第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはなく、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による社会・経済活動の停滞、企業収益の低下や雇用環境の悪化等により極めて厳しい状況が続いております。先行きにつきましては、政府が推進する各種政策の効果や海外経済の改善等もあり一部景気に持ち直しの兆しがみられるものの、新型コロナウイルスの感染再拡大が顕在化したことで、引き続き予断を許さない状況が続いております。

このような経済環境の下で当社グループは、メーカーの原点である「技術と品質」「スピードと革新性」に加え、マーケットインの視点を大切にした真摯な「ものづくり」に取り組むことによりお客様と会社の繁栄を実現するとの経営理念のもと、イノベーションによる持続的成長を果たしつつ、経営資源を有効かつ効率的に活用し、高品質と低コストを兼ね備えた製品を提供することで一層の顧客価値を創造するとともに、中長期的な展望の下で安定的かつ持続的な成長を実現し、企業価値の更なる向上を図ってまいります。

そして、当社グループの主力事業である電子機器事業及びスポーツ事業に、不動産事業を加えた事業形態により、グループ一丸となって以下のような諸施策に粘り強く取り組んでまいりました。

(電子機器事業)

まず、電子機器事業におきましては、2020年10月に矢野経済研究所が各メーカーの売上金額をベースとした2019年度における遊技機関連機器の市場規模を取りまとめた結果によると、パチンコ・パチスロ機及び周辺設備機器を合算した市場規模が前年比83.9%となる6,365億円となり、規模の縮小に歯止めがかからない厳しい状況が続いております。

このような厳しい事業環境に置かれながらも、当社は既存OEM先顧客との信頼関係の維持強化を推進するとともに、自社ブランド製品につきましては、営業支援ツールを効率的に活用すること等により液晶小型券売機「Operal(オペラル)VMT-600」シリーズの販売に、グループ一丸となって積極的に取り組んでまいりました。

また、自律走行システム「I-GINS」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により各種展示会の開催が延期されたことや、引き続き営業先及び試験場所であるゴルフ場への訪問が制限される等厳しい状況にありましたが、地域を限定した戦略的な営業活動の実践や導入保守メンテナンス体制の確立に粘り強く取り組んでまいりました。

さらに、ICカードリーダライタについては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により石油流通システムへの展開を予定しているタンクローリー用組込み型ICカードリーダライタ等の導入が先送りとなったことや、ICカードコインランドリー用リーダライタの出荷が先送りとなるなど、依然として厳しい状況が続いております。

(スポーツ事業)

スポーツ事業におきましては、総合ゴルフ用品メーカーであるキャスコの国内市場における売上は、第2四半期連結累計期間に引き続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響により伸び悩みました。

また、海外市場における売上についても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響及び中国市場の低迷により厳しい状況となっており、売上の回復に向け慎重にその動向を見極めていく必要がある厳しい状況が続いております。

一方、海外におけるカーボンシャフト事業におきましては、SNS等を活用したUSTMamiyaブランド認知度向上のための諸施策を展開し、新素材を使用したシャフト関連製品やスタビライザーの開発、製造工程の改善等のコスト削減や生産性の向上にも粘り強く取り組んでおります。

しかしながら、生産拠点であるバングラデシュでは、国内における与野党の対立を始めとする現地の不安定な治安及び社会情勢に臨機応変な対応を続けるものの、引き続き猛威を振るう新型コロナウイルス感染症拡大の影響や、労働争議や反政府勢力によるデモが発生する等、現地の治安及び社会情勢は混沌とした状況が続いております。

(不動産事業)

不動産事業におきましては、低金利を背景とした不動産価格の高止まり等により、優良な収益不動産の新規購入が困難な状況の中、当社の不動産事業子会社であるエフ・アイ興産が所有する不動産を有効かつ効率的に活用するとともに、転売を目的とする不動産の仕入れや販売に向けた各種取組、さらに不動産仲介も含め当該事業につき幅広く手掛けるなど、収益拡大に向けた様々な諸施策に粘り強く取り組んでまいりました。

この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は67億59百万円(前年同期比35.0%減)、営業損失は8億95百万円(前年同期は3億92百万円の営業利益)、経常損失は9億14百万円(前年同期は3億78百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は10億6百万円(前年同期は9億30百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりです。

(電子機器事業セグメント)

まず電子機器事業セグメントは、遊技業界においては、経済産業省が2020年12月に発表した「2020年10月分特定サービス産業動態統計月報」によると、2020年10月のパチンコホールの売上高は2,168億1,900万円で、前年同月と比較し82.7%と減少しております。

この他、全日遊連は2020年11月の旧規則機の取扱いに関する21世紀会議において、先延ばしとなっていた旧規則機の撤去期限についての延長を限定的なケースに留め、当初の予定通りとする旨を各都府県方面遊協に通知したことや、都遊協がパチンコ・パチスロ産業21世紀会により提出を求められていた「旧規則機の取扱いに関する誓約書」の未提出店舗の組合員資格停止を決議する等、遊技業界を取り巻く環境はますます厳しさを増しております。

このような厳しい遊技業界の状況に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあいまって、紙幣搬送関連製品を含めた遊技機周辺設備機器及び電子部品の売上は伸び悩みました。

