文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは設立以来、自動車内装部品を中心として、「より良いもの」、「喜んでいただけるもの」を、「より安く」、そして「より早く」提供することにより社会に貢献することを基本理念として事業展開を行なってまいりました。
当社グループの企業理念では、「法令順守と高い倫理観に基づく企業活動、環境にやさしい製品づくり、技術革新による顧客満足度向上に努め、株主、取引先、地域社会等会社をとりまくさまざまな関係者と良好なコミュニケーションを実践する」としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、内装部品をグローバルに供給できるサプライヤーを目指し、2006年の中国進出を皮切りに、日系自動車メーカーの生産拠点が集中する日本、中国、北米、ASEANの「グローバル四極」に生産拠点を整備してまいりました。一方、この間の新型コロナウイルス感染拡大、これに続く半導体供給不足等による自動車減産、さらには電動車へのシフト、自動運転・コネクテッド技術の進化、シェアリングの拡大等自動車業界の大変革もあり、取り巻く事業環境は大きく変化しております。このような状況を踏まえ、2025年3月期から新たな長期ビジョン及び中期経営計画をスタートさせております。
2035年を展望した新たな長期ビジョン「長期ビジョン2035」は、「独自の樹脂技術と環境にやさしい循環型の物造りを進化させ、モビリティの未来と多様な社会基盤を支える会社を目指す」としております。当社グループが創業以来取組んでいる製品リサイクル、すなわち資源を再生し新たな価値を生み出すという考え方をベースに、大きな変革期を迎えている自動車産業、モビリティの未来と住宅資材をはじめとする様々な社会基盤を独自の樹脂技術で支え、社会に貢献することを目指しております。
「長期ビジョン2035」に基づく新たな中期経営計画は、期間を2025年3月期から2031年3月期までの7年間とし、ステージを3段階に分けております。第1ステージは、2025年3月期から2026年3月期までの2年間で、収益基盤強化に取組みます。第2ステージは、2027年3月期から2029年3月期までの3年間で、今後の成長軌道を確立させてまいります。第3ステージは、2030年3月期から2031年3月期までの2年間で、それまでの取組みの成果により数値目標を達成してまいります。
計画名は、2030年に向けた盟和産業の変革、トランスフォーメーションという意味で、「MWX2030」(MWは盟和産業の略称)と致しました。収益力強化、成長戦略、ESG経営という下記3つの重点課題に取り組み、数値目標として最終年度の当期純利益9億円、ROE8%以上を目指します。
MWX2030重点課題
|
|
項目 |
取組内容(例) |
|
収益力強化 |
取引採算の改善 |
販売価格の適正化、低採算取引の見直し |
|
一貫生産体制強化 |
購入部品内製化等 |
|
|
製造・管理の効率化 |
省人化・省エネルギー設備導入、DX活用 |
|
|
原価改善 |
グループ全体での買い方、造り方、運び方改善 |
|
|
成長戦略 |
新分野開拓 |
保有技術を活かした関連分野の開拓 |
|
循環型の物造り |
CE(サキュラーエコノミー)への対応 |
|
|
既存分野拡販 |
新製品受注、取引シェア拡大、非日系顧客開拓 |
|
|
ESG経営 |
カーボン・ニュートラル推進 |
2030年までにCO2排出量2013年度比半減 |
|
人的資本の拡充 |
層別人員体制確保、海外拠点技術者の現地化 |
|
|
資本コストや株価を意識した経営 |
株主価値の向上、ROE・PBR等指標改善 |
(3)経営環境
今後の世界経済は、米国の関税影響によりグローバル分業の流れが滞り、保護主義政策による景気の落込みが懸念されます。輸出や設備投資の減少、地域紛争の長期化等、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。当社グループが属する自動車業界におきましては、原材料・エネルギーコストの高止まりや労務費の上昇は今後も続くものとみられる一方、現時点で米国関税の影響は極めて見通しにくい状況にあります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの対処すべき課題は以下の通りであります。
① 収益力強化
自動車・部品関税に伴う自動車減産リスクを的確に捉えるとともに、原材料・エネルギーコストや労務費の上昇に対し、国内外拠点間の最適調達による材料価格低減、生産工程の自動化・省人化等、原価低減の一層の強化を図るとともに価格転嫁に取り組んでまいります。
また、海外拠点においては同様に販売価格の適正化を進め、中国事業の構造改善策の実施、北米における関税影響の軽減を図り、グループ全体の収益力を高めて企業価値向上に努めてまいります。
② 新製品・新技術開発と環境問題への取組強化
当社の特長である樹脂の配合・加工技術を応用し、保有設備の有効活用を基本に新製品・新用途開発を加速させ、当社製品の競争力強化に努めます。
更に、顧客の歩調に合わせたBEV(電気自動車)化対応、CN(カーボン・ニュートラル)、CE(サーキュラー・エコノミー)活動推進での受注獲得に向け、リサイクル材料の使用拡大による廃棄物ゼロへの挑戦、生産設備・治具の省エネルギー化等、環境・資源にやさしい循環型のものづくりに取り組んでまいります。
③ 市場開拓
自動車部品事業においては、当社独自の技術力やリサイクル性を活かした製品提案により競争力・顧客満足度を高め、受注拡大を図るとともに、海外拠点では非日系顧客の開拓を更に進めてまいります。
