文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
<経営理念>
「ものづくりを通し、信頼性の高い技術と品質をお客様に提供し、豊かな未来を拓いていく」
当社は、メーカーの原点である「技術と品質」「スピードと革新性」を見つめ、真摯に「ものづくり」に取り組むことにより、お客様と会社の繁栄を実現することを経営理念としております。
<経営基本方針>
当社は「業績の持続的安定成長の実現」を目標とし、次の4つを経営基本方針としております。
①利益ある成長
企業活動の源泉である健全なる利益を追求した経営を実行する。
②徹底したお客様志向による信頼性の確保
お客様の目線で「ものづくり」を行い、お客様の満足と信頼を得られる経営を実行する。
③独自分野に果敢に挑戦する開拓精神
失敗を恐れずに、時代を一歩リードする独自分野に挑戦する経営を実行する。
④法令等を遵守し、公正且つ良識ある企業活動
すべての役職員が法令等を遵守し、公正誠実な企業活動をとることにより、お客様や社会から信頼され共感を得られる経営を実行する。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標
当社は、持続的安定成長を実現し、そして継続的な安定配当等により株主利益の向上を図る観点から、事業損益から最終損益までの収益拡大を重視し、利益(営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)の極大化を目指します。また、経営効率及びコスト削減徹底の観点から営業利益率、経常利益率、当期純利益率等の向上にも邁進しており、具体的な経営上の目標の達成状況を判断するための指標として、「自己資本当期純利益率」、「総資産経常利益率」、「売上高営業利益率」、「自己資本比率」、「1株当たり純資産」を重要な指標と位置付けております。
(3)経営環境
今後の経営環境は、電子機器事業はパチンコホール数の減少等による遊技関連市場の縮小及び射幸性の高い遊技機への規制強化の影響等により、今後の新規設備投資への不透明感が払拭されないことで、引き続き市場の低迷が続くものと思われます。また、スポーツ事業におきましても、米国をはじめとする様々な国や地域でスポーツ用品市場の縮小の兆しが見られること、国内のゴルフ参加人口に大きな比重を占める団塊世代が、高齢化に伴いゴルフからリタイアすること等により、ゴルフ参加人口及び市場規模の一層の減少が見られることから、いずれの市場においても明るい兆しは見られず、限られた需要の争奪戦と競合他社との熾烈な価格競争等の影響から、引き続き厳しい事業環境が続くものと予測されます。さらに、平成30年1月に㈱エフ・アイ興産を買収したことで参入した不動産事業においては、不動産市場が引き続き賃貸市場における企業の旺盛なオフィス需要及び不動産投資市場における低金利等を背景とした資金調達環境の改善等に支えられ、堅調な事業環境が続くものと見込まれております。
(4)経営戦略及び事業上及び財務上の対処すべき課題
①経営基盤の強化について
当社グループは、「ものづくりを通し、信頼性の高い技術と品質をお客様に提供し、豊かな未来を拓いていく」ため、メーカーの原点である「技術と品質」「スピードと革新性」を見つめ、真摯に「ものづくり」に取り組むことにより、お客様と会社の繁栄を実現するという経営理念を掲げており、その実現に向け、イノベーションによる持続的成長を果たしていくことによって、マミヤ・オーピーグループ社員の一人ひとりが持てる力を存分に発揮し、ステークホルダーの皆様の期待と信頼に応え、企業価値の向上に努めてまいります。
また、グループ全体の組織運営において、無駄や非効率を徹底的に排除し、ヒト・モノ・カネ・情報・時間の限られた経営資源を戦略的に最大限活用し、選択と集中を進め一層の構造改革の推進に取り組むと同時に、部門間の連携を強め、生産性の向上を目指した改革を推進しながら、事業の合理的な展開を図ってまいります。
②既存事業領域への取り組みについて
電子機器事業セグメントにおける、当社主力事業である遊技関連市場の動向は、遊技場事業者数等の減少に歯止めがかからず、ギャンブル等依存症対策を強化するため平成29年9月に一部が改正された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」及び「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」が、平成30年2月1日に施行されたことにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。
他方、2つ目の柱であるスポーツ事業セグメントにおいては、縮小傾向にあるゴルフ市場及びゴルフ参加人口に改善の兆しは見られず、海外市場においては引き続き中国やアジア新興国における景気の後退、米国スポーツ用品市場の不透明感並びに、競合他社多数による価格競争の影響により、厳しい状況が続いております。
このような先行き不透明な状況の下、関連業界の動向に左右されない独自の収益源の確立が、当社グループ事業における最大の対処すべき課題であり、課題解決に向け次のようなことに取り組んでまいります。
(電子機器事業セグメント)
・OEM製品等の製造コスト等経費削減の徹底による利益の拡大
・人手不足やキャッシュレス決済の拡大等社会的潮流をとらえた魅力的かつ高機能な小型券売機「Operal」及び自律走行システム「I-GINS」等の自社ブランド製品の販売拡充
・継続的な収益源の確保に向けた、当社製品に係る保守・メンテナンス体制等の構築及び拡充並びにシステム開発等に係る業務受託案件の獲得
(スポーツ事業セグメント)
(a)キャスコ事業
・キャスコブランドの価値向上のため、広告宣伝を始めとする有効かつ効果的なマーケティング活動を積極的に展開していく
・幅広いユーザー層の支持拡大を目指すため、女性のための超反発ボール「Zeusimpact女子ボール」のような、既成概念に囚われない製品の企画開発を推進する
