第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、“Feel the earth”(地球を感じ、生きていく。)をスローガンに、地球を舞台に、スポーツを通じ、人生の豊かな時間を提供するライフタイム・スポーツ・カンパニーとして、自然とスポーツを愛する世界中の人々に貢献してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、昨年「新・中期経営計画2025(2022年度~2025年度)」を発表し、最終年度(2025年度)の到達目標を以下のとおり設定しております。

 

 

到達目標

参考

 

2025年度

自 2025年4月1日

至 2026年3月31日

2021年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

2021年度対比

 

 

連結売上高

1,500億円

1,207億円

24%増収

連結営業利益

145億円

123億円

17%増益

1株当たり配当金(年間)

90円

*50円

*40円増配

*株式分割を考慮した場合の1株当たり配当金を表示しております。

 

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災など、厳しい経営環境下にあっても、縮小均衡の先には未来はないとの考えから、2012年度より、経営の軸足を守りから攻めに転じ、売上の拡大に鋭意努めてまいりました。

2022年度におきましては、当社グループの属するアウトドア・スポーツ・レジャー業界の市況は、余暇の過ごし方が、これまで制限されていた他のスポーツ・レジャーへ分散したこと、また物価高による家計の圧迫等の影響を受け、力強さに欠ける状況となりました。

このような中ではありましたが、当社グループは、ライフタイム・スポーツ(人生を豊かにするスポーツ)の創造・普及に努め、11期連続の増収を果たすと共に、12期連続の増配を実現いたしました。

今後、ロシア・ウクライナ情勢や先行き不透明な世界経済、そして国内における少子高齢化・総人口減少問題など、市場環境は予断を許さない状況が続くものと予測されますが、これまでの取り組みと成果を踏まえ、今後も「攻めの経営」を堅持し、持続的に成長可能な経営基盤を構築すべく、グループを挙げて一層の躍進に挑戦してまいります。

 

(事業別戦略の概要)

 

〔フィッシング事業〕

当社の主力事業であり、世界トップの地位を有しております。

フィッシング・ブランドの「DAIWA」(ダイワ)は、「Feel Alive」最高の瞬間を感じていただくために、革新的な「ダイワ・テクノロジー」の開発・製品展開と、日常の中で釣りと地球を感じるこれからのライフスタイルの創造、そしてサステナブルな環境を育み、世界のフィッシング市場を牽引します。

 

〔ゴルフ事業〕

スタイリッシュに上質な大人のゴルフを提案する「ONOFF」(オノフ)、すべてのゴルファーにベストな14本を提案する「FOURTEEN」(フォーティーン)、オンリーワンを求めるこだわりのゴルファーを魅了する「RODDIO」(ロッディオ)ブランドを中心に、洗練された独自の世界観のあるブランディングを推進し、ブランド価値の向上をめざします。

 

〔スポーツ事業〕

歴史の中で培った品位と、プレースタイルをも変える革新的テクノロジーで、オンコートからオフコートまでラケットスポーツ・ライフを提案する「Prince」(プリンス)、走る歓び・勝つ歓びを提案する「Corratec」(コラテック)、「FOCUS」(フォーカス)ブランドを主力とするサイクルスポーツ等、各ブランディングの最適化と日本市場に適合した商品・サービスの開発に取り組み、ブランド価値の向上をめざします。

 

また当社は、経営戦略の柱となる施策を以下のように設定しております。

1) 市場優位性の追求

人生の新たな感動を創り出す企画・開発力、高い品質と価値のある製品提供力、そしてブランド認知度・信頼度・満足度の更なる向上を目指し、市場の要請に応える独自の事業基盤を構築します。

2) 国内市場の活性化と健全化

魅力溢れる市場・リテール開発やアフターサービスの拡充、物流機能の革新、そして次代を担うファンづくりなどに注力し、国内市場の活性化と健全化に努めます。

3) 海外市場の攻略

生販一体となったグローバル・マーケティングの強化を図るとともに、世界4ブロック戦略を推進し、市場特性に適合した製品・サービスの提供に努めます。

4)サステナビリティへの取り組み

カーボンニュートラルを目指す脱炭素経営の推進、豊かな森林や水辺の保全、サステナブルな製品・サービスづくり、自然体験を通じた環境学習機会の提供、働きがいのある職場環境・人材活躍の推進に取り組み、「人と地球が共に生きる持続可能な社会づくり」に貢献します。

