第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはなく、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、通商問題を巡る緊張が世界経済に与える影響に注意するとともに、中国経済の先行き、英国のEU離脱等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引き上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要があるものの、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあり緩やかな回復基調で推移いたしました。

このような経済環境の下で当社グループは、メーカーの原点である「技術と品質」「スピードと革新性」に加え、マーケットインの視点を大切にした真摯な「ものづくり」に取り組むことによりお客様と会社の繁栄を実現するとの経営理念のもと、イノベーションによる持続的成長を果たしつつ、経営資源を効率的かつ有効に活用し、高品質と低コストを兼ね備えた製品を提供することで一層の顧客価値を創造するとともに、中長期的な展望の下で安定的かつ持続的な成長を実現し、企業価値の更なる向上を図ってまいります。そして、当社グループの車の両輪である電子機器事業及びスポーツ用品事業に、不動産事業を加えた「三本柱」の事業形態による、グループ一丸となった以下の諸施策に粘り強く取り組んでまいりました。

(電子機器事業)

まず、電子機器事業におきましては、矢野経済研究所が2019年4月から8月にかけて遊技機メーカーやその周辺設備機器メーカー等を対象として実施した「2018年度パチンコ関連機器市場調査」によると、2017年度に同所の調査開始以降初めて1兆円の大台を割った遊技機器関連市場の市場規模(売上金額)は、2018年度においては前年度から914円の大幅な減少となる7,660円(前年度比89.3%)を記録し、遊技業界全体を取り巻く環境は深刻さを増しております。

このような厳しい事業環境に置かれながらも、当社は既存OEM先顧客との信頼関係の維持強化を推進するとともに、自社ブランド製品につきましては、複数税率(軽減税率)やQRコード決済サービスに加え、9種類の交通系電子マネーへの対応を開始した液晶小型券売機「Operal(オペラル)VMT-600」シリーズの販売を、グループ一丸となって粘り強く取り組んでまいりました。

また、自律走行システム「I-GINS」については、地域を限定した戦略的な営業活動や、展示会出展等の積極的なプロモーション活動に取り組んでおります。

さらにICカードリーダライタについては、引き続きICカードコインランドリー用リーダライタの出荷が堅調に推移しております。

(スポーツ事業)

スポーツ事業におきましては、総合ゴルフ用品メーカーであるキャスコ㈱の国内市場における売上は、台風等の自然災害の影響により伸び悩んでおり、海外市場においては引き続き中国市場の低迷が続き、売上の回復に向け慎重にその動向を見極めていく必要があります。

一方、海外におけるカーボンシャフト事業におきましては、SNS等を活用したUSTMamiyaブランド認知度向上に向けた諸施策を展開しております。また、新素材を使用した製品の開発、製造工程の改善等のコスト削減や生産性の向上にも粘り強く取り組んでおります。

さらに、生産拠点であるバングラデシュでは、国内における与野党の対立や国際的テロ組織の脅威などによる現地の不安定な治安及び社会情勢に臨機応変に対応しつつ、収益機会の拡大に向けた生産設備の充実等による製造環境の整備についても着実に進めてまいりました。

(不動産事業)

不動産事業におきましては、低金利を背景とした不動産価格の高止まり等により、優良な収益不動産の購入が困難な状況の中、当社の不動産事業子会社である㈱エフ・アイ興産が所有する不動産を有効かつ効率的に活用し、着実に賃貸収入を確保しております。

また、転売を目的とする不動産の仕入れや販売に向けた各種取組や不動産仲介も含め当該事業につき幅広く手掛けるなど、収益拡大に向けた様々な諸施策に粘り強く取り組んでまいりました。

この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は104億2百万円(前年同期比1.1%増)、営業利益は3億92百万円(前年同期比20.0%減)、経常利益は3億78百万円(前年同期比33.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9億30百万円(前年同期比107.8%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりです。

(電子機器事業セグメント)

電子機器事業セグメントは、全日遊連が2020年1月末時点までに高射幸性パチスロ機の設置比率を15%以下とする期限の再設定を行ったことや、いよいよ目前に迫ってきた東京オリンピック・パラリンピック開催等の影響が遊技業界全体にどのような影響を及ぼすか不透明な状況が続いております。

