第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、以下のとおり企業理念を掲げ、主にホーロー製品による水まわり設備機器の製造販売等の事業活動を行っております。

 

<企業理念>

『大切な3つの“Standard(スタンダード)”』

 ・Living Standard(住生活水準)

タカラスタンダードは、「水まわり設備機器」と「ホーロー技術」の進化を通じて、より多くの人がより心地良い暮らしを楽しめるようにお手伝いします。

 

 ・Ethical Standard(倫理規範)

タカラスタンダードは、「社会との調和」、「社員の幸せ」、「環境への配慮」を大前提に、持続的な利益成長の実現を目指します。

 

 ・Quality Standard(品質基準)

タカラスタンダードは、お客様の「信頼」が最も重要な会社の資産であると考え、製品・サービスの品質向上をすべてに優先させます。

 

 また、当社グループは2021年度より、将来のありたい姿として、以下の長期ビジョンを掲げ、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。

<長期ビジョン>

『ホーローと共に、光り輝く魅力ある企業へ』

 ・「独自性」を追求し、特別な価値を提供する企業

 ・「新たな事業領域」に挑戦し、顧客を創造する企業

 ・「働きがい」「生きがい」のある企業

 ・ 社会から「信頼・尊敬」される企業

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、持続的な成長を目指し、収益性を重視するとともに、資本効率の向上を図ってまいります。「中期経営計画2023」において、売上高は2019年度の2,000億円水準への回復、営業利益率については収益力の強化を図り、7%水準を目指してまいります。

 また、配当性向につきましては、株主還元のより一層の充実を図り、更なる向上に努めてまいります。

 

(3)中長期的な経営戦略

 当社グループは、長期ビジョンの実現に向けて、2023年度を最終年度とする「中期経営計画2023」を策定し、以下の基本戦略を推進してまいります。

 

<基本戦略>

 「国内水まわり事業における収益構造改革」を実行し、稼ぐ力を強化するとともに、「新たな事業の創出」や「研究開発・生産技術の進化」にも積極的に取り組み、独自性の追求を図ってまいります。

 また、社会から信頼・尊敬される企業の実現に向け、「ESG経営基盤の強化」「顧客起点による品質の向上」を推し進めてまいります。

 上記に加え、社内の「ワークスタイル変革」により人事制度・社内風土を改革し、組織力を強化するとともに、ワークライフバランスの実現を図ってまいります。

 

(4)経営者の問題認識と対処すべき課題

 新築住宅市場は人口の減少やライフスタイルの変化などにより縮小傾向にあります。またリフォーム市場は新型コロナウイルス感染症拡大により、新たな生活スタイルを意識し暮らし方を見直す等、リフォーム需要が増加傾向にあるものの不透明な状況にあります。当社グループにおきましては、売上規模拡大の一方で、製品の多品種化が進み、新製品の開発コスト負担の増加や工場の生産性低下、加えて物流環境の悪化に伴うコスト負担の増加など、企業経営における環境は厳しさを増しております。

 そのような状況の中、当社グループは2023年度を最終年度とする「中期経営計画2023」の基本戦略に基づき、稼ぐ力の強化を図るとともに、環境変化に柔軟に対応できる経営基盤の構築を図ってまいります。

 既存の国内住宅設備関連事業ではデジタル技術の活用により、営業部門における生産性の向上や、生産物流部門における更なる自動化・省人化などを推進してまいります。

 また、海外事業やホーロー建材事業におけるM&A等も活用した販売領域の拡大や、ホーローの研究・技術革新への注力による独自性の追求により、新たな成長基盤を構築してまいります。

 国内外の経済につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響が見通せず、先行きは非常に不透明な状況ではありますが、商品供給の安定化、オフィスやショールームにおける感染予防策の徹底に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであり、発生する可能性、経営に与える影響度等を考慮し、リスク対策に取り組んでおります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。また、本記載は将来発生しうる全てのリスクを必ずしも網羅したものではありません。

 

(1)業界動向等について

 新設住宅着工戸数や持家着工数、リフォーム需要が著しく減少した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらに対し、当社グループでは、新築向け・リフォーム向けそれぞれの商品展開を充実させることにより対応してまいります。