 

 

「新・中期経営計画2025(2022年度~2025年度)」の4ヵ年の配当については、継続的かつ安定的な配当の実施及び経営成績に応じた積極的な利益還元を配当の基本方針としております。今後も株主に対する還元を重要な経営課題として位置付け、業績の拡大に応じて配当を継続してまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

(1) 取り組み方針

サステナビリティビジョン  

   ライフタイムスポーツ文化の進化と発展

 

当社は、ライフタイムスポーツ(人生を豊かにするスポーツ)文化の進化と発展に努め、当社の技術と事業活動を通じて、カーボンニュートラルを目指す脱炭素経営の推進、豊かな森林や水辺の保全、サステナブルな製品・サービスづくり、自然体験を通じた環境学習機会の提供、働きがいのある職場環境・人材活躍の推進に取り組み、「人と地球が共に生きる持続可能な社会づくり」に貢献します。

(2) マテリアリティ

「ライフタイムスポーツ文化の進化と発展」に向けて、「これから優先して取り組む課題」として、①カーボンニュートラルを目指す脱炭素経営の推進、②生物多様性保全の推進、③資源循環の推進、④フィッシング・スポーツ文化の牽引、⑤働きがいのある職場環境・人材活躍の推進、の5つを特定しました。

 

(3) ガバナンス

当社は気候変動などの地球環境問題への配慮、人的資本および人権の尊重などサステナビリティ課題を重要な経営課題であると認識し、これら課題への取り組みを組織的に推進するため、サステナビリティ担当役員を選任し、サステナビリティ推進室、サステナビリティ戦略会議・サステナビリティ推進会議を設置しました。

「サステナビリティ戦略会議」で気候変動や人的資本等、サステナビリティ課題全般に関する検討を行い、取締役会に上程・報告し、取締役会が監督・指示を行っております。

取締役会で審議・決定された議案は、「サステナビリティ推進会議」を通じて各部門に展開され、それぞれの経営計画・事業運営に反映してまいります。

 

(4) リスク管理

気候変動や人的資本等に関連するサステナビリティ全般のリスクについて、重要性を踏まえながら「サステナビリティ戦略会議」で継続的に確認してまいります。

サステナビリティ関連リスクの管理プロセスとして、「サステナビリティ戦略会議」を通じて、リスクに関する分析、対策の立案と推進、進捗管理等を実践してまいります。

「サステナビリティ戦略会議」で分析・検討された内容は、取締役会に報告し、全社で統合したリスク管理を行っております。

なお、最新の取り組み状況・進捗については、当社ホームページ内にあるサステナビリティに関するウェブサイトにて発信しております。

 

(5) 人的資本への取り組み(人材に関する取り組み)

当社グループは、「新・中期経営計画2025(2022年度~2025年度)」の達成と、その先の持続的な成長を実現するために、人材をより重視した経営を進めてまいります

① 人材育成方針

当社は、行動指針5Key Promisesに基づき、新たな発想、豊かな発想で自発的に考え行動する人材を育成することを基本方針としております。

攻めの経営を堅持し、持続的に成長可能な経営基盤を構築していくためには、変革を牽引する次世代の経営幹部をはじめとした全ての従業員が意欲的に成長していくことが必要であります。

特に、「リーダーシップ」・「育成」・「スキル/経験」の観点から、社外との積極的な交流を通じ、様々な知見を取り込みながら従業員が「個」の能力を高め、組織力の向上に繋げることが重要と考えております。

この実現に向けて、従業員の育成、能力開発に関する様々な取り組みを進めてまいります。

 

5Key Promises(5つの大切な約束)

 Make it Wow!

自ら楽しみ、人生の新たな感動”Wow!”を世界中にとどける。

 Open Our Minds

自由な発想、多様な価値観で、これからの豊かさを生みだす。

 Be Innovative

テクノロジー、アイデア、感性で、未知をデザインする。

 Be Earth-Friendly

地球を想い、世界中の仲間と豊かな自然を未来へつなぐ。

 Play Fair

常にフェアであり続け、人とその先の社会に貢献する。

 

 

取り組み状況

●教育・研修

全ての従業員に各種研修や通信教育補助をはじめとした教育や育成の機会を提供し、能力を高める取り組みを推進しております。

項目

2021年度

2022年度

教育研修費用(百万円)

35

60

 

(注) 当社の数字

 

 

