文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当グループが判断したものであります。
当グループは、印字記録媒体、事務用消耗品等のメーカーとして「技術力と行動力で顧客の満足を得て国際社会に貢献し充実発展する」を基本理念としております。人間性の尊重、合理性の追求を柱とし、新技術に対する挑戦を通じて、独創的なアイデアを製品化し世に広めていくことで社会に貢献することを目指しております。
当グループは、新製品開発と既存事業の拡充により利益ならびに売上高を極大化することを経営方針の一つとしております。これらを反映する売上高および営業利益を主な経営指標とし、継続的な向上に努めております。
今後の経営環境につきまして、長期化する米中貿易摩擦や不安定な中東情勢等の地政学リスクなど海外の懸念材料を中心に景気の先行き不透明感が強まっております。
こうしたなか、当グループは、国内外の拠点を積極的に活用し、販売の拡大を図るとともに特徴ある付加価値の高い製品の開発および販売に注力し、収益の確保に努めてまいります。
また、目指すべき長期ビジョンとして「FCL VISION ~ありたい姿、志~」を掲げ、一層厳しさを増す経営環境においても体幹をきたえつつ成長するとの決意を込めて、2020年度から2022年度までの3年間を「挑戦する3年」と位置づけ、新たな中期経営計画を打ち立てました。
とくに、前中期経営計画の反省を踏まえ、サーマルトランスファーメディア、テープ類に続く「第3の柱」として、機能性フィルム「FIXFILM」の新製品・新用途開発を推し進めるなど、事業ポートフォリオの見直しを中心とした重点課題に取り組んでまいります。
『FCL VISION ~ありたい姿、志~』
「先端コンバーティング技術で社会に貢献するエクセレントカンパニー」
*コンバーティング=プラスチックフィルム・シート、金属箔、紙・板紙、不織布、繊維、鋼板、ガラスなど
の基材に限らずあらゆる物質に、コーティング、ラミネーティング、プリンティング等の
新たなプロセスを経て表面・内面を改質し、新たな価値を生み出す行為。
『新中期経営計画(挑戦する3年)における重点課題』
1.新製品・新規事業の開発
・新製品・新規事業開発
・品群活動の強化(スピードアップ)
*品群活動=製品群ごとに体制を確立し、各製品群における戦略・戦術および行動計画を策定のうえ、
遂行する活動。
2.ものづくり力・生産性の強化
・生産性のさらなる強化
・生産技術革新(生産技術力の強化、新規事業に向けた生産体制の構築)
3.人財育成
・人への投資の拡充(人財確保のための採用政策の実行等)
・投資した「人材」を「人財」に(運用/活用の強化)
*人財=能力や資質を発揮・活用し、価値の高い仕事をする人
人材=今後、様々な能力を開発できるポテンシャル(潜在力)を持つ人
4.基幹系システムの再構築による業務改革
・経営意思決定を支援する機能の実装(スピード化)
・業務およびシステムのシンプル化/基本に立ち返った効率化(標準化、平準化、可視化)
『新中期経営計画における数値目標』
(新中期経営計画の最終年度である2022年度の目標)
今後の経営環境につきましては、長期化する米中貿易摩擦や不安定な中東情勢、英国のEU離脱の行方に加え、新型肺炎の影響など海外の懸念材料を中心に景気の先行き不透明感が強まっております。さらに、国内経済の雇用環境や企業業績の改善を背景に緩やかな回復が期待される一方で、消費税率引き上げなど景気への懸念材料もあり、先行き不透明な状況が続くものと思われます。
上記「(3) 中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおり、当グループは、国内外の拠点を積極的に活用し、販売の拡大を図るとともに特徴ある付加価値の高い製品の開発および販売に注力し、収益の確保に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。
当グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は、金額的に重要性があるため、為替変動により当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
