Ⅰ 会社の経営の基本方針
当社グループの経営理念は、社名の「リンテック」すなわち"リンケージ(結合)"と"テクノロジー"、および社是「至誠と創造」に裏付けされる人の和、技術開発力を基軸とし、国内・海外の業界において、だれからも信頼される力強い躍動感あふれる会社として社会に貢献し、株主各位・顧客・社員家族の期待にこたえる斬新な経営を推進するというものであります。
当社グループは、「粘・接着応用技術」「材料改質・機能化技術」「特殊紙・加工材製造技術」「システム化技術」という四つの固有技術を基盤とし、さらにそれらを高次元で融合させることによって、より差別化された独自性の高い製品創りを進めてまいります。また、高い倫理観のもと、CSRの精神を徹底し、社会から信頼される会社たるべく邁進してまいります。
Ⅱ 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題
2014年4月にスタートした3か年の中期経営計画「LIP-2016」では、「攻めの経営と間断なきイノベーションで成長軌道を取り戻す」という基本方針の下、国内事業の持続的な成長を図りつつ、経済発展が見込まれる国や地域での事業規模の拡大や、次世代を担う革新的新製品の創出、事業戦略をスピーディーに実現するためのM&Aの推進など、各重点テーマについて積極果敢に取り組んでまいりました。
引き続き、当社グループが将来にわたり持続的な成長・発展を遂げていくために、改めて中期経営計画「LIP-2019」を策定し、2017年4月からスタートさせております。
1.「LIP-2019」の概要
新中期経営計画「LIP-2019」では、「LIP-2016」の成果と反省を踏まえて「イノベーションをさらに深化させ、新たな成長にチャレンジ」という基本方針を掲げ、各重点テーマに積極的に取り組んでまいります。
2016年に買収した欧米3社との販売面・技術面での相乗効果を最大限に引き出していくことや、2015年に完成させた研究開発本部の先端技術棟をフルに活用し、新製品投入のスピードアップや次世代を見据えた新素材の開発強化を図っていくことなど、取り組むべき課題は多岐にわたります。企業体質の強化や社会的課題への取り組みなども含め、グループ一丸となって新たな成長への挑戦を続けてまいります。
2.「LIP-2019」の基本方針
「イノベーションをさらに深化させ、新たな成長にチャレンジ」
3.重点テーマ
(1)地域戦略の強化
①国内におけるシェア拡大と新市場・新需要の開拓
②アジア地域における戦略的投資と事業拡大
③欧米における既存領域の拡大と、買収子会社との相乗効果の追求
(2)新たな価値の創造
①顧客ニーズを超える差別化製品の創出
②市場の変化を先取りした次世代製品の開発
(3)企業体質の強靭化
①グループ会社の健全化と持続的な収益拡大
②組織横断的な業務改革の推進
③コスト構造改革のさらなる推進
(4)持続可能な社会の実現に向けた取り組み
①社会的課題の解決に寄与する事業活動の推進
②働き方改革と多様な人材の育成・活躍促進
また、2020年4月にスタートする新中期経営計画の策定にあたり、近年の国内外における厳しい価格競争など、市場環境が著しく変化する中、当社グループが今後も持続的な成長を遂げていくために、営業力・製造力・開発力を一層強化することで、多様化する顧客ニーズに確実に応えてまいります。
さらに、当社グループが中長期的に成長を遂げていくためには、CSRを経営の根幹に置き、2015年に国連で採択されたSDGs*1の17の目標を具現化させていくとともに、ESG*2に対する取り組みも強化してまいります。
*1 SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。
社会課題などを解決するための17の目標と169のターゲットで構成。
*2 ESG :Environment (環境)、 Social (社会)、 Governance (企業統治)
企業が持続的に成長できるか否かを判断する指標として用いられる3要素の総称。
Ⅲ 株式会社の支配に関する基本方針
当社では、「至誠と創造」を社是とし、また、2017年4月からスタートさせた中期経営計画「LIP-2019」においては「イノベーションをさらに深化させ、新たな成長にチャレンジ」という基本方針を掲げ、企業価値向上に務めてまいりました。
当社株式への大規模買付行為を行いまたは行おうとする者に対しては、当社の企業価値および株主共同の利益を確保する観点から、関係する法令に従い、株主の皆様が大規模買付行為の是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求めてまいります。併せて当社取締役会の意見等を開示するとともに、株主の皆様の検討のために必要な時間と情報の確保に努めるものといたします。
仮に大規模買付行為に対する速やかな対抗措置を講じなければ、当社の企業価値および株主共同の利益が毀損されるおそれがあると合理的に判断されるときには、株主から経営を負託された当社取締役会の当然の責務として、関連する法令の許容する範囲内において、当該時点で最も適切と考えられる具体的な措置の内容を速やかに決定し、実行することにより、当社の企業価値および株主共同の利益の確保に努めるものといたします。
当社及び当社グループの事業に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがありますが、以下の内容は、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、すべてのリスクではありません。
