当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクの内容について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、災害で一時足踏みしていた鉱工業生産が回復、好調な企業業績と人手不足の深刻化を背景に、合理化・省力化の為の設備投資の増加や、実質所得の回復による消費拡大が寄与、全体的には成長軌道にありました。海外に目を転じますと、中国経済は、可処分所得拡大を受けて全体的に消費は堅調に推移したものの、年度後半から自動車を始めとする耐久消費財の伸びが鈍化、貿易摩擦懸念と併せて製造業での生産・投資抑制の動きや、住宅販売の減少傾向など、景気の減速傾向が見られました。欧州経済については、消費は引き続き堅調なものの、自動車を始めとする製造業生産の減速や、合意なきBrexitへの懸念等により成長の鈍化が見られました。他方、米国においては、労働需給の逼迫による賃金上昇、個人所得拡大に支えられて個人消費が拡大、企業の設備投資の増加と相まって、景気を一層加速させております。このように、世界経済全体としては引き続き成長軌道にはあるものの、一方では、地政学リスクや新興国の資金決済リスク、保護貿易主義やポピュリズムの台頭という懸念が顕在化しつつあり、先行き不透明な状況となっております。
当社グループの主要顧客であります自動車業界については、日本市場では、好調な経済に支えられて販売台数は伸張しましたが、輸出が減少し、生産台数は前年並みで推移しています。海外におきましては、中国市場では、年度後半に掛けて生産販売ともに急減速、年間では前年割れとなりました。この影響で前年大きく落ち込んだ韓国勢OEMの回復が遅れています。米国では、個人所得増加等、好調な経済状況を反映して、生産販売ともに前年超となり好調を持続しています。逆に好調を続けていた欧州市場は、英国の不振に加え、大陸側でも新燃費規制による自動車生産の減少の影響で、生産販売とも前年割れの状況となっています。
このような状況のなか、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比6.6%増の2,118億9千7百万円となりました。利益面では、北米での工場や製品の立上費用の増加に加えて、材料価格の高騰等の影響で売上原価の増加が売上の増加を上回りました。販売費及び一般管理費の増加率は1.8%と、売上の伸長率以下に抑えたものの、売上総利益率の減少幅が大きく、営業利益は前年同期比3.5%減の222億9千7百万円となりました。経常利益も前年同期比4.3%減の224億5千9百万円となりましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は、固定資産売却益の寄与もあり、前年同期比5.5%増の170億7千7百万円となりました。
ニフコグループは創業から半世紀を経て、次の50年もニフコグループがグローバルに成長を続けるため、2018年4月に、コーポレートロゴとスローガンを変更いたしました。日々めまぐるしく変化する世界情勢のなか、ニフコグループは生み出したアイデアと育てる技術で社会の期待を感動にかえるクリエイティブカンパニーとして、変化を創り出し、未来を切り拓くことで、社会に貢献して行きたいと考えています。セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については次のとおりであります。各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります。
① 合成樹脂成形品事業
合成樹脂成形品事業は、国内において、自動車生産台数は前年並みであったものの、新型車への当社製品1台あたり搭載金額が伸びたことにより売上は順調に伸張、中国における韓国系OEM向けの回復遅れや、欧州での伸び悩みも見られましたが、北米やアジアでは順調に推移、全体としては前年比で増収となりました。利益面では、北米における工場や新製品の立上費用の増加に加えて、国内を始めとする材料価格高騰や人件費等固定費の増加の影響もあり、減益となりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の合成樹脂成形品事業の売上高は前年同期比6.9%増の1,932億1千5百万円となり、セグメント利益につきましては、前年同期比3.0%減の237億3百万円となりました。
合成樹脂成型品事業に関しては、主たる市場である自動車関連で日系、韓国系に加えて、ドイツ系ビジネス拡大や米系・中資系の開拓を進めるとともに、二輪関連や住生活関連などバランスの取れた顧客ポートフォリオを目指し、燃料系・パワートレイン・電気自動車関連製品や、安全・自動運転をテーマとして製品開発を進めております。グローバル改善活動やスマート工場導入、立上品質の改善等を通じたトータルコスト競争力を強化し、アライアンスやM&Aも視野に入れながら、強みを生かしたグローバルでユニークなTier1.5サプライヤーを目指してまいります。
② ベッド及び家具事業
ベッド及び家具事業は、国内においては旺盛なホテル向けの需要が牽引し、増収増益となりました。アジアにおいては、日本製マットレスに加え中国蘇州製マットレスが中国国内小売向け、アジア向けとも好調で、概ね堅調に推移いたしました。
この結果、当第3四半期連結累計期間のベッド及び家具事業売上高は前年同期比3.8%増の185億8千4百万円となりました。セグメント利益につきましては、前年同期比3.7%増の28億4千1百万円となりました。
