第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社経営の基本理念は「人と環境にやさしい空間創造」です。

 空間創造とは、人が生活し働く空間の健康的、快適かつ機能的、効率的な環境創りを推し進めることです。

 当社はグループ役職員がこの理念に基づき、顧客満足度業界No.1を、そして地球環境に配慮した製品と関連サービスの提供を通じて、社会に貢献してまいるとともに、コンプライアンスの重視を最重要課題の一つとして、ステークホルダーの皆様の信頼が得られる経営をおこなってまいります。

(2)中長期的な会社の経営戦略

2020年11月期から2022年11月期までの3ヵ年を対象とする中期経営計画『Value2022』を策定し、業績黒字の定着化を基礎として、くろがねの考えるValue(価値)を最大化することを目指し、
 Ⅰ.生産性の抜本的改善
 Ⅱ.顧客起点経営の徹底
 Ⅲ.企業ブランドの回復
 Ⅳ.人材育成の徹底
についての全社的な目標及び各事業部門における目標達成のための活動項目の設定を行っております。

全社的な取り組みとしましては、顧客の量・質を追及するための営業活動量の増加策の徹底管理による売上の拡大、人材のマルチ化による間接コストの削減、生産工程における変種、変量体制への対応による生産性の向上により、コスト削減への取り組み強化の徹底による財務基盤の強化、重点顧客への定期訪問の実施等訪問頻度の向上、新規顧客の開拓に向けての営業情報の収集の強化、新規事業(新空調事業)の展開を含めたクロスセルの徹底による顧客基盤の強化、スキルマップの作成等によるマルチ人材の増強、適正処遇に向けた給与体系の見直し、キャリアパスの設定等による女性活躍の推進による人材基盤の強化に取り組んでおります。

また生産部門におきましては、人材のマルチ化(スキルマップの作成による各階層・各工程におけるレベルアップ)による生産工程における人材の流動化により、生産工程における変種、変量体制への対応の徹底による生産性の向上、開発センターとのコラボにより、現場の知恵を活かしたVA・VEを促進することにより、生産性の向上に繋げるとともに、OEM/特注案件の受注拡大に向けた営業支援(セールスエンジニアの同行打合せ)への積極的な取り組みを行うことにより、製販一体での生産量の確保、並びに営業及び建築分野の様々な顧客の声を拾い、製造部門としての品質・生産性の向上に取り組んでおります。

 (3)経営環境及び対処すべき課題

引き続き新型コロナウイルス感染症の感染状況、原材料価格および為替の動向等を慎重に見極めながらの対応を迫られるものと考えております。

ワークプレイスのウィズコロナ・ポストコロナへの対応を含めた働き方改革に伴うハイブリッドワーク対応オフィスの提案活動に注力するとともに、執務環境IAQ(インドア・エア・クオリティ)の改善に効果があるアトモスエア(バイポーライオン発生装置)、省エネによる脱炭素効果の高いクライメイト・ウィザード(間接蒸発冷却式空調機)、空調設備の効率化・安全化・施工性に大きく貢献するダクトソックス(ファブリックダクト給気システム)等、当社企業理念である「人と環境にやさしい空間創造」に敵う商材についての提案活動の強化・拡大をしてまいります。併せて、受注拡大の取り組みとしてOEM製品等の営業を推進してまいります。

生産性の抜本的改善としては、売上総利益率・販売管理費率の改善を目指し、営業活動の量と質の改善による利益率の高い売上の拡大や、固定費の見直しとして、営業拠点の再配置、組織・人事体制の見直しおよび生産工程における変種・変量体制への対応の徹底等の業務の効率化による人員の適正化に引き続き取り組んでまいります。

また、人材基盤の強化を目的として、人事制度の運用改訂を実施いたすとともに組織の大括り化を行うことにより管理職の職責を拡大し業績目標管理の強化を図ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 