当社グループの事業は、あらゆる産業に展開しており、国内外の経済情勢の影響を直接及び間接的に受けます。今後の経済情勢の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の新規事業分野であるIT関連事業においては、世界のIT産業の動向の影響を直接受けます。今後のIT産業の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが事業を展開する市場は、国内外において厳しい競合状態にあり、十分な利益を確保するに足る販売単価の維持や、販売シェアの確保が出来ない場合があります。コスト削減による利益の維持ときめ細かい顧客サービスによるシェアの回復が困難である場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、製紙用パルプや各種石化製品などを原材料、燃料として多く使用しており、その価格は在庫水準や需給バランスによって変動する市況製品であります。原材料等の購入に際しては、市況動向を見極めた発注に努めてはおりますが、価格の急激な変動によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外からの外貨建てによる資材の調達、海外への外貨建ての販売及び海外を含むグループ会社間でのファイナンスを行っており、為替相場の変動によっては当社グループの業績へ影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、世界各地で生産・事業展開を進めております。これらの国において次のような事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
① テロ、政変、クーデター等による政情不安と治安悪化
② 従業員のスト、ボイコット等による労働争議の発生
③ 電力、用水、通信等のインフラの障害
④ 伝染病の発生
⑤ その他予期せぬ税制、外為、通関等に関する法律、規制の変更など不測の事象
⑥ 文化や商慣習の違いによる売掛金回収、取引先との関係における問題の発生
当社グループは、総合技術力で市場ニーズに対応し、競争力のある高付加価値製品を市場に投入していくことを目標に研究開発を推進しており、研究スタッフの増員や、産学共同研究等への経営資源投入を強化しております。
しかしながら、このような研究開発への経営資源の投入が必ずしも新製品の開発さらには営業収入の増加に結びつくとは限らず、開発期間が長期に亘ったことなどにより、開発を中止せざるを得ないような事象が発生した場合は、製品開発コストを回収できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、独自に蓄積してきた様々な製造技術について国内外において必要な知的財産権保護手続きを行っておりますが、法的制限だけでは完全な保護は不可能であり、取得した権利を適切に保護できない場合があります。また、当社グループの製品に関して第三者より知的財産権侵害の提訴を受ける場合があります。このような場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが国内外で事業活動を行うにあたり、製造物責任(PL)関連、環境関連、知的所有権関連等に関し、訴訟その他の請求が提起される可能性があり、その内容によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが事業活動を展開する各国において、各種法規制の適用を受けております。これらの規制の遵守に努めておりますが、規制の強化または変更がなされた場合には、当社グループの事業活動が制限されたり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国では雇用や所得環境の改善を背景に成長が持続し、欧州においても個人消費の拡大により緩やかな回復基調が続くなど、期前半は全体的に底堅く推移しました。しかしながら、期後半に入り、米中貿易摩擦の影響によって中国経済が減速するなど、先行き不透明感が強まりました。一方、我が国においては、個人消費や設備投資などは総じて堅調に推移しましたが、中国経済の鈍化やIT需要の減速により輸出が減少するなど、厳しさが顕在化してまいりました。
このような経営環境の下、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は250,942百万円(前年同期比0.8%増)となりました。
営業利益は、米国子会社の収益改善などの増益要因があったものの、原燃料価格の上昇などをカバーするまでには至らず17,977百万円(前年同期比10.5%減)となりました。
経常利益は、前連結会計年度は為替差損の計上であったことに対し、当連結会計年度は為替差益の計上となったことなどにより17,993百万円(前年同期比2.2%減)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に米国子会社においてのれんの減損損失1,041百万円、事業構造改善引当金繰入額1,024百万円を計上したこともあり12,937百万円(前年同期比14.9%増)となりました。
セグメント別の概況は以下のとおりです。
〔印刷材・産業工材関連〕
当セグメントの売上高は122,935百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は米国子会社の収益改善などもあり3,761百万円(同23.7%増)となりました。当セグメントの事業部門別の売り上げの概況は次のとおりです。
(印刷・情報材事業部門)