・海外事業においては、中国やアジア新興国の景気動向が不透明な状況の中、引き続き大手販売店との取引拡大や販売網の充実、各国マーケットの市場ニーズを的確に把握した製品の開発を通じ、収益の底上げと安定を図る
(b)カーボンシャフト事業
・「Recoil(リコイル)」を始めとするアイアンシャフトだけでなく、利益率の高い「HeLIUM(ヘリウム)」等のウッドシャフトを、戦略的に市場投入していく
・広告宣伝に絶大な影響力があるPGAツアーでのシャフト使用率を高めるため、積極的なプロモーション活動を継続する
③新規事業領域への取り組みについて
平成30年1月に、㈱エフ・アイ興産の買収による不動産事業への参入、メガソーラー事業に対する投資を計画するなど、新たな商品・サービスへの展開を通じ、新たな販路と顧客の獲得に向け粘り強く取り組んでまいります。
そして、メーカーとして真摯に「ものづくり」に取り組む一方で、引き続き「イノベーションの創生」をメインスローガンに掲げ、既存事業にとらわれず、収益性が高く、資金効率が良い当社グループの新たな柱になり得る事業の確立に向け、変化を恐れず大胆に挑戦してまいります。
当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)特定事業の業績への依存と当該事業環境が悪化する可能性
当社グループの売上高に占める電子機器事業セグメントの割合は極めて大きく、当連結会計年度では47.4%に達しております。このような収益構造にもかかわらず、当該事業におけるOEMに大きく依存する事業構造は依然として続いており、これに起因する業績の不確実性・不安定性に変化はありません。
このような現状を踏まえ、当社グループといたしましては、OEM先との信頼関係を維持し強化すると共に、紙幣搬送システム、紙幣識別機、遊技場向けシステム関連事業等の成長に全力を尽くすとともに、非接触式ICカードリーダライタ、自律走行システム「I-GINS」等の開発及び販売、並びに新規市場の開拓等の諸施策により当該事業セグメントの業績の安定と拡大を図ってまいりますが、当該事業セグメントにおける売上及び利益の動向が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2)特定の取引先に対する過度の依存によるリスク
当社電子機器事業セグメントにおける主要顧客である日本ゲームカード㈱に対する売上比率は、当連結会計年度では連結売上高の18.7%に達しております。同社との取引関係は極めて良好に推移しており、今後もこの信頼関係を維持・強化することについて両社間に見解の相違はございませんが、日本ゲームカード㈱の業績の動向あるいは同社の取引方針が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)法的規制によるリスク
当社製品のエンドユーザーである遊技場は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」等の法令等の規制対象となっており、当社がOEM供給する台間カードユニット等の使用に際しては、使用許可の取得又は使用届けが義務付けられています。したがって、これら法令が改正された場合、台間カードユニット等の遊技場への販売・設置に関してマイナスの影響が生じ、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(4)新商品開発の遅延によるリスク
当社グループの各事業セグメントは、新技術による新商品開発を継続的に行い市場に投入しております。このような開発の日程につきましては、綿密な管理をしておりますが、予期せぬトラブルによる遅延等により新商品の市場投入が遅れた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5)工場所在国の社会情勢によるリスク
スポーツ事業における製造拠点の所在地であるバングラデシュ人民共和国では、これまで、国内における与野党対立等の政治的要因や、貧困・雇用不足等の社会的要因によって、治安及び社会情勢が不安定な状況が続いておりましたが、2016年7月に発生した国際的テロ組織が関与したといわれるダッカ襲撃テロ事件を契機として、その不安定な治安及び社会情勢の要因が、宗教的・思想的要因を背景とした国際的な性格を帯びたものへと変質する兆しがみられ、現地情勢は深刻化する様相を見せるロヒンギャ難民問題等もあいまって、引き続き予断を許さない状況が続いております。
このように、今後のバングラデシュ情勢の動向によっては、当社グループのスポーツ事業セグメントの業績に影響を与える可能性があります。
(6)金銭消費貸借契約(シンジケーション方式タームローン契約及びコミットメントライン契約)における財務制限条項の存在
当社は、株式会社りそな銀行以下の銀行団との間で、総額14億円のタームローン契約を締結しております。その主旨は、本契約のアレンジャー/エージェントである株式会社りそな銀行との間で発展的協力関係を構築することにより、資金調達の安定化並びに今後の事業展開における機動的な資金調達を可能とすることにありますが、本契約に基づく全ての債務の履行を完了するまでの間、各会計年度の決算期及び第2四半期の末日における連結の貸借対照表における純資産の部及び各年度の決算期の末日における単体の貸借対照表における純資産の部の金額を前年同期比75%以上に維持すること並びに各会計年度の決算期における連結・単体の損益計算書に示される経常損益が2期連続して損失とならないようにすることを確約する旨の財務制限条項が規定されております。
また、株式会社りそな銀行以下の銀行団との間で、総額16億円のタームローン契約を締結しております。本契約に基づく全ての債務の履行を完了するまでの間、各会計年度の決算期の末日における連結の貸借対照表の純資産の部の金額を前年同期比75%以上に維持すること並びに各会計年度の決算期における連結の損益計算書に示される経常損益が2期連続して損失とならないようにすることを確約する旨の財務制限条項が規定されております。