1. 階層別研修

社内階層ごとに求められる役割の違いやその実践に必要な意識・知識・スキルを身につけることを目的とした研修を実施しております。(新入社員研修、中堅社員向け研修、新任課長・係長研修など)

項目

2021年度

2022年度

人数(名)

175

201

 

2. 選抜型研修

リーダーシップ、マネジメント、経営に関する実践的な戦略立案及び経営意識の醸成に資する研修を実施し、次世代リーダーの育成を行っております。

項目

2021年度

2022年度

人数(名)

12

19

 

3. 公的資格取得奨励

専門能力向上を図る企業風土を醸成し、会社の業績向上に寄与できる専門家づくりを進めております。

項目

2021年度

2022年度

人数(名)

28

22

 

 

② 社内環境整備方針

当社グループは、感動提供企業・日本発グローバル企業として更なる進化を図るために、多様な人材や価値観を積極的に取り入れ、新しい働き方への対応をはじめとして、従業員一人ひとりが活躍できる職場環境を創り続けてまいります。

 

取り組み状況

当社は、「働きがいのある職場環境・人材活躍の推進」をマテリアリティの一つに掲げ、特に「身体的健康」・「福利厚生」の観点から、従業員が最大限に力を発揮できる職場づくりと機会の提供に取り組んでおります。

これら人的資本に関する取り組みの進捗・効果を把握するために、エンゲージメントサーベイを行っております。

 

●時間外労働

従業員が生産性の向上とワークライフバランスを両立して働き続けられるよう、時間外労働管理及び過重労働の防止に努めております。

項目

2021年度

2022年度

一人当たり平均時間数/月(時間)

15.9

16.8

 

(注) 当社の数字

 

●有給休暇取得

従業員一人ひとりが仕事と生活の調和を図り、心身のリフレッシュやゆとりある生活の向上を進めるため、1日、半日、時間単位の取得促進に努めております

項目

2021年度

2022年度

一人当たり平均取得日数/年(日)

9.7

12.8

 

(注) 当社の数字

 

●健康管理

従業員に定期健康診断及び特殊健診(特定の職場)の受診と二次健診の積極的な受診を促すことに加え、年齢による対象希望者に対し、人間ドック及び大腸内視鏡検査を実施することで、健康状態を定期的に確認し、体の異常や病気の早期発見と健康の維持促進に努めております。

項目

2021年度

2022年度

人間ドック受診者数(名)

224

264

大腸内視鏡検査受診者数(名)

50

50

 

(注) 当社の数字

 

●ライフタイムスポーツ奨励

ライフタイムスポーツとの関わりを深めるとともに、従業員間のコミュニケーション向上を促すための費用を助成する「ライフタイムスポーツ奨励制度」を整備しております。 

項目

2019年度(参考)

2021年度

2022年度

のべ利用者数(名)

542

 

(注) 当社の数字

   2020年度以降はコロナ禍により中断しましたが、2023年度より再開いたします。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 

(1) 市況変動によるリスク 

当社グループの製品は日本をはじめ全世界で販売されており、その需要は当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況及び地震、洪水等の自然災害の影響を受けます。従いまして、日本、北米、欧州、アジアを含む当社グループの主要市場における景気の後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、「市場優位性の追求」、「国内市場の活性化と健全化」、「海外市場の攻略」を経営戦略の柱となる施策として掲げ、実行することで支持基盤の強化と市場の活性化に積極的に取り組んでまいります。

 

(2) 為替相場の変動によるリスク 

当社グループの事業には、海外での製品の生産及び販売が含まれており、為替変動の影響を強く受けます。このため為替予約等のリスクヘッジを行っておりますが、これにより当該リスクを完全に回避できる保証はなく、急激な為替の変動は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 競争によるリスク 

当社グループの製品は、国内、海外の市場において厳しい競争にさらされております。また近年においては競合他社や中国製品の台頭のため低価格化競争に波及しております。当社グループでは、競争力向上のため、新製品・新技術の開発やコストダウンを強力に推し進めておりますが、製品価格の下落が当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、市場の要請に的確に対応する魅力溢れる新製品開発を促進しております。また、ブランド訴求の一層の強化を図ることで、認知度・信頼度・満足度を更に向上させてまいります。

 

