第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「誠実と正直こそ信頼への近道」を経営の基本方針として、以下の事項を基本理念に掲げ、会社に関わるすべての人々に比類のない喜びと感動を与えるため、高品質な製品とサービスを世界へ提供してまいります。

 

 

HONESTY

~ 誠実と正直こそ信頼への近道 ~

 

<私たちの約束>

 

① 私たちは、顧客を大切にします。

 私たちは、製品・サービスの品質向上に努め、顧客と約束した品質と納期を確実に守るとともに、顧客の期待を上回る製品・サービスを生み出し続けます。

 

② 私たちは、従業員を大切にします。

 私たちは、ミロクグループで働く従業員一人一人を大切な存在として尊重し、従業員が心理的かつ経済的幸せを感じられるように、働き甲斐のある環境と公平な制度を全力でつくります。

 

③ 私たちは、パートナー企業を大切にします。

 私たちは、私たちの製品・サービスづくりに協力してくださるパートナー企業と、お互いがかけがえのない存在であり続けるために、強い信頼関係を築き、互いの繁栄を目指します。

 

④ 私たちは、地域社会を大切にします。

 私たちは、会社の永続的な発展を通して地域における継続的な雇用創出に貢献するとともに、地域の環境保護に努めることで、地域社会と共存していきます。

 

⑤ 私たちは、株主を大切にします。

 私たちは、株主にとって透明性のある経営を重視し、常に時代を先取りする製品・サービスの開発に果敢に挑戦することにより、会社の魅力を高め、健全な利益を生み出していきます。

 

 

(2)経営環境

猟銃事業につきましては、この数年続いた米国の好景気が徐々に減速する気配が指標等から感じられているものの、ブローニンググループからは前年度と同等の受注があり、販売数量は堅調に推移するものと予想されます。また、欧州においても、新型コロナウイルス感染症の再拡大やウクライナ情勢等の不安定な要素は懸念されますが、製品の輸送に関しては正常な状態に戻りつつあります。円安の進行による海外部品の高騰等、市場環境には十分留意しながら、利益向上を目指してまいります。

工作機械事業につきましては、ツール部門及び加工部門は、相応の需要から底堅く推移するものと予想しております。また機械部門は、新型コロナウイルス感染症の影響が長引いていることから回復には時間を要すると思われ、全体では減収減益予想としておりますが、国内の設備投資は持ち直しの動きも見られ始めており、事業の強化を図ってまいります。

その他事業につきましては、主力である自動車関連事業は自動車業界において今後拡大が見込まれる自動運転やカーボンニュートラルに向けた対応という大きな環境変化におかれ、メインのステアリングハンドルが転換期を迎えております。環境は厳しい状況となっておりますが、これまで培った技術によって新製品開発等に注力し、回復に努めてまいります。

 

以上の結果、次期の通期連結業績につきましては、売上高12,040百万円(前期比5.0%増)、営業利益790百万円(前期比19.7%増)、経常利益950百万円(前期比17.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益620百万円(前期比21.1%増)を見込んでおります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社は2018年度より、ミロクグループの長期ビジョンとして「主力三事業の強みを活かし、向上させ、かつ新たな事業を創出することで盤石の経営基盤を築き、今後も成長し続ける企業グループを目指す」を掲げ、その実現に向けたマイルストーンとして中期経営計画を策定しております。

「2023中期経営計画」としましては、製品及びサービスにおいて競合他社と明確な差別化を図り、安定した利益確保により、大型投資に耐え得る強靭な財務体質を確立し、各事業間の活発な交流による人財育成と相乗効果でのアイデア創出等を行うことで、持続可能(サステイナブル)なグループ企業を目指すことを基本戦略として推進してまいります。

猟銃事業につきましては、世界的な銃ブランドであるブローニンググループの市場占有率拡大戦略に歩調を合わせ、当社の強みである高品質かつ多品種少量生産を可能としている製造スキルを活かし、購買意欲を喚起する新製品をタイムリーに市場投入していくことで、アフターコロナでの販売機会を逃すことなく、市場シェアの維持拡大に努めてまいります。工作機械事業では、深穴明けというニッチな市場のハード・ソフトの両面でトータルサービスができる数少ない総合メーカーとして、継続して加工部門を収益の柱と位置づけ、同時に機械部門とツール部門の営業力を強化してまいります。自動車関連事業では、主力の木製ステアリングハンドルと3Dドライ転写ステアリングハンドルの収益性を確保するとともに、新たな分野の開拓を目指してまいります。以上を通じて主力三事業で計画の達成に邁進いたします。

さらに、持続可能な開発目標であるSDGsの活動を展開していくなかで、既存事業に次ぐ4つ目の新たな事業も継続して模索してまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