住宅事業では、住設分野の取引を更に深化させ、業容の拡大・安定化を図るとともに、新規分野開拓を加速し有望な開発案件にリソースを重点投入して新たな事業の柱を創出してまいります。
④ 人的資本拡充
社会情勢、雇用環境の変化により個人の働き方が多様化する中、魅力ある企業づくりを推進し、人材の採用・育成と定着化により基盤強化を図ります。
年齢層別人員体制確保、リーダー・マネジメント人材育成、技術伝承と発展に向けた技術者の採用・育成を強化し、働き方改革とコミュニケーション強化を進め社員の満足度向上に努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは、企業理念の一つとして環境にやさしい製品づくりによる豊かな社会への貢献を挙げ、企業の社会的責任を果たすとともに、持続可能な社会の実現に向けた取組みを進めております。
サステナビリティ関連のガバナンス体制としては、ISO14001に基づく「環境マネジメントシステム」、エネルギー使用量の削減に取り組む「省エネルギー委員会」、リサイクル材料の有効利用を行う「リサイクル委員会」があり、さらにこれらの取組を包括し脱炭素社会の実現に向けて部門横断的に活動を行う「カーボンニュートラル・プロジェクト」を2021年7月に発足、2023年11月に環境全般を統括する部署として「環境・CN推進室」を新設しました。活動状況と目標に対する進捗を経営会議等の場を通じて経営者に報告し、経営レベルで取組み方針の決定や進捗に関するレビューを行い、PDCAを回す形で推進しております。
(2)戦略
サステナビリティに関する戦略としては、仕様・材料の段階から環境負荷を軽減した製品の開発、リサイクル材料の積極活用、生産工程でのエネルギー使用量削減に向けた生産技術や工法の開発等に取り組んでまいります。
人的資本に関する戦略としては、人材育成や社内環境整備に関する方針を「
人材の多様性の確保については、当社管理職への登用に際して、性別、国籍、新卒/中途採用の別を問わず海外グループ会社の社員を含めて幅広く選考し適切な人材を登用するとともに、「女性活躍推進法」に基づき定期的な女性の新卒採用・キャリア採用に努め、個性と能力が十分に発揮できる職場環境づくりに取り組んでまいります。
(3)リスク管理
サステナビリティ関連のリスク管理については、全社的な重要リスクの防止・被害の極小化を目的とした「全部門の想定されるリスクガイドライン」の中において、環境問題を重要リスクとして採り上げ、リスクの分析と影響の把握、事前・事後の対策に取り組むとともに、毎年当該ガイドラインの内容の見直しを行っております。
(4)指標及び目標
サステナビリティに関する指標及び目標については、2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、2030年までに2013年度比で二酸化炭素排出量の50パーセント削減を目指しております。当社の2013年度の排出量の実績は、GHGプロトコルのスコープ1、スコープ2合計で14,200トンです。これに対して、2030年度の排出量7,100トンを目指しております。なお、当該指標につきましては、連結グループ(連結会社は全て海外現地法人)に属するすべての会社で目標値を設定しているものではなく、連結グループにおける記載が困難であることから、提出会社で記載しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月27日)現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経済状況
当社グループの主要な事業である自動車部品事業は、自動車需要のある国または地域の経済状況の影響を少なからず受けることになります。世界の主要市場で予測を超える急激な景気後退やそれに伴う自動車需要の縮小が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)海外事業展開に伴うカントリーリスク
当社グループは、成長戦略の一環としてグローバル化を進めており、進出地域で予期しない政治・経済の不安定化や法律・制度の変更、人件費の高騰や労働問題の発生、暴動・テロ・戦争・その他の要因による社会的混乱等が生じる可能性があります。そのような場合、事業の遂行に問題が生じて当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)原材料価格の変動
当社グループ製品の原材料は主としてプラスチック樹脂のため、原油市況の変動により原材料仕入価格及び製品販売価格が変動するリスクがあります。販売/仕入に関するタイムリーな価格交渉や仕入ルートの多角化、さらには受注から納入まですべての工程を対象とする総原価低減活動によりコスト増加を吸収するよう努めておりますが、原油価格や為替の変動等に起因する原材料仕入価格の高騰または製品販売価格の下落により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)価格競争
当社グループが属する自動車部品業界では、継続的にコスト削減の取り組みが行われているため販売価格が低下する傾向にあり、同業他社との価格競争が激しくなっています。当社グループは技術、品質面で優れた製品を供給するとともに積極的に原価低減活動を行っておりますが、価格面で十分な対応ができない場合は、顧客の要請に応えられず収益性を保つことができなくなり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)特定の取引先への依存