(4) 市場借入金利の変動によるリスク 

当社グループは、運転資金を主として金融機関からの借入金によって調達しております。現在、借入金利は安定的に低位で推移しておりますが、将来、借入金利が上昇することも考えられます。従いまして、金融機関の経営状況及び市場の動向等によっては、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 法的規制によるリスク 

当社グループの製品は、大自然の中で使用するものであり、自然環境に配慮した製品を開発すると共に、関係団体と共に環境保護に取り組んでおります。各国の自然環境に関する法律には、スポーツ・レジャーの普及に好影響のものがある反面、規制や制限を受けるものもあります。今後これらの規制や制限が強化された場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、環境に対する自社基準として、7つの項目を設定し、それを満たした製品に対して「BE EARTH FRIENDLY」マークをパッケージに表示する等、環境配慮型製品の開発に取り組んでおります。今後も自然環境に配慮した製品を開発し、関係団体と共に環境保護に取り組んでまいります。

 

(6) 海外進出による事業展開に関するリスク 

当社グループは、世界各地域に生産及び販売の拠点を置き、グローバルな事業展開をしております。特に製造会社は、中国、タイ、ベトナム等のアジア地域に集中しております。当該地域での政治、経済の混乱、予期しない法規制等があった場合、当社グループの生産及び販売に重大な支障が発生するおそれがあります。その場合、生産高・売上高の減少により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、主力のフィッシング事業におけるグローバルな販売供給体制について、特定地域への集中リスクを従来以上に分散することで生産体制の強化等を行うことにより、リスクの最小化に努めております。

 

(7) 世界的なウイルス感染症によるリスク

当社グループは、世界各地域に生産及び販売の拠点を置き、グローバルな事業展開をしております。新型コロナウイルス感染症拡大のようなパンデミック等の異常事態が発生し、事業運営が困難になった場合、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

当社グループは、様々なリスク低減及び回避を目的として、リスク管理基準に基づき、新型コロナウイルス対策本部を設置して対応しております。従業員の感染リスク低減と職場内での感染拡大防止、事業継続への対応につきまして、在宅勤務の実施、従業員の行動指針の策定や体調不良時の対応方針の周知等を通じて、引き続きリスクの低減、回避に努めてまいります。

 

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が沈静化するなかで、行動制限の緩和による経済活動の回復に期待がかかりましたが、急激な円安や物価高等の影響により景気の先行きは楽観視できない状況となりました。海外においてもポストコロナの動きは先行しましたが、ロシア・ウクライナ情勢に起因する急激なインフレにより、コロナ後の経済回復に停滞感が生じる状況となりました。

こうした情勢の下、当社グループの属するアウトドア・スポーツ・レジャー業界の市況は、余暇の過ごし方が旅行や買い物など、これまで制限されていた他のスポーツ・レジャーへ分散したこと、また、物価高による家計への圧迫等の影響を受け、力強さに欠ける状況となりました。そのような中、当社グループにおきましては、ライフタイム・スポーツ・カンパニーとして、自然とスポーツを愛する皆様に、魅力ある製品と質の高いサービスの提供を行ってまいりました。

その結果、当連結会計年度におきましては、売上高は1,345億8千3百万円前期比11.5%増)となりました。利益面におきましては、円安の進行と原材料価格の値上がり、及び輸送費等の販売費の増加により、営業利益は121億2千5百万円前期比1.8%減)、経常利益は126億5千9百万円前期比2.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は91億8千8百万円前期比4.0%減)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高はセグメント間の内部売上高及び振替高を含んでおります。

 

日本

日本地域におきましては、行動制限の緩和により旅行など他のレジャーへの消費が多様化したことや、エネルギー価格や物価の高騰が家計を圧迫している状況であること等からアウトドア・スポーツ・レジャーの市況は力強さを欠く状況となっております。そのような中、当社グループは、お客様にご満足いただける新製品の投入とサービスの提供を行ってまいりました結果、売上高は870億7千1百万円前期比5.5%増)となりました。一方、急激な円安による輸入仕入費用の増加等により、セグメント利益は73億9百万円前期比17.1%減)となりました。

 

米州

米州地域におきましては、経済が正常化する一方で急激なインフレによる景気への影響が懸念される状況となりました。そのような中、足下ではアウトドア・スポーツ・レジャーの市況にも影響が出始めておりますが、新製品が好調に推移したことや円安の進行もあり、売上高は139億4千5百万円前期比37.7%増)、セグメント利益は2億3千8百万円前期比22.5%増)となりました。

 