さらに、株式会社りそな銀行以下の銀行団との間で、総額12億3百万円のコミットメントライン契約を締結しております。本契約に基づく全ての債務の履行を完了するまでの間、各会計年度の決算期の末日における連結の貸借対照表の純資産の部の金額を前年同期比75%以上に維持すること並びに各会計年度の決算期における連結の損益計算書に示される経常損益が損失とならないようにすることを確約する旨の財務制限条項が規定されております。
当社の連結子会社は、株式会社りそな銀行以下の銀行団との間で、総額9億50百万円のタームローン契約及び総額5億円のコミットメントライン契約を締結しております。本契約に基づく全ての債務の履行を完了するまでの間、各会計年度の決算期の末日における単体の貸借対照表の純資産の部の金額を前年同期比75%以上に維持すること並びに各会計年度の決算期における単体の損益計算書に示される経常損益が2期連続して損失とならないようにすることを確約する旨の財務制限条項が規定されております。
(7)新規事業への投資によるリスク
当社グループは、電子機器及びスポーツ事業等に続く新たな事業領域の確立を目的として、既存事業会社への出資等の多様な手段により、様々な事業への投資活動を行っております。当社グループでは、このような新規事業への投資に係る検討に際し、内部収益率等の投資採算性の検証及び当該投資から発生し得るリスクの管理徹底等により当該新規事業への投資から発生する損失の予防、抑制を図っておりますが、投資対象事業が計画どおり進捗しない場合、当初意図していた投資の回収ができず、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、個人消費が緩やかに持ち直し、雇用・所得環境の改善や消費者マインドの持ち直し、政府が推進する各種政策の効果等もあり、総じて緩やかな回復基調が見られました。その一方で、海外経済は緩やかに回復しているものの、中国を始めとしたアジア新興国等の経済の先行き不透明感や、金融資本市場の変動の影響等により、依然として楽観視できない状況が続いております。
このような経済環境の下で当社グループは、メーカーの原点である「技術と品質」「スピードと革新性」に加え、マーケットインの視点を大切にした真摯な「ものづくり」に取り組むことによりお客様と会社の繁栄を実現するとの経営理念のもと、「イノベーションの創生」を引き続き経営のメインスローガンに掲げ、様々な経営課題に取り組んでまいりました。具体的には、当社グループを取り巻く市場や自らが有する経営資源を改めて精査し、経営資源の有効かつ効率的な活用による高品質と低コストを兼ね備えた製品の提供により、お客様との深く良質な関係性を維持強化するとともに、迅速な意思決定による柔軟かつ機動的な事業展開が可能な組織体制を構築し、電子機器事業、スポーツ事業等に続く事業の確立を含めた、以下のような諸施策の展開にグループ一丸となって粘り強く取り組んでまいりました。
(電子機器事業・新規事業)
ⅰ)電子機器事業の主要な市場であるパチンコ関連機器、とりわけ周辺設備機器の市場規模は、遊技機の仕様を規定する各種規則の改正等の影響により遊技場事業者の業績低迷が続いていることから周辺設備機器の導入契機となる新規出店等が停滞し、平成28年度は平成27年度と比較し19.7%の大幅な減少を記録いたしました(矢野経済研究所発表「パチンコ関連機器市場に関する調査を実施(2017年)」)。このような厳しい事業環境を受け、平成28年9月以降に実施いたしました製造物流拠点等の飯能事業所への移転集約に続き、平成29年4月1日付で当社連結子会社であったマミヤ・オーピー・ネクオス㈱を吸収合併したことにより重複業務の排除及び意思決定の迅速化等を徹底するとともに、OEM先顧客との信頼関係の維持強化を図りつつ、品質管理体制強化と製造コスト削減に係るプロジェクトの推進等に引き続き粘り強く取り組んだことで、製品品質及び業務効率等の向上並びにそれらにより実現されるコスト削減等を一層推進してまいりました。
ⅱ)自社ブランド製品液晶小型券売機「Operal(オペラル) VMT-600」につきましては、小型機ながら大型機と同等の機能を有する優位性及び継続的な展示会への出展等による積極的な販売活動の推進により、コストと機能性の両立を重視する中小規模の飲食店等から引き続き支持を得ており、着実に販売を伸ばしております。
ⅲ)自律走行システム「I-GINS」は、平成30年3月期通期において約3億円を一応の売上目標として引き続き粘り強く取り組んでまいりましたが、様々な技術上の課題の解決及び導入・保守メンテナンス体制の確立等に当初予定していた以上の時間を要し、本格的な市場投入は、平成31年3月期以降に持ち越しとなったものの、開発協力会社より複数台の購入の引き合いを受け、製造販売保守体制の早期確立を全社一丸となって推進しております。一方、非接触式ICカードリーダ/ライタは、石油流通システムへの継続的な導入及び大手電機メーカーの製品への新規採用の決定等、着実に推移いたしました。そして、新規事業として取り組んでまいりました消滅化方式生ごみ処理装置等その他の新製品についても引き続き粘り強く営業活動等に取り組んでまいりました。
(スポーツ事業)
ⅰ)総合ゴルフ用品メーカーであるキャスコ㈱は、キャスコブランド製品の積極的かつ様々なプロモーション活動によるブランドシェア拡大に向けて粘り強く取り組む一方で、既存の枠組に囚われないキャスコ独自の魅力的かつ独創的な新製品の市場投入、例えば未体験の飛距離を実現できる「Zeusimpact フェアウェイウッド」や、女性のための超反発ボール「Zeusimpact 女子ボール」を発売する等、「“楽しいゴルフ”の創造を通じて、人々に喜びと感動を提供することで、社会に貢献する」とのスローガンを実現すべく、精力的に事業活動を展開してまいりました。そして、製造コスト上昇を踏まえた製品改廃の促進やコスト削減の徹底等による利益体質の構築に全社一丸となって粘り強く取り組んでまいりました。