セグメントごとの課題は次のとおりであります。

① 猟銃事業

猟銃事業につきましては、ブローニンググループへのOEM供給を行っており、ビジネスパートナーとして50年以上に及ぶ良好かつ密接な関係を継続しております。主力の米国市場は、アウトドアブーム等を背景とした狩猟やスポーツ射撃のニーズの高まりから、多少の景気による変動はありながらも高水準の受注が続くものと思われます。同グループからは生産能力の拡大を要請されており、この対応として2022年8月に高知県南国市に約1万坪の土地を購入し、工場建設及び設備等を導入することで生産能力を拡充いたします。併せて既存工場の再構築等により、全体としての生産の最適化を図ってまいります。

また、主力製品のフルモデルチェンジとなる新製品の市場投入によって、新規顧客の獲得及び既存顧客の需要喚起により大幅な売上拡大を目指します。さらに省人化、高度化を目的とした工程の自動化やロボット化、IT/IoT化による生産効率化により、生産性の向上と顧客ニーズに対応した柔軟な供給体制の構築を実現してまいります。品質につきましては、品質不良が発生しない、後工程へ不具合品を出さない自工程完結の仕組みづくりを推進し、品質管理体制の強化に絶えず取り組んでまいります。

数値計画としましては、2024年10月期は生産能力の拡充を目的とした設備投資等に伴う減価償却費増の影響等で減益予想となりますが、2025年10月期の後半からは、生産体制の整備完遂による増産効果等により利益増となると予想しております。

 

 

② 工作機械事業

工作機械事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響は依然として不透明な中、当事業と関係のある自動車業界は様々な要因により鈍化が予想されます。一方、半導体関係は、車載向け需要や各種端末の高性能化等から需要拡大が見込まれ、FPD(フラットパネルディスプレイ)関係は、コロナ禍前の水準に戻り、今後有機EL等新たな設備投資につながると予想されます。

このような環境のもと、販売戦略としては機械部門では継続して樹脂部品等に必要な金型の穴明け需要を取込み、日系企業が進出している東南アジア等も含め市場開拓を図ります。また、ツール部門では国内外を担当する営業体制とし、設備更新により顧客の要求を満たし販売促進につなげていきます。加工部門では、半導体やFPD市場の需要を取込み、全国4拠点の稼働率向上を目指し、また拠点の追加も模索してまいります。さらに全部門において原価低減を推し進めるとともに、人材育成による多能工化に邁進してまいります。

 

③ その他事業

自動車産業は、自動運転やカーボンニュートラル対応という大きな環境変化におかれています。木製ステアリングハンドルを中心とした当事業においては、中期的に当事業の主力製品となっていく部分ウッドステアリングハンドルと3Dドライ転写ステアリングハンドルの原価低減に取り組み確実に利益に結び付けるとともに、自動車産業の環境変化に対応した製品開発と生産改善を推進し、当社加飾ハンドルの商権を維持拡大していきます。また新たに中核となりうる事業分野を確立すべく、研究開発と事業開発活動を展開してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)セグメント別のリスクについて

猟銃事業

① 海外における政治・経済情勢の動向について

 猟銃事業では、売上高の90%以上をブローニンググループ向けに販売しており、同グループの主要な販売地域である米国及び欧州をはじめとした海外の政治情勢に起因した市場動向の変化に大きく左右されます。政治情勢が大きく変化することによって、米国または販売地域における銃規制が大幅に強化された場合、新たな規制への対応による費用の増加や同グループからの受注数量が減少する可能性があります。

 また、同グループとの輸出取引は円建てで行っており、当社グループとの取引における直接的な為替変動リスクは同グループが背負っております。しかしながら、経済情勢の変化によって為替の変動による急激な円高が起こった場合、または円高傾向が長期にわたる場合には、同グループとの価格交渉が必要となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしましては、これらの外部要因に対して、OEM供給先であるブローニンググループと定期的な技術会議や月例ビデオ会議を開催することで関係の維持・強化に努め、良好かつ安定的な関係を構築することで、経営環境の変化に対応しております。

 

② 原材料の調達について

猟銃事業では、海外を含む多数の取引先から年間の生産計画を基に原材料・部品の調達を行っており、原材料・部品の標準化及び共通化、また重要部品調達先の分散、商社の有効利用、納期が遅延しがちな原材料・部品の先行調達等を図っております。