(1) 経済状況

当社グループの製品の販売については、オフィスビル、店舗、工場、病院、医療関連施設等の着工・完工件数の変化、あるいは顧客企業の業績状況の変化等、また個人消費における耐久消費財需要の変化等により当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 原材料価格の変動

当社グループで生産している製品の主要原材料である鋼板価格は内外需要の動向により相当の影響を受けております。当社グループとしてコストを吸収すべく努めておりますが、今後も価格・量の両面で影響を受ける可能性があり、その場合は当社グループの経営成績並びに財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。

(3) 商品仕入価格の上昇

当社グループは、販売する商品の一部をグループ外から調達しておりますが、原材料の価格上昇等が長期化し、調達先より仕入価格の上昇圧力が強まった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 製造物責任

当社グループは、社内で確立した厳しい品質基準をもとに製品を製造しておりますが、すべての製品において予期せぬ事情によりリコール等が発生する可能性があります。当社グループは製造物責任賠償保険に加入しておりますが、損失額をすべて賄える保証はなく、結果として当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、このことにより、当社グループの製品に対する信頼性に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 自然災害等による影響について

当社グループの生産拠点を津工場(当社)(三重県津市)及び京都工場(主として関係会社)(京都府八幡市)に統合・集中化し、高効率の生産体制を確立した結果、集中メリットは十分あると考えております。しかしながらこの地域に地震等の大規模な自然災害が発生した場合には、生産活動の停止や物流網への支障等が生じ、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 有価証券の時価の変動

当社グループは、主要取引先、取引金融機関その他の有価証券を保有しております。これら有価証券のうち、時価を有するものについては、全て時価評価されており、市場における時価の変動が当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 為替レートの変動

当社グループは、海外市場からの製品・原材料等の調達を行っております。その決済について、一部先物予約等でその為替相場変動リスクを軽減させていますが、影響を排除できるものではありません。急激な為替レート変動等があった場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 重要事象等について

当社グループは、当連結会計年度において、4期連続で営業損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

このため、当社グループでは、当該状況を解消するため、以下の施策を実施しております。

①収益基盤の整備及び拡大

「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、前連結会計年度より業績黒字の定着化を基礎とした「中期経営計画Value2022」(2020年11月期~2022年11月期)を策定し、全社的な目標及び各事業部門における目標達成のための活動項目の設定を行い、取り組みを行っております。

「ウィズコロナ・ポストコロナ」を見据えた新たなワークプレイスのあり方が強く望まれているオフィス空間等において、この社会的ニーズに応えるため当社が積極的に推進している「IAQ(インドア・エア・クオリティ)」の改善によるニューノーマルに向けた環境整備に伴う需要が拡大しており、病院等医療関連施設向けクリーン機器の生産で培ってきた製品開発・提案力を活用することにより、当社グループとしては積極的な商品開発・提案営業により売上拡大を図ってまいります。

②原価低減と固定費削減による収益体質への構造改革

人材のマルチ化・流動化により生産工程における変種、変量体制への対応の徹底による生産性の向上を行うことにより売上総利益率は改善傾向にあります。人材の積極的な登用も含めこれを推し進めてまいります。また、本社及び東京営業所の一部賃借スペースの返却を含む営業拠点の再配置や、人員の適正化等による固定費の削減を徹底しております。

③運転資金の確保

当連結会計年度末における資金の残高、金融機関との当座貸越契約及び当連結会計年度末にて保有している投資有価証券等による機動的な資金調達を行っていくことにより、当面の間の運転資金が充分に賄える状況であること、さらに2021年6月において三菱UFJ銀行をアレンジャーとするリボルビング・クレジット・ファシリティ契約によるシンジケートローン(前回同様15億円)の契約を締結し、京都工場(八幡市)および寝屋川事業所(寝屋川市)については無担保となっていることや保険積立金2億円及び時価のある有価証券6億円等の資金化可能資産を保有していることなどにより、財務面における安定性は十分に確保されているものと考えております。

したがって、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、継続企業の前提に関する注記は記載しておりません。

