当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなか、各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調が続きましたが、中国をはじめとしたアジア新興国や資源国等の景気の減速などが懸念され、先行き不透明な状況で推移しました。
当社グループ関連の建設・住宅業界においては、住宅ローン金利の低下や住宅取得支援策などにより、緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、個人消費が足踏み状況にある中で、厳しい環境が続きました。
このような環境の下、室内外装品関連事業においては、顧客満足度の高い製品の開発および新製品の市場浸透を促進するとともに、コスト低減活動や生産性の向上を継続し、収益改善に取り組んでまいりました。
また、駐車場装置関連事業においては、主力製品である『パズルタワー』に重点を置いた営業を図り、コスト競争力の強化を推進し、収益改善に努め、減速機関連事業においては、保有技術を活かした製品開発に取り組み、特殊製品による成長分野への積極的な提案営業を行い、受注獲得に努めてまいりました。
以上の結果、売上高は39,349百万円(前期比0.2%増)、営業利益は2,867百万円(前期比12.3%増)、経常利益は2,923百万円(前期比11.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,741百万円(前期比26.4%増)となりました。
なお、セグメントの業績は次のとおりであります。
[室内外装品関連事業]
顧客満足度の向上と市場の拡大を目指し、ロールスクリーンにおいて、従来の標準タイプに生地巻き取り部などを隠して直射光を遮る「シールド」を装備した『ラルクシールド』を発売したほか、質感や機能性に優れた生地ラインナップも拡充、タテ型ブラインド『ラインドレープ』とのコーディネートが可能な共通生地も多く取り揃えました。
また、ヨコ型ブラインド『パーフェクトシルキー』にワンタッチ操作でブラインドがゆっくりと下降する新機能「RDS(減速降下機能)」を搭載したほか、スラット角度調整時に製品が上下に移動しない新機構「STS(静止チルト機構)」を、カスタマイズブラインド『フォレティア』・『アフタービート』に標準装備するなど、付加価値の高い製品ラインナップを拡充するとともに、全国において新製品発表会を開催し、新製品等の早期市場浸透に取り組んでまいりました。
以上により、売上高は33,679百万円(前期比1.2%増)となり、営業利益につきましては、コスト低減活動等による収益改善に努めた結果、2,631百万円(前期比12.4%増)となりました。
[駐車場装置関連事業]
駐車場市場規模の縮小に伴う競争激化の環境下において、適正な利益水準を確保するため選別受注を優先した結果、売上高は2,611百万円(前期比5.4%減)となりました。営業利益につきましては、資材価格等の上昇傾向が続くなか、選別受注と原価低減活動に取り組み145百万円(前期比187.3%増)となりました。
国内外の設備投資動向が軟調に推移するなか、営業力強化による特殊製品等の受注獲得に努めましたが、シャッター開閉機等の受注減少影響により、売上高は3,058百万円(前期比5.5%減)となりました。営業利益につきましては、継続的な原価低減活動に努めましたが、シャッター開閉機等の減速機製品の売上が伸び悩んだことで91百万円(前期比43.1%減)となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
現金及び現金同等物(以下「資金」という)の期末残高は、10,517百万円(前期末8,848百万円)となりました。
これは営業活動、投資活動、財務活動によるキャッシュ・フロー等の合計が1,669百万円増加したことによるものであります。
営業活動による資金は、2,461百万円の増加(前期は263百万円の増加)となりました。
これは税金等調整前当期純利益3,019百万円に対し、減価償却費808百万円、売上債権の減少額467百万円等による増加があった一方で、法人税等の支払額1,113百万円、仕入債務の減少額457百万円等による減少があったことによるものであります。
投資活動による資金は、362百万円の減少(前期は610百万円の減少)となりました。
これは主に、投資有価証券の売却による収入100百万円があった一方で、有形固定資産の取得による支出471百万円等があったことによるものであります。
財務活動による資金は、415百万円の減少(前期は332百万円の減少)となりました。
これは主に、リース債務の返済による支出80百万円、配当金の支払335百万円等によるものであります。
当連結会計年度の生産実績を、セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
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室内外装品関連事業 |
29,078,290 |
1.0 |
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駐車場装置関連事業 |
2,580,584 |
△6.9 |
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減速機関連事業 |
3,063,892 |
△5.6 |
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合計 |
34,722,767 |
△0.3 |
(注)1 生産実績金額の算出は、販売価格によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の受注状況を、セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
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受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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室内外装品関連事業 |