欧州

欧州地域におきましては、長期化するロシア・ウクライナ情勢が間接的な要因となり、急激なインフレが進行し、消費行動にも影響を及ぼす状況となりました。そのような中、引き続き各地域のニーズに合った製品の投入等により、売上高は144億6千5百万円前期比6.7%増)となりました。一方利益面では、物流費の増加やエネルギー価格の高騰など、販管費が増加したことにより、セグメント利益は1億4千2百万円前期比86.7%減)となりました。

 

アジア・オセアニア

アジア・オセアニア地域におきましては、コロナ禍への対応により、国ごとの社会経済情勢にばらつきがありますが、今期においてはアウトドア・スポーツ・レジャーの市況は総じて堅調に推移いたしました。当社グループにおきましても、特に中国、韓国での販売が好調に推移し、売上高は568億4千7百万円前期比32.9%増)、セグメント利益は83億2千5百万円前期比66.4%増)となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次の通りであります。
①生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

日本

24,798

+27.6

米州

-

-

欧州

2,574

+25.5

アジア・オセアニア

58,558

+28.6

合計

85,932

+28.2

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しておりません。

2 金額は販売価格によっております。

②受注実績

当社グループは、主に過去の実績と将来の需要の予測による見込生産をしております。

 

 

③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

日本

76,002

56.5

+1.2

米州

13,933

10.4

+37.8

欧州

14,465

10.7

+6.7

アジア・オセアニア

30,182

22.4

+37.9

合計

134,583

100.0

+11.5

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

当社グループにおいては、当該割合が100分の10以上となる相手先はないため記載を省略しております。

 

(2)財政状態

当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末と比べて183億5千1百万円増加の1,090億3千4百万円となりました。

流動資産は146億1千1百万円増の737億3千8百万円となりました。売上拡大に伴い、棚卸資産が増加したことが主な要因です。固定資産は37億4千万円増加し、352億9千6百万円となりました。生産工場の土地及び建物構築物、生産用機械装置等の取得により増加致しました。

負債合計は615億4千8百万円前連結会計年度末と比べ83億4千3百万円増加しました。流動負債は36億9千3百万円増の446億9千万円、固定負債は46億4千9百万円増の168億5千7百万円となりました。借入金が増加したことが主な要因です。

純資産合計は前連結会計年度末と比べて100億7百万円増の474億8千5百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことが主な要因です。

 

(3)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ49億5千8百万円増加し121億7百万円前連結会計年度末は71億4千9百万円)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益を計上した一方、棚卸資産が増加したことにより、41億5千8百万円の収入前連結会計年度は69億5千6百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、生産設備や新製品生産用金型を中心とした設備投資を行ったことから、38億6千8百万円の支出前連結会計年度は68億4千7百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の増加により、46億5千3百万円の収入前連結会計年度は24億7千万円の支出)となりました。

 

資本の財源及び資金の流動性について

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、本社においては金融機関とのコミットメントライン契約による安定的な資金調達を行うとともに、グループ全体での資金効率を高めるため、本社管理の下、グループ間での資金融通を実施しております。

設備投資や長期運転資金の調達については金融機関からのスワップ等利用した長期固定資金の調達を基本としており、長期に亘り良好な関係を築いてきた複数の金融機関から相対借入に加え、シンジケート・ローンを活用した調達を実施しております。

今期においては、売上高の伸長に伴う営業活動によるキャッシュフローの増加などにより、期末の現金及び現金同等物の残高は増加しました。金融機関からは安定的に資金供給を受けており、将来必要な運転資金や設備投資資金は安定的に確保できるものと考えております。

今後もコストを抑えた安定資金を調達するため調達方法の多様化を図ってまいります。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、本報告書「第5 経理の状況」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。但し、実際の結果は、見積りに含まれる不確実要素によりこれらの見積りと異なる場合があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループでは、フィッシング事業及びゴルフ事業において研究開発活動を行っておりますが、当社の研究開発活動を基軸に全グループがその成果の実現に努めております。

従って製造を担当する子会社等において行われる研究開発活動も、その全てが当社の指揮のもとにあり、グループ全体の調和を旨とした活動を行っております。

当社グループは、スポーツ用品のサプライヤーとして、自然とスポーツを愛する人々に貢献するために魅力ある新製品の開発を積極的に行っております。また、地球に優しい製品づくりを通じて人と自然が共に生きる持続可能な社会づくりに貢献するための研究にも取り組んでおります。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は、2,016百万円であります。