ⅱ)カーボンシャフト事業におきましては、USTMamiyaブランド認知度向上に向けた諸施策に粘り強く取り組むとともに、製造工場であるバングラデシュ工場では、国内における与野党の対立を始めとし、解決の糸口が見出せないロヒンギャ問題や国際的テロ組織の脅威などの現地の不安定な治安及び社会情勢に臨機応変に対応しつつ、OEM供給先顧客の獲得に積極的に取り組むと同時に、既存顧客との信頼関係の維持強化に向けた取り組みを実施してまいりました。また、老朽化が進んでいた受変電設備の入替えや消火設備の整備・改善を行うなど、工場の設備投資についても着実に進めてまいりました。
(不動産事業)
当社グループの事業ポートフォリオ多角化の一環として、不動産事業会社である㈱エフ・アイ興産を、平成30年1月31日付で、買収し子会社といたしました。今後同社が所有する不動産の有効活用による安定的な賃貸収入の確保等を図ってまいります。
その結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、125億74百万円(前期比16.0%減)、営業利益は1億86百万円(前期比78.6%減)、経常利益は1億33百万円(前期比85.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億52百万円(前期比31.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(電子機器事業セグメント)
ⅰ)遊技関連製品等について
当連結会計年度における遊技関連市場は、いわゆるIR推進法の附帯決議に基づくギャンブル等依存症対策の抜本的強化等を目的とした遊技機の射幸性抑制に向けた各種規則の改正及びその施行の影響による先行き不透明感等により、引き続き遊技場事業者数の減少に歯止めがかからず、また平成28年末まで増加基調にあったパチスロ機の設置台数も減少に転じる等(警察庁生活安全局保安課発表「平成29年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」)、依然として厳しい事業環境が続いていることから、徹底したコスト削減の実施による利益率の向上等に粘り強く取り組んでまいりましたものの、当社グループにおけるOEM製品の販売及び当該製品に係る保守・メンテナンス等による売上及び利益は前連結会計年度に引き続き大幅に減少いたしました。
ⅱ)小型券売機「Operal(オペラル)」について
液晶小型券売機「Operal VMT-600」については、2020年に予定されている東京オリンピックの開催等を見据えた、電子マネーを利用した決済手段の多様化等による高機能化並びにグループ一丸となった販売及びコールセンターの新設を含めた顧客に対する保守・メンテナンス等のアフターサービス体制の整備等により、一層の拡販を図ることができました。
ⅲ)自律走行システム「I-GINS」について
自律走行システム「I-GINS」については、本格的な販売開始に向け、積極的なプロモーション活動にも粘り強く取り組むとともに、当社の経営資源を有効かつ効率的に活用し、ベース車両へのI-GINS搭載作業に携わる体制及びI-GINSシステムのゴルフ場等への導入体制の整備等を推進いたしました。
この結果、電子機器事業セグメントの売上高は59億68百万円(前期比32.5%減)、営業利益は1億円(前期比89.2%減)となりました。
(スポーツ事業セグメント)
ⅰ)キャスコ事業
当連結会計年度におけるゴルフ関連市場は、国内のゴルフ場来場者数及びゴルフ場収益は前年同期と比較して概ね横ばいで推移しましたが、ゴルフ用品についてはゴルファー数減少を主たる要因とした需要の減少に伴い熾烈な価格競争を強いられており、市場を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。このような状況の下でキャスコの国内事業においては、キャスコブランドクラブの試打会や、独自開発した3Dスキャナを用いたグローブ測定器フェアの開催など、プロモーション活動を積極的に展開してまいりました。
また、平成29年9月に発売を開始したゴルフクラブ「RED9/9(レッドキューキュー)」や、根強い人気を誇るドルフィンウェッジシリーズに、平成30年3月に新製品「DOLPHIN WEDGE DW-118(ドルフィンウェッジディーダブリューイチイチハチ)」を発売するなど、ゴルフクラブが好調に推移したこと、ゴルフボールを始めとするその他ゴルフ用品の売上が底堅く推移したことで、国内販売では一定の利益を確保するに至りました。
一方で、キャスコの海外事業においては、タイの拠点を基盤としたアジア周辺国の新規市場開拓を行うなど、ボール・グローブを中心とした消耗品のシェアアップに粘り強く取り組んできたものの、年間を通じて中国市場の低迷が続くなど、海外事業全体では売上が低調に推移いたしました。
ⅱ)カーボンシャフト事業
海外におけるカーボンシャフト事業については、前連結会計年度に引き続き、USTMamiya独自の革新的カーボン積層テクノロジーが搭載された「Recoil(リコイル)」シリーズシャフトに対する市場の関心は高く推移いたしました。
また、USTMamiyaブランドの認知度向上及びシャフト使用率を高めるため、積極的なSNSの活用やPGAツアーでのシャフト使用率を高めるためのプロモーション活動に粘り強く取り組んできたことや、「Elements(エレメンツ)」シリーズの新製品が好調に推移した影響もあり、PGAツアーでのシャフト使用率が前年度と比較して大幅に増加する等、その効果が着実に現れてきております。そして、第2四半期から本格的に開始された、新規大手OEM先顧客の工場監査の合格を受けた出荷については、その品質・納期・対応が顧客先において高く評価され、好調に受注増となったことにより売上に回復の兆しが見られました。