当社グループは、国内すべての自動車メーカーに製品を供給しており、海外の自動車メーカーにも販路を拡大しております。一方、当連結会計年度の連結売上高において、トヨタ自動車グループの占める割合は54.3%となっております。当社グループは同社グループとの取引をさらに深耕・発展させつつグローバルな販路拡大に努めておりますが、同社グループの自動車生産・販売の動向によっては、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)製品の品質不具合
当社グループは、お客様に満足いただける安全で高品質な製品の提供に努めることを行動規範に定めております。また、設計・開発から製造まできめ細かな管理体制を整え、ISOなど国際的に認知されている品質管理の認証等を取得し、品質向上に取り組んでおります。
しかしながら、予期せぬ品質不具合が発生した場合、多額のコストの発生や社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)為替レートの変動
当社グループはグローバルに事業展開を行い、海外に子会社を設けております。海外の各子会社の財務諸表は現地通貨で作成し、連結財務諸表作成時に日本円に換算します。このため、日本円に換算する際の為替レートの変動により連結財務諸表上の金額が変動し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8)法的規制等
当社グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許可、輸出入規制、安全保障上の措置を含め様々な法的規制等の適用を受けております。
当社グループではこれらの法的規制等の遵守に努めておりますが、将来、当該法的規制等が変更された場合や何らかの理由により遵守できない事態が発生した場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9)知的財産の保護または侵害に伴うリスク
当社グループでは、自社が保有する技術・ノウハウ等について特許権等の取得による保護を図るとともに、他社の知的財産権を侵害しないよう弁理士の協力を得ながらリスク管理に努めております。
しかしながら、知的財産権による保護が困難もしくは限定的な地域もあることから、他社が当社グループの知的財産権を使って類似する製品を製造することを防止できない可能性があります。また、当社グループの製品や技術が将来的に他社の知的財産権を侵害していると判断され、損害賠償等の訴えを起こされる可能性があります。そのような場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10)自然災害、事故等
当社グループは、予期しない自然災害・不慮の事故等の発生による事業活動への影響を最小限に抑えるため、危機管理体制を整備するとともに、生産設備・防災設備等の定期的な検査・点検やリスク分散等、未然予防と発生時の被害低減に努めております。
しかしながら、自然災害や事故等に起因する当社グループ及び得意先、仕入先等の生産・納入活動の遅延・停止等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(11)情報漏洩、システムダウン等
当社グループは、情報セキュリティ・個人情報保護について、機密情報管理を徹底するとともに、情報セキュリティ委員会を設置して情報漏洩の防止、セキュリティ対策の向上等に取り組んでおります。また、災害や事故の発生に起因するシステムダウンに備えてサーバー機の設置場所を分散する等、リスク分散・早期復旧対策にも努めております。
しかしながら、サイバー攻撃やコンピュータ・ウイルス等への感染、想定を超える災害や事故の発生その他の要因で、機密情報や個人情報が漏洩したり、重要なシステムがダウンした場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(12)感染症に関するリスク
当社グループは、5類感染症へ移行した新型コロナウイルス感染症の感染拡大時での防止対応を契機に、感染者が判明した場合の対応、衛生管理の徹底、働き方の見直し・制度改訂、受注変動に対応した柔軟な生産体制構築等に継続的に取り組んでおります。
しかしながら、感染再拡大した地域でのロックダウン、顧客メーカーの生産調整による売上の減少等、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経済情勢は、国内では物価上昇が続き、個人消費に陰りが見られるものの、雇用環境の
改善やインバウンド需要の拡大等を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。海外では中国の景気減速、
欧州や中東での地域紛争に加え、足許では米国政府の関税政策により、世界経済全体に先行き不透明感が広がって
きております。
当社グループが属する自動車業界におきましては、認証問題による減産は年度終盤でほぼ終息したものの、原材
料・エネルギー価格の高止まりや労務費の高騰が続き、中国市場での日系自動車メーカーの販売減少もあり、依然
として不透明な状況が続いております。
当連結会計年度(当社は2024年4月1日~2025年3月31日、海外子会社は2024年1月1日~2024年12月31日)の
業績につきましては、為替変動の影響等により、売上高は前期と比べ増加し23,250百万円(前連結会計年度比3.8%増)となりました。損益面では、材料費や労務費等コスト上昇分の価格転嫁を進めるとともに原価低減に努