(9) 情報システム

当社グループは、コンピュータシステムによる通信ネットワークに依存しており、災害等偶発的な事由によりネットワーク機能が停止した場合、受発注不能に陥る可能性があります。このような状況が発生した場合には、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 新型コロナウイルス感染症の影響に関するリスクについて

新型コロナウイルス感染拡大に対し、当社グループでは、国及び地方自治体の指針に従い、従業員の移動を伴う業務の自粛や、社内会議やイベント・セミナー等の集会のオンライン化、テレワーク(在宅勤務)並びに時差出勤の推進、マスクの着用、消毒の徹底等の対応を行うことで事業への影響の低減を図っております。しかしながら、これらの対策にも関わらず当社グループの役員・従業員に新型コロナウイルス感染症の感染者が出る可能性は完全には排除できず、万が一感染者が出た場合、事業所の閉鎖やそれに伴う事業の停止等の対応を余儀なくされ、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の変異株による感染拡大が再燃する中、ワクチン接種の進展による経済活動の段階的再開や、景気対策の効果により、景気回復の動きが一部には見られた一方、原材料や製品の供給不足や供給網の混乱、原材料価格や輸送費の高騰、不安定な為替や原油相場等、引き続き予断を許さない状況が続いております。

このような事業環境下、当社グループは、中期経営計画『Value2022』(2020 年11 月期~2022 年11 月期)に基づく営業活動の強化による顧客基盤の拡大・拡充を図り、家具関連事業においては新型コロナウイルス感染症を契機とした働き方改革に対するソリューションセールスを強化し、売上の減少に歯止めが掛かりました。

一方、建築付帯設備機器事業に於いては、医療施設向け案件の延期・減少等の影響を受けましたが、全社ベースでは3期ぶりの増収となりました。原価面では、建築付帯設備機器事業における工場での生産量の低下に対し、直間比率の見直し、生産ラインの見直し等による加工費の低減に一定の効果が見られたものの、家具関連事業での大口の入札案件における価格競争や、鋼材を中心とした原材料価格及び運送費や搬入費が高騰するとともに、期末にかけて為替が円安に振れたため、輸入製品の採算が悪化をした影響等を受け、売上総利益率が悪化をした一方、販売費及び一般管理費については、前連結会計年度に固定費・経費の削減を企図した営業拠点の再配置に伴う本社および東京営業所の賃借スペースの一部返還、組織・人員体制の見直しを実施し、当連結会計年度においても継続的な経費削減に取り組み削減額は計画を上回りました。

その結果、当連結会計年度の売上高は83億73百万円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。

損益面につきましては、営業損失は1億2百万円(前連結会計年度は営業損失2億43百万円)、経常損失は70百万円(前連結会計年度は経常損失2億52百万円)となりました。また、特別利益として投資有価証券売却益1億16百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は5百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失5億8百万円)となりました。

 

事業部門別の状況は、次のとおりであります。

 

[家具関連事業]
(事務用家具部門)

前連結会計年度において、緊急事態宣言の発出等の影響により延期となっていた、金融機関や大手企業での案件の再開、首都圏での大口案件の受注、ならびにポストコロナを見据えたオフィス環境の見直しに伴う需要や、一層関心が高まりつつあるIAQ(インドア・エアー・クオリティ)を重視した安全・安心なワークプレイスの構築に対する需要等へ積極的に提案営業を展開する一方、緊急事態宣言の再発出等により一部案件の延期・縮小等の影響を受けましたが、売上高は前連結会計年度を上回りました。

(家庭用家具部門)

就学児童数の減少や、ライフスタイルの変化等、総需要が減少する厳しい市況が続くなか、コロナ禍における在宅勤務、オンライン学習等への需要の取込みに向け、デザイン性、機能性を一新した商品や、大型量販店向けオリジナル商品の投入等、受注拡大に注力しましたが、新型コロナウイルス感染再拡大の影響による海外調達製品の入荷遅れの影響を受け、売上高は前連結会計年度を下回りました。

