第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、“Feel the earth”(地球を五感で楽しもう)をテーマに、地球を舞台に、スポーツを通じ、人生の豊かな時間を提供するライフタイム・スポーツ・カンパニーとして、自然とスポーツを愛する世界中の人々に貢献してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、「新・中期経営計画2023(2021年度~2023年度)」を策定し、最終年度(2023年度)の到達目標を以下のとおり設定いたしました。

 

 

到達目標

参考

 

2023年度

自 2023年4月1日

至 2024年3月31日

2020年度

自 2020年4月1日

至 2021年3月31日

2020年度対比

連結売上高

1,250億円

1,003億円

25%増収

連結営業利益

100億円

74億円

35%増益

1株当たり配当金(年間)

85円

70円

15円増配

 

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災など、厳しい経営環境下にあっても、縮小均衡の先には未来はないとの考えから、2012年度より、経営の軸足を守りから攻めに転じ、売上の拡大に鋭意努めてまいりました。
 また2020年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による甚大な影響が全世界に及ぶ中、緊急対応としての「守りの経営」に機動的に着手し、業績の確保に努めてまいりました。

このような中、未曽有のコロナ禍にあってもグローバル・サプライチェーンの維持・強化を図ると共に、当社が提唱するライフタイム・スポーツ(人生を豊かにするスポーツ)の創造・普及に努め、9期連続の増収を果たすと共に、10期連続の増配を実現いたしました。

未だコロナ禍の影響が及ぶ中、国内における少子高齢化・総人口減少問題や、先行き不透明な世界経済など、市場環境は予断を許さない状況が続くものと予測されますが、これまでの取り組みと成果を踏まえ、今後も[攻めの経営]を堅持し、持続的に成長可能な事業基盤を構築すべく、グループを挙げて一層の躍進に挑戦してまいります。

 

(事業別戦略の概要)

 

〔フィッシング事業〕

当社の主力事業であり、世界トップの地位を有しております。

フィッシング・ブランドの「DAIWA」(ダイワ)は、「Feel Alive」最高の瞬間を感じていただくために、革新的な「ダイワ・テクノロジー」の開発・製品展開と、自然と日常が近付く新しいライフスタイルの創造、そしてサスティナブルな環境を育み、世界のフィッシング市場を牽引します。

 

〔ゴルフ事業〕

スタイリッシュに上質な大人のゴルフを提案する「ONOFF」(オノフ)、すべてのゴルファーにベストな14本を提案する「FOURTEEN」(フォーティーン)、オンリーワンを求めるこだわりのゴルファーを魅了する「RODDIO」(ロッディオ)ブランドを中心に、洗練された独自の世界観のあるブランディングを推進し、ブランド価値の向上をめざします。

 

〔スポーツ事業〕

歴史の中で培った品位と、プレースタイルをも変える革新的テクノロジーで、オンコートからオフコートまでラケットスポーツ・ライフを提案する「Prince」(プリンス)、走る歓び・勝つ歓びを提案する「Corratec」(コラテック)、「Focus」(フォーカス)ブランドを中心に展開するサイクルスポーツ等、各ブランディングの最適化と日本市場に適合した商品・サービスの開発に取り組み、ブランド価値の向上をめざします。

 

また当社は、経営戦略の柱となる施策を以下のように設定いたしました。

1) 市場優位性の追求

市場の要請に的確に対応できる事業体制を構築し、人生の新たな感動を創り出す企画・開発力、高い品質と価値のある製品提供力、そしてブランド認知度・信頼度・満足度の更なる向上をめざします。

2) 国内市場の活性化と健全化

魅力溢れる市場・リテール開発やアフターサービスの拡充、物流機能の革新、そして次代を担うファンづくりなどに注力し、国内の事業基盤を強化します。

3) 海外市場の攻略

生販一体となったグローバル・マーケティングの強化を図るとともに、世界4ブロック戦略を推進し、市場特性に適合した事業基盤を強化します。

4) 環境への取り組み

地球に優しい製品・サービスづくりや、豊かな森林や水辺の保全、そして自然体験を通じた環境学習機会の提供などに取り組み、人と自然が共に生きる持続可能な社会づくりに貢献します。