為替予約および外貨建債権債務の両建てなどによるリスクヘッジを行いリスク回避に努めておりますが、急激な為替変動によって当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当グループの製品は石油化学製品などを広く使用しており、これらは市場の状況により価格が変動するため、原材料価格の高騰が当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当グループの一部の事業については、競合他社の取扱う商品との差別化が困難であり各製品市場および地域市場における競争の激化が予想されます。当グループは技術力を活かした新製品の開発や独自のサービスによる差別化と競争力の向上を図っておりますが、価格競争が当グループの予想を越えて販売価格の下落をまねく可能性もあり、売上高の減少や単位当たりの利益および利益率の低下など、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当グループは、北米、欧州、アジアなどにおいて事業展開を図っております。これらの地域における予期しない法律または規制の変更、政治または経済要因の変動、テロや戦争などによる国際社会の混乱により材料の調達、製品の安定的供給に支障をきたし、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当グループは、事業の特性上、環境、化学物質、安全衛生などの法規制を受けております。当グループはこれら法規制に対し、万全に対応すべく取り組んでおりますが、環境問題などに対する意識の高まりなどから、各種規制はますます強まる傾向にあり、当グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当グループの従業員退職給付費用および債務は、主として、割引率、長期期待運用収益率等数理計算上で設定される前提条件にもとづいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なり、割引率や運用利回りの変動は、当グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当グループは事業戦略上重要な製品または技術に関しては、知的財産権を取得しております。
また、開発および製品化に際して、新たに第三者の知的財産権を侵害しないように特許事務所を通じて特許調査を随時行っております。しかし、第三者から知的財産権の侵害を理由とする訴訟の提起、あるいは当グループが所有する知的財産を第三者に侵害される可能性があり、このような場合、当グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当グループの生産活動は効率性の観点から、岡山工場を中核工場として主要な生産設備を集中させております。このため、岡山工場に自然災害その他による不測の事故などが発生した場合には、当グループの生産活動全体が制約を受ける可能性があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号)等を当連結会計年度の期首から適用してお
り、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行
なっております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」とい
う。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な雇用・所得環境を背景に底堅く推移しているものの、米中貿易摩擦の長期化や中国の景気減速の影響などから、とくに期間の後半には輸出や生産活動に弱さが見られました。
こうした状況のもと、当グループを取り巻く事業環境は、主力のサーマルトランスファーメディアの市場における在庫調整、修正テープや機能性フィルム「FIXFILM」の市場における販売・価格競争のさらなる激化により、環境の厳しさが一層増してきております。
このような環境のなか、当グループは、創造型企業としての技術基盤をもとに、新製品の開発および新市場の開拓を重点課題とし、多様化・高度化する顧客のニーズに対応する開発に努めてまいりました。
また、サーマルトランスファーメディア、修正テープなどについては、国内外において積極的な拡販活動を展開した一方で、グループ全体でのコスト削減の推進に努めました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、連結売上高が89億7千7百万円(前年同期比4.3%減)となり、営業利益は4億2千9百万円(前年同期比33.9%減)、経常利益は4億5千3百万円(前年同期比31.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は法人税等の計上などにより、3億1千4百万円(前年同期比34.8%減)となりました。
また財政状態については次の通りです。
当連結会計年度末の総資産は、168億6千万円(前連結会計年度末比3.9%減)と、前連結会計年度末に比べ6億9千1百万円の減少となりました。
負債は、63億8千3百万円(前連結会計年度末比14.0%減)と、前連結会計年度末に比べ10億3千5百万円の減少となりました。