29,263,161 |
0.2 |
― |
― |
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駐車場装置関連事業 |
2,551,494 |
△12.8 |
1,847,101 |
△3.2 |
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減速機関連事業 |
3,338,082 |
7.7 |
879,584 |
46.7 |
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合計 |
35,152,738 |
△0.2 |
2,726,685 |
8.8 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
室内外装品関連事業については、見込生産もしくは製品出荷まで通常3~4日程度の短納期受注生産によっているため、受注残高は省略しております。
当連結会計年度の販売実績を、セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) (千円) |
前年同期比(%) |
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室内外装品関連事業 |
33,679,770 |
1.2 |
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駐車場装置関連事業 |
2,611,720 |
△5.4 |
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減速機関連事業 |
3,058,023 |
△5.5 |
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合計 |
39,349,514 |
0.2 |
(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な販売先については、総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。
当社グループといたしましては、引き続き魅力的な製品の開発による需要創造とお客様の視点に立った事業展開に取り組んでまいります。中長期の展望では、リフォーム需要や、ホテル需要、海外市場など成長分野への取り組みを強化し、競争力の強化に努めてまいります。
以上のように、当社グループは常にお客様に信頼され支持していただける企業を目指し、事業に邁進してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①事業環境の変化による影響について
当社グループの売上高の約86%を占める室内外装品関連事業において、ブラインド等の窓まわり製品と間仕切製品等の製造販売を行っておりますが、建設業界における景気動向や住宅着工戸数等の変動は、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②原材料価格の変動による影響について
当社グループの取扱製品の原材料である鋼材やアルミ材等の価格は、市況の変化等により変動する可能性があり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③経営成績の季節変動による影響について
当社グループの売上高の約86%を占める室内外装品関連事業においては、市場である戸建住宅・マンションやオフィスビル・商業店舗等の建築物件が、年末及び年度末における完成・改装等の需要が比較的多く、当社グループの売上高も第1・第4四半期において他の四半期に比べ多くなり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
④自然災害の影響について
当社グループは国内7箇所に主要な生産拠点を配置しておりますが、地震等の自然災害により、当社グループの生産設備等が多大な被害を受けた場合は、生産活動に支障をきたしたり、復旧費用等が経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、建築物内外の生活環境の改善を通じて社会に貢献することを目的とし、ユーザーのニーズや社会の要請に応えるべく、新製品の開発と改良および生産技術の向上に努めております。常にユーザーに満足いただける製品を提供していくために、室内外装品関連事業では当社の技術本部を中心として、また、駐車場装置関連事業および減速機関連事業では富士変速機株式会社を中心として、グループ各社の特徴ある技術力を活かした研究開発活動を推進しております。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は686百万円であります。
また、セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。
当社を中心として、新素材の研究、新技術の開発に力を注ぎ、品質・価格・機能・インテリア性等において魅力ある製品の開発や改良を行っております。
主なものとして、ロールスクリーンにおいて、従来の標準タイプに生地巻き取り部などを隠して直射光を遮る「シールド」を装備した『ラルクシールド』を発売したほか、質感や機能性に優れた生地ラインナップを拡充し、タテ型ブラインド『ラインドレープ』とのコーディネートが可能な共通生地を多く取り揃えました。
また、ヨコ型ブラインド『パーフェクトシルキー』にワンタッチ操作でブラインドがゆっくりと下降する新機能「RDS(減速降下機能)」を搭載したほか、スラット角度調整時に製品が上下に移動しない新機構「STS(静止チルト機構)」を、カスタマイズブラインド『フォレティア』・『アフタービート』に標準装備するなど、付加価値の高い製品ラインナップを拡充し、開発に力を注いでまいりました。
当事業に係る研究開発費は591百万円であります。
富士変速機株式会社において、主力のパズルタワーを中心に「くし歯技術」の価値を提案するとともに、多様化するお客様の要求に対応した機械式立体駐車装置の開発および改良に努め、優れた耐震性・高速性・省エネ性により、市場競争力の強化を図っております。