 

「新・中期経営計画2023(2021年度~2023年度)」の3ヵ年の配当については、継続的かつ安定的な配当の実施及び経営成績に応じた積極的な利益還元を配当の基本方針としております。今後も株主に対する還元を重要な経営課題として位置付け、業績の拡大に応じて配当を継続してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 

(1) 市況変動によるリスク 

当社グループの製品は日本をはじめ全世界で販売されており、その需要は当社グループが製品を販売している国または地域の経済状況及び地震、洪水等の自然災害の影響を受けます。従いまして、日本、北米、欧州、アジアを含む当社グループの主要市場における景気の後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、「市場優位性の追求」、「国内市場の活性化と健全化」、「海外市場の攻略」を経営戦略の柱となる施策として掲げ、実行することで支持基盤の強化と市場の活性化に積極的に取り組んでまいります。

 

(2) 為替相場の変動によるリスク 

当社グループの事業には、海外での製品の生産及び販売が含まれており、為替変動の影響を強く受けます。このため為替予約等のリスクヘッジを行っておりますが、これにより当該リスクを完全に回避できる保証はなく、急激な為替の変動は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 競争によるリスク 

当社グループの製品は、国内、海外の市場において厳しい競争にさらされております。また近年においては競合他社や中国製品の台頭のため低価格化競争に波及しております。当社グループでは、競争力向上のため、新製品・新技術の開発やコストダウンを強力に推し進めておりますが、製品価格の下落が当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、市場の要請に的確に対応する魅力溢れる新製品開発を促進しております。また、ブランド訴求の一層の強化を図ることで、認知度・信頼度・満足度を更に向上させてまいります。

 

(4) 市場借入金利の変動によるリスク 

当社グループは、運転資金を主として金融機関からの借入金によって調達しております。現在、借入金利は安定的に低位で推移しておりますが、将来、借入金利が上昇することも考えられます。従いまして、金融機関の経営状況及び市場の動向等によっては、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 法的規制によるリスク 

当社グループの製品は、大自然の中で使用するものであり、自然環境に配慮した製品を開発すると共に、関係団体と共に環境保護に取り組んでおります。各国の自然環境に関する法律には、スポーツ・レジャーの普及に好影響のものがある反面、規制や制限を受けるものもあります。今後これらの規制や制限が強化された場合は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、環境に対する自社基準として、7つの項目を設定し、それを満たした製品に対して「BE EARTH FRIENDLY」マークをパッケージに表示する等、環境配慮型製品の開発に取り組んでおります。今後も自然環境に配慮した製品を開発し、関係団体と共に環境保護に取り組んでまいります。

 

(6) 海外進出による事業展開に関するリスク 

当社グループは、世界各地域に生産及び販売の拠点を置き、グローバルな事業展開をしております。特に製造会社は、中国、タイ、ベトナム等のアジア地域に集中しております。当該地域での政治、経済の混乱、予期しない法規制等があった場合、当社グループの生産及び販売に重大な支障が発生するおそれがあります。その場合、生産高・売上高の減少により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、主力のフィッシング事業におけるグローバルな販売供給体制について、特定地域への集中リスクを従来以上に分散することで生産体制の強化等を行うことにより、リスクの最小化に努めております。

 

(7) 世界的なウイルス感染症によるリスク

当社グループは、世界各地域に生産及び販売の拠点を置き、グローバルな事業展開をしております。新型コロナウイルス感染症拡大のようなパンデミック等の異常事態が発生し、事業運営が困難になった場合、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