更に、工場設備の合理化及び最適化による、限られた人的リソースを効率的に活用した工場運営や、原材料の仕入先との価格交渉を繰り返し、原材料費を安く抑えることに成功する等の徹底したコスト削減の効果もあり、一定の利益を確保するにいたりました。
この結果、スポーツ事業セグメントの売上高は62億68百万円(前期比5.6%増)、営業損失は25百万円(前期は2億6百万円の営業損失)となりました。
(不動産事業セグメント)
当連結会計年度において子会社とした㈱エフ・アイ興産が所有する賃貸用不動産は、安定的な賃貸収入を確保しており、また販売用不動産についても、マーケットの動向を適切にとらえた販売活動により、一定の売上を確保することができました。
この結果、不動産事業セグメントの売上高は3億52百万円(前期比64.5%増)、営業利益は1億11百万円(前期比22.0%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、長期借入金の返済による支出、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等の要因により一部相殺されたものの、税金等調整前当期純利益が5億65百万円(前期比34.8%減)、有形固定資産の売却による収入等により、前連結会計年度末に比べ3億33百万円増加し、当連結会計年度末には80億64百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4億76百万円(前期比58.4%減)となりました。これは主に、固定資産売却損益5億58百万円等があったものの、税金等調整前当期純利益5億65百万円、減価償却費3億78百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は3億73百万円(前期は15億13百万円の使用)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出8億86百万円等があったものの、有形固定資産の売却による収入22億26百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5億13百万円(前期は4億44百万円の獲得)となりました。これは主に、社債の発行による収入12億円等があったものの、長期借入金の返済による支出19億70百万円等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
57.1 |
55.2 |
53.7 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
58.2 |
43.7 |
41.5 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
3.7 |
6.9 |
18.7 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
17.1 |
9.3 |
5.0 |
(注)自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③生産、受注及び販売の実績
ⅰ)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器事業 |
4,559,324 |
△19.4 |
|
スポーツ事業 |
6,251,083 |
4.2 |
|
合 計 |
10,810,408 |
△7.3 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器事業 |
1,552,158 |
△23.1 |
(注)1.金額は実際仕入額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅲ)受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
ⅳ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
電子機器事業 |
5,968,456 |
△32.5 |
|
スポーツ事業 |
6,268,259 |
5.6 |
|
不動産事業 |
337,767 |
69.4 |
|
合 計 |
12,574,483 |
△16.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次の通りであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金 額(千円) |
割 合 (%) |
金 額(千円) |
割 合 (%) |
|
|
日本ゲームカード㈱ |
3,597,830 |
24.0 |
2,356,933 |
18.74 |
|
エムディーアイ㈱ |
1,698,352 |
11.3 |
1,723,917 |
13.71 |
|
コスモ・イーシー㈱ |
1,882,240 |
12.6 |
- |
- |
3.上表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであり
ます。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、貸倒引当金、繰延税金資産等の算出評価について見積りを行っております。この見積りは当連結会計年度末現在において判断したものであり、見積りには不確実性、あるいはリスクを内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の売上高は、125億74百万円(前期比16.0%減)、営業利益は1億86百万円(前期比78.6%減)、経常利益は1億33百万円(前期比85.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億52百万円(前期比31.8%減)となりました。