 また、企業間競争はますます激化しており、今後の動向次第では当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらに対し、当社グループでは、独自素材である「高品位ホーロー」の訴求と業界最多を誇る全国約170カ所のショールーム展開によって、他社との差別化を図ってまいります。

 

(2)資材・原材料の調達について

 市況の高騰による原材料価格の上昇や、サプライヤーからの供給が不足または停止した場合、市場の動向次第では、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらに対し、当社グループでは、製造コスト削減によるコスト競争力の強化に継続的に取り組むとともに、複数社購買の実施やサプライヤーの情報収集、与信管理の徹底により安定した調達を図ってまいります。

 

(3)製品・施工・アフターサービスについて

 製品・施工・アフターサービスにおいて、万が一の重大な事故が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらに対し、当社グループでは、日頃から施工・アフターサービスを含めた製品の安全性を重視し、製品開発段階から品質には万全を期した体制をとっておりますが、万が一、重大事故発生の場合には、迅速かつ適切な対応がとれる様、社内体制の充実を図ってまいります。

 

(4)情報セキュリティについて

 当社グループは生産・販売等において、多数のお客さまの個人情報を保有しておりますが、災害・サイバー攻撃・不正アクセス・コンピュータウイルスの感染・ソフトウエアまたは機器の欠陥等が発生した場合、個人情報を含む内部情報の社外流出や改ざん・破損により、事業活動の停滞や社会的信用が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらに対し、当社グループでは適切なセキュリティ対策と厳正な情報管理を徹底してまいります。

 

(5)有能な人財の確保について

 日本国内における少子高齢化による労働人口の減少や人財流出等により、有能な人財の計画的な確保・育成ができない場合、業務運営の効率性が損なわれ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらに対し、当社グループでは多様な働き方の推進を図るとともに、人財育成のための各種研修プログラムを充実させております。また、あわせて業務の効率化や省人化を推進し、労働環境の変化に対応できる体制の構築を図ってまいります。

 

(6)環境・気候変動について

 大気汚染・水質汚濁・廃棄物処理や、地球温暖化対策などの各法令による規制の強化に伴い、新たな設備投資や対応費用の増加等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらに対し、当社グループは各業務担当部門が法務担当部門と連携し、法令を遵守するとともに、設備投資については、省エネルギーや二酸化炭素排出量の削減など、環境へ配慮した内容にて実施しております。

 

(7)自然災害等について

 地震や台風等の自然災害の発生や新型コロナウイルス等の感染症が蔓延した場合、当社グループの事業拠点に損害を与え、事業活動の一部又は全体に支障をきたし、復旧のための費用負担など当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらに対し、当社グループでは、生産拠点の分散化や事業継続計画(BCP)の策定などにより災害による被害の最小化、及び当社グループの業績への影響の低減に努めております。

 なお、新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明な状況であり、今後の経過によっては、消費者マインドの冷え込みによる販売低迷の長期化や感染拡大による工場の操業停止やサプライヤーからの供給遅延に伴う当社製品の納期遅延や受注停止など、当社グループの業績に更なる影響を及ぼす可能性があります。

 このような状況の中、当社グループでは感染拡大防止のために、展示会等のイベントの運営方法見直しや、ショールームにおける感染予防策を徹底しております。また、在宅勤務制度の導入、時差出勤の活用を推進し、従業員の感染リスクの低減を図り、事業継続性の確保に努めております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

(財政状態の状況)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ20億8千3百万円増加し、2,586億5千2百万円となりました。

 負債は、前連結会計年度末と比べ64億8千5百万円減少し、833億4千2百万円となりました。

 純資産は、前連結会計年度末と比べ85億6千8百万円増加し、1,753億1千万円となりました。

 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末65.0%から当連結会計年度末67.8%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度末2,279円81銭から当連結会計年度末2,396円98銭となりました。

 

(経営成績の状況)

 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ93億4千9百万円減少し、1,921億7千2百万円(前連結会計年度比4.6%減)となりました。