当社グループは、様々なリスク低減及び回避を目的として、リスク管理基準に基づき、新型コロナウイルス対策本部を設置して対応しております。従業員の感染リスク低減と職場内での感染拡大防止、事業継続への対応につきまして、在宅勤務や時差通勤の実施、従業員の行動指針の策定や体調不良時の対応方針の周知等を通じて、引き続きリスクの低減、回避に努めてまいります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う昨年4月の緊急事態宣言発令後、総じて厳しい状況にありましたが、同宣言解除後は経済活動の段階的再開により徐々に持ち直しの動きも見られました。しかしながら感染者数が昨秋以降再び増加傾向となり、今年1月には2度目の緊急事態宣言が発令される等、ウイルスの感染状況に左右される状況が続きました。また海外においても新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済停滞が長期化しており、先行きが見通せない状況が続きました。

 

こうした経済情勢の下、当社グループの属するスポーツ・レジャー用品等の業界は、当社グループの提案するフィッシングを中心としたスポーツ・レジャーが、コロナ禍において密閉・密集・密接のいわゆる「3密」を避ける等、これからの時代にマッチしたレジャーとして支持を広げると共に、自然志向や健康志向が全世界に広がりを見せる中、自然とスポーツを愛する人々に貢献するために、ライフタイム・スポーツ(人生を豊かにするスポーツ)の提案に鋭意努めてまいりました。その結果、当連結会計年度におきましては、売上高は1,003億4百万円前期比13.6%増)となりました。利益面におきましては増収効果により、営業利益は74億5百万円前期比104.9%増)、経常利益は71億4千5百万円前期比131.6%増)となりました。特別損益につきましては、主として投資有価証券売却益を計上した一方、コロナ禍の影響を受け収益が悪化した事業につき減損損失を計上致しました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は47億9千7百万円前期比327.2%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、各セグメントの売上高はセグメント間の内部売上高及び振替高を含んでおります。

 

日本

日本地域におきましては、当社グループの提案するフィッシングを中心としたライフタイム・スポーツが、いわゆる「3密」を避ける等これからの時代にマッチしたレジャーとして支持を広げると共に、コアユーザーへのこだわりの高性能品から初心者・ファミリー層への手ごろに楽しめるエントリー製品の充実に至るまで、多様な市場ニーズの対応に注力してきました。その結果、売上高は720億9千万円前期比11.2%増)となりました。セグメント利益は、イベントの自粛や出張等の移動制限による販管費の減少により、59億4千7百万円前期比75.8%増)となりました。

 

米州

米州地域におきましては、春先に新型コロナウイルス感染症の影響を受け市場は大幅な落ち込みとなりましたが、規制の緩和を受け徐々に回復に向かいました。このような中当社は、ダイワ・テクノロジー搭載の新製品が好調に推移した事等により、売上高は80億2千1百万円前期比21.5%増)、セグメント利益は1億6千8百万円前期比12.5%増)となりました。

 

欧州

欧州地域におきましては、各国で厳しいロックダウンが実施されましたが、解除後はアウトドアスポーツ需要は急速に回復し、その後堅調に推移しました。このような中当社は、地域のニーズに合った新製品が好調を博し、売上高は105億9千万円前期比8.9%増)、セグメント利益は5億9千1百万円前期比32.0%増)となりました。

アジア・オセアニア

アジア・オセアニア地域におきましては、国により状況は異なるものの、中国市場がいち早くコロナ禍から回復、全体を牽引しました。そのような中、市場に適合した新製品の発売やマーケティングの強化により、売上高は312億9千5百万円前期比13.5%増)、セグメント利益は27億3千万円前期比33.9%増)となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次の通りであります。
①生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

日本

16,738

+7.1

米州

-

-

欧州

1,242

+1.0

アジア・オセアニア

31,529

+7.8

合計

49,510

+7.4

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しておりません。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

②受注実績

当社グループは、主に過去の実績と将来の需要の予測による見込生産をしております。

 