純資産は、104億7千6百万円(前連結会計年度末比3.4%増)と、前連結会計年度末に比べ3億4千4百万円の増加となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、期首残高に比べ9億4千7百万円減少し、47億6千9百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の内部留保などにより、6億8千万円の収入となり、前年同期比では2億2千4百万円の収入の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより、7億9千9百万円の支出となり、前年同期比では3億8百万円の支出の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済などにより8億1千4百万円の支出となり、前年同期比では2億4千6百万円の支出の増加となりました。
当グループは、インク製造技術、塗布技術を技術基盤として、印字記録媒体および事務用消耗品関連事業を主な業務とした単一セグメントで事業活動を行っておりますので、生産、受注及び販売の状況につきましては品目別に記載しております。
当連結会計年度における生産実績は次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績は次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって見積りが必要な事項につきましては合理的な基準にもとづき会計上の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
まず、当社グループは、厳しさを増す経営環境に対応すべく、2017年度から2019年度までの3年間を「体幹をきたえる3年」と位置づけた中期経営計画に取り組んでまいりました。重点経営課題として、「売上反転攻勢」、「業務改革の実行による効率化の徹底、生産性の向上」、「生産体制・品質管理体制の見直しと生産性向上」および「人事制度全般の見直しによる人材育成とモチベーションアップ」の4つに取り組み、コストダウン等一定の成果を収めました。とくに、2018年度は高付加価値の開発製品の販売が好調で、下表のとおり、当初の数値目標を達成したことから、計画を上方修正したうえで最終年度である2019年度に臨みました。
『目標』
『実績』
2019年度は、前年度好調であった高付加価値製品について、第1四半期に一服感が見られたものの、第2四半期は他の製品群における内製化効果による収益の押し上げ効果もあり、第2四半期累計期間(上半期)では、連結売上高は前年同期比2.1%増、連結営業利益は前年同期比32.3%増と堅調に推移しました。
しかしながら、第3四半期以降、主力のサーマルトランスファーメディアは米中貿易摩擦を主要因とした景気減速の影響による市場での在庫調整等により、また、修正テープなどのテープ類は中国廉価品の台頭により、販売が想定以上に伸び悩み、2019年度通期の連結売上高、連結営業利益(率)とも、上方修正目標のみならず当初目標にも届かない結果となりました。
以上より「体幹をきたえる3年」としての中期経営計画を総括いたしますと、「筋肉質にはなってきたが、体幹をきたえるという観点からは道半ば」といわざるを得ません。すなわち、コストダウン等への取り組みにより収益力には一定の向上が認められるものの、経営環境の厳しい逆風に迅速に対応できる水準にまで「体幹をきたえる」に至らなかったと考えております。
次に、当連結会計年度における当社グループの経営成績の分析は次のとおりです。
当連結会計年度の売上高は、89億7千7百万円(前年同期比4.3%減)と、前連結会計年度に比べ4億6百万円の減収となりました。これは主として、主力製品を中心に想定以上に販売が伸び悩んだことなどによる影響であります。
また、品目別売上高の状況は、次のとおりであります。
サーマルトランスファーメディアは、主力のバーコード用リボンを中心に拡販に努めましたが、51億4千7百万円(前年同期比5.6%減)となりました。
インパクトリボンは、市場の縮小傾向が続くなか、選択と集中にもとづく営業活動を展開しましたが、8億5千万円(前年同期比6.0%減)となりました。
テープ類は、市場環境が厳しいなか、16億8千4百万円(前年同期比11.4%減)となりました。
機能性フィルムは、電子材料分野を中心に拡販に努めたものの、4億1千6百万円(前年同期比2.7%減)となりました。
その他は、8億7千8百万円(前年同期比26.0%増)となりました。
売上原価は、生産面において、海外生産拠点であるエフシー ベトナム コーポレーション(当社子会社)の活用強化による生産効率化、グループ全体でのコスト削減の推進に努めたなかで、売上高が減収となり、65億9千3百万円(前年同期比2.8%減)と、前連結会計年度に比べ1億8千8百万円の減少となりました。
販売費及び一般管理費は、19億5千4百万円(前年同期比0.1%増)と、前連結会計年度に比べ2百万円の増加となりました。
営業利益は、グループを挙げた生産の効率化、販売費および一般管理費の抑制等によるコスト削減に取り組んでまいりましたが、高付加価値製品の販売鈍化により、4億2千9百万円(前年同期比33.9%減)となりました。c. 営業外損益および経常損益