シール・ラベル用粘着製品は、国内では宅配・通販関連や化粧品などのアイキャッチラベルの需要は堅調であったものの、期前半の自然災害や酷暑などの影響を受け食品・飲料関連が低調に推移しました。海外ではアセアン地域において堅調に推移しましたが、中国国内で需要が低迷したほか、米国子会社で円高による目減り影響を受けました。この結果、当事業部門の売上高は86,618百万円(前年同期比0.6%減)となりました。
(産業工材事業部門)
国内では通販向け装置が堅調に推移しました。海外では二輪を含む自動車用粘着製品がインドやアセアン地域において順調であったほか、ウインドーフィルムが好調に推移しました。この結果、当事業部門の売上高は36,317百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
〔電子・光学関連〕
当セグメントの売上高は90,316百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益は11,150百万円(同6.9%減)となりました。当セグメントの事業部門別の売り上げの概況は次のとおりです。
(アドバンストマテリアルズ事業部門)
半導体関連粘着テープは、市場の生産調整の影響を受け減少しましたが、半導体関連装置は、設備投資抑制の影響を受けたものの前年同期並みとなりました。積層セラミックコンデンサ関連テープについては、スマートフォン、車載、サーバー用などの需要が好調であったことにより増加しました。この結果、当事業部門の売上高は53,044百万円(前年同期比2.7%増)となりました。
(オプティカル材事業部門)
光学ディスプレイ関連粘着製品は、スマートフォン用などが期後半に需要低迷の影響を受けましたが、大型テレビ用は年間を通じて順調に推移しました。この結果、当事業部門の売上高は37,271百万円(前年同期比0.1%増)となりました。
〔洋紙・加工材関連〕
当セグメントの売上高は37,689百万円(前年同期比2.0%減)、営業利益はパルプを中心とした原燃料価格上昇の影響を受け2,970百万円(同40.5%減)となりました。当セグメントの事業部門別の売り上げの概況は次のとおりです。
(洋紙事業部門)
隠ぺい性を付与した封筒用紙やファストフード向けの耐油耐水紙などが順調に推移しました。この結果、当事業部門の売上高は16,672百万円(前年同期比1.4%増)となりました。
(加工材事業部門)
炭素繊維複合材料用工程紙は順調であったものの、一般粘着製品用、電子材料用剥離紙が低調に推移しました。この結果、当事業部門の売上高は21,017百万円(前年同期比4.5%減)となりました。
2020年3月期の連結業績予想は、人件費を中心に固定費の増加を見込んでおりますが、さらなる拡販や原価低減に努めてまいります。以上のことから、売上高は2,600億円(当期比3.6%増)、営業利益は190億円(同5.7%増)、経常利益は185億円(同2.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は135億円(4.3%増)を予想しております。
(2)財政状態の状況
〔資産〕
当連結会計年度末の総資産は、のれんが償却により減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて2,413百万円減少の290,320百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
〔負債〕
当連結会計年度末の負債は、長期借入金が返済により減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて6,218百万円減少の100,094百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
〔純資産〕
当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の増加などにより、前連結会計年度末に比べて3,805百万円増加の190,226百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は58,303百万円となり、前連結会計年度末に比べて3,260百万円の増加となりました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比較して3,961百万円減少の22,858百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比較して2,766百万円減少の△10,299百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比較して1,882百万円減少の△8,246百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。
また、資本の財源及び資金の流動性につきましては、営業キャッシュ・フロー内において、主な設備投資や借入金の返済などを実施しており、自己キャッシュ・フローにより流動性は確保できております。
(4)生産、受注及び販売の実績
〔生産実績〕
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間およびセグメント内の取引が多様で、各セグメントの生産高を正確に算出することが困難であるため、概算金額を表示しております。また、セグメント間の内部振替高に伴う生産高を含めております。
2 金額は、製造原価によっております。