当連結会計年度では、駐車場装置の省エネ性能向上による製品競争力強化を目指し、車両入出庫時の駆動部運転の最適化改良や昇降機の回生エネルギー再利用システムの市場投入を行いました。
また、平成28年7月に改正、施行された国土交通省の駐車場法施行規則に沿った安全ガイドライン遵守製品の認定取得を推進しました。
当事業に係る研究開発費は58百万円であります。
富士変速機株式会社において、長年培ってきた歯車技術を活かしながら、さまざまな用途・仕様・環境に適合したオリジナル製品の開発に注力しております。品質・価格・機能において、「お客様の理想をカタチに」を事業コンセプトに差別化した製品開発とより確かなモノづくりを行っております。
当連結会計年度では、成長分野へ製品を投入すべく特殊製品としてロボット用減速機や半導体生産設備向けのACサーボモーターによる搬送台車用減速機の開発を推進しました。
また、社内プロジェクトを立ち上げ、既存製品の改良および新技術の取り込みによる研究開発を進め、製品の低騒音化・高効率化・コンパクト化・軽量化などに取り組みました。
当事業に係る研究開発費は36百万円であります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表作成にあたって重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループは、たな卸資産の評価、貸倒引当金の計上、退職給付債務及び年金資産の認識、繰延税金資産の計上等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しております。なお、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度末の総資産は49,165百万円で、前連結会計年度末と比較し883百万円の増加となりました。
(資産)
流動資産は31,764百万円で、前連結会計年度末と比較し1,465百万円の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が減少した一方、現金及び預金が増加したことによるものであります。
固定資産は17,401百万円で、前連結会計年度末と比較し582百万円の減少となりました。これは主に、有形固定資産、無形固定資産が減価償却により減少したことや、保有株式の株価下落により投資有価証券が減少したことによるものであります。
(負債)
負債は13,638百万円で、前連結会計年度末と比較し70百万円の増加となりました。これは主に、支払手形及び買掛金、厚生年金基金解散損失引当金が減少した一方、退職給付に係る負債が増加したことによるものであります。
(純資産)
純資産は35,526百万円で、前連結会計年度末と比較し813百万円の増加となりました。これは主に、退職給付に係る調整累計額が減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。なお、自己資本比率は63.6%と、前連結会計年度末と比較し0.5ポイントの増加となりました。
当連結会計年度の売上高は39,349百万円となり、前連結会計年度と比較し66百万円の増加となりました。主力事業である室内外装品関連事業売上高が33,679百万円で前連結会計年度と比較し394百万円の増加、駐車場装置関連事業売上高が2,611百万円で前連結会計年度と比較し149百万円の減少、減速機関連事業売上高は3,058百万円で前連結会計年度と比較し178百万円の減少となりました。
売上原価は、原価低減や生産性向上に努めた結果、売上高に対する売上原価の比率は56.9%と前連結会計年度を1.6ポイント下回って22,406百万円となり、売上総利益は16,943百万円と、前連結会計年度と比較し636百万円の増加となりました。
販売費及び一般管理費は、新製品の拡販を目的として販促物を積極的に投入したこともあり、14,075百万円と前連結会計年度と比較し321百万円の増加となりました。この結果、営業利益は2,867百万円となり、前連結会計年度と比較し314百万円の増加となりました。
また、経常利益は2,923百万円となり前連結会計年度と比較し309百万円の増加となりました。
税金等調整前当期純利益は3,019百万円となり、特別利益に厚生年金基金解散損失引当金戻入額を計上したことにより、前連結会計年度と比較し408百万円の増加となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,741百万円と前連結会計年度と比較し364百万円の増加となりました。また、1株当たり当期純利益は89円50銭と前連結会計年度と比較し18円71銭の増加となりました。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループでは、厳しい経営環境下においても安定した収益を計上できる事業体制の構築に向け、以下の項目を重点戦略としております。
①既存事業領域の深耕
当社グループの主要な収益源である室内外装品関連事業において、お客様の視点に立った新製品開発や営業活動に注力し、高機能製品による需要創造やリフォーム市場への取り組みを強化することで、既存事業領域を深耕する。
②成長分野への取り組み強化
中長期的な国内市場の縮小が見込まれるなか、外国人観光客の増加により活性化しているホテル需要に加え、海外市場など成長分野への取り組みを強化する。
③生産体制の強化
減速機関連事業、駐車場装置関連事業においては、生産リードタイムの短縮、工場稼働率の向上を図り、顧客対応力を強化する。
④経営資源の整備
将来に亘り安定的な収益基盤を構築するため、事業拠点や生産設備といった経営資源を計画的に整備していくとともに、人材育成に注力する。
今後の見通しとしては、個人消費や住宅着工の回復の遅れなど、経営環境は予断を許さない状況が続くものと予想されます。当社グループといたしましては、引き続き魅力的な製品の開発による需要創造とお客様の視点に立った事業展開に取り組んでまいります。
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。
経営者の問題認識につきましては「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に、今後の方針につきましては「(4)経営戦略の現状と見通し」(上述)に記載しております。