③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

日本

65,296

65.1

+11.4

米州

8,009

8.0

+21.5

欧州

10,590

10.6

+9.2

アジア・オセアニア

16,407

16.3

+23.1

合計

100,304

100.0

+13.6

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

当社グループにおいては、当該割合が100分の10以上となる相手先はないため記載を省略しております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)財政状態

当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末と比べて2億4千万円減少の777億3千万円となりました。

流動資産は11億5千6百万円減の502億9千1百万円となりました。新型コロナウイルス拡大に伴い不測の事態に備え手元資金を確保した一方で、棚卸資産が減少したことが主な要因です。固定資産は9億1千6百万円増加し、274億3千8百万円となりました。土地を売却した一方、生産設備等の設備投資を行ったことが主な要因です。

負債合計は501億5千2百万円前連結会計年度末と比べ47億9千4百万円減少しました。流動負債は29億1千8百万円減の342億4千2百万円、固定負債は18億7千6百万円減の159億9百万円となりました。主な要因は借入金の返済を行ったことによるものです。

純資産合計は前連結会計年度末と比べて45億5千4百万円増の275億7千7百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことが主な要因です。

 

(3)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ42億6千4百万円増加し91億5千7百万円前連結会計年度末は48億9千3百万円)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産が減少した事、また、税金等調整前当期純利益を計上したことにより、158億4千2百万円の収入前連結会計年度は16億7千4百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、生産設備や新製品生産用金型を中心とした設備投資を行ったことから、33億7千6百万円の支出前連結会計年度は38億3千6百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入金の減少により、83億5千6百万円の支出前連結会計年度は22億2千4百万円の収入)となりました。

なお、本文中の掲載金額には消費税等は含まれておりません。

 

資本の財源及び資金の流動性について

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、本社においては金融機関とのコミットメントライン契約による安定的な資金調達を行うとともに、グループ全体での資金効率を高めるため、本社管理の下、グループ間での資金融通を実施しております。

設備投資や長期運転資金の調達については金融機関からのスワップ等利用した長期固定資金の調達を基本としており、長期に亘り良好な関係を築いてきた複数の金融機関から相対借入に加え、シンジケート・ローンを活用した調達を実施しております。

今期においては、当初新型コロナウイルス感染症による業績への影響を鑑み、金融機関からの特別融資枠の確保を行いましたが、その後売上の回復による利益の増加と売上債権、棚卸資産の減少によりキャッシュ・フローの改善が出来ていることに加え、金融機関からは安定的に資金供給を受けており、将来必要な運転資金や設備投資資金は安定的に確保できるものと考えております。

今後もコストを抑えた安定資金を調達するため調達方法の多様化を図ってまいります。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。重要な会計方針については、本報告書「第5 経理の状況」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金等の各引当金の計上、固定資産の減損に係る会計基準における回収可能価額の算定、繰延税金資産の回収可能性の判断につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。但し、実際の結果は、見積りに含まれる不確実要素によりこれらの見積りと異なる場合があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループでは、フィッシング事業及びゴルフ事業において研究開発活動を行っておりますが、当社の研究開発活動を基軸に全グループがその成果の実現に努めております。

従って製造を担当する子会社等において行われる研究開発活動も、その全てが当社の指揮のもとにあり、グループ全体の調和を旨とした活動を行っております。

当社グループは、スポーツ用品のサプライヤーとして、自然とスポーツを愛する人々に貢献するために魅力ある新製品の開発を積極的に行っております。また、地球に優しい製品づくりを通じて人と自然が共に生きる持続可能な社会づくりに貢献するための研究にも取り組んでおります。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は、1,697百万円であります。