営業外損益は、円高による為替差損の発生の一方で、受取配当金の計上などにより2千3百万円の利益(純額)となり、前連結会計年度に比べ1千1百万円の増加となりました。
この結果、経常利益は4億5千3百万円(前年同期比31.5%減)となりました。
特別損益は、固定資産廃棄損ならびに投資有価証券評価損の計上により、2千9百万円の損失(純額)となり、前連結会計年度に比べ1千5百万円の損失の増加となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は4億2千3百万円(前年同期比34.5%減)となりました。
法人税等および法人税等調整額は1億8百万円と、前連結会計年度に比べ5千5百万円の減少となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は3億1千4百万円(前年同期比34.8%減)となりました。
営業活動による資金の増加は、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の内部留保などによるものです。
投資活動による資金の減少は、有形固定資産の取得による支出などによるものです。
財務活動による資金の減少は、長期借入金の返済などによるものです。
これらの影響により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、期首残高に比べ9億4千7百万円減少し、47億6千9百万円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、168億6千万円(前連結会計年度末比3.9%減)と、前連結会計年度末に比べ6億9千1百万円の減少となりました。これは、主に現金及び預金や受取手形及び売掛金の減少の一方で、借入金の減少などによるものであります。
負債は、63億8千3百万円(前連結会計年度末比14.0%減)と、前連結会計年度末に比べ10億3千5百万円の減少となりました。これは、主に金融機関からの長期借入金を返済したことなどによるものであります。
純資産は、104億7千6百万円(前連結会計年度末比3.4%増)と、前連結会計年度末に比べ3億4千4百万円の増加となりました。これは、主に利益剰余金の増加などによるものであります。
当社グループにおける資金需要の主なものは、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金および設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フローおよび金融機関からの借入による資金調達となります。
該当事項はありません。
(1) 当グループの研究開発は、コア技術である処方設計・精密塗工・転写技術を強化し、顧客の企画に最も適した機能性材料の開発を共同して行うことおよび当グループ独自の企画・開発による機能性材料を提案することを基本としております。
熱転写分野において、印字の高速化・高感度化・高堅牢化を目指し、印字条件の研究や各種リボンの開発を行っております。とりわけバーコードや軽包装の印字に用いられるリボンは市場からのニーズも大きく、積極的に開発を行っております。また、金属等の機能性材料を転写することが可能な熱転写技術の特長を生かし、産業用途へのオンデマンド印刷システムの提案およびそれに使用する各種機能を有するリボン等の開発を行っております。
文具分野では、修正テープ、テープのりのさらなる高品質化を推進するとともに、カセット開発技術を活用し、新規機構およびデザインの修正テープ、テープのりの商品化提案を行っております。また、本分野で培った粘着剤技術を利用し、その高機能化や各種基材との組み合わせにより工業用粘着フィルムをはじめとする製品の各種産業分野への応用展開を推進しております。
その他分野では、機能性フィルムを統一ブランドである「FIXFILM」として展開し、特長ある付加価値の高い製品を開発推進しており、各種産業向けに生産工程内のプロセスで使用される消耗品分野をはじめとする様々な独自製品の開発を行っております。また、注目されている環境・エネルギー分野やエレクトロニクス分野へも当社のコア技術を活かした受託塗工を含めて積極的に展開し、開発を推進しております。
なお、当連結会計年度の主な研究開発は、次のとおりであります。
<サーマルトランスファーメディア>
高品質なバーコード用、軽包装用リボンの開発
装飾性の高い印字が可能なシステム提案およびリボンの開発
<テープ類>
用途に合わせた特色修正テープの開発
修正テープ、テープのりの新規カセット機構提案および商品の開発
<機能性フィルム「FIXFILM」>
粘着・接着機能や光学機能を有する材料の開発
ディスプレイや各種産業分野に使用される各種機能を有するフィルムおよびシートの開発
機能性フィルムの統一ブランドである「FIXFILM」として、各種機能を付与した製品の開発
各種機能を有する材料を転写するフィルムおよびシートの開発
(2) 当連結会計年度の研究開発費は、