しかしながら、その原材料の特殊性から調達先が少数に限定されていることによるリスクや、規模の小さい調達先の倒産や事業撤退、罹災により納品がされなくなる等のリスクが考えられ、新型コロナウイルス感染症の影響により、それらのリスクが高まっている状況であります。また、海外部品における当該購入国の政治・経済情勢等の変化による調達が困難となった場合や為替の変動による原材料価格の上昇を販売価格に転嫁できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 製品及びサービスの欠陥について

猟銃事業では、当社製品を購入してくださるお客様に安心して使用していただくため、品質・安全に配慮した製品の開発・製造・販売に努めており、品質保証部を設置、取引先に対する品質の維持に努めております。また万が一に備え、製造物責任に関する保険に加入しております。

しかしながら、大規模な製品の回収や製造物責任に関する賠償につながるような不具合・欠陥が発生した場合には、社会的信頼性に重大な影響を与えるだけでなく、多額の費用の発生及び売上高の減少等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

工作機械事業

① 顧客ニーズ及び市場動向について

工作機械事業は、深穴加工用ガンドリルマシンの製造、販売のみならず、消耗品であるガンドリルツールの製造、販売、他にも深穴明けの請負加工を中心に国内唯一の総合ガンドリルメーカーとして事業を展開しております。また、今後はさらに収益の拡大に向けて営業活動の強化を図るとともに、常に顧客ニーズや市場動向を的確に把握し、より高品質且つ高付加価値な製品の開発に取り組んでまいります。

しかしながら、業界のニーズの変化に的確に対応できず、またこれら製品開発が期待通りの進捗を見込めないことで市場占有率が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 原材料における市場価格動向について

工作機械事業では、主要な製品の原材料として鋳鉄を多く使用しており、鋼材価格は市況により変動しております。

したがって、予期せぬ経済情勢の変化等により、原材料価格の上昇を販売価格に転嫁できず、またこれらの要因が長期化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

その他の事業

① 特定の取引先への依存について

自動車関連事業では、主力製品であるハンドルは、すべてトヨタ自動車株式会社で生産されている自動車向けであり、取引先と良好な関係を築いておりますが、さらなる顧客ニーズへの対応として、樹脂成形及び3Dドライ転写技術を応用した新製品の開発等に取り組んでおります。

しかしながら、市場分析や事業計画の予測とは異なる状況の発生等によって、主要取引先の方針変更により製品受注数量が減少した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 経営環境の変化について

自動車関連事業では、部品加飾形状に最適な設備・方法・材料の追求を目指し、製品形状に応じた塗装技術の導入、最適な工場レイアウトの構築、効率的で量変動に強い生産管理システムの導入等を進めることで、製品競争力の向上を目指しております。

しかしながら、自動車市場動向の急激な変化や競合他社による急速な技術革新等により、当社製品が十分な競争力や付加価値を確保できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)当社グループ共通のリスクについて

① 新型コロナウイルス感染症について

当社グループは、新型コロナウイルス感染症について、従業員及び関係者の安全確保を第一に考え、マスクの着用、手洗いや消毒の徹底等を従業員に対して呼びかけ、また行政機関の発表・要請に注視しつつ不要不急の外出や出張・イベントの中止等について、柔軟に対応しております。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、経済情勢がさらに悪化した場合や、従業員の感染、行政機関からの自粛要請により事業活動が制限された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 自然災害等について

当社グループは、生産活動の中断により生じる損害を最小限に抑えるため、生産設備に対し有効な防災点検及び設備保守、また、安全対策投資等を行っております。

しかしながら、突発的に発生する災害や天災等の影響で、生産設備等が損害を被った場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 人材の確保及び育成について

慢性的な人材不足が懸念されるなか、当社グループを継続的に成長させるためには、人材の確保や教育、技術の伝承は非常に重要な要素となっております。当社グループは、積極的な採用活動を行うことにより、優秀な人材の確保に努めるとともに、教育研修制度の充実を図り、人材の育成に注力しております。

しかしながら、人材の確保及び育成が計画どおりに行えなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 法令等遵守について

当社グループでは、会社法、金融商品取引法、法人税法、労働基準法等の一般的な法令に加え、各事業の運営に関わる各種法規制に対して常に最新情報の入手、対応に努めております。また、コンプライアンス委員会を設け、グループ全従業員に対してコンプライアンスハンドブックの配付、定期的な教育、啓蒙活動を行うことで、コンプライアンス体制を構築し、法令等遵守の徹底に向けて継続的に取り組んでおります。

しかしながら、万一法令・規則違反を理由とする訴訟や法的手続きにおいて、当社グループにとって不利益な結果が生じた場合には、社会的信用の低下等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 情報セキュリティについて