 

その結果、家具関連事業部門の売上高は61億94百万円(前連結会計年度比9.6%増)、セグメント利益(営業利益)は2億63百万円(前連結会計年度比289.8%増)となりました。

 

[建築付帯設備機器事業]
(建築付帯設備他部門)

新型コロナウイルス感染拡大の影響による着工案件の中止、延期、完工物件の減少等の影響により、医療福祉施設市場向けの主力商品である懸垂式引戸「アキュドアユニット」、病院向けの医療ガスアウトレット/情報端末内蔵式設備「メディウォード・ユニット」は足下厳しい状況が続き、前連結会計年度を下回りました。

(クリーン機器他設備機器部門)

医療施設向けのクリーン機器においては、建築付帯設備他部門と同様、受注案件の減少傾向が続いています。一方、工業用空調機については、半導体製造工場向けや、熱中症対策等を見据えた需要の取り込み等により堅調に推移し、また院内感染防止のための陰圧ユニット等の新規OEM製品の受注等に鋭意努力をしましたが、売上高は前連結会計年度を下回りました。

 

その結果、建築付帯設備機器事業の売上高は21億79百万円(前連結会計年度比15.2%減)、セグメント損失(営業損失)は83百万円(前連結会計年度比はセグメント損失(営業損失)21百万円)となりました

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産の残高は、96億35百万円(前連結会計年度末96億17百万円)となり、前連結会計年度末と比較して18百万円の増加となりました。
 流動資産の残高は、当連結会計年度末42億76百万円(前連結会計年度末41億55百万円)となりました。受取手形及び売掛金が1億27百万円、商品及び製品が1億13百万円減少等、現金及び預金が1億45百万円、仕掛品が1億80百万円増加等により、前連結会計年度末に比べ1億20百万円の増加となりました。

固定資産の残高は、当連結会計年度末53億58百万円(前連結会計年度末54億61百万円)となりました。建物及び構築物(純額)が87百万円、機械装置及び運搬具(純額)が31百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ1億2百万円の減少となりました。
 負債の残高は、当連結会計年度末62億53百万円(前連結会計年度末62億11百万円)となりました。長短借入金が61百万円の減少等、未払法人税等が35百万円、未払消費税等が44百万円、受注損失引当金が29百万円の増加等により、前連結会計年度末に比べ41百万円の増加となりました。
 純資産は、当連結会計年度末33億82百万円(前連結会計年度末34億5百万円)となりました。その他有価証券評価差額金が20百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ22百万円の減少となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億45百万円の増加となり、当連結会計年度末は7億70百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却益1億16百万円、たな卸資産の増加額57百万円等の資金減少要因がありましたが、減価償却費2億3百万円、退職給付に係る負債の増加額75百万円、売上債権の減少額1億59百万円等の資金増加要因があり、差引2億90百万円の資金増加(前連結会計年度6億4百万円の減少)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入3億51百万円等の資金増加要因がありましたが、有形固定資産の取得による支出34百万円、無形固定資産の取得による支出22百万円、投資有価証券の取得による支出3億27百万円等の資金減少要因があり、差引26百万円の資金減少(前連結会計年度59百万円の減少)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の借入による収入61億10百万円等による資金増加要因と、借入金の返済による支出61億71百万円等による資金減少要因の結果、1億18百万円の資金減少(前連結会計年度1億36百万円の増加)となりました。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。当期末において重要な資本的支出等の予定はありません。
 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は34億84百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7億70百万円となっております。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行っており、そのうち主なものは以下のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

(A) たな卸資産の評価

当社グループは、たな卸資産について、期末における収益性の低下の有無を判断し、収益性が低下していると判断されたものについては、帳簿価額を正味売却価額又は処分見込価額まで切り下げております。収益性の低下の有無に係る判定は、原則として個別品目ごとに、その特性や市況等を総合的に考慮して実施しております。 