また、セグメントごとの研究開発活動につきましては、そのほとんどが当社(日本)であり、その内容を商品区分ごとに示すと次のとおりであります。

(1) 釣用リール

スピニングリールにおいて強靭・耐久を実現する構造MQ(モノコックボディ)と、信頼の防水構造マグシールドとのコンビネーションにより最高レベルの防水性と耐久性を実現し、さらに新たなる設計思想AIRDRIVE DESIGNを搭載した新機種「ソルティガ」が大変好評を頂いております。また、MQ(モノコックボディ)構造の強さを軽量化に活かしながら、意のままにルアーを操作することを追求した設計思想AIRDRIVE DESIGNを搭載した超軽量の新機種「AIRITY」が、大変好評を頂いております。両軸リールにおいては、初期性能が長く続くことを理想とした設計思想HYPER DRIVE DESIGNを搭載した機種を展開し、中でもソルトルアー用の高級機「SALTIGAシリーズ」が引き続き大好評を頂いております。またベイトリールでは、新しい電子制御ブレーキINTELLIGENT MAGFORCEを搭載した「IM-Z」はその性能はもちろんの事、業界初となるスマートフォンと連動しながら使用することで実現する新たな釣りの提案が非常に高い評価を得ております。

環境への取り組みでは、SDGsへの対応として、引き続き環境配慮型材料・塗料などの開発・採用を継続し、布袋ではアゾ染料を含まない人体にやさしい材料の採用を引き続き推進してまいりました。

 

(2) 釣用ロッド

釣用ロッドにおいては、新たなテクノロジーとして感度と操作性が大幅に向上した高弾性カーボンソリッド穂先メガトップRを開発しました。また当社独自の技術である軽量と高感度を実現するAGS(エアーガイドシステム)や強固に編み込んだカーボンクロスでガイドを固定するCWS(カーボンラッピングシステム)を搭載したルアーロッド「エメラルダスSTOIST RT」「STEEZ REAL CONTROL」は、高い実釣性能とアングラーを魅了する外観を提供しています。また、革新的ロッド設計システムESS(感性領域設計システムエキスパートセンスシミュレーション)による理想を超える調子の追求や、「強く」「軽く」「美しく」まるでワンピースのような曲がりを実現するV-JOINTα(ブイジョイントアルファ)をルアーロッド、磯竿、鮎竿へ展開、ブランクスのネジレ防止性能をさらに高めたX45フルシールドを採用したルアーロッドの開発等に取り組み、「モンスターフォースAGS」「HEARTLAND LIBERALIST」など完成度の高い商品群が市場で高い評価を得ました。

環境への取り組みに関しましては、SDGsへの対応として包装品の減量化、環境配慮型材料や塗料などの開発、製造プロセスの省エネ・廃棄物の削減など、引き続き自然環境に優しい製品作りに取り組んでおります。

 

(3) ゴルフクラブ

ゴルフクラブの開発については、上質な大人のゴルフを提案する「オノフ」ブランドより、美しい外観からゴルフを楽しむための機能性まで、上質な大人の女性ゴルファーのためにデザインされた「ONOFF LADY」シリーズをフルモデルチェンジしました。“飛びと、彩りのオノフレディ”をテーマに、飛距離性能にこだわった設計と、色とりどりで華かさのあるデザインを兼ね備えた商品の開発に成功しました。また、「LABOSPEC 」シリーズからは、“FLY FAR=遠くに飛ぶ” というコンセプトをもとに更に全芯設計の圧倒的なやさしさが加わったぶっ飛びアイアンの「ONOFF IRON LABOSPEC FF247」の開発に取り組み、限りなく純度の高いタングステン合金ウエイト(比重17)を採用した技術革新により、従来では実現不可能だった低重心化、深重心化を実現し、ストロングロフトでも高い打ち出し角を確保し、高弾道を生み出すことでかつてない飛びを実現することに成功しました。

フォーティーンにおいては、アスリートから上達を目指すアベレージまでをターゲットにした軟鉄鍛造アイアン「TB-7」及び限界に挑んだ反発性とキャビティ構造の寛容性の2つのメリットを併せ持つハイパーキャビティ構造が、「飛距離」×「寛容性」×「美しさ」の3つを融合した次世代型フォージドアイアン「IX-002」を上梓し好評をいただきました。