 営業利益は、前連結会計年度と比べ16億7千万円減少し、109億6千1百万円(同13.2%減)となりました。

 経常利益は、前連結会計年度と比べ17億1千7百万円減少し、113億9千2百万円(同13.1%減)となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ10億5千8百万円減少し、75億8千8百万円(同12.2%減)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(住宅設備関連事業)

 当セグメントの売上高は1,918億7千8百万円(前連結会計年度比4.7%減)、営業利益は107億2千5百万円(同13.7%減)となりました。

 

(その他の事業(倉庫事業及び不動産賃貸事業等))

 売上高は4億3千1百万円(前連結会計年度比2.7%増)、営業利益は2億3千5百万円(同14.7%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ8千6百万円増加し、当連結会計年度末には747億1千9百万円(前連結会計年度比0.1%増)となりました

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、79億5千3百万円(前連結会計年度は170億6千1百万円の増加)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、53億8千万円(前連結会計年度は50億2千1百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動の資金の支出は、24億8千6百万円(前連結会計年度は24億1千2百万円の支出)となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前期比(%)

 住宅設備関連

141,688

△3.7

合計

141,688

△3.7

(注)1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 生産・仕入の別は、当連結会計年度の内容に準じております。

4 「その他」については、生産実績はありません。

 なお、当連結会計年度の生産実績を製品部門別に示すと、次のとおりであります。

 

製品部門別

生産高(百万円)

前期比(%)

 キッチン

85,922

△4.1

 浴室

29,972

△3.9

 洗面化粧台

19,008

0.8

 その他

6,783

△9.8

合計

141,688

△3.7

(注)1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 生産・仕入の別は、当連結会計年度の内容に準じております。

 

b 受注実績

 当社グループは見込み生産を主体としておりますので、受注実績の記載は省略しております。

 

c 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前期比(%)

 住宅設備関連

191,878

△4.7

 その他

293

+5.0

合計

192,172

△4.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 なお、当連結会計年度の販売実績のうち、住宅設備関連事業を製品部門別に示すと、次のとおりであります。

 

製品部門別

販売高(百万円)

前期比(%)

 キッチン

115,461

△3.2

 浴室

41,340

△8.1

 洗面化粧台

22,567

△0.2

 その他

12,509

△12.7

合計

191,878

△4.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(財政状態の分析)

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ20億8千3百万円増加し、2,586億5千2百万円となりました。これは主に、保有株式の株価上昇に伴い投資有価証券が47億3千8百万円増加した一方で、社員寮及び社有社宅の売却などにより有形固定資産が10億9千4百万円減少したことによるものであります。

 負債は、前連結会計年度末と比べ64億8千5百万円減少し、833億4千2百万円となりました。これは主に、退職給付信託への拠出50億円によるものであります。

 純資産は、前連結会計年度末と比べ85億6千8百万円増加し、1,753億1千万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により75億8千8百万円増加、その他有価証券評価差額金が32億9千1百万円増加した一方で、剰余金の配当により24億8千6百万円減少したことによるものであります。

 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末65.0%から当連結会計年度末67.8%となり、1株当たり純資産額は前連結会計年度2,279円81銭から当連結会計年度末2,396円98銭となりました。

 

(経営成績の分析)

 当連結会計年度におけるわが国経済は、昨年春の緊急事態宣言解除後は個人消費や輸出などに持ち直しの動きが見られましたが、2021年1月に感染再拡大を受けて2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、新型コロナウイルス感染症収束の兆しは見えず、依然として厳しい状況が続きました。

 住宅市場におきましては、感染拡大に伴う雇用・所得環境の悪化や消費者マインドの低迷により、新設住宅着工戸数は前年を下回る水準となったものの、リフォーム需要につきましては、衛生意識の高まりやテレワークといった新しい生活様式の浸透に伴うリフォームニーズの拡大などにより、第3四半期以降は回復傾向にて推移いたしました。