③ 財政状態の分析
当連結会計年度末における流動資産は144億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億6百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が3億33百万円増加したものの、受取手形及び売掛金が6億38百万円減少したことによるものであります。固定資産は124億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億37百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が4億72百万円、長期貸付金が4億92百万円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は268億98百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億31百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における流動負債は56億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億8百万円減少いたしました。これは主に短期借入金が2億53百万円、1年内償還予定の社債が2億円増加したものの、支払手形及び買掛金が6億42百万円減少したことによるものであります。固定負債は67億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億90百万円増加いたしました。これは主に社債が7億10百万円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は124億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億81百万円増加いたしました。
当連結会計年度末における純資産合計は144億77百万円となり、前連結会計年度末に比べ50百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益3億52百万円及び剰余金の配当4億64百万円によるものであります。
以上の結果として、自己資本比率は前連結会計年度の55.2%から53.7%に減少し、1株当たり純資産は、1,574円54銭から1,563円15銭へと減少しました。また、流動比率、当座比率等についても健全な水準を維持する等、財政状態は堅調に推移しており、持続的な安定成長を支える基盤となっております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、本有価証券報告書の、「第2[事業の状況]2[事業等のリスク]」に記載した以下の事項があります。
(1)特定事業の業績への依存と当該事業環境が悪化する可能性、(2)特定の取引先に対する過度の依存によるリスク、(3)法的規制によるリスク、(4)新商品開発の遅延によるリスク、(5)工場所在国の社会情勢によるリスク、(6)金銭消費貸借契約(シンジケーション方式タームローン契約及びコミットメント契約)における財務制限条項の存在、(7)新規事業への投資によるリスク
当社は、これらリスクを的確に把握・評価し、その顕在化を回避するための適切な施策を、適宜に立案・実施するよう努めます。
⑤ 経営戦略の現状と見通し
当社は、製造業としての原点である「技術と品質」そして「スピードと革新性」を改めて見つめ直し、真摯に「ものづくり」に取り組むことにより、お客様と会社の繁栄を実現させるべく、「ものづくりを通じて信頼ある技術と品質をお客様に提供し豊かな未来を拓いていく」との経営理念を掲げております。また、この経営理念に基づき、「業績の持続的安定成長の実現」を目指すべく、「1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](1)経営方針<経営基本方針>」に記載した経営の基本方針のとおり、グループ会社ともども企業体質の強化に努めております。
このような経営の基本方針の下で当社グループは、一連の戦略的事業再構築を通じて経営資源の選択と集中並びに事業領域の拡大とを推進し、健全かつ強固な経営基盤と、持続的成長を可能とする多極的な事業構造を着実に構築しつつあります。その結果として当社は電子機器の企画・開発・製造・販売・アフターサービスを一貫して担う事業持株会社であると共に、当社電子機器の主たるユーザーである遊技場向けシステム関連事業と自動券売機の販売を担うエフ・エス㈱、総合ゴルフ用品メーカーであるキャスコ㈱、海外におけるシャフト事業を担うユーエスティ・マミヤInc.、ゴルフ用品等の生産拠点であるマミヤ・オーピー(バングラデシュ)Ltd.、不動産事業会社である㈱エフ・アイ興産の子会社群に対する司令塔としての性格を併せ有する会社となっております。
そして、これにより当社は、電子機器事業び新規事業に加え、当社グループの中核企業として、グループ全体の事業戦略立案、経営管理及びリスクマネジメント等を担い、傘下の各社が、グループ共通の経営方針の下で、
1.各事業の実情に即した迅速かつ柔軟で肌理細やかな事業展開が可能となる、
2.各事業の経営成績が明確となるため業績評価及びリスク管理が容易となる、
3.既存の会社を買収によって当社傘下の子会社群に加えることで、容易に新規事業に進出することができる等、M&A等を通じた大胆な事業再編が可能となる、
といったメリットを享受することで、グループにおける経営資源配分の最適化による経営効率そして収益の極大化を図ることができるものと考えています。