当社グループは、経営情報のみならず、取引先情報、開発情報等の内部機密、さらには従業員の個人情報等、事業を支える重要な情報を保有しており、当社グループが事業活動を継続していくなかで、これらの重要な情報を保護するために、情報セキュリティに関する従業員教育の実施、グループ各社のIT責任者による会議を定期的に行っております。

しかしながら、予測できないサイバー攻撃やコンピュータウイルスの侵入等により、製品開発情報、技術情報や顧客情報などが外部に漏洩した場合、損害賠償等の発生や当社グループのブランド価値の低下を招くなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資に持ち直しの動きが見られるものの、新型コロナウイルス感染症は感染拡大を繰り返し、依然として予断を許さない状況が続いております。一方、海外においてはウクライナ情勢の長期化によるエネルギー価格の高騰、インフレの加速等により先行きはますます不透明さを増しております。

このような状況のもと、当社グループは会社に関わるすべての人々に比類のない喜びと感動を与えるため、高品質な製品とサービスを世界へ提供することをミッションに、グループ一丸となって業績向上に努めてまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は11,471,221千円、営業利益は659,943千円、経常利益は808,948千円、親会社株主に帰属する当期純利益は512,045千円となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、従来の方法と比べて、売上高は3,427,010千円減少し、営業利益及び経常利益はそれぞれ5,990千円減少しております。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報 」をご参照ください。

(猟銃事業)

米国市場はこの数年続いた好景気が徐々に減速する気配が指標等から感じられているものの、コロナ下におけるアウトドアブームを背景とした狩猟やスポーツ射撃の人気に牽引され、当社製品のOEM供給先であるブローニンググループからの受注は堅調に推移しております。その結果、主力製品である上下二連銃は販売数量・売上高ともに前期を上回り、売上高は9,393,694千円、セグメント利益(営業利益)は624,892千円となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は314,677千円、セグメント利益は5,990千円、それぞれ減少しております。

 

(工作機械事業)

機械部門については、依然として新型コロナウイルス感染症等の影響が大きく、販売台数・売上高ともに前期に比べ減少しました。ツール部門の売上高は前期並みでありましたが、利益は前期に比べ減少しました。加工部門は比較的好調に推移し、売上高・利益ともに前期を上回りました。その結果、売上高は2,057,611千円、セグメント利益(営業利益)は295,741千円となりました。売上高につきましては、セグメント間の内部売上高18,895千円を含んでおります。

 

(その他事業)

その他事業のうち、自動車関連事業の販売数量は前期を大きく下回りました。その結果、その他事業の売上高は48,260千円、セグメント損失(営業損失)は12,767千円となりました。売上高につきましては、セグメント間の内部売上高9,449千円を含んでおります。

なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は3,112,332千円減少しております。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

a 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

猟銃事業

9,291,725

+17.3

工作機械事業

651,679

△18.8

合計

9,943,404

+13.9

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.セグメント間取引については、相殺消去しておりません。

 

b 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

猟銃事業

9,763,142

9,698,798

工作機械事業

679,509

267,197

合計

10,442,651

9,965,995

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.セグメント間取引については、相殺消去しておりません。

3.当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これにより、当連結会計年度と比較対象となる前連結会計年度の収益認識基準が異なるため、前年同期比(%)を記載しておりません。

 

c 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

猟銃事業

9,393,694

工作機械事業

2,038,716

その他

38,810

合計

11,471,221

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これにより、当連結会計年度と比較対象となる前連結会計年度の収益認識基準が異なるため、前年同期比(%)を記載しておりません。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ブローニング・アームズ・カンパニー

5,868,471

43.0

6,881,159

60.0

ブローニング・インターナショナルS.A.

1,714,116

12.6

2,127,835

18.5

㈱東海理化電機製作所

3,792,505

27.8

4.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。

 

(2)財政状態

(資産)

資産合計は前連結会計年度末に比べて977,670千円増加し、19,272,341千円となりました。

主な要因は、現金及び預金が1,309,243千円減少したものの、受取手形及び売掛金が414,456千円、棚卸資産が677,032千円、土地が855,922千円、建設仮勘定が244,527千円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

負債合計は前連結会計年度末に比べて487,382千円増加し、4,617,461千円となりました。

主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が200,000千円減少したものの、未払法人税等が116,922千円、賞与引当金151,985千円、長期借入金が400,000千円増加したこと等によるものであります。

これらの結果、流動比率は前連結会計年度末と比較し、30.0ポイント減少の339.6%となりましたが、引き続き安定した財政状態を維持できております。

 

(純資産)