 このような事業環境の下、当社グループは、コロナ禍におけるお客様ニーズへの対応として、洗面化粧台におけるタッチレス式水栓の発売や、アルコール除菌でも劣化しないなど優れた特徴を持つ「高品位ホーロー」の訴求を行ってまいりました。また、ショールームにおける密の回避を目的とした予約優先制の採用や、ご自宅でもリフォーム後の生活空間をイメージしていただける3Dシミュレーションシステムの導入など、感染防止対策の徹底及びお客様の利便性の向上に努めてまいりました。

 また、上記施策に加え、当社の基本政策である「商品力の強化」や「リフォーム市場への取組み」、「ショールーム展開」にも引き続き注力してまいりました。

 商品力の強化につきましては、“すべての人の暮らしを、より心地よくする”という企業理念を実現するため、システムバスにおいて浴室パネルのカラーラインナップ拡充及び省施工化を実現したモデルチェンジを行うなど、当社独自の高品位ホーローを軸とした商品開発を更に進めてまいりました

 潜在需要の大きいリフォーム市場への取組みにつきましては、お見積り・ご成約キャンペーンの実施やリフォームセミナーのオンライン開催など、より一層の需要喚起に努めてまいりました

 “見て触れて納得して頂く”を実践する場であるショールームにつきましては、都市部での営業強化並びに地域密着営業の強化を目的に、「小田原ショールーム」(神奈川県)の移転・新装や、青森支店を建て替えしショールームを新装オープンするなど、更なる充実を図ってまいりました

 以上の諸施策の推進により、下期の業績は回復いたしましたが、上期のコロナ禍における影響が大きく、当連結会計年度における業績は次のとおりとなりました。

 

売上高            1,921億7千2百万円(前連結会計年度比 4.6%減)

売上総利益           704億6千5百万円(前連結会計年度比 3.4%減)

営業利益            109億6千1百万円(前連結会計年度比13.2%減)

経常利益            113億9千2百万円(前連結会計年度比13.1%減)

親会社株主に帰属する当期純利益  75億8千8百万円(前連結会計年度比12.2%減)

 

 営業利益の減少要因としましては、売上高減少による14億7千1百万円、生産コストアップによる10億1千5百万円であります。売上高減少につきましては、上期のコロナ禍におけるリフォーム市場の販売数量減少の影響が大きく、下期において回復しましたが、通期において前期を下回りました。また、生産コストアップにつきましては、上期のコロナ禍における生産数量減少に伴う生産効率悪化によるものであります。

 一方で、営業利益の増加要因としましては、販管費抑制による8億1千6百万円であります。これは主に、業務効率化及び働き方改革の取組みが生産性の向上や営業活動費削減などの経費抑制に寄与したことによるものであります。

 セグメントごとの経営成績の状況に関する分析は、次のとおりであります。

 

(住宅設備関連事業)

 当セグメントの売上高は1,918億7千8百万円(前連結会計年度比4.7%減)、営業利益は107億2千5百万円(同13.7%減)となりました

 製品部門別の売上高は、キッチン1,154億6千1百万円(前連結会計年度比3.2%減)、浴室413億4千万円(同8.1%減)、洗面化粧台225億6千7百万円(同0.2%減)となりました。

 新築市場では前期並みの売上高を確保できた一方、リフォーム市場では下期において回復いたしましたが、上期のコロナ禍における営業活動自粛の影響が大きく、各製品部門において売上高は前期を下回りました。

 

(その他の事業(倉庫事業及び不動産賃貸事業等))

 売上高は4億3千1百万円(前連結会計年度比2.7%増)、営業利益は2億3千万円同14.7%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、79億5千3百万円(前連結会計年度は170億6千1百万円の増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上による資金の増加と、退職給付信託に拠出したことに伴う退職給付に係る負債の減少及び法人税等の支払いによる資金の減少であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動による資金の支出は、53億8千万円(前連結会計年度は50億2千1百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動の資金の支出は、配当金の支払いなどにより、24億8千6百万円(前連結会計年度は24億1千2百万円の支出)となりました。

 

 以上の結果、当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ8千6百万円増加し、当連結会計年度末には747億1千9百万円(前連結会計年度比0.1%増)となりました。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。