め、営業利益505百万円(前連結会計年度は営業損失422百万円)、経常利益435百万円(前連結会計年度は経常損
失448百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の計上もあり452百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失305百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
自動車部品
売上高21,176百万円(前連結会計年度比3.6%増)、セグメント利益439百万円(前連結会計年度はセグメント損失490百万円)となりました。
住宅
住宅設備資材を中心に底堅く推移したものの、コスト上昇の影響等もあり、売上高2,058百万円(前連結会計年度比6.2%増)、セグメント利益63百万円(前連結会計年度比1.3%減)となりました。
その他
売上高15百万円(前連結会計年度比29.1%減)、セグメント利益1百万円(前連結会計年度比57.3%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,569百万円(前連結会計年度比20.0%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、106百万円の収入(前連結会計年度比80.9%減)となりました。これは
主に、売上債権の増加が698百万円、仕入債務の減少が478百万円あった一方、現金の支出を伴わない減価償却費が
911百万円、税金等調整前当期純利益が554百万円を計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、877百万円の支出(前連結会計年度は409百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入が194百万円あった一方、有形固定資産の取得による支出が1,129百万
円あったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、331百万円の支出(前連結会計年度は811百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が500百万円、短期借入金の増加による収入が286百万円あった一方、長期借入
金の返済による支出が866百万円、配当金の支払が174百万円あったこと等によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前期比(%) |
|
自動車部品(千円) |
19,340,562 |
8.5 |
|
住宅(千円) |
819,036 |
△12.0 |
|
その他(千円) |
15,342 |
△29.1 |
|
合計(千円) |
20,174,941 |
7.4 |
(注) 金額は、販売価格によっており、購入製品は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
自動車部品 |
21,252,721 |
3.2 |
1,575,391 |
5.1 |
|
住宅 |
2,055,194 |
6.3 |
66,496 |
△4.2 |
|
その他 |
16,383 |
△21.7 |
1,054 |
287.3 |
|
合計 |
23,324,299 |
3.4 |
1,642,942 |
4.7 |
(注) 金額は、販売価格によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前期比(%) |
|
自動車部品(千円) |
21,176,721 |
3.6 |
|
住宅(千円) |
2,058,089 |
6.2 |
|
その他(千円) |
15,601 |
△29.1 |
|
合計(千円) |
23,250,412 |
3.8 |
(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
トヨタ紡織株式会社 |
4,004,917 |
17.9 |
3,480,494 |
15.0 |
|
林テレンプ株式会社 |
1,892,959 |
8.5 |
2,655,141 |
11.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
②財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末における総資産は24,975百万円(前連結会計年度末比210百万円増)となりました。
このうち流動資産は14,404百万円(前連結会計年度末比81百万円増)となりました。これは主に、前連結会計年
度末に比べ、現金及び預金が889百万円減少した一方、売掛金が1,100百万円増加したこと等によるものです。
固定資産は10,571百万円(前連結会計年度末比129百万円増)となりました。これは主に、前連結会計年度末に
比べ、投資有価証券が89百万円減少した一方、建設仮勘定が282百万円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末における負債合計は12,972百万円(前連結会計年度末比776百万円減)となりました。
このうち流動負債は10,115百万円(前連結会計年度末比693百万円減)となりました。これは主に、前連結会計
年度末に比べ、短期借入金が271百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が593百万円、1年内返済予定の長期借