このような経営戦略の各セグメントにおける展開の現状と見通しにつきましては、「第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等](4)経営戦略及び事業上及び財務上の対処すべき課題」及び上記「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」において詳細に記載いたしましたとおりであり、一連の戦略的事業再構築を通じて確立してまいりました健全かつ強固な経営基盤と持続的成長を可能とする多極的な事業構造の下、持続的で安定した成長と堅牢かつ多彩な事業展開を実現するための様々な施策を引き続き推進してまいります。
まず電子機器事業セグメントにおいては、従来の方針を踏襲し、OEM先顧客との信頼関係の維持・強化並びに独自技術による自社ブランド製品の積極的展開による新市場の開拓・確立に向けての取り組みを推進してまいります。一方、スポーツ事業セグメントにつきましては、キャスコ㈱を中核とした完成品主体のゴルフ用品メーカーとしての地位を確立するための諸施策を講じてまいります。さらに不動産事業会社である㈱エフ・アイ興産を子会社としたことで、同社が所有する不動産の有効活用による安定的な賃貸収入の確保等を図ってまいります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループは、電子機器事業及びスポーツ事業等を主たる事業として展開しておりますが、成熟産業であるがゆえに、競合企業間において限られた市場におけるシェアの争奪戦を余儀なくされる厳しい事業環境にあります。また、主力の電子機器事業がOEM中心の事業構造であるため、当社グループ独自の事業計画を立案・遂行することが困難な状況にあります。このような環境下で当社は、経営の基本方針に掲げました「業績の持続的安定成長」を実現するための新たな成長ステップの礎となるべき揺るぎない土台を構築すべく、上記「⑤経営戦略の現状と見通し」においてご説明いたしましたグループ体制の下、その持てる経営資源を最大限に活用し、全ての部門における生産性を極大化することによって高品質・高付加価値と低コストとの両立を図り、成長の源泉である収益力を維持・強化すべく、より高い市場性を有する製品の開発と新規事業分野における新たなマーケットへの展開を、大胆かつ細心に進めてまいります。
とりわけ、高度に国際化・情報化され急速かつ激しく変化し続ける今日の競争環境において、「ものづくり」の会社である当社及び当社グループが生き残り成長し続けていくためには、顧客のニーズをタイムリーに具現化することができる、あるいはシーズ志向で顧客をリードし新たな市場を開拓することができる、イノベーションを持続的に生み出すことができる技術力を鍛え上げ磨き上げることが不可欠であり、当社は、その過程そして成果としての「イノベーションの創生」を成し遂げてまいります。
また、「第4[提出会社の状況]6[コーポレート・ガバナンスの状況等]」でご説明いたします、当社及び当社グループにおけるコーポレート・ガバナンス体制を通じて業務の有効性・効率性を高め、経営目標の達成を阻害する要因であるリスクを的確に把握・統制し、経営者が全ての情報を正確に把握すると共にその意思を全組織に迅速・確実に浸透させることによって、全ての役職員が情報と認識を共有し一体となって業績の向上に全力を尽くすと共に、さらなる成長を可能とする企業体質を構築してまいります。
そして当社グループは、上記「⑤経営戦略の現状と見通し」においてご説明いたしましたとおり、経営理念として「ものづくりを通じて信頼ある技術と品質をお客様に提供し豊かな未来を拓いていく」ことを掲げておりますが、その実践をすべての役職員に徹底するとともに、より一層真摯な姿勢でメーカーの原点に立ち返り、「真心を込めた丁寧なものづくり」に取り組むことでお客様に満足していただき、豊かな社会に貢献できる企業を目指してまいります。
⑦資本の財源及び資金の流動性について
ⅰ)資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、電子機器事業における新製品開発及び金型等、スポーツ事業におけるゴルフシャフト製造設備等、及び不動産事業における賃貸不動産設備等があります。
ⅱ)財政政策
当社グループの事業活動の維持拡大における資金を安定的に確保するため、金融機関からの銀行借入や社債発行により資金調達を行っております。また、支払金利の変動リスクを回避及び支払利息の固定化を図るために金利スワップ取引を行っております。
⑧経営上の目標の達成状況について
当社グループは、資産効率の向上及び株主資本の有効利用が全てのステークスホルダーの利益に合致するものと考え、「自己資本当期純利益率」、「総資産経常利益率」、「売上高営業利益率」、「自己資本比率」、「1株当たり純資産」を重要な指標と位置付けております。当連結会計年度における「自己資本当期純利益率」は2.4%(前期は3.5%)「総資産経常利益率」は0.5%(前期は3.4%)、「売上高営業利益率」は1.5%(前期は5.8%)、「自己資本比率」は53.7%(前期は55.2%)、「1株当たり純資産」は1,563円15銭(前期は1,574円54銭)でした。引き続きこれらの指標について、改善されるように粘り強く取り組んで参ります。
また、新規に投資を行う際、投資採算性を判断するための指標として、「投資内部収益率/EIRR(Equity Internal Rate of Return)」を重要な指標として位置付けております。
⑨セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
【電子機器事業セグメント】
(1)遊技関連製品
・ギャンブル等依存症対策を強化するため平成29年9月に一部が改正された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」が、平成30年2月1日に施行された影響により、遊技場事業者の業績低迷が続き、パチンコ周辺機器の買い控えが進んだことや、競合企業間における熾烈な値引き競争のあおりを受けたことで売上が鈍化したと分析しております。また、遊技場事業者におけるパチンコ周辺機器の老朽化による買い替え需要に対応するため、新規制に対応した各種製品の提案・開発・販売を強化しております。
・パチンコ関連市場の動向が不透明な状況ではあるものの、平成30年から平成31年にかけパチンコ台市場の底打ちが近づいていると考えており、平成31年10月に予定されている消費税及び地方消費税の改正を見据え、税率改正未対応のパチンコ周辺機器の入替特需に繋げられるよう検討しております。
(2)その他製品
(券売機)
・液晶小型券売機「Operal(オペラル)VMT-600」は、小型機ながら大型機と同等の機能を有する点で、中小規模の飲食店等から高い支持を得ており、着実に販売数を伸ばすことが出来たと認識しております。
・2020年に予定されている東京オリンピックの開催等を見据え、電子マネーを利用した決済手段の多様化等による高機能化やグループ一丸となったマーケティング活動及びコールセンターの新設を含めた顧客に対する保守・メンテナンス等アフターサービス体制の整備により、一層の拡販に繋がったと分析しております。
(I-GINS)
・積極的なマーケティング活動が功を奏し、デモ機見学会の要望が多く寄せられ、試作機のフィールドテストについては、ゴルフ場から肯定的なフィードバックを受けているものの、今後販売を着実に進めていくための導入・保守メンテナンス体制の構築においては若干の遅れが生じております。
・中・長期的な計画に照らし合わせると、開発は計画通りに進捗しておりますが、販売推進に当たり、アフターサービス体制の確立や不具合・走行データ集積等の製品の改善に係るシステム構築に早急に着手する必要があると分析しております。
(ICカード)
・原材料の仕入先との価格交渉を繰り返し、原価を低く抑えることが出来たこと等の徹底したコスト削減の効果により、売上目標こそ下回ったものの、営業利益についてはほぼ計画通り目標を達成しております。
・好調に推移している油槽所システム以外にも関連機器へのアプローチに粘り強く取り組むと同時に、ETC関連機器へのアプローチを強化し、当社独自の仕組みを構築することで、顧客の囲い込み戦略を展開してまいります。
【スポーツ事業セグメント】
(1)キャスコ事業
・総合ゴルフ用品メーカーとして国内市場を細分化し、その市場に特化したキャスコ独自のユニークな製品を投入すると共に、販売在庫数を綿密にコントロールし、確実な利益を確保することが出来たと評価しています。
・平成30年以降もキャスコ独自のユニークな商品を市場に投入する準備がありますが、国内市場における製品投入のタイミングを見極めつつ、販売・流通コスト削減にも、これまで以上に粘り強く取り組んでいく必要があると認識しております。
・海外事業においては、年間を通じた中国市場の低迷を受け、タイの販売拠点を中心として、アジア市場におけるシェア拡大が必要と考えております。
(2)カーボンシャフト事業
・USTMamiyaの日本国内での「ATTAS(アッタス)」ブランドによる成長はやや鈍化しているものの、米国市場では、アイアンクラブ用シャフト「Recoil(リコイル)」シリーズの人気が依然として高く推移しております。「Recoil(リコイル)」シリーズの成功体験を活かし、ウッド用シャフトについても、大手OEM先顧客との取引の実現に向けて粘り強く取り組んでまいります。
・USTMamiyaブランドの活用により、PGAツアー等でのUSTMamiyaシャフト使用率を向上させることで、更なる大手OEM先顧客の獲得を促進し、その囲い込みによる継続的な取引の実現及び安定的な収益の確保が必要と認識しております。
・日米の商品価格差、工場稼働率を踏まえた全体最適の視点での生産効率の追求、USTMamiyaブランドの更なる価値向上、徹底したコスト削減については、中長期的に注力していく必要があると分析しております。
【不動産事業セグメント】
・保有物件について、安定的に利益を確保しております。
・さらなる利益獲得のため、既存事業領域の幅を広げ、果敢に挑戦していく必要があると認識しております。
・グループ内における有利な資金調達への借り換え等、コスト削減に努めてまいります。
(株式会社エフ・アイ興産の株式取得に関する契約)
当社は、平成29年12月18日付の取締役会決議により、株式会社エフ・アイ興産の発行済株式の99.0%を取得し子会社とすることを決議し、平成29年12月21日付で当該株式の取得につき合意が成立いたしました。なお、当該合意に基づき、平成30年1月31日付で当該株式を取得し、同社を子会社といたしました。
詳細は、「第5[経理の状況] 2財務諸表等(1) 財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。
当社グループの研究開発活動は、電子機器及びスポーツの両事業セグメントともに、新製品の企画開発、厳しさを増す一方の価格競争に対応するための一層のコスト低減、並びに新分野への事業展開を主たる目的として取り組んでおり、当連結会計年度における研究開発費の総額は5億75百万円であります。
なお、各事業セグメント別の研究開発活動の内容及び研究開発費は次のとおりであります。
(1) 電子機器事業
当事業セグメントの研究開発費は、自社製品の新規開発体制を強化する中で3億71百万円となりました。その内容は、自社ブランド製品等のバリエーション増加への取り組み、ICカードリーダライタ技術を応用した新製品の開発、自律走行システム「I-GINS」の開発、新規商品企画等となります。
(2) スポーツ事業
当事業セグメントの研究開発費は2億4百万円となりました。その内容は、連結子会社であるキャスコ㈱におけるゴルフボールやゴルフクラブ等の開発、ユ-エスティ・マミヤInc.における、「Recoil(リコイル)」及び「Elements(エレメンツ)」シリーズシャフトの開発等となります。