 当社グループは事業活動に必要な資金の十分な確保及び健全なバランスシートの維持を財務方針とし、資金の財源につきましては自己資金による充当のほか、銀行借入による調達も行っております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は747億1千9百万円であり、将来の資金需要に対して十分な手許流動性を確保しております。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、住宅設備機器の製造に必要な資材の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、業容拡大・合理化のための設備投資や、ホーロー技術の研究・新商品の開発等の成長投資であります。また、株主還元については、長期にわたり安定かつ充実した配当を維持し、業績に応じて増配を実施することを基本方針としております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものはありません。

 また、新型コロナウイルス感染症拡大による見積り等の影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

現時点において、将来の事業環境等の予測に当たって一定の影響を及ぼすものの、事業活動への影響は限定的であると判断しております。よって、翌連結会計年度以降は、当社グループの事業に著しい影響を与えるものではないと仮定のもと、固定資産の減損や繰延税金資産の回収可能性等の会計上の最善の見積りを行っております。

4【経営上の重要な契約等】

 当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは住宅関連機器の総合メーカーとして、多様化する顧客のニーズを的確に捉えた商品を開発するため、当社グループ間での連携を強化しながら研究開発に取り組んでおります。また、一方では基礎的研究にも力を注ぎ、長期的な研究開発にも取り組んでおります。

 当連結会計年度におきましては、各商品群で積極的な新商品開発を行うとともに、独自のホーロー技術を核とした高付加価値商品の開発を通じて商品力の強化を図ってまいりました。

 

(住宅設備関連事業)

 キッチンにおきましては、中普及価格帯の木製システムキッチン「リフィット」にブラック色人造大理石天板のバリエーションを追加いたしました。また、マンションリフォームなど梁がある場合でも設置可能なレンジフード「VMR-M型」におきましては、デザイン性向上を目的にフードの厚みを45mmへと薄型化し、「VRAM型」としてモデルチェンジいたしました。ホームビルダー向けシステムキッチン「グランディア」・「オフェリア」におきましては、高級人造石クォーツストーン天板及び独特な光沢・立体感のある模様をつけたバイブレーション柄ステンレス天板を追加するなどのバリエーション強化を行っております。また、「グランディア」におきましてはシルバー色とブラック色から選択できるハンドル引手も追加し、コーディネート性の向上を図りました。

 

 浴室におきましては、全シリーズを対象に、壁パネルの新柄バリエーションを発売いたしました。“深呼吸を誘う空間”をコンセプトに天然石の自然な風合いを当社のインクジェット技術で表現した「ジオマーブル柄」、キッチンや洗面化粧台などの他の空間ともコーディネートできる「コンクリート柄」などの設定によりデザイン性を強化いたしました。さらに、浴室の壁全面を同一カラーでコーディネートできる4面同色柄の拡充や、カウンター面パネルと周辺パネルを異なるカラーでコーディネートできる2トーン柄をラインナップすることでコーディネート性を向上しております。同時に、壁パネルの構造変更を実施し、施工時間の短縮を図っております。また、浴室内のカウンターにおきましてもバリエーションを拡充し、幅広いユーザーニーズに対応できるようになりました。

 

 洗面化粧台におきましては、ホーロー洗面化粧台をお客様が分かりやすいラインナップとなるよう、「オンディーヌ」・「スーリア」を「オンディーヌ」へ統合し、「エリーナ」・「ファミーユ」・「オンディーヌ」の3シリーズに集約いたしました。「オンディーヌ」用のミラーキャビネットにおきましては、1面鏡をフルモデルチェンジし、デザイン性及び収納力を強化しております。また、コロナ禍における非接触での手洗い需要への対応として、タッチレス式水栓を新発売いたしました。

 

 当社グループ独自のホーロー技術開発につきましては、上記のように種々の商品で展開を行っておりますが、当社グループの最重要中核技術として引き続き基礎研究から応用技術開発まで注力し、その成果を順次新規商品に展開してまいります。

 

 当連結会計年度において支出した研究開発費の総額は以下のとおりであります。

 

(単位:百万円)

セグメントの名称

研究開発費

住宅設備関連

1,348

その他 (注)

合計

1,348

(注) 「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。