純資産合計は前連結会計年度末に比べて490,288千円増加し、14,654,880千円となりました。

主な要因は、利益剰余金が395,906千円、その他有価証券評価差額金が58,772千円、為替換算調整勘定が35,816千円増加したこと等によるものであります。

以上により、自己資本比率は、前連結会計年度末の77.4%から76.0%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,309,243千円減少し、1,814,904千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は176,856千円(前連結会計年度は1,136,723千円の収入)となりました。

収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益808,948千円、減価償却費742,565千円等であり、支出の主な内訳は棚卸資産の増加額676,300千円、売上債権の増加額414,195千円、法人税等の支払額255,682千円等であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は1,577,965千円(前連結会計年度は768,100千円の支出)となりました。

これは、主に利息及び配当金の受取額53,964千円、有形固定資産の取得による支出1,621,294千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、得られた資金は63,706千円(前連結会計年度は136,036千円の支出)となりました。

これは、主に長期借入れによる収入400,000千円、長期借入れの返済による支出200,000千円、配当金の支払額120,074千円等によるものであります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、商品、原材料等の購入費用、販売費及び一般管理費等の営業費用及び維持更新を目的とした設備投資等であります。これらの資金需要に対しては、財務の健全性を担保した上で、企業価値の向上に向けて、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金を財源として、資本を成長投資・株主還元・内部留保にバランスを考慮し配分することとしております。

成長投資につきましては、当連結会計年度において、前年度に引き続き、主に生産ラインの整流化及び維持更新を目的とした設備投資等912,992千円、新製品の開発に向けた研究開発投資等14,824千円を実施しております。

また、猟銃事業において、更なる増産要請に伴う生産体制の強化を目的として、南国日章産業団地(高知県南国市)の工場用地858,738千円を取得しております。

資本の調達方法につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローを基本として、不足分を借入金等の有利子負債によって調達しており、当連結会計年度末現在の1年内返済予定の長期借入金を含む長期借入金残高700,000千円を主力銀行をはじめとする金融機関から調達しております。

また、新工場建設に係る資金調達を円滑に行うことを目的として、取引銀行4行とシンジケートローン契約を締結しております。

株主還元につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日における資産・負債の報告数値並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。これらの見積り及び判断・評価は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因等に基づき行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためにこれらと異なる場合があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)長期供給契約

契約会社名

契約品目

契約の内容

相手先

摘要

株式会社

ミロク製作所

散弾銃及び

ライフル銃

当社はブローニング・アームズ・カンパニーに対して契約品目を長期間供給する。

(米国)

BWA,INC.

契約締結年月  2019年5月

(有効期間 2019年5月から

2028年6月まで)

当社はブローニング・インターナショナルS.A.に対し契約品目を長期間供給すると共に、同社製品中契約品目及び装弾の国内販売を行う。

(ベルギー)

ブローニング・イン

ターナショナルS.A.

契約締結年月  1985年12月

(有効期間 1986年1月から

2025年12月まで)

 

(2)シンジケートローン契約

当社は、2022年9月26日開催の取締役会決議に基づき、新工場建設に係る資金調達を円滑に行うことを目的として、株式会社四国銀行をアレンジャーとするシンジケートローン(コミットメント期間付タームローン)契約を締結いたしました。

 

シンジケートローン契約の概要

(1)形態

コミットメント期間付タームローン

(2)総借入限度額

4,000百万円

(3)契約締結日

2022年9月28日

(4)契約期間

2022年9月30日~2045年10月31日(23年1ヶ月)

(5)資金使途

南国日章産業団地の新工場建設に係る資金

(6)アレンジャー

株式会社四国銀行

(7)参加金融機関

株式会社四国銀行・株式会社高知銀行

株式会社三菱UFJ銀行・株式会社みずほ銀行

 

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、「顧客にとってさらに価値ある商品を提供する」をテーマに、主力の3事業である猟銃事業・工作機械事業・その他事業がそれぞれ取り組んでおります。

猟銃事業は、コロナ下におけるアウトドアブームを背景とした狩猟やスポーツ射撃の人気に牽引され販売は堅調に推移しており、派生モデルの開発に取り組んでおります。主力の上下二連銃及びボルトアクションライフルの後継機種の開発は、市場投入に向けて順調に進んでおります。

工作機械事業は、極小径加工に特化した汎用機タイプのガンドリルマシン2機種を開発し、2022年11月開催の日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)に出展いたしました。

その他事業は、主力である自動車関連事業において、純木製ステアリングハンドルの新製品として弁柄ステアリングハンドルを市場投入いたしました。また、カーボンニュートラルへの対応及び新素材開発として、2022年12月開催のサステナブルマテリアル展に新素材の材料を出展いたしました。

なお、当連結会計年度に支出した研究開発費は14,824千円であり、主として猟銃事業に係わるものであります。