今後に関しては、国内では卸・ホテル等、既往取引先様との協力関係の強化を行うとともに、「シモンズギャラリー東京」を活用し、より良い睡眠を提供する企業として発信してまいります。また、アジアでは中国小売り網の拡充と蘇州工場での増産に注力し、アジア全域でのブランドの高揚を図り、更なる増収増益を目指します。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループの主要なマーケットである自動車産業については、グローバル・ベースでは今後も成長していくものと考えておりますが、技術の進化は著しく、また顧客からの要求等も市場によって多様化しております。
そのため、当社グループが更に飛躍・成長するには、これらのニーズに的確に対応し、グローバル・ベースでの顧客満足度を向上させることが課題であります。
その課題達成に向けて、グローバルに事業展開する各ユーザーのニーズに対し的確かつ迅速に対応し得る高度な技術開発体制、知的財産部門を技術開発センターの中に置くことにより優位性を保持すべき技術の積極的な権利化、革新的発想に基づく原価改善、グローバル標準作業の確立、グローバルな人財開発の推進と人事体制の強化、スマートファクトリー実現のための基幹システムの構築やGDPR対応などITセキュリティ、コンプライアンスの強化、RPA等事務作業の効率化を推進しております。また、グローバル戦略車及び多国間プロジェクトの円滑な立上、グローバル各社の品質保証体制の強化を図っております。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、25億8千9百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループでは、日系自動車メーカーを中心に主要な自動車メーカーに対する売上比率が高い水準にあり、これら自動車メーカー向け製品の需要については経済状況により影響を受けますが、主要市場である日本、米国、中国のうち日本国内における自動車の販売については長期的に見ると減少傾向にあります。
そのため、グローバル化を進めておりますが、特に米国あるいは中国の経済状況が不調に陥った場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響が及ぶことが予想されます。
なお、ベッド及び家具事業に限っては、日本及びアジアでのみ事業展開しておりますのでそれら地域の経済状況に左右されます。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産・負債及び純資産の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ68億5千7百万円増加して、2,854億4百万円となりました。増加要因としては、社債や長期借入金による調達や土地・建物の売却等により現金及び預金が97億2千2百万円増加、土地・建物の売却等により固定資産合計が35億5千5百万円減少したこと等によるものです。
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ21億9千万円増加して、1,233億7千6百万円となりました。増加要因としては、資金調達等により1年以内償還予定を含む社債が187億1千8百万円、長期借入金が117億7千7百万円増加しましたが、一方で1年内返済予定の長期借入金が返済等により264億9千3百万円減少したこと等によるものであります。
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ46億6千7百万円増加して、1,620億2千8百万円となりました。主として利益剰余金が105億5百万円増加したものの、円高により為替換算調整勘定が30億9千万円減少し、また取得により自己株式が28億3千万円増加したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は55.8%、1株当たり純資産は1,542円30銭となりました。
② 資金需要
当社グループの運転資金は、主に製品製造過程に供される原材料や部材の購入のほか、製造費用や販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費、物流費、研究開発費であります。これらの必要資金は、利益の計上から生み出した内部資金により賄っております。
設備投資資金については、その投資に際し、投資採算及びキャッシュ・フローを重視し実施しております。これら設備投資の資金は、原則として減価償却費及び利益の計上から生み出された内部資金の一部を充当することとしておりますが、最近における国内、海外での積極的な設備投資については、社債発行及び外部借入で調達しております。
③ 財務政策
当社グループは、健全な財政状態、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力等により、運転資金及び設備投資資金を調達しておりましたが、増加する設備投資資金及びM&A資金などに対応するため、直接金融及び間接金融を通じ、長期で低利な条件での調達を実施しております。
これにより当社グループの調達手段の多様化及び低コストでの長期安定資金の調達が実現し、更に資本コストの引き下げ効果及び、設備投資効果と相俟って、今後も財務体質は引き続き安定して推移するものと考えております。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識については、「(3)事業上及び財務上の対処すべき課題」並びに「(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し」において説明したとおりであります。
今後の方針については、当社グループのビジネスがますますグローバル化していくなかで、各市場及び顧客ごとのニーズをくみ上げた事業展開を図ることにより、永続的な優良企業との評価を得られるよう長期的視野に立って企業価値を高めてまいります。