また、セグメントごとの研究開発活動につきましては、そのほとんどが当社(日本)であり、その内容を商品区分ごとに示すと次のとおりであります。

(1) 釣用リール

スピニングリールにおいては、MQ(モノコックボディ)と名付けた強靭、耐久を実現する新構造を採用した機種の展開を広げてまいりました。摩擦抵抗ゼロの防水技術であるマグシールドとMQ構造のコンビネーションにより過去最高レベルの防水性を実現することで高いアドバンテージをアングラーにもたらしました。LT(LIGHT&TOUGH)コンセプトを展開する最軽量の新シリーズ「LUVIAS AIRITY」や新たに開発した軽くて強いカーボンハイブリッド樹脂ZAION Vを採用した「CALDIA」にこれらMQ構造を展開することでスピニングリール全般でイメージアップを果たしました。ベイトリールにおいては、初期性能が長く続くことを理想とした設計思想、HYPER DRIVE DESIGNを取り入れ、新たに開発した電動誘導ブレーキST BOOSTによりキャストの快適性と遠投性能を高い次元で両立しました。これら新技術を搭載した「STEEZ LTD」および「ZILLION SV TW」が市場で高い評価を得ております。

環境への取り組みに関しましては、ISO14001に準拠し、引き続き環境配慮型材料・塗料などの開発・採用を継続し、布袋ではアゾ染料を含まない人体にやさしい材料の採用を推進してまいりました。

 

(2) 釣用ロッド

ロッドの研究開発におきましては、当社オンリーワン技術であり、軽量と高感度を実現するAGS(エアーガイドシステム)をより進化させたことに加え、超弾性チタン合金素材がもたらす異次元の感度・調子を実現するSMT(スーパーメタルトップ)をルアーロッド、船竿、磯竿などへ展開しました。また、ひずみエネルギーによるブランクス設計シミュレーション技術(ESS)を用いた調子の追求や、「強く」「軽く」「美しく」まるでワンピースのような組み合わせ構造に進化させたV-JOINTα(ブイジョイント アルファ)をルアーロッド、磯竿、鮎竿に展開しました。また、ブランクスのねじれ防止性能を更に高めたX45フルシールドを採用したルアーロッドの開発等に取り組み、「STEEZ」「トーナメントISO AGS」など完成度の高い商品群が市場で高い評価を得ました。

環境への取り組みに関しましては、ISO14001に準拠し、包装品の減量化、環境配慮型材料や塗料などの開発、製造プロセスの省エネ、廃棄物の削減など、自然環境に優しい製品作りに引き続き取り組んでおります。

 

(3) ゴルフクラブ

ゴルフクラブの開発については、上質な大人のゴルフを提案する「ONOFF」ブランドより、美しい外観からゴルフを楽しむための機能性まで、すべてが女性のためにデザインされた、やさしく飛ばしたいレディゴルファーのための「ONOFF LADY」をフルモデルチェンジしました。今回は軽量化による振りやすさと飛距離性能の進化を徹底的に追求し、「軽くなっても、もっと飛ばせる」クラブの開発に成功しました。さらにカタログモデルでは満足できないゴルファーのために開発設計された「LABOSPEC」シリーズからは、「すべてが芯のFULL CORE DESIGN(フルコアデザイン)をベースとし、圧倒的な「飛び」と「やさしさ」を追求した「オノフアイアンラボスペックFF-247Ⅲ」、飛距離性、やさしさ、操作性、フィールを追求した高性能アイアン「オノフアイアンラボスペックRB-247」、加えて「ポンと打てば、ピョンとでる」スーパーワイドソールウエッジのONOFF WEDGE FROG'S LEAPⅡ等多くのアイテムをラインナップしました。また、壮麗なJAPAN PREMIUM GOLF を提案するゴルフブランド「GⅢ(ジースリー)」より、フラッグシップモデルである、GⅢ SIGNATURE シリーズについて、フルモデルチェンジとなる今回のシリーズは、ルールを超えた飛ばすためのテクノロジ―を更に進化させた、ヘッドとシャフトが極限の飛びを実現した、GⅢ史上最軽量モデルの開発に成功しました。