3 金額の表示には消費税等は含まれておりません。
〔受注実績〕
製品及び商品の大部分が受注即出荷となりますので、受注状況は販売実績とほぼ同じであります。
〔販売実績〕
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額の表示には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績は、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
該当事項はありません。
当社グループは、粘着応用技術、特殊紙・剥離材製造技術、表面改質技術ならびにシステム化技術を基盤に、印刷・情報材料、産業工業材料、半導体関連材料、光学機能材料などの多岐にわたる製品の開発・製造・販売を行っており、その研究開発活動の大部分を提出会社である当社が行っております。当期は、前期に引き続き、中・長期研究開発計画に基づいた技術開発ならびに新製品開発活動、特に機能性材料の素材開発とその加工技術開発に積極的に取り組み、ユーザーニーズを重視したマーケット対話型の研究開発に努めてまいりました。
また、当社グループの海外における研究機関であるNano-Science & Technology Center(米国テキサス州)では、近未来の新製品創出に向けて、カーボンナノチューブ関連や人工筋肉関連の研究とそれぞれの応用開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループ全体での研究開発費の総額は
なお、セグメント別の主な研究開発活動の状況は次のとおりです。
多様化する用途に適したラベル素材をタイムリーに提供することを目指し、顧客の要求特性を実現する機能性ラベル素材の開発を継続しています。当期は、化石資源の保護や二酸化炭素の削減に貢献する植物由来の原料を活用したバイオマス粘着剤を使用するラベル素材を新たにラインアップし、上市しました。また、米国のMACTAC AMERICAS, LLCのホットメルト粘着剤を用いたラベル素材の東南アジアへの横展開を加速しています。
自動車用、あるいは建築物用をはじめとする各種機能性粘着素材の開発を継続しています。事務用品のテープ状付箋紙として採用されていた「リピールテープ」の粘着剤を、強く接着しながら何度も貼り直しが可能なように改良し、好評を得ています。また、トラックの荷台などコルゲート状被着面に最適な強粘再剥離型のデジタルプリント対応ビジュアルマーキングフィルムや、自動車の塗装面を汚れや傷から守る保護フィルムの改良開発も継続しています。
その他の研究開発活動を含め、当セグメントの研究開発費は
LSIチップの薄型化を可能にするDBG(Dicing Before Grinding)システムとダイシング・ダイボンディング機能を有するLEテープを融合したDBG+LEシステムを開発、LSIチップの多積層化およびソリッドステートドライブ(SSD)への適応など、LSIパッケージの高密度化に貢献しています。
スマートフォンなどの電子機器の小型化と高機能化に伴い、バンプ電極によるフリップチップ接合の半導体パッケージが普及する中、さまざまな高さのバンプに対応するバックグラインドテープを取り揃えました。また、薄型ウェハが使用されるインテリジェントセンサーや3D NANDフラッシュメモリーの製造に不可欠な高機能ダイシングテープ、バックグラインドテープ、ダイシング・ダイボンディングテープを開発・上市し、IoT(Internet of Things)社会拡大の一翼を担っています。
さまざまなディスプレイに用いられている各種光学フィルムやタッチパネル、ガラス飛散防止対策フィルムなどに用いられる粘着剤と機能性コート剤の開発を継続しています。大型テレビやタブレット、スマートフォンの表示部に用いられるLCDやOLEDディスプレイ製品をはじめ、車載ディスプレイ用のプラスチックパネルに対する耐ブリスター性と耐湿熱白化性を付与した機能性粘着剤の開発に成功し、拡販が進んでおります。また、タッチセンサーに使用されるITOや、銅、銀などの金属細線の腐食を抑制し、かつ紫外線の遮蔽性を兼ね備えた機能性粘着剤など、目まぐるしく行われるディスプレイ製品の世代交代にも対応しています。
また、光の拡散領域を制御可能な特殊な光拡散フィルムは、その用途や顧客要求にマッチした特性へのカスタマイズによりさらに優位性を発現し、電子機器の反射型ディスプレイ用に採用がありました。そのほか、プロジェクションスクリーンや反射型サインとしてのデモ試験も進んでいます。中でもプロジェクションスクリーンは既存構造物の側面に設置可能で、国際スポーツイベントなどに伴う普及促進が見込まれています。
その他の研究開発活動を含め、当セグメントの研究開発費は
靴やかばんなどに使われる合成皮革の製造工程で使用される合成皮革用工程紙は、合成皮革の表面に光沢感や柄を付与する高品質な工程用剥離紙で、従来のエンボス柄の質感に加えソフトな手触りと陰影による立体感を特徴とする新柄「R-266」を上市、車両内装用途用として注目を集めました。また、エンボス柄以外にもさまざまな光沢感やツヤを付与できる工程紙の開発を進めています。
剥離紙や剥離フィルムに加工される剥離処理剤は、ナノメートルオーダーという極薄膜である必要性から、これまでは有機溶剤希釈による塗布・乾燥での製膜が主流でした。しかし、環境保全が強く求められる昨今、 当社としても積極的に高濃度化や無溶剤化によるVOC排出量の削減に取り組んでいます。当期もその処方開発に注力しました。今後、無溶剤化された剥離紙の展開を強く推進してまいります。
その他の研究開発活動を含め、当セグメントの研究開発費は