(B) 有価証券の評価

当社グループは、その他有価証券のうち時価のある有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。時価が著しく下落して回復の見込がないと判断されるものについては減損処理を実施しております。なお、減損の判定は下落幅及び帳簿価額を下回った期間の長さを考慮して実施しております。

また、時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、実質価額の下落幅を考慮して減損の判定を行い、回復の見込がないと判断されるものについて減損処理を実施しております。

(C) 固定資産の減損

当社グループは、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。回収可能価額は正味売却額と使用価値のいずれか高い方の金額としております。正味売却額は時価から処分費用見込額を控除した額を使用しており、使用価値は将来キャッシュ・フローに基づき算定しております。

(D) 繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかの回収可能性を吟味し、回収が不確実であると考えられる部分に対しては、評価性引当額を計上して繰延税金資産を減額しております。

回収可能性の判断に際しては、将来の課税所得の見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。

 

(6)経営者の問題意識と今後の方針

当社グループは、4期連続の営業損失を計上し、当該期間の累計額は593,994千円と厳しい業績になっております。現状において資金面に支障はないと判断しておりますが、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の対応の完遂により、早期に各ステークホルダーの信頼の回復を図り、営業基盤、財務基盤を確固とすることで営業利益の安定的な確保を目指す所存であります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

家具関連

1,327,732

△9.7

建築付帯設備機器

2,168,912

△8.1

合計

3,496,645

△8.7

 

(注) 金額は販売価格によっております。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度における建築付帯設備機器の受注状況を示すと、次のとおりであります。

なお、家具関連にあってはほとんどが見込生産であり、受注生産は極めて僅少の為記載を省略しております。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

建築付帯設備機器

2,079,439

△30.3

2,150,131

△4.4

 

(注) 当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、建築付帯設備機器事業におきまして、新型コロナウイルス感染拡大の影響による受注案件の減少等の影響があったことによるものであります。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

家具関連

6,194,254

+9.6

建築付帯設備機器

2,179,325

△15.2

合計

8,373,579

+1.9

 

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

日本アキュライド㈱

1,230,732

15.0

1,321,012

15.8

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動としましては、「多様化するニーズ」、「市場ニーズの変化」、「生産効率の向上による生産コストの削減」等を総合的に考慮し、開発に取り組んでおります。
 家具関連では、コロナ禍におけるワークスタイルの変化に対応できる家具の開発を行い、建築付帯設備機器では市場ニーズに対応できる各種ドアユニットの機能・仕様の追加、コロナ対応における感染リスク軽減製品の研究開発を推進しております。
 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、76百万円であります。

(1) 家具関連

オフィス家具向けでは、コロナ禍でのオフィスニーズに対応できる個人用ブース家具「WorkShell」、オープンオフィスに多目的な空間を立体的に演出することができ、ミーティングスペース、ソロワーク、タッチダウンスペースを可能にするフレーム家具「NAGOMIYA」、個人ブース家具やフレーム家具とカラーを合わせることができるオリジナルソファー「NAGOMIYAソファー」、又、近年健康重視の観点からH1000高さのデスク「WorkLet’s H1000高さ」を開発いたしました。

 研究開発費の総額は、68百万円であります。

(2) 建築付帯設備機器

懸垂式引き戸「アキュドアユニット」では、木質系扉とスチール枠を組み合わせた「BDRタイプ」、「BDRタイプ」と同じ木質系扉を使用した開き戸ユニット「HDDタイプ」を開発いたしました。また、長引く新型コロナ対応における清潔/不潔のゾーニングに活用できる手指消毒器連動型リニアドアユニット「SWAタイプ」、既存パーティションの開き戸を取り外し、非接触ノータッチスイッチにて入室できる後付けリニアドアユニット「EPTタイプ」を開発いたしました。

医療施設向けクリーン機器においては、院内感染防止の為の陰圧ユニット、HEPAフィルター付パーティションを開発いたしました。

 研究開発費の総額は、8百万円であります。