフィス空間と家具の提案、オフィス・ワークプレイスの環境改善を企図したIAQ(インテリア・エアー・クオリティ)の改良を絡めたトータルソリューション営業を積極的に展開し受注に繋げてまいりました。しかしながら前述のとおり、当連結会計年度においては大口移転案件の減少が影響し、売上高は前連結会計年度を下回りました。

(家庭用家具部門)

家庭用家具市場においては、就学児童数の減少やライフスタイルの変化により総需要台数が減少する厳しい市場状況が続くなか、大型量販店向けオリジナル学習家具商品の投入のほか、タブレット端末を利用した学習スタイルに対応した新商品「The Desk」の新発売等、受注拡大に注力しましたが、消費増税による買い控え等もあり、売上高は前連結会計年度を下回りました。

その結果、家具関連事業の連結売上高は64億86百万円(前連結会計年度比18.8%減)、セグメント利益(営業利益)は1億54百万円(前連結会計年度比50.9%減)となりました。

 

[建築付帯設備機器]
(建築付帯設備他部門)

医療福祉施設マーケットにおきましては、2020年度以降の病院の改築、統合案件の増加が見込まれていますが、当連結会計年度においては、着工・完工案件の減少が影響し、大変厳しい市場環境でした。このような状況の中、当社の主力製品である懸垂式引戸「アキュドアユニット」については、特に下半期に売上を予定していた物件の完工予定が延期になる影響を併せて受けましたが、売上高は前連結会計年度を上回りました。病院向けの医療ガスアウトレット/情報端末内蔵式設備「メディウォード・ユニット」につきましては、上半期において公共病院及び首都圏の大学病院等の大口の案件があったことにより、売上高は前連結会計年度を上回りました。

(クリーン機器他設備機器部門)

クリーン機器他設備機器部門においては、主力である病院向けクリーン機器につきましては、アキュドアユニットと同様、2020年度以降の物件の増加が見込まれていますが、当下半期にかけての出荷台数が伸び悩んだことにより売上高は前連結会計年度を下回りました。一方、前期より新たに取り組みました工業用空調機は順調に推移し、売上高は前連結会計年度を上回りました。

その結果、建築付帯設備機器事業の連結売上高は、30億64百万円(前連結会計年度比0.5%増)、セグメント損失(営業損失)は69百万円(前連結会計年度セグメント損失62百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産の残高は、101億88百万円(前連結会計年度末108億62百万円)となり、前連結会計年度末と比較して6億74百万円の減少となりました。
 流動資産の残高は、当連結会計年度末44億34百万円(前連結会計年度末49億85百万円)となりました。現金及び預金が3億68百万円増加等、受取手形及び売掛金が2億43百万円、仕掛品が6億21百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ5億51百万円の減少となりました。
 固定資産の残高は、当連結会計年度末57億53百万円(前連結会計年度末58億76百万円)となりました。建物及び構築物(純額)が30百万円、機械装置及び運搬具(純額)が37百万円、投資有価証券が26百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ1億22百万円の減少となりました。
 負債の残高は、当連結会計年度末63億49百万円(前連結会計年度末66億59百万円)となりました。長短借入金が54百万円、未払消費税等が32百万円、退職給付に係る負債が43百万円、製品自主回収関連損失引当金が38百万円の増加等、支払手形及び買掛金が2億89百万円、前受金が1億45百万円、過年度決算訂正関連費用引当金が65百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ3億10百万円の減少となりました。
 純資産は、当連結会計年度末38億39百万円(前連結会計年度末42億2百万円)となりました。利益剰余金が3億1百万円、その他有価証券評価差額金が63百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ3億63百万円の減少となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億78百万円の増加となり、当連結会計年度末は11億51百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失2億54百万円、過年度決算訂正関連費用引当金の増減額65百万円、投資有価証券売却益26百万円等の資金減少要因がありましたが、減価償却費2億62百万円、棚卸資産の減少6億80百万円等の資金増加要因があり、差引5億44百万円の資金増加(前連結会計年度5億27百万円の増加)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出97百万円等の資金減少要因があり、差引1億16百万円の資金減少(前連結会計年度3億14百万円の減少)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の借入による増加(純額)2億76百万円等による資金増加要因と、長期借入金の返済による減少(純額)2億21百万円等による資金減少要因の結果、48百万円の資金減少(前連結会計年度2億10百万円の減少)となりました。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。当期末において重要な資本的支出等の予定はありません。
 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は34億29百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11億51百万円となっております。

 

(5)経営者の問題意識と今後の方針

当社グループは、2期連続の営業損失を計上し、当該期間の累計額は248,097千円と厳しい業績になっております。現状において資金面に支障はないと判断しておりますが、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の対応の完遂により、早期に各ステークホルダーの信頼の回復を図り、営業基盤、財務基盤を確固とすることで営業利益の安定的な確保を目指す所存であります。

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

家具関連

1,303,211

△3.2

建築付帯設備機器

2,386,401

△30.5

合計

3,689,613

△22.8

 

(注) 金額は販売価格によっております。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度における建築付帯設備機器の受注状況を示すと、次のとおりであります。

なお、家具関連にあってはほとんどが見込生産であり、受注生産は極めて僅少の為記載を省略しております。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

建築付帯設備機器

2,909,596

+9.7

1,833,355

△7.8

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

家具関連

6,486,347

△18.8

建築付帯設備機器

3,064,330

+0.5

合計

9,550,678

△13.5

 

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

日本アキュライド㈱

1,445,899

13.1

1,523,777

16.0

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動としましては、「多様化するニーズ」、「市場ニーズの変化」、「生産効率の向上による生産コストの削減」等を総合的に考慮し、開発に取り組んでおります。
 家具関連では、オフィス環境の変化に対応した新しいスタイルの家具の開発を行い、建築付帯設備機器では市場ニーズに対応できる機能・仕様の追加や、部材の共通化によるコスト削減等、製販共同での研究開発を推進しております。
 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、90百万円であります。

(1) 家具関連

オフィス家具向けでは、働き方改革に向けた新しいワークスタイルを可能とするテーブルシステム「Fellow Dash」を開発いたしました。サイズ・形状の展開、天板とスクリーンのカラーバリエーションが多彩かつ豊富なオプションを用意したシリーズであります。さらに新型収納システム「ピュアスペース」を開発いたしました。上質で洗練されたデザイン性に加え、施錠の開閉状態がわかる表示錠などの機能性を高めた収納シリーズであります。

研究開発費の総額は、65百万円であります。

(2) 建築付帯設備機器

懸垂式引戸「アキュドアユニット」では、既に商品化されている、欄間パネルと扉の厚みを同面仕様とした「BFLタイプ」に加え、同じコンセプトの外付けタイプ「EFLタイプ」を商品化いたしました。
 また、アキュドアユニットの特長でもある「耐久性」「安全性」に加え、「耐衝撃性」を備えた「耐衝撃タイプ(IBK85タイプ)」を新たに商品化いたしました。
 耐衝撃タイプは、従来のアキュドアユニットの耐衝撃試験よりもさらに強い衝撃を加えるテストを行い、体育館や学校等、通常よりも大きな衝撃が加わる可能性のある施設等に最適なユニットとして販売を開始いたしました。

研究開発費の総額は、24百万円であります。