また、自社ブランド製品である液晶小型券売機は、販売チャネルの拡大、「券売機プロ」をはじめとしたインターネット上のマーケティング強化や、これまで取り組んできた既存の飲食店以外の業態へのプロモーション活動が功を奏したこともあり、売上は好調に推移いたしました。

この結果、電子機器事業セグメントの売上高は、31億50百万円(前年同期比43.3%減)、営業損失は1億88百万円(前年同期は5億38百万円の営業利益)となりました。

(スポーツ事業セグメント)

スポーツ事業セグメントは、キャスコの国内事業においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により減少していた全国のゴルフ場及びゴルフ練習場の来場者数が徐々に回復し始めたことに伴い、ゴルフクラブ及びゴルフグローブ等の消耗品の売上が堅調に推移したものの、ゴルフコンペ数の減少に伴うコンペ商品需要が減少したことなどにより苦戦を強いられました。また、キャスコの海外事業においても、中国市場における景気減速に加え、新型コロナウイルス感染症拡大により厳しい状況が続いております。

他方、海外におけるカーボンシャフト事業は、「Recoil(リコイル)」シリーズシャフトに対する市場での評価が引き続き高く推移しました。一方、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により米国において多くの学校がリモートによる講義に切り替えたことや、学校行事が軒並み開催できなかった影響等により棒高跳び用ポールの売上が伸び悩みました。

しかしながら、2020年3月から5月にかけて稼働を停止していたバングラデシュ工場が再開し、製造キャパシティが回復したことによりシャフト出荷数が大幅に伸び、売上・利益ともに好調に推移しました。

このような状況の下、生産現場では「SDGs(持続可能な開発目標)」の考え方を重視した安心・安全な労働環境づくりの促進に粘り強く取り組んできたことで、一定の成果を得ることができました。引き続き品質管理体制の強化による顧客満足度向上、安全に配慮した製品開発や従業員が活き活きと仕事に取り組める職場環境を整備する等の諸施策に粘り強く取り組んでまいります。

この結果、スポーツ事業セグメントの売上高は、34億76百万円(前年同期比25.2%減)、営業損失は2億39百万円(前年同期は2億6百万円の営業損失)となりました。

(不動産事業セグメント)

不動産事業セグメントは、エフ・アイ興産事業においては、新たな収益源となる不動産物件情報の収集に粘り強く取り組むと共に、24時間、365日出し入れ自由のトランクルームサービス「プラスワンストレージ」が年間を通じてお客様に好評を頂いております。また、さらなる収益の拡大及びお客様満足度の向上に向け、2020年11月にトランクルームスペースを増設したことにより順調に契約件数を伸ばすなど、引き続き好調に推移しております。

一方、当社として所有する販売用不動産につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により現時点では販売予定を見通せないことから、評価損の計上を行っております。

この結果、不動産事業セグメントの売上高は、1億48百万円(前年同期比27.7%減)、営業損失は4億66百万円(前年同期は60百万円の営業利益)となりました。

 

  また、財政状態の状況については次のとおりであります。

(資産)

当四半期連結会計期間末における流動資産は117億86百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億21百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が9億62百万円、受取手形及び売掛金が12億75百万円、販売用不動産が5億20百万円減少したことによるものであります。固定資産は109億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ48百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券が1億8百万円増加したものの、有形固定資産が1億83百万円減少したことによるものであります。

この結果、総資産は227億円となり、前連結会計年度末に比べ22億69百万円減少いたしました。

(負債)

当四半期連結会計期間末における流動負債は45億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億30百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が5億77百万円、未払法人税等が3億22百万円減少したことによるものであります。固定負債は55億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億52百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が1億90百万円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は101億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億78百万円減少いたしました。

(純資産)

当四半期連結会計期間末における純資産合計は125億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億91百万円減少いたしました。これは主に剰余金の配当4億36百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失10億6百万円により減少したものであります。

この結果、自己資本比率は55.1%(前連結会計年度末は55.7%)となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について、重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、2億55百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループにおける研究開発活動の状況について、重要な変更はありません。

 

(5)従業員数

当第3四半期連結累計期間において、当社グループは、海外でのシャフト受注が好調に推移していることを受け、「SDGs(持続可能な開発目標)」の考え方に基づく労働環境の改善により一層の生産性向上を図るべく、第2四半期連結累計期間における新型コロナウイルス感染症の拡大によるロックダウンにより操業を停止していたバングラデシュ工場の操業再開に際し、操業停止時に雇止めした臨時従業員にかわり正規従業員を雇用いたしました。

これに伴い、スポーツ事業の従業員数が365名増加したことなどにより、当社グループの従業員数は368名増加し、1,514名になりました。

なお、従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて、重要な変更はありません。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①資金需要

当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、電子機器事業における新製品開発及び金型作成費、スポーツ事業におけるゴルフシャフト製造設備への投資並びに不動産事業における不動産の取得及び修繕費、等があります。

②財政政策

当社グループの事業活動の維持拡大に要する資金を安定的に確保するため、金融機関からの借入や社債発行により資金調達を行っております。また支払利息の固定化を図り、支払金利の変動リスクを回避するために金利スワップ取引を行っております。

なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得る現金及び現金同等物の水準については、事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。