当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクの内容について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、自動車買替えなど民間耐久消費財需要の増勢はやや鈍化したものの、堅調な住宅投資や、民間設備投資の増加が寄与して、全体的には緩やかな成長が続きました。海外においては、新興国経済の勢いの鈍化はあったものの、景気刺激策による不動産市場の活況など内需の拡大が継続する中国、マイナス金利政策による消費支出と不動産市場拡大を背景に「インダストリー4.0」を掲げて成長を続ける欧州経済、本年1月の大幅減税を見越した雇用拡大や賃金上昇、民間投資と公共投資の拡大により好調を持続する米国経済等、地政学リスクや新興国の資金決済リスクを抱えつつも、世界経済全体としては成長軌道にありました。
当社グループの主要顧客であります国内自動車メーカーにおきましては、日本市場では、対前年同期比で生産販売台数の増加が見られました。一方、海外におきましても、北米やアジア市場の一部で伸び悩みが見られたものの、中国や欧州市場は堅調に推移しました。他方、海外自動車メーカーにおきましては、韓国勢OEMはSUVへの出遅れや中国市場でのTHAADの影響で低調でしたが、他OEMは乗用車の低迷をSUVの増勢でカバーする形で、概ね堅調に推移しました。
このような状況のなか、当社グループの当第3四半期連結累計期間の連結売上高は、国内で1台当たり搭載金額の増加が寄与、海外では欧州地域での伸びもあり、前年同期比5.0%増の1,987億7千7百万円となりました。
一方、利益面では、原価及び販売費及び一般管理費に含まれる人件費が、米国における新工場及び新製品立ち上げ等により増加したものの、改善活動の推進による材料費等変動費率の低減等により限界利益の伸びが固定費の伸びを上回ったため、営業利益は前年同期比0.7%増の231億5百万円となりました。経常利益は営業外損益の為替差損益が大幅に改善したことにより、前年同期比5.8%増の234億6千1百万円となり、親会社株主に帰属する四半期純利益においても前年同期比4.7%増の161億8千5百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 合成樹脂成形品事業
合成樹脂成形品事業は、国内においては自動車生産台数の増加に加えて、新型車への当社製品1台当たり搭載金額が伸びたことにより、売上及び粗利益の拡大に貢献しました。一方、海外においては、欧州地域は順調に売上が伸張したものの、韓国系OEM向け売上が特に中国地域で低迷、北米地域でもやや伸び悩みが見られました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の合成樹脂成形品事業の売上高は前年同期比5.9%増の1,807億6千1百万円となりました。セグメント利益につきましては、米国における新工場及び新製品立ち上げ等による人件費増加のため、前年同期比0.9%減の244億2千6百万円となりました。
② ベッド及び家具事業
ベッド及び家具事業は、国内においては、「シモンズベッド」としての高級ブランド戦略を推し進め、競争が激化するなかで、前年同期以上の売上を計上することができました。一方、アジアにおいては、特に中国でのホテル向け受注増大が寄与し、全体として好調に推移しました。
この結果、当第3四半期連結累計期間のベッド及び家具事業の売上高は前年同期比7.6%増の179億1千2百万円となりました。セグメント利益につきましては、売上増や原価率の改善等により前年同期比15.4%増の27億4千万円となりました。
③ その他の事業
その他の事業は売掛債権買取と各種サービス業務の受託であります。当第3四半期連結累計期間のその他の事業の売上高は、前年同期比94.7%減の1億2百万円となりました。これは主に、新聞及び出版事業を行っていた株式会社ジャパンタイムズの株式を全て売却したことによる減少です。セグメント利益につきましては前年同期比5千6百万円増の6千5百万円となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループの主要なマーケットである自動車産業については、グローバル・ベースでは今後も成長していくものと考えておりますが、電動化をはじめ、自動運転も視野に入るなど技術の進歩は著しく、また顧客からの要求等も市場によって多様化しております。
そのため、当社グループが更に飛躍・成長するには、これらのニーズに的確に対応し、グローバル・ベースでの顧客満足度を向上させることが課題であります。
その課題達成に向けて、グローバルに事業展開する各ユーザーのニーズに対し的確かつ迅速に対応し得る高度な技術開発体制、知的財産部門を技術開発センターの中に置くことにより優位性を保持すべき技術の積極的な権利化、革新的発想に基づく原価改善、グローバル標準作業の確立、グローバルな人財開発体制の強化、ITセキュリティを確保したうえでのグローバルコミュニケーションの強化とスマート工場化に対応できる情報システムの再構築などに注力するとともに、当面はグローバル戦略車及び多国間プロジェクトの円滑な立ち上げ、グローバル各社の品質保証体制強化を図っております。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、24億1千万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループでは、日系自動車メーカーを中心に主要な自動車メーカーに対する売上比率が高い水準にあり、これら自動車メーカー向け製品の需要については経済状況により影響を受けますが、主要市場である日本、米国、中国のうち日本国内における自動車の販売については長期的に見ると減少傾向にあります。
そのため、グローバル化を進めておりますが、特に米国あるいは中国の経済状況が不調に陥った場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響が及ぶことが予想されます。
なお、ベッド及び家具事業に限っては、日本及びアジアでのみ事業展開しておりますのでそれら地域の経済状況に左右されます。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産・負債及び純資産の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ179億8百万円減少して、2,732億1千1百万円となりました。この主な減少要因は社債償還・借入金返済及び配当金や法人税等の支払い、設備投資等により現金及び預金が205億3千6百万円減少したことによるものであります。尚、設備投資等による固定資産合計の増加は37億6千2百万円となっています。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ274億5千万円減少し、1,301億3千7百万円となりました。この主な減少要因は、1年内償還予定を含めて社債が114億6千9百万円、短期及び長期借入金が返済等により50億3千6百万円、支払手形及び買掛金が49億8千7百万円、未払法人税等が35億4千8百万円それぞれ減少したことによるものであります。
純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ95億4千2百万円増加し、1,430億7千4百万円となりました。主として利益剰余金が94億6千2百万円増加したこと等によるものであります。
以上により当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ6.4ポイント増加し、51.3%となりました。
② 資金需要
当社グループの運転資金は、主に製品製造過程に供される原材料や部材の購入のほか、製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費、物流費、研究開発費であります。これらの必要資金は、利益の計上から生み出した内部資金により賄っております。
設備投資資金については、その投資に際し、投資採算及びキャッシュ・フローを重視し実施しております。これら設備投資の資金は、原則として減価償却費及び利益の計上から生み出された内部資金の一部を充当することとしておりますが、最近における国内、海外での積極的な設備投資については、社債発行及び外部借入で調達しております。
③ 財務政策
当社グループは、健全な財政状態、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力等により、運転資金及び設備投資資金を調達しておりましたが、増加する設備投資資金及びM&A資金などに対応するため、直接金融及び間接金融を通じ、長期で低利な条件での調達を実施しております。
これにより当社グループの調達手段の多様化及び低コストでの長期安定資金の調達が実現し、更に資本コストの引き下げ効果及び、設備投資効果と相俟って、今後も財務体質は引き続き安定して推移するものと考えております。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識については、「(3)事業上及び財務上の対処すべき課題」並びに「(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し」において説明したとおりであります。
今後の方針については、当社グループのビジネスがますますグローバル化していくなかで、各市場及び顧客ごとのニーズをくみ上げた事業展開を図ることにより、永続的な優良企業との評価を得られるよう長期的視野に立って企業価値を高めてまいります。