入金が395百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
固定負債は2,856百万円(前連結会計年度末比83百万円減)となりました。これは主に、前連結会計年度末に比
べ、リース債務が135百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における純資産は12,003百万円(前連結会計年度末比986百万円増)となりました。これ
は主に、前連結会計年度末に比べ、為替換算調整勘定が762百万円、利益剰余金が277百万円それぞれ増加したこと
等によるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて3.6ポイント増加し、48.1%となりました。また、1株当たり純資産は前連結会計年度末に比べて282円18銭増加し、3,430円57銭となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの資金需要は、営業活動については、部品メーカーとして生産に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、投資活動については、受注品生産のための生産設備及び型治具の取得の他、生産性向上を目的とした設備投資及び海外での事業基盤強化や財政基盤強化に向けた投資が主な内容であります。これらの運転資金・設備投資については、主として営業活動によるキャッシュ・フローで得た資金を投入し、不足分については主に借入金で調達する他、リース等も活用して調達手段の多様化を図っております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2025年3月期から2031年3月期までの中期経営計画MWX2030では、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営戦略等」に記載の通り、収益力強化、成長戦略、ESG経営という3つの重点課題に取り組み、最終年度の当期純利益9億円、ROE8%以上を目指しております。
2025年3月期の業績は、材料費や労務費等コスト上昇分の価格転嫁を進めるとともに原価低減に努め、親会社株主に帰属する当期純利益452百万円、ROE3.9%となりました。
なお、数値目標はあくまでも経営管理上目指す目標であり、将来の様々な要因によって目標とする数値を達成できない可能性があります。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用されている重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(令和5年12月22日内閣府令第81号)附則第3条第4項の規定により、2024年4月1日前に締結した契約については、記載を省略しております。
当社グループの研究開発活動は、基礎研究・デザイン・設計・実験・試作・製品化など、量産化までの開発プロセスを原則として社内で行うことで、独自製品の開発、開発期間の短縮や費用の削減等を図っております。また当社の特長である樹脂の配合・加工・積層技術を活かし、主力製品のトランク部品、フロア部品以外の分野でも新製品、新用途の開発を行うとともに、既存製品の改良技術開発に継続的に取組み、当社製品の市場価値を高めてまいります。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
セグメント別の研究開発活動は以下のとおりであります。
(1)自動車部品
《成長・創造技術強化》
・将来の主力製品となり得る新製品開発や既存製品に付加価値を加えた改良及び開発に取り組んでおります。
・当社の新製品開発を担う開発部では、自動車用途及び非自動車用途に対してもカーボンニュートラルの推進と循環型の物造り(サーキュラーエコノミー)へ対応した新製品開発を進めています。
《体質・基盤技術強化》
・既存製品/生産工法のブラッシュアップ、コスト競争力強化や競合品との差別化、顧客満足向上に向け継続的な改良技術開発に取り組んでおります。
・材料リサイクル技術の強化を図ります。
・省人化、無人化を目指した自動化設備、治具の開発に取り組んでおります。
・生産変動に対応できる工程の構築及び新規設備/治具へのカーボンニュートラル対応の織り込みに取り組んでおります。
《成長基盤強化》
・海外拠点の技術開発ニーズを収集して開発検討を行い、グローバルで必要とされる製品の開発および、保有技術を生かした関連分野の開拓に取り組んでおります。
・技術開発部門・自動車営業部および海外現法のキーマンによる小集団活動により、地域特有のニーズ把握と当社現有設備の活用によるコスト競争力を備えた新商品の開発に取り組んでおります。
なお、当連結会計年度における自動車部品セグメントの研究開発費の金額は
(2)住宅
住宅は、住設資材分野の取引を更に深化させ、業容の拡大・安定化を図ると共に、営業力を強化し、次の柱となるビジネスの開拓を進めております。市場開拓実現に向けて、市場のニーズを取り込むと同時に、コスト競争力のある新商品開発を開発専門部署(開発部)と連携し、取組んでまいります。
なお、当連結会計年度における住宅セグメントの研究開発費の金額は
(3)その他
その他セグメントにおきましては、当連結会計年度の研究開発活動はありません。
※研究開発に関する費用の総額(上記研究開発費の他、人件費、試作費、型治具費等を含む)は約518百万円であります。