このような厳しい事業環境の下、紙幣搬送関連製品を含めた遊技機周辺設備機器及び電子部品の売上は堅調に推移いたしました。

一方で、自社ブランド製品である液晶小型券売機については、2019年10月の消費増税対応を見据えた駆け込み需要が終息に向かい売上は伸び悩んだものの、展示会への出展、営業支援ツールや券売機専用サイト「券売機プロ」の有効活用等の諸施策にグループ一丸となって粘り強く取り組んでまいりました。

この結果、電子機器事業セグメントの売上高は55億59百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益は5億38百万円(前年同期比16.3%減)となりました。

(スポーツ事業セグメント)

スポーツ事業セグメントについては、キャスコの国内事業においては、「ドルフィンウェッジ」シリーズやユーテリティークラブ「UFO(ユーフォー)」等のゴルフクラブの売上は好調に推移したものの、ゴルフボールやバッグの売上が伸び悩んだことで苦戦を強いられました。

他方、キャスコの海外事業においては、タイ市場における売上の不振に底打ちの兆候が見られ回復傾向にあるものの、長く低迷が続く中国市場においては景気減速が明らかとなってきており、予断を許さない状況が続いております。このような先行き不透明な状況の中、アジア圏の新規市場開拓に辛抱強く取り組んでまいりました。

また、海外におけるカーボンシャフト事業におきましては、「Recoil(リコイル)」シリーズシャフトに対する市場での評価は引き続き高く推移し、OEM先顧客である大手クラブメーカーからの大口受注や射的及びハンティング用アロー等の売上が堅調に推移したことで売上・利益とも大幅に増加いたしました。

一方、生産現場では、大手OEM先顧客からの大量受注に対応するための設備投資の拡充、品質管理体制の強化による顧客満足度向上、安全に配慮した製品開発や従業員が活き活きと仕事に取り組める職場環境を整備する等の「SDGs(持続可能な開発目標)」の考え方を重視し、安心・安全な労働環境づくりの促進に取り組んでまいりました。

この結果、スポーツ事業セグメントの売上高は46億48百万円(前年同期比4.4%増)、営業損失は2億6百万円(前年同期は2億16百万円の営業損失)となりました。

(不動産事業セグメント)

不動産事業セグメントにつきましては、24時間、365日出し入れ可能なトランクルームサービス「プラスワンストレージ」がお客様より大変好評を頂いており、新たに1フロアをリノベーションしてスペースを拡張する等、さらなる収益の拡大及びお客様満足度の向上に向け積極的な取組みを行っております。

この結果、不動産事業セグメントの売上高は2億5百万円(前年同期比10.1%増)、営業利益は60百万円(前年同期比5.4%減)となりました

 

  また、財政状態の状況については次のとおりであります。

(資産)

当四半期連結会計期間末における流動資産は130億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ27百万円減少いたしました。これは主に販売用不動産が9億94百万円増加したものの、現金及び預金が10億90百万円減少したことによるものであります。固定資産は114億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億7百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産が13億49百万円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は244億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億35百万円減少いたしました。

(負債)

当四半期連結会計期間末における流動負債は54億15百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億86百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が7億96百万円、短期借入金が6億50百万円減少したことによるものであります。固定負債は47億67百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億49百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が5億22百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は101億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億35百万円減少いたしました。

(純資産)

当四半期連結会計期間末における純資産合計は142億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億円増加いたしました。これは主に剰余金の配当4億36百万円により減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益9億30百万円により増加したものであります。

この結果、自己資本比率は58.1%(前連結会計年度末は53.6%)となりました。

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、3億77百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループにおける研究開発活動の状況について、重要な変更はありません。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて、重要な変更はありません。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①資金需要

当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、電子機器事業における新製品開発及び金型作成費、スポーツ事業におけるゴルフシャフト製造設備投資資金並びに不動産事業における不動産の取得及び修繕費、等があります。

②財政政策

当社グループの事業活動の維持拡大に要する資金を安定的に確保するため、金融機関からの借入や社債発行により資金調達を行っております。また支払利息の固定化を図り、支払金利の変動リスクを回避するために金利スワップ取引を行っております。

なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得る現金及び現